現役生活二十六年。疲れたので、バ美肉して野球解説系Vtuber始めます   作:義藤菊輝@惰眠を貪るの回?

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 箸休め的な話。筆が乗ったから47話の流れでそのまま書いたわ。

 ちょっとだけ曲の歌詞とか、アーティスト名とか出てます。
 私の趣味です笑。


面談というか、これからの戦略というか

 このビデオ通話は、一つの提案から始まった。

 

 オールスターが終わってしばらく。これまで通りの活動をしていた。

 気になる試合の解説をあげたり。一部編集の人を雇い動画を作ってもらい、試合の一部の解説やツイッターにて挙げられた疑問を解決する動画を作ってみたり。

 他にも牧朝島の三人で行う鞠雄スーパーカーレースや、ピーチマンエアラインズなんかをしたり。ムジカさんや那須さん。幸田さんなどの仲のいい先輩方に遊んでもらったり。

 

 そろそろ私を気にしている箱外の方ともコラボをしてみたいなぁ。なんてことを考えていた矢先、三宅さんからのチャットが来たのだ。

 

 歌ってみた。出しませんか?

 

「って言っても私、そんな歌うの上手じゃないですよ?」

 

『別に歌のうまさなんか気にしなくていいよ。それにミックスすればある程度は誤魔化せるし』

 

「でも華鳴さん。誤魔化すのって良くないじゃないですか」

 

『レッズなんかよく隠し球するでしょう。あれと一緒ですよ。ミックスは。表現方法の一つって考え方もあるよ? 津路嶌さん』

 

『私もマザーの歌みたはミックス頼んでましたし。歌ってみたはそういうものだと割り切って、生歌は歌枠を取ってましたし』

 

 まあ、やろうと思えばできるのか。

 活動半年記念と称して歌ってみたを出すという三宅さんの考えもわかる。日頃の応援のお返しとして今までしていないことをすることは良いことだし。

 

『そう言えば、津路嶌さんって家でどんな曲聞いてるんですか?』

 

「え? ……。家で音楽聞いてないです。あっ! でもばちゃりあのみんなが歌ってる曲は聞いてますよ?」

 

 最近聴いているのは、この前幸田さんが出していたオリジナル曲の「ユニゾン」とか。那須さんが出していた歌ってみたの「うっせぇわ」とか。他にもちょろちょろと。

 

『あー。車の中とか。っていうか現役時代の登場曲とかどうです? あれでしょ津路嶌さん。るっきんとぅーまいーぶぉあーい! のやつ』

 

VOODOO KINGDOM(ブードゥー キングダム)ですね。SOUL’d OUTだけはよく聴いてましたけど、ラップって難しくないですか?」

 

 SOUL’d OUTはラップグループだ。それも他のラッパー、ラップグループとは違い、言葉数が多く日本語も英語も入り混じり、本人の歌は何を言っているかわからない。そこに痺れるのだが。

 そういえばヘルスの山田徹仁選手の入場曲がALIVEだったか。あの曲は最高だ。うん。ただ、SOUL’d OUTは別に全国区で爆発的に知名度があるわけではない。

 

「それに、メジャーなグループじゃないのもありますし……」

 

 しかし、私の言葉に待ったをかけたのは三宅さんだった。

 

『津路嶌さん。貴方、自分がとんでもない知名度を誇っていることを理解していますか?』

 

「え?」

 

『歌ってみたを出すのは敷島洋美です。それは事実です。ですが、その幼い少女が歌うのは野球を知らない存在でも知っているスタープレイヤーである叔父の登場曲です』

 

 それに。と彼女は言葉を続ける。

 敷島洋美のチャンネルにやってくるリスナーのパターンは、ばーちゃりあるの箱推し勢。元プロ野球選手という特異性に興味を持った者たちだけでなく、叔父と姪という関係性という事実上の告白による津路嶌洋弥のファン勢などがいる。

 

『私も貴方がこの箱へと入れた時に調べ、取り上げられた動画を見ましたが、多くの人が貴方に夢や憧れを抱いたことは想像に難くありません。私はその登場曲がどのような曲かは数回聞いただけなのでよく知りませんが、貴方自身に歌ってほしいと思う方は多いと思いますよ?』

 

 そういうものなのか? と首を傾げている私に、華鳴さんは半年まであと20日ほどあるからという。どうやら一週間前までに音声だけでもデータで送ればミックスと動画を作ってくれるとのこと。

 

『ラップも歌も上手に歌うには繰り返して歌い続けるしかないからなー。あ、確かペニーがSOUL’d OUTのファンだったはずだから』

 

「ペニー先輩……」

 

 ウィアクラ戦争の時に同じチームになった5期生の先輩。うん。飛び降り自殺したイメージが強すぎてそれ以外の印象がないな。

 確か、雑談配信と小ネタ動画が中心で歌枠とかをよくやっている印象がある。

 

『まあ、歌ってみたに関して言えばこんな感じですかね。ミックスと動画は華鳴くんが優先してしてくれるということなのでスケジュール的にキツキツというわけではありませんが、それでもやると思ったのなら早めに録音をお願いします。イヤホンで曲を聴きながら声だけマイクで撮って貰えばあとは彼がどうにかします』

 

「あ、はい。わかりました」

 

『あとなんか話すことある? 無いなら抜けて良い?』

 

『いや、むしろなぜ華鳴くんが通話にいるのかが私にはわかりませんが?』

 

 三宅さん。それはおかしい。

 元々私と華鳴さんが話してたところに三宅さんが突撃してきたんだから。

 シーガルズに入団してからまだ試合登板をしていない新人の木佐(きさ)(あきら)選手について話していたタイミングで、ちょうどチャットが来たのだ。

 まあ、彼女からしてみれば知らないことかもしれないが。

 

『さて、ちょうど通話の機会もできましたし、邪魔な人も消えたので面談というか、これからの戦略というか詰めていきましょう。といっても1ヶ月ほど前に話してはいますが……』

 

 個人通話に切り替えましょう。という話から一度通話を辞め、改めて通話を始める。

 

『伝えておかないといけない内容が何点かあります。基本的にはコラボのお誘いではありますが……』

 

 一つ目は、7期生の10人がデビューしてから1ヶ月半が経ち、この前のような新規メンバーを巻き込んだ企画をしたいという話が出たことの報告。

 今回はメンバーが多いこともあり、どういった企画を行うかまだ未確定とのこと。この時点で私にこの話をしたのは、おそらく前回の時に2回目以降は……。と遠慮するような素振りを私が見せたからだろう。

 

 二つ目に、Vtuber事務所のフューチャーステラの女性Vtuberからコラボのお誘いが来ているということ。

 企画の内容も何も聞かされていないらしく、ただ、野球で一番すごい人から野球のやの字も知らないウチが教わったら変な感じになると思うから面白そうじゃね? と言われたらしい。

 正直ばちゃりあ側は難色を示しているとのこと。ばちゃりあ自体はだいぶ大きなグループと化してきており、中には個人勢とのコラボや、話に上がっているフューチャーステラの人物とコラボした事例もあるが、男女でのコラボは一例もない。

 

「男女間でのコラボがないって、大人数とかでもですか?」

 

『はい。これまでのコラボは全て女性のみのコラボです。津路嶌さんは現役時代だったので知らないと思いますが、Vtuberが出てきた当初は男女間でのいざこざが多々発生していたのです。正直、箱内でも色々クレームだったりがくることもあります』

 

 話に聞けば、幸田・敷島間のコラボでも一対一の配信だとクレームが多少はあるのだとか。まあそれは、幸田先輩の熱狂的なファン。俗にいうガチ恋勢と呼ばれる存在たちから。特にクレームが多くなるのはリアルであった話が出てきた回とのこと。

 確かに他の方々と比べると仲の良い間柄ではあるけど、それはよく足を運ぶバッティングセンターの関係者だからだ。

 

『一応ばちゃりあとしては消極的ではありますが、貴方の活動に対して枷をつけるつもりはありません。これは他の所属タレントに対しても同じではありますが、貴方がやりたいことを全力でサポートをし、そしてあなたの考えるものを視聴者の方と共有してもらう手助けをするのが私たち事務所側です』

 

 貴方がやりたいと考えればこの話は通ります。と三宅さんは話し、コラボを持ちかけてきてくれた相手の情報を教えてくれる。

 F/Sこと、フューチャーステラに所属するタレント。名前はアンジェリーナ・イチゴフル。主に雑談を中心に活動しており、企業に所属しているが、箱外の方とも積極的に話をし、相手のことを教えてもらうような内容のコラボが多い。

 回数が増えればちゃんとした企画なんかもするとのこと。直近だと、我らがばちゃりあの高校生組である卯月美トトさんと二人でギャルゲーを作る話をしていた。

 

『チャンネルのリンクは送っておくので、興味があれば見てみてください』

 

「わかりました。見てみます」

 

『あと、これが最後の内容になるのですが、今現在ばーちゃりあると契約しているのは、敷島洋美と敷島洋美として活動している津路嶌洋弥。ということになってます。プロ野球のテレビ解説のような仕事などは、津路嶌さん自身のツイッターアカウントから受付をされているようですが、先日社長の近衛から、現在の契約外の活動に関してのマネジメントを検討している。という話がありました』

 

 球界から離れて今日に至るまで、基本的にVtuberとして関係することはばちゃりあの事務所側にお世話になり、野球関係の仕事に関しては代理人を立てず一人でギャラ交渉なんかをしてきた。すでに引退した先輩たちに話を聞きながら。

 ただ、一人でやっていることもあり、他の球界にいた先輩たちに比べるとテレビ露出は少ない方だろう。実際バラエティーなどにはまだ出演したことがない。

 

『ただ、我々側もVtuberのマネジメントをしたことはありますが、リアルの人物をマネジメントしたことはありません。フリーでマネージャーをしている方を雇うことにするのか、我々マネージャー陣の中からそう言った能力を育てるかも不明瞭です』

 

 何分まだ構想段階の話であるから。ただ、Vtuberとしてだけではなくその他の分野でも津路嶌洋弥をサポートし、敷島洋美としての活動をより良いものへとしてほしい。そういう考えがあるらしい。

 まあ私も敷島洋美としての活動と津路嶌洋弥としての活動だと、重きを置きたいのは敷島洋美としての活動だ。それが良くなるというなら練習台になっても良いかな? なんて気持ちもある。

 

『この話はまだ固まってはいないので、しっかりとした形になった時点で改めてお話しするつもりです。まあ、色々話しましたが私たち側が言いたいのは、のびのびと楽しく活動してくれれば視聴者も着いてきますので、やりたいことやってください。ということです』

 

 良いですね? と言われ、私ははい。と答えたことで通話が終わる。

 歌ってみた。箱外とのコラボ。そして津路嶌洋弥との契約。……どうしたものか。

 

「いまは……、まだ15時?」

 

 よし、バット振ってこよう。




 基本的に日付ついてるのが洋美の配信。
 日付がないのは津路嶌の話。って感じで分けてますよで、
 今回は津路嶌の話(洋美に関係がないとは言ってない)

プロ野球関係なく、初心者向け的な野球の話を読んでみたい?

  • 見たい!
  • 別に良い!
  • それよりも早く続き出せ!
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