現役生活二十六年。疲れたので、バ美肉して野球解説系Vtuber始めます   作:義藤菊輝@惰眠を貪るの回?

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 やっと試合が終わった。
 長くなってすみません。

 選手一覧更新してます!! プロ入り年数とか利き手とか書くの忘れてたけど。


10/10(土)【HPBでNPB】力こそパワーとはまさにこのこと! 畿通対埼玉!【解説】Part.3

「さて、安木選手が見逃し三振。続く外街選手がショートライナーと」

 

 コメント                    
 :ノリ封じ
 :仕事させてないな

 

「そうですわね。外街選手を抑えられてる。というのはウルフズにとってとても大きいものですわ。開幕こそ下位で打席に立っていましたが、本来4番で顔。本塁打と打点で二冠も取っている選手なわけで、シーズン後半で調子のいい水口・アンディよりも抑えないといけない打者であることは事実ですわ」

 

 今日のノリは徹底的に内角攻めを受けていた。

 第一打席は得意なはずのインコースに投げられたシュートを引っ掛けてサードへの併殺打。

 第二打席は、2番手のブライアンのツーシームによるバックドア*1を続けられ、2-2の並行カウントから投げられたインコース低めのボール球を空振り。

 第三打席は林選手の作戦勝ち。二打席目で完全に意識をおかせることのできたインコース低めに球を集め、チェンジアップを使い再び三振とした。

 

 コメント                    
 :あれ?
 :さっき続けるのは良くないって言ってなかった?
 :角田のとは違うの?

 

「角田選手の時との違いとしては、使い方ですわよ。同じコースを続けるのであれば球種を変えなければ。横の変化。速度の変化。角田選手の時は同じ球速域で攻めすぎた。だから淡白なのですわ」

 

 4打席目になった先程は、杭全との対戦。

 インコースを意識しすぎて泳いだスイングはアウトコースの外スラを引っ掛けファールにしたあと、インコースのチェンジアップを引っ張りショートの平山が捕球している。

 

「淡白なのと球数を減らすというのは決して同義ではない。ということですわ。畿通の面々。特に有吉選手は淡白になり易いから色々考え方を柔軟にするよう叔父が教えていたらしいですわ」

 

 エドワードが0ー3から置きに行ったスライダーをライトに転がし出塁。

 

「さて、エドワードに代走。ここは広部選手ですね」

 

 エドが一塁ベースに着くと、出てきた広部とグータッチをしてベンチへと下がる。そして出てくるのは……。

 

「さあ洋民の皆様も、そうでない方もお待たせしました。みんなのおもちゃこと、併殺王の水口ですわよ!!」

 

 1打席目は四球で出たエドが一塁にいるのにもかかわらず、空気を読まずにツーランを打ったが、今回はどうなるか。

 

 

 

 

 

 ◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 併殺王。それが俺のあだ名。

 シーズン最多併殺の記録を打ち立てた上で、それを48に伸ばしてしまったから。

 

「林」

 

「どうしたんすか水口さん」

 

「俺絶対併殺打つわ。これ。流れがさぁ」

 

「いや、そう言いながら1打席目ホームランじゃないっすか」

 

 今年もシーズン序盤は併殺を打ってた。確変したとファンたちからは言われているものの、今も時々併殺を打ってしまってる。

 ランナーを送らないといけない。溜めないといけない。その気持ちが強すぎる。踏み込む足に力が行き過ぎだと津路嶌さんには言われていた。ただ、意識していても焦ると体が前へと行ってしまう癖がある。

 

 バッターボックスの地面を慣らし、ボックスの奥ギリギリに立つ。

 

「今シーズン杭全くんとは相性良いけど変えなくていいの?」

 

「いいや、大丈夫っす。今日の杭全さん調子良いんで」

 

「うわぁ生意気。お前俺の後輩だからな? 分かってる?」

 

「あはは。今一番年上ですもんね」

 

 大阪松蔭からドラフト4位で入団。プロ生活も17年目。自分よりも前にいた先輩方の多くが引退や戦力外を受けている。それにもちろん下の世代も。

 

「俺もひよっこだけど、俺以上に湿った捕手ばっかりだったからな。プロ入りしたの。お前は頑張れよ? 打撃能力ピカイチだし」

 

 初球。様子見と言わんばかりに投げられたアウトコースのスライダーを見逃す。

 

 できるならインコースを打ちたい。それも得意なストレートを。

 そのための組み合わせでいけば、イメージするならアウトコースにビタビタのところを決めさせたい。ウルフズの中継ぎに制球が良い投手は少ないが、彼の場合はそれができる。

 ならば、そのために使うインコースを叩く。

 

 2球目もアウトコースへのストレート。スライダーを続けると考えていたため今見逃したものの、ストライクになりカウントは1-1。

 

 一つ息を吐く。

 

 とりあえずは思考をクリアにしていこう。

 

 外に2球。スライダー、ストレート。

 感覚は速球に寄っていて、俺のデータを考えるにインコースの低めは得意。アウトの低めは直球系は強く、落ちる球はカットする傾向。そして、カーブ系を引っ掛けることが多い。

 

 グッとグリップを握る。山は張った。

 第一打席は抜けたインコースのシュートを振り抜いたんだ。なら、元々得意なんだから使いたくない。と考えるはず。

 

 だからこそ、来る。

 

 自分の頭に向かってくるような緩い球。予想通りすぎて笑えてきた。あとは綺麗にバットを出すだけ。

 

 左足の股関節に重心を置き、右足をそっと出す。前に出る力と反発して内側に入ってくる力。その二つの割合を合わせる。

 9:1の割合で打てば、自ずと7:3くらいの良い塩梅になる。なんて有吉が口にしてたが、正直その通りだ。気持ちが出過ぎる俺にとっても、ちょうど良い。

 

「っ!!」

 

 思ったよりも来ない。が、行ける。

 体が沈んではしまったものの、体は開いていない。だからそのまま振り抜き、ウルフズのファンがいるレフトスタンドへぶち込んだ。

 

「マジ?」

 

「大マジ」

 

 グラウンドを一周して戻ってきた俺に対してぼろっと口にした林に、俺は笑いながら答えた。

 お前ほど打てるわけじゃないが、先輩を舐めるな。と意を込めて。

 

「っしゃー! 逆転逆転! 頼むぞ堂本! 続け続け!」

 

「っす!!」

 

 ブンブンとバットを振った堂本が打席に向かうなか、俺はさっき叩いた安木に盛大に仕返しをくらった。

 

 

 

 

 

 ◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

4
埼玉11
畿通

 

「さて、9回裏」

 

 一言で言えば、厳しい。

 

 9回の表、投手を元堀に変えた畿通だが、珍しく元堀も荒れた。

 

 先頭打者の4番村中にレフト前。続く指名打者のアルバラートにフォアボールを与えてしまい、6番の海谷が試合の流れを引き寄せるライトへのタイムリー。海谷に代わって金城雅人(かねしろ まさと)が代走に出る中、畿通の内野陣はマウンドで話し合っていた。

 

 続く林はレフトの犠牲フライ。追加点を取られ2点差になってしまったものの、柿原に代わって代打に出た江永がショートゴロ。金に代わって羽生田が出場したが、インハイのストレートで三つ目のアウトを取った。

 

「あら、羽合選手が準備していますわね」

 

 羽合健二。守備寄りの選手であるものの、流し打ちのセンスは抜群であり、バントも得意。そして何より、ファーストストライクを仕留める能力はピカイチ。そんな選手が打席に入る。

 

「さて、ここでせめて追いつけないとズルズル行きますわ」

 

 9回。ウルフズの投手は平出。新人ながらすぐに守護神となっている期待の存在。だが、初球魔神とコメントにて遊ばれている羽合は、初球のカットボールをライト前に運んだ。

 

「さて、試合はどんどん進んでいきますわ。次に出てくるのは磯岡選手。第一打席はヒットを打ちましたが、その後はセカンドゴロとサードゴロ2回」

 

 初球の入りはインコース低めのカットボール。切れ味のいい低めの球が膝下に入る。

 

「いやぁ、度々ウルフズの解説もしていますが、カットボールがいいからスライダーが輝いてますわよね。速度域がほとんど同じであり、曲がり幅だけが違う。いやらしいですわ」

 

 それに、シンカーで反対方向に沈む球まである。

 

「本当にいやらしいですわ」

 

 コメント                    
 :エッ……
 :平出ったらイヤらしい
 :イヤらしい(意味深)

 

「コメント欄の悪ふざけは置いておきましょう」

 

 磯岡の次は4打数3安打猛打賞の角田。何がなんでも角田に回し、1点をもぎ取る必要がある。

 

「次は角田。ウルフズバッテリーとしてはここを抑えていきたい。途中出場の村が一番バッターですが、ホームランを打っているアンディにまで打順が回る可能性も出てきます」

 

 組み立てるなら何を考える? 磯岡は右投手の場合、体に近いところから離れていく球が得意だ。だからインコースにシンカーを投げるのは少し怖い。

 内角打ちの傾向もあり、引っ張ることができれば長打も多い。

 

「徹底して外。でも平出選手の場合は、問題なさそうですわね。初球は外のカットボール。スライダーが曲がりすぎればセンターラインに入って打ちやすいところに入るので」

 

 ホームベースの中心ラインは大抵の選手が得意だ。バットを出しやすい位置なのもあるが、気をつけないといけない。特にうちに入ってくる変化球の曲がりの大きさによってはど真ん中なんてこともありうる。

 

「さあ、初球はアウトコースに構えてますが、あっ!」

 

 コメント                    
 :あっ!
 :やったな!!
 :逸らした!
 :ここでか!
 :うわっ!

 

 おそらくスライダー。アウトコースに構えていたものの、逆球を逸らさんとミットを出す。が、ボールはその下を通り後方へ。もちろん羽合は二塁へと進塁している。

 

「これはいけませんわね……。後ろに逸らすにしろ逸らさないにしろ、ミットだけで取りに行くのはいけませんわね。体で抑える練習はしてるでしょうに……。叔父が新人の頃ならご指導受けてますわよ」

 

 ご指導に反応するところは放っておいて、リプレイで捕逸シーンを見返す。

 

 左手を伸ばして迎えに行くが、ボールはその下。パンヤ*2に当たっていれば真後ろじゃなくて横に飛ばしてしまう。そうなると追いかけるのも難しい。

 

「捕逸の場合、中途半端に横に逸らすよりも、真後ろに逸らした方が跳ねっ返りの分マシな時が多いんですわよね。一部球種なり球場なり正反対の場合もありますが。ただ、たとえどんな球でも無意識で体を使わないと」

 

 コメント欄に、すぐ反応できるもの? と聞くコメントがあったが、反応はできるものじゃなくてするものだ。捕手の場合は。

 

「マウンドと本塁間は約18メートルあるわけですが、打者が反応して打てる距離ですわ。時間にして半秒以下。打者は、リリースから0.2秒で球種、コースを判断し、リリースから0.4秒でスイングに関するタイミング等を計算しています」

 

 捕手の場合はたとえ逆球でも来る球種は分かっている。投手のコントロールで左右されるものの、基本的に捕れない球はない。ただ、ベース上やベース前でのワンバウンド。変化の量でミットだと取れない時もある。

 

「股を狙うために至近距離で投げられたボール取るために捕球体制から地面へ膝をつける練習。二塁側からマウンドにボールを当て失投を処理する練習。捕球体制から膝をつけてのうさぎ跳び。それと左右に動く反復横跳び。オーソドックスな練習ですが、馬鹿にはできませんわ。繰り返しやり、体で覚えるそれが重要ですわ。もちろん工夫も」

 

 バウンド処理の時に両膝を同時に落とせなかった私は、左膝を常に地面に着けていた。左は取れるから右方向に動くことも意識していた。

 

「さあ、ランナー二塁。カウントは2-0。ツーベースで戻ってこれる状況ですわ」

 

 3球目はカウントを取りに来る。なら選択肢としてシンカーは無いだろう。使うなら、シンカーよりもカットボールの方が使いやすい。それに、シンカーは平出選手が登板してから一球も投げていない。

 

「3球目! アウトコースのボール球を空振り! 良いなぁ、ここに来てこのキレのシンカー。あれはどなたでも空振りしてしまいますわ。内内外。ボール球でカウントが取れたのは大きいですわ。それに今のシンカーを見ればカットボールや直球を仕留めに行きたくなる。100点の選択肢ですわ」

 

 こうなれば次も続けるべきだ。そう考えていれば林選手も同様のようで四球目はシンカー。アウトコースでギリギリボールにならない位置。

 

「さあ2-2ですわ」

 

 アウトコースを2球続けた。インコースに投げさせたい盤面。ここでボール球になっても良い一球使ってもいいからと思えれば強い。アウトを求め過ぎれば……。

 

 コメント                    
 :打った!
 :やばいやばい
 :うった
 :いけ!
 :回れ回れ!
 :はぶたー!!!

 

 金に代わって代打から出場するライトの羽生田忠典(はぶた ただのり)の元へ打球は転がる。ドリプロでは肩力評価『A』の上に、レーザービームと送球評価『B』という強肩の持ち主。

 

 その肩に、羽合が挑んだ。

 

「回った! 間に合う? ボールが!!」

 

 羽生田の投げたボールがかなり低い位置を真っ直ぐ突き進んでくる。

 チーム1の強肩。唸りを上げるボールを見て心が湧く。外野手の花。ダイビングキャッチと、本塁での補殺。

 

 ネクストバッターの角田が滑り込めと両腕をバタバタと動かす。

 羽合は少し外に膨らみながら左手を精一杯伸ばす。

 

 送球が少しだけファースト側に逸れたことで、林は体を捻り羽合の左手の前にミットを持っていく。

 しかし、足の速さはそこまでだが走塁技術の上手さだけで代走起用にも応える男は、一枚上手だった。

 

 地面に触れていた左手を体に寄せ、ホームベースの尖った先を右手で触れながらヘッドスライディング。ホームインをしっかり見た審判は、両腕を大きく横へ広げ、セーフと判定した。

 

 試合中継を見ている視聴者はコメントで狂喜乱舞。

 畿通ファンは声にならない声をあげ喜び、ウルフズのファンもこれは脱帽。と素直に羽合を誉める者が多い状況。

 

 だが、畿通の反撃もそこまで。

 角田はスライダーを空振りし三振。村はインハイのストレートに力負けし、ライトフライで試合終了。羽合からの逆襲は、たった二人だけで終わってしまい、初戦を一点差で逃してしまった。

 

4
埼玉11
畿通10

 勝利投手  規井克平 セーブ投手 平出海良

 敗戦投手  川栄清治

 

 伝える。というのは、1シーズンやっても難しいな。なんて、今日の乱打戦を見てそう思う。

 

 先攻 埼玉ホワイトウルフズ 打撃成績表*3*4*5

選手名
冬川三直右犠飛(1)四球右二適時打(1)中二
平山捕邪飛二ゴロ三安左安中安(1)
3深村右本(1)遊ゴロ一併殺一併殺三振
村中右本(1)左飛四球二飛左安
アルバラート左本(1)左安三振三振四球
海谷三振三失三振三振右二適時打(1)
 (左)金城    代走
右安右適時打(1)中本(2)四球左犠飛(1)
柿原中安三振右飛三振
(一)江永 遊ゴロ
遊ゴロ三振右二遊ゴロ
(右)羽生田 三振

 

 後攻 近畿通運パワーブルズ 打撃成績表

選手名
メイル二飛三振左安右飛右二
走(中)  代走右飛
アンディ左二中本(3)三振中安(走死)四球
安木右適時打(1)中安三併殺三振
打(一)木下 三振
外街三併殺三振三振遊直捕邪飛
エド四球三振左本(1)右安四球
(遊)広部 代走
水口中本(2)右二三振左本(2)一ゴロ
堂本中安三振一邪飛三ゴロ
(左)羽合 右安
磯岡左二二ゴロ三ゴロ三ゴロ右適時打(1)
角田三振左安左安右安三振

 

「いくつ点を取られようが、その分取り返す。両チームの色がはっきりした良い試合でしたわ。まあ、キャッチャー目線から言うと口が悪いと言われそうな罵詈雑言が飛び出しそうですが」

 

 お互いにお互いを出せたいい試合だ。

 おそらく、初回の3連発と最後の羽合による本塁帰還は取り沙汰されるだろう。

 

「ええ、他球場。と言うか、東栄対大阪の試合は3対1という至ってまともな点数差で東栄の勝利ですわ。予想だと、東栄が明日も勝ち2連勝で駒を進め、畿通がなんとか勝つ形になるでしょうか? 明日の予告先発は畿通が隅久、ウルフズは? 北口史也選手ですか。あの人のスライダーは一級品ですから、投手戦を期待したいですわよね」

 

 試合に関する質問等があればTwitterやマシュマロで。と伝える。

 まあ、ホームランが見れれば楽しめる。守備のファインプレーはあまりなかったが、それでもわくわくする試合ではあっただろう。

 

「明日はお昼間、呼ばれまして、卯月美先輩と何かするらしいですわ。正直何も伝えられておりませんので戦々恐々としておりますが……。まあ、そんな感じですわ。お仕事等ない方はぜひご覧くださいませ。それでは皆様御機嫌よう」

 

 配信を止め、ソファーに体を預けながらお茶を飲むと、一言呟く。

 

「乱打戦は止めぃ……」

*1
外角のボールゾーンからストライクゾーンへ入る球。外街は右打者のため、シュート系の変化をする球が該当する。

*2
キャッチャーミットの親指部分に当たる分厚いところ。

*3
(半角数字は打点)

*4
アウトは赤文字

*5
➊等●数字は3アウト目




 安木、見逃し三振の後懲罰交代で芝。

 以下投手陣の成績

 ウルフズ
 井桶    1,2/3 6失点
 ブライアン 3,1/3 1失点
 岳本      1/3 0失点
 杭全    1,2/3 2失点
 規井    1  0失点 勝
 平出    1  1失点

 畿通
 粟野   3 5失点
 森田   2 2失点
 ダグラス 1 1失点
 川栄   2 1失点 負
 元堀   1 2失点

どっちの試合が見たい?

  • 伝統の一戦! 東栄対大阪
  • 力こそパワー! 畿通対埼玉
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