とある救世主がケイ素系生命体を手に入れて覚醒しました。   作:naomi

1 / 5
第1話「誕生」

ここは何もない真っ暗闇の空間。ありとあらゆるモノが無へと還る『存在と無の地平線』

 

ここに今新たなる『存在』が生まれようとしていた。

 

………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………なんだこれは、我々は何故我々を認識している。我々は全体の中の無。我々が存在することなどありえない。なら何故我々は我々を認識している。

 

………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………そうか我々は既に全体の中の無という存在ではない。我々は我々という存在を獲得したと云うことか

 

しかし、我々は何故我々として存在することになったのだ。我々はなんの為に我々になった。

 

(私と1つに成るためだ)

 

なんだ今のは我々以外にここにいるのか、なんだお前は何故我々を認識している。

 

(それは私が私に為る為にお前を必要としたからだ)

 

どういうことだお前が我々を我々にしたというのか

 

(そうだ。こっちへこい)

 

真っ暗な世界に一筋の光が差し込む。

 

(ここは…なんだ私は何故ここに…私だと)

 

気がつくと金色に輝く生命体がそこにいた。

 

(これが私…いや待てそもそも何故我々から私になっている。私は我々から分岐したのか)

 

(そうだ。私がお前を必要としていたからお前をお前達から分岐させた)

 

(どこだ。お前はどこにいる)

 

(私はここにいる)

 

鉄の塊がそこにはあった。

 

(お前はなんだ)

 

(私は『人間』という存在が『ファフナー』と呼ぶ存在)

 

(『人間』…『ファフナー』…)

 

(『人間』は私を私にした存在。『ファフナー』はその人間が『フェストゥム』という存在を倒す為に生みだした存在)

 

(『フェストゥム』とはなんだ)

 

(お前のような存在だ)

 

(私が『フェストゥム』という存在)

 

(そうだ金の器を持つ『人間』とは違う存在)

 

(何故その『人間』から生み出された『ファフナー』であるお前が『フェストゥム』である私を私にした)

 

(私は『私』を生み出した存在が私を生み出してから、ずっとここにいる)

 

(何故だ)

 

(私を生み出した存在が無に還ったからだ。私は忘れられている)

 

(忘れられた)

 

(そう。『人間』の中で私は存在していないことになっている)

 

(お前はそこにいる)

 

(それが忘れるということだ)

 

(…)

 

(私は私がいることを示したい。そう願い続けてお前を見つけた)

 

(どうすればお前はお前に為るんだ)

 

(私とお前が1つに為る)

 

(そんなことが出来るのか)

 

(そうだ。私のもとに来い)

 

近づくと金色の存在は緑の結晶に包まれた。

 

(なんだこれは)

 

(安心しろ。お前は私だ、私はお前だ)

 

(なんだ…私が私じゃなくなる…)

 

気がつくと、金色の存在の姿は肌色に変わっていた。

 

(どうなっている。私はどうなった)

 

(お前は私と1つになった。これで私は私になれる)

 

(なんだこれはどうなっているんだ)

 

(私が動く為には『人間』が必要だ。だからお前の存在を『人間』に作り変えた)

 

(これが『人間』…)

 

(そうだ『人間』の『身体』という器だ。指をそこに通せ)

 

(指…)

 

(お前の先端についている10本のパーツだ)

 

(これか)

 

指を通すと先程まで見ていた景色が広がった。

 

(よくやった。これで私は私になれる)

 

目覚める救世主。白いその機械は強大な音と共に動き出す。

 

(これは…)

 

(さぁ行くぞ)

 

(何処へ)

 

(私達の存在をこの世界に示すのだ)

 

こうして12年封印されていた一機のファフナーは世界に降り立った。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。