とある救世主がケイ素系生命体を手に入れて覚醒しました。 作:naomi
ここは何もない真っ暗闇の空間。ありとあらゆるモノが無へと還る『存在と無の地平線』
ここに今新たなる『存在』が生まれようとしていた。
………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………なんだこれは、我々は何故我々を認識している。我々は全体の中の無。我々が存在することなどありえない。なら何故我々は我々を認識している。
………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………そうか我々は既に全体の中の無という存在ではない。我々は我々という存在を獲得したと云うことか
しかし、我々は何故我々として存在することになったのだ。我々はなんの為に我々になった。
(私と1つに成るためだ)
なんだ今のは我々以外にここにいるのか、なんだお前は何故我々を認識している。
(それは私が私に為る為にお前を必要としたからだ)
どういうことだお前が我々を我々にしたというのか
(そうだ。こっちへこい)
真っ暗な世界に一筋の光が差し込む。
(ここは…なんだ私は何故ここに…私だと)
気がつくと金色に輝く生命体がそこにいた。
(これが私…いや待てそもそも何故我々から私になっている。私は我々から分岐したのか)
(そうだ。私がお前を必要としていたからお前をお前達から分岐させた)
(どこだ。お前はどこにいる)
(私はここにいる)
鉄の塊がそこにはあった。
(お前はなんだ)
(私は『人間』という存在が『ファフナー』と呼ぶ存在)
(『人間』…『ファフナー』…)
(『人間』は私を私にした存在。『ファフナー』はその人間が『フェストゥム』という存在を倒す為に生みだした存在)
(『フェストゥム』とはなんだ)
(お前のような存在だ)
(私が『フェストゥム』という存在)
(そうだ金の器を持つ『人間』とは違う存在)
(何故その『人間』から生み出された『ファフナー』であるお前が『フェストゥム』である私を私にした)
(私は『私』を生み出した存在が私を生み出してから、ずっとここにいる)
(何故だ)
(私を生み出した存在が無に還ったからだ。私は忘れられている)
(忘れられた)
(そう。『人間』の中で私は存在していないことになっている)
(お前はそこにいる)
(それが忘れるということだ)
(…)
(私は私がいることを示したい。そう願い続けてお前を見つけた)
(どうすればお前はお前に為るんだ)
(私とお前が1つに為る)
(そんなことが出来るのか)
(そうだ。私のもとに来い)
近づくと金色の存在は緑の結晶に包まれた。
(なんだこれは)
(安心しろ。お前は私だ、私はお前だ)
(なんだ…私が私じゃなくなる…)
気がつくと、金色の存在の姿は肌色に変わっていた。
(どうなっている。私はどうなった)
(お前は私と1つになった。これで私は私になれる)
(なんだこれはどうなっているんだ)
(私が動く為には『人間』が必要だ。だからお前の存在を『人間』に作り変えた)
(これが『人間』…)
(そうだ『人間』の『身体』という器だ。指をそこに通せ)
(指…)
(お前の先端についている10本のパーツだ)
(これか)
指を通すと先程まで見ていた景色が広がった。
(よくやった。これで私は私になれる)
目覚める救世主。白いその機械は強大な音と共に動き出す。
(これは…)
(さぁ行くぞ)
(何処へ)
(私達の存在をこの世界に示すのだ)
こうして12年封印されていた一機のファフナーは世界に降り立った。