ハイスクールEvolution   作:アイリエッタ・ゼロス

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戦闘校舎のフェニックス
次なる計画


「ただいま」

「あら、おかえりなさい」

 家に帰ってくると、レイナーレが出迎えてくれた。レイナーレはあの後、残り二人の

 堕天使をこちら側に引き込んだ。そのおかげで、俺達の戦力は大幅に強化された。

 そして、三人が加わってから既に二週間近く経った、

 

「香菜と美登は?」

 香菜はカラワーナの偽名で、美登はミッテルトの偽名だ。レイナーレにも零奈という

 偽名がある。

 

「買い出しに行ってるわ」

「そうか。店にも慣れたか?」

「えぇ。意外と退屈しなくて飽きないわ」

 そう言いながらレイナーレはレジにある伝票を片付けていた。

 

「そうか。....さて、俺は看板を片付けに行くか」

 そう呟き、俺は外にある看板を片付けに行った。

 

 

 〜次の日〜

 黒歌side

 

「....ふ〜ん。アレがグレモリーとその眷属達ね」

 私は今、創二の通っている高校の中にある旧校舎の近くの木の上にいた。そして、私は

 猫の姿でその部屋の中にいる茶髪の男を見ていた。

 

「(それで、アイツが創二の兄だった男ね....これといって長所はなさそうね....)」

 そんな事を考えていると、突然部屋の中に赤い魔法陣が現れた。

 

「(あの魔法陣、確かフェニックスの....)」

 すると、その魔法陣から金髪でガラの悪そうな悪魔が現れた。

 

「(うわぁ....白音の教育に悪っ....)」

 そう考えながら様子を見ていると、フェニックスとグレモリーは何か言い争いをしていた。

 私は仙術で聴力を強化して部屋の中の声を聞いた。

 

『だから! 私は貴方と結婚する気は無いわ! 自分の結婚相手は自分で決める!』

『そういうわけには行くか! 俺だってフェニックス家の看板を背負ってるんだよ! 

 このままお前が俺との結婚を拒むと言うのなら眷属を殺してでもお前を連れていくぞ!』

「....はぁ?」

 フェニックスの男の声が聞こえたその瞬間、私は無意識に殺気を放ってしまった。すると、

 グレモリー達がいる部屋の窓ガラスが木っ端微塵になってしまった。

 

「ヤバっ....!」

 私は咄嗟にマズイと思い、木から降りてnascitaに向かって走り出した。

 

 

 〜その日の夜〜

 

「....」ダラダラ

 私は今、創二の目の前で冷や汗を流しながら正座をしていた。

 

「なぁ、誰が学校の中で仙術を使って良いって言った?」

「....その、誰も言っていません」

「だよな....じゃあ、なんで仙術を使った?」

「そ、それはですね....す、少し無意識のうちに殺気が出てしまったというか....」

「....」

「その....本当にごめんなさい....」

 私は創二から放たれる無言の圧に耐えられずその場で土下座した。

 

「はぁ....今回は一回目だから大目に見ておいてやる。だが、次やったら一ヶ月は店で

 大人しくしててもらうからな」

「あ、ありがとうございます....」

 私は創二の寛大な処置に礼を言った。

 

「さ、説教も終わったから部屋に戻って良いぞ」

 創二がそう言ったので、私は部屋を出ようとしたのだが、ある事を思い出した。

 

「あ、そういえば創二」

「何だ?」

「ボトルって後何本作らないといけないんだったけ?」

「ボトルか? ....多分、後十本ぐらいだったと思うが。それがどうかしたのか?」

「いや、ちょ〜っと使える悪魔がいてね....」

「使える悪魔?」

 創二は不思議そうにそう言ったので、私は今日見た悪魔の事を話した。

 

「なるほど。フェニックスか....」

 すると、創二はパソコンを開いてボトルの一覧表のようなものを見始めた。

 

「黒歌、お手柄だったな。フェニックスボトルはまだ完成していない」

 そう言った創二の視線の先には黒くなっているボトルの画像があった。

 

「さてと、エボルトに報告して色々と動くか....」

「ま、待って!」

 私は部屋を出て行こうとした創二を呼び止めた。

 

「今回は私が動いても良い?」

「お前がか?」

「えぇ。ちょっと色々とやりたい事があるから」

「....わかった。なら、今回はお前に任せてやるよ」

 創二は少し考えたような表情をするとそう言ってきた。

 

「っ、ありがとにゃん! じゃあ私は部屋に戻るにゃん」

「はいはい」

 私は創二にそう言うと部屋を出て、明日からの動きを考え始めた。

 

 

 〜〜〜〜

 次の日

 

「あ、おはよう石動君」

「よう片瀬。....何か賑やかだな。何かあったのか?」

 学校に着いて教室に入ると、クラスの雰囲気はいつもよりどこか賑やかだった。

 

「うん! 誰が聞いたかわからないんだけど、変態兵藤がしばらく学校を休むんだって!」

「それでこんなに賑やかなのか....」

 俺はこの賑やかさの理由に納得した。それと同時に、俺は一つ疑問が生まれた。

 

「(しばらく休むって事は、昨日の黒歌が言っていた事と関係してるはずだな....て事は、

 グレモリーの眷属もしばらく休むんだろうな。後で黒歌の妹の学年を見に行くか)」

 

 

 〜昼休み〜

 

「やっぱり居ないか....」

 俺は黒歌の妹のクラスに来たのだが、俺の予想通り塔城は休んでいた。

 

「(さて、アイツらは一体何処に行ったんだか....)」

 そう考えていると、こんな時に頼りになる人を思い出した。

 

「(あの人なら、何か知ってるか)」

 そう思い、俺はある教室に向かった。

 

 〜生徒会室〜

 

「邪魔しますよ会長」

「....邪魔をするなら帰ってください」

 俺は生徒会室に来た。生徒会室には会長が一人で書類に何かを書いていた。

 

「そう言わないでくださいよ会長。会長にちょっと聞きたい事があるんですよ」

「私にですか?」

「えぇ。一年の塔城 小猫って知ってます?」

「塔城さんですか? 知っていますが、それがどうしましたか?」

 会長は俺が塔城の名前を出すと、不思議そうな表情をした。

 

「塔城が何で休んでるか知らないっすか? アイツとはたまに一緒に昼飯を食うんすけど

 一年の教室に行ったらしばらく休むらしいって言われたんで」

「....塔城さんでしたらしばらく部活の合宿で休むそうですよ」

 会長は紙の束から一枚の紙を見てそう言った。

 

「合宿っすか?」

「はい。この近くの山に10日程合宿に参加するようですよ」

「10日っすか。ありがとうございます」

「いえ。....それよりも、二つほど石動君にお願いがあるのですが聞いてもらえますか?」

「何すか?」

「書類の整理と、コーヒーを一杯頂けますか?」

「....そんな事でしたら喜んで」

 俺はそう言うと、生徒会室にあるコーヒーメーカーでコーヒーを淹れた。そして、俺は

 昼休みが終わるまで会長の仕事を手伝った。

 

 

 

 

 

 

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