白音side
「白音〜、やっほ〜」
「....何やってるんですか姉様」
イリナさんの話しをした次の日の昼休み、屋上に来ると何故か姉様がいた。
「ちょっと白音に聞きたいことがあってねぇ。安心して、悪魔に見つからないように
結界は張ってるから」
「そうですか....それで、何を聞きたいんですか?」
私は屋上にある座れる所に座ってそう言った。
「昨日、聖剣使いと何を話してたの?」
「っ....! 何故姉様がその事を....」
「白音と聖剣使いが喫茶店に入っていくのが見えたからねぇ。一応悪魔である白音と
教会の聖剣使いが何を話していたのか気になったのにゃん」
姉様は呑気な様子でそう言ってきた。その時、私は一つ、ある事を思いついた。
「別に話すのは構いませんが、私も姉様に一つ聞きたい事があるんですが....」
「私に? 白音の質問だったら、お姉ちゃん何でも答えてあげるにゃん。でも、先に話してた
内容を聞かせてほしいにゃん」
「わかりました」
そう言って、私は姉様に昨日の事を話した。
〜〜〜〜
「これが昨日あったことです」
「そう....」
私が姉様に全て話し終えると、姉様はどこか厄介そうな表情をしていた。
「それで姉様....私が聞きたい事なんですが....」
私は厄介そうにしている姉様に向かってそう言った。
「何?」
「姉様は、兵藤 誠二という人物について知っていますよね?」
「....どうしてそう思ったのかにゃん?」
姉様はどこか驚いた表情をしながらもそう言ってきた。
「姉様は私に変態先輩を信じるなと言いました。どうして接点のない変態先輩に対して
そんな事を言うんだろうと思いましたが、昨日の件で確信を持てました。おそらく姉様は、
兵藤 誠二さんと何処かで会った....その時に、変態先輩の家族についても知った。
違いますか?」
私は自分なりの推理を話すと、姉様はくすくすと笑いだした。
「なかなか良い推理にゃん、白音。でも、少しだけ違うにゃん」
「違うというのは....?」
「私は兵藤 誠二本人とは会ったけど、肉体を持った兵藤 誠二とは会ってないにゃん。
私が会った兵藤 誠二は浮遊霊となった兵藤 誠二なのにゃん」
「....そうなんですね」
「(やっぱり誠二さんはもう亡くなって....)」
私はほんの少しの希望にかけてみたが、誠二さんが亡くなったという事は覆らなかった。
そう考えていると、昼休みが終わるチャイムが鳴った。
「どうやら、今日はここまでみたいにゃん。....そういえば白音、私がはぐれ悪魔になった理由、
わかったかにゃん?」
姉様は思い出したかの様にそう聞いてきた。
「はい。まだ色々と調べたい事はありますが....」
「....そ。じゃあ、次に会いに来た時には良い答えが聞けるのを楽しみにしてるにゃん」
姉様は、どこか嬉しそうな表情をしながらそう言うと、背後に魔法陣を創り出していた。
「じゃあね白音」
そう言って、姉様は魔法陣の中に入って消えた。私も授業に間に合う様に、急いで自分の
教室に戻った。
〜〜〜〜
その日の放課後
「....あれは」
私が学校から帰ろうとした時、変態先輩と祐斗先輩と生徒会の新しい兵士の人がコソコソと
何処かに向かおうとしていた。
「(何でしょう....この、何とも言えない嫌な感じは....)」
私は変な胸騒ぎを感じながらも三人を放っておいて家に帰った。
〜〜〜〜
黒歌side
「今のが昨日あったことだって」
「そうか....」
夜になり、私は白音から聞いた事を創二に報告していた。すると、創二はどこか嬉しそうな
表情をしていた。
「(やっぱりあの女....創二とっては特別な女なのね....)」
私は創二の様子や表情を見ながらそう考えていた。
「じゃ、報告は終わったから部屋に戻るわね」
そう言って自分の部屋に戻ろうとした時、偶然オーフィスと会った。
「黒歌、機嫌悪い?」
オーフィスは私の顔を覗き込んでくるとそう言ってきた。
「機嫌は悪くないわ。ちょっと厄介な事になりそうだと思ってね....」
「厄介?」
「そ。創二が他の女に盗られるかもしれないのよ」
「創二が、他の女に....」
すると、オーフィスの表情は複雑そうな表情に変わっていった。
「我の胸、ズキズキする....」
「それは私も同じよ。私だって創二のこと大好きだから他の女に盗られたくないわ」
「大好き....じゃあ、これが恋?」
「そうよ。大好きな人に対しては胸がドキドキしたり、大好きな人が他の女といると
思うと胸がズキズキするのよ」
そう言うと、オーフィスは胸に両手を当てながらこう聞いてきた。
「この胸のズキズキ、どうすれば治る?」
「さぁね....それがわかってたら、私もどうにかしてるわよ....」
「そう....なら、グレイフィアに治す方法を聞いてくる」
オーフィスはそう言うと、グレイフィアの部屋に向かって歩いていった。
「....私、どうすればいいんだろ」
私は自分がどうすれば良いのか分からない事を悩みながら自分の部屋に戻った。