ハイスクールEvolution   作:アイリエッタ・ゼロス

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胸に刺さった言葉

『(....こいつがコカビエルか)』

 俺は吹っ飛んで木にもたれて倒れている堕天使を見てそう思った。

 俺は今日、誰かを追っている白音を見かけ、気づかれない様にこっそり追っていたら、

 エクスカリバーを使う神父を見た。そして、しばらく戦っているのを眺めていると、

 イリナちゃんともう一人の聖剣使いが現れた。その二人とグレモリーの眷属が神父を

 追いかけるのをさらに追いかけると、今回の件の首謀者であるコカビエルを発見した。

 そのコカビエルを見た瞬間、イリナちゃんにもしもの事がない様にするために、俺は

 ブラッディウルフに変身していた。そして、イリナちゃんがコカビエルに襲われそうに

 なった瞬間、俺は一瞬で間合いを詰めてコカビエルを殴り飛ばした。

 

『(汚ねぇ手でイリナちゃんに触ろうとしやがって....)』

 俺は手の指を鳴らしながらコカビエルを睨みつけていた。すると、コカビエルは立ち上がり

 数十本の光の槍を作って飛ばしてきた。

 

『遅いんだよカラス如きが!』

 俺は飛ばしてきた槍を全て殴り潰した。

 

「なっ!?」

「すごい....!」

『たかがカラスの幹部如きが....この俺に勝てると思っているのか!』

 俺はそう叫んで腕を振るい、斬撃を飛ばした。だが、突然その斬撃は弾丸によって消された。

 

『おっとっと、それ以上はやめてくれねぇか? ブラッディウルフ』

 すると、木の上から声が聞こえてきた。見ると、そこにはトランスチームガンを指で回して

 俺とイリナちゃんの事を見ているスタークがいた。

 

『スターク....』

『よっ。相変わらず行動パターンが読めねぇやつだなお前は』

 スタークはそう言いながらコカビエルの前に飛び降りた。

 

『ったく、しっかりしてくれよ。コカビエルの旦那』

「黙れこの蛇もどき」

『おいおい、助けに来たってのに辛辣だな。今ここでアンタに倒れられるのは困るんだよ』

 そう言いながらスタークはコカビエルに肩を貸していた。

 

『スターク....テメェ何をするつもりだ』

『俺か? 別に俺は何もしねぇよ。ただ俺は、この堕天使様の計画の手伝いをしてるだけだ。

 この堕天使様の計画が成功すれば面白い事になるからなぁ』

 そう言いながら、スタークはトランスチームガンから煙を発射した。

 

『じゃ、俺達は引かせてもらうぜ。Ciao〜』

 そう言って、スタークとコカビエルは煙の中に消えた。

 

『逃げたか....』

 俺はそう呟き、イリナちゃんの方に向かった。

 

『怪我はないか?』

「え、えぇ....あなたのお陰で、っ....!」

 そう言って立ち上がろうとしたが、イリナちゃんは脚を気にしながら膝をついた。

 見ると、イリナちゃんの脚からは少し血が出ていた。

 

『脚に傷か....少し待て』

 俺はそう言ってトランスチームガンにドクターフルボトルを挿し込んでイリナちゃんの脚に

 銃口を向けた。

 

フルボトル! スチームアタック!

 

 銃口から出た煙はイリナちゃんの脚を包んで、傷を治していた。

 

「嘘っ....傷が....」

『俺の力で治した。今のうちにこの街から去った方が良い。この街は危険だ』

 俺はイリナちゃんを巻き込みたくがないためにそう言ったのだが....

 

「....悪いけど、それはできないわ。私は、コカビエルを倒さないといけないの。じゃないと、

 大切な人を生き返らせる事ができないの」

 そう言いながらイリナちゃんは剣を杖にして立ち上がり、何処かに向かって歩き始めた。

 

『何でだ....相手の力量がわからないわけでは無いだろ!』

「....大好きな人なの」

『っ!』

「私は、その人に助けてもらってばかりだった。だから今度は、私が助ける番なの。

 たとえこの命が尽きようとしても、彼だけは助けたい....! それに、彼にはどうしても

 伝えたい事があるの!」

 イリナちゃんは、覚悟を決めた表情をしてそう言っていた。

 

『(俺が死んでると言われてからも、そこまで思っててくれたのか....)』

 俺はイリナちゃんの言葉が胸に刺さった。

 

『....そうか。なら、俺が言える事は無いな....』

 そう言って、俺はイリナちゃんの前から去った。そして、ある程度距離を取ると、変身を

 解除してスタークに電話をかけた。

 

『どうした?』

「連中の計画を起こす場所は」

『お前が通っている学校だ。二時間もすれば計画を始めるらしい』

「そうか」

『あっ、お前は後から来いよ。すぐに来ると色々とこっちの準備が間に合わないからな』

「....わかった」

 そう言って電話を切り、俺は一度家に帰った。

 

 〜〜〜〜

 エボルトside

 

『じゃ、コカビエルの旦那。こっちは俺に任せとけ』

「精々俺の期待を裏切るなよ」

『はいはい』

 俺はそう言いながら持ち場に向かった。

 

『(相変わらず、扱いやすい堕天使だ)』

 俺は堕天使の扱いやすさにマスク越しで笑っていた。

 

『さてさて、後は適当に場を荒らせば良いか』

 

 

 

 

 

 

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