ハイスクールEvolution   作:アイリエッタ・ゼロス

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再会

 イリナside

 

「やっぱり、ここは星がよく見えるなぁ....」

 私は駒王町にある、とある丘の上に来ていた。そして、私は夜空を見上げながら

 そう呟いた。

 

「神は死んでいたか....私、今まで何のために生きていたのかな....」

 そう呟きながら、私は空に見える星に手を伸ばした。だが、星に手が届くはずもなく、

 私は手を星に伸ばすのをやめた。そして、私は身体を起こし近くの崖に近づいた。

 

「....ここから飛び降りたら、あの世で誠二君に会えるかな」

 崖下は暗闇に包まれており、光なんてものは一つとしてなかった。

 

「(心残りは、もう無いや....)」

「待っててね誠二君。私も、すぐに行くからね」

 そう呟いて、私は崖から身を投げた。そして、私はそのまま崖の下に落ちるはず

 だったのだが、突然私の腕は誰かに掴まれて、私の身体は空中に浮かんだ。

 

「えっ....?」

「はぁ、はぁ....ギリギリ間に合った....」

 そして、崖の上からは男の人の声が聞こえた。上を見ると、そこには私を生徒会室まで

 案内してくれた人がいた。

 

「あなたは....」

「少しだけ動かないでくれよ....!」

 そう言って、彼は私を崖から引き上げた。

 

「あなたは、この前の....」

「あぁ、久しぶりだな」

「どうしてあなたがこの場所を知ってるの....ここを知ってるのは私と....」

 私はこの場所を誰かが知っている事に驚いていた。だって、この場所は私と誠二君しか

 知らない約束の場所だからだ。

 

「どうしてこの場所をか....俺がイリナちゃんとの約束の場所を忘れるわけないだろ。

 ここでまた、一緒に流星群を見ようという約束をしたこの場所を」

「えっ....?」

 そう言うと、彼はワインレッドの鎧が持っていた拳銃を手にした。そして、彼は拳銃の

 銃口を自分の顔に向けてトリガーを引いた。すると、銃口から黒い煙が噴出され

 彼の顔を覆った。そして、彼が銃口を下に向けると彼の顔から煙が晴れた。

 そこに現れたのは....

 

「....久しぶりだな、イリナちゃん」

「嘘....」

 昔と似たような雰囲気を持った誠二君だった。

 

「誠二君、なの....?」

「あぁ。六年ぶりだな、イリナちゃん。....ずっと会えなくて悪かった」

 そう言いながら、誠二君は私の身体を抱きしめてくれた。誠二君の身体は

 冷たかったが、私の心はどんどん温かくなっていった。

 

「っ....! 誠二君....! 誠二君!」ポロポロ

 そして、私はこれまで抑えていた色々なものが崩壊し、誠二君に抱きついて

 泣いてしまった。

 

 〜〜〜〜

 

「ねぇ、誠二君....今まで、ずっと何処にいたの?」

 誠二君に抱きついてひとしきり泣いた私は誠二君にそう聞いた。

 

「色々な所にいた。日本にいたり海外にいたり。この町には二年前に来たんだ」

「そうだったんだ....」

「ごめんな。ずっと会いに行けなくて。俺も俺でこの六年間色々あったんだ」

「色々....?」

「あぁ。それに、少しイリナちゃんに話しておきたいことがあるんだ。

 だから、良かったら今から俺の家に来ないか? イリナちゃん、色々あって帰ろうにも

 帰れないだろ?」

「う、うん....」

「なら決まりだな」

 そう言うと、誠二君はカラフルなゴツいスマホを取り出した。そして、

 そのスマホにボトルのような物を挿し込むとスマホを空中に投げた。

 すると、空中に投げられたスマホはさっきコカビエルの時に現れたバイクに変形した。

 

「そのバイクは....」

「イリナちゃんの思ってる通りだと思うぜ」

 そう言いながら、誠二君はフルフェイスのヘルメットを投げてきた。

 

「後ろに乗ってくれ」

「う、うん!」

 そう言われ、私はヘルメットをかぶってバイクの後ろに乗り誠二君のお腹に

 手を回した。

 

「しっかり掴まっててくれよ」

 そう言って、誠二君はバイクを何処かに向かって走らせた。

 

 

 

 

 

 

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