「....で、こんな夜中に呼び出してどういうつもりだ? 塔城」
授業参観があった三日後、夜中だというのに俺は塔城に呼ばれて学園の敷地内にいた。
「すみません....でも、どうしても石動先輩の力が必要で」
「俺の力がか?」
「はい。こっちです」
そう言った塔城について行くと、金髪の女子の制服を着た吸血鬼の悪魔を、この前の聖剣使いが
追いかけまわしている姿が見えた。その近くでは、クズ兄と生徒会の男、廃教会の
元聖女がいた。
「何だこの状況は....それに、あの金髪は?」
「あの子は部長の僧侶のギャー君です。三日前までは封印されていたんですが、封印の
解除を許されて表に出たんです」
「へぇ....で、そいつが何で追われているんだ?」
「その、ギャー君は極度の対人恐怖症と神器が自分の力で操れなくて....特訓という名目で
ああして追われているんです」
「そうか。....てか、何で俺を呼んだ」
俺は話しを聞いて不思議に思った事を聞いた。
「石動先輩を呼んだのは、石動先輩がビルドだからです」
「は?」
「何でも、ギャー君は石動先輩のファンだそうで....ネットのサイトでは石動先輩は
仮面ライダーという都市伝説扱いされているそうですよ」
「何だそりゃ....」
「とにかく、一度会ってあげてください。ギャー君!」
「こ、小猫ちゃーん! って、その人誰ですかぁぁ!?」
塔城がギャー君と呼んでいた悪魔は俺を見ると大声をあげて塔城の背後に回ってビビッていた。
「ギャー君が大ファンの仮面ライダーです。石動先輩」
「石動 創二だ。一応、ビルドって名前を名乗っている」
「え! 本物の仮面ライダーですか!?」
「あぁ。証拠を見せてやろうか?」
そう言いながら、俺はベルトを腰に巻いた。そして、ベルトにボトルを挿し込んだ。
『ラビット! タンク! ベストマッチ!』
その音が鳴り、俺はベルトのレバーを回した。
『Are you ready?』
「変身」
『鋼のムーンサルト! ラビットタンク! イエーイ!』
プラモランナーは重なると、俺の姿はビルドに変わった。
「凄い凄い! 本物の仮面ライダー! あの、握手してください! それにサインも!」
『あ、あぁ....それは別に構わないが....』
俺はそう言いながらベルトのレバーを回して後ろを見た。
『鴉の掃除を終えてからな』
『ReadyGo! ボルテックフィニッシュ! イエーイ!』
すると、林の部分にグラフ型の固定装置が現れ、俺はグラフ部分を滑りながら必殺技を放った。
だが、俺の必殺技はギリギリのところで躱された。
「石動先輩!? 何をやって....!」
「あ、危ねぇな! いきなり何すんだ!」
すると、上から男の声が聞こえてきた。見ると、そこにはコカビエルと似たような羽をした
堕天使がいた。
『堕天使を消そうとしただけだ。お前、さっきからこっちを見てて鬱陶しいんだよ』
そう言いながら、俺は殺気を向けた。
「っ!? おいおい....ただの人間が出していい殺気じゃねぇだろ....」
そう言いながら、堕天使は地上に降りて来た。
「とにかく、殺気を抑えてくれよ。別に俺は戦いに来たわけじゃねぇんだわ」
『それを信用できる理由は?』
「そいつを言われると耳が痛いな....」
堕天使は頭を掻きながら周りにいる悪魔を見ていた
「そこの
いる奴の神器で魔力を吸い取ってもらえ」
そう言いながら、堕天使は背中の翼を広げた。
「本当は聖魔剣使いを見たかったんだが、これ以上ここにいるとマジでヤバそうだ。今日の
ところは大人しく帰るとするぜ」
そう言うと、堕天使は空を飛んでこの場から消えた。
『何だったんだアイツは....』
「さ、さぁ....?」
俺の言葉に、塔城は困惑した様子でそう言った。
『....はぁ。塔城、俺はもう付き合ってられないから帰るぞ。じゃあなギャー助。サインは
また今度な』
そう言いながら、俺はビルドフォンをマシンビルダーに変形させて家に帰った。