京都旅行
「創二、レイナーレ、カラワーナ、ミッテルト、イリナ、お前ら来週から京都に行ってこい」
あの戦いから二週間後、晩飯を食っている時にエボルトはそう言ってきた。
「へっ?」
「京都に?」
「あぁ。創二以外の四人、日本神話に合ったことねぇだろ。顔合わせと挨拶に行ってこい。
創二、お前は案内役だ」
「わかったが....四人は行かないのか?」
「俺らは俺らで計画を進める。今回の件に関しては少数で動く方がいい。それに、お前が
いると面倒だからな。楽に進めるためにもお前は京都で休んどけ」
「....そうか。わかった」
「よし、じゃあお前らは旅行の準備しとけ。チケットは俺の方で取っておく」
その言葉で、京都旅行の話は終わった。
~その日の夜中~
「で、俺を外して今回は何する気だ?」
俺はエボルトのラボに来てそう聞いた。
「まぁいくつかあるな。一つ目は悪魔の会合に乱入して数人の悪魔をスマッシュにする。
これは俺の仕事だな。二つ目が悪魔の街を破壊して経済的にダメージを与える。これは
グレイフィアとオーフィスの仕事だ。で、最後だが....」
「搭城か....」
「BINGO! これは黒歌の仕事だ」
「てか、会合のタイミングよく知れたな」
「禍の団からのリークだ。お陰様で楽に敵の内情が知れる」
その言葉を聞いて、俺はアーサーとルフェイの顔が思い浮かんだ。
「ただ、旧魔王が動かないのは残念だ。実験体にしようと思うことがあったんだが」
「そうか。....まぁ、そこは勝手にしろ。あのクズさえ殺さなかったら、俺は何も
言わねぇよ」
「だよな」
「まぁ、こっちは任せとけ。そっちは任せる」
「あぁ」
~次の日~
「石動君、少しいいですか?」
放課後、生徒会の手伝いが終わり帰ろうと思ったら会長に呼び止められた。
「何すか会長」
「来週、何か予定入っていますか?」
「来週、っすか....」
「えぇ。実は来週に冥界で若手悪魔の会合があるんです。それに出席するために冥界に
帰るんですが石動君にも一緒に来て欲しいんです」
「....すんません。来週はもう京都に行く予定が入ってて」
俺は申し訳なさそうに会長にそう言った。
「そ、そうですか....京都には旅行ですか?」
「旅行というか....店の第二店舗の下見についていくって感じっすね。今度京都で新店舗
オープンするみたいなんで」
「なるほど....なら無理強いするわけにはいきませんね」
「悪いな会長。土産はちゃんと買ってくるからそれで手を打ってくれ」
「....では、楽しみにしていますね。ちなみに私は生八つ橋が好きです」
「覚えとく。じゃ、俺はお先に....」
「石動君、もう一つだけ良いですか?」
会長は再び俺を呼び止めた。
「搭城さん、最近様子が変だったということはありませんか?」
「搭城? ....いや、普段と変わらないとは思うが。あぁでも....最近飯の食う量が
減ってたような....」
「それぐらいですか?」
「そう、だな。俺が変だと思ったのはそれぐらいだ」
「そうですか。ありがとうございます」
「あぁ。じゃあお先に」
そう言って俺は生徒会室を出た。
「(搭城の事を聞いてくるのは驚いたな。....よく人を見ている。一番警戒しなきゃ
いけないのはやっぱ会長だな)」
~一週間後~
エボルトside
「じゃあ行ってくる。そっちは任せたぞ」
「あぁ、任しとけ」
「九重達によろしく伝えといて」
「お土産、待ってる」
そう言って、五人は駅に向かって歩き出していった。
「....さて、俺達も動くか。グレイフィア、オーフィス、お前ら先に冥界で作戦通り
頼む。黒歌は作戦が始まるまで待機だ。待機してる間に用意はしとけよ」
「かしこまりました」
「わかった」
「了解。そっちも頼むわよ」
そう言うと、グレイフィアとオーフィスはこの場から消え黒歌は店の中に戻っていった。
「....俺も準備を進めるか」
そう呟き、俺はトランスチームガンで姿を消した。