ハイスクールEvolution   作:アイリエッタ・ゼロス

50 / 50
顔合わせと京都観光

「ここじゃ」

 九重に案内された俺達はある部屋に案内された。

 

「母上! 創二とその仲間を連れてきたのじゃ!」

 九重はそう言って部屋の扉を開いた。部屋の中は絢爛豪華で、奥には金色の着物を

 纏った九重の母親である八坂がいた。

 

「よくぞ参られた創二のお仲間よ。妾は八坂。裏京都を統治する妖じゃ」

 八坂は笑顔で俺達にそう言った。

 

「お主達四人は妾の客人として招待しておる。何かあれば遠慮なく言って欲しい」

「あ、ありがとうございます」

「うむうむ。それと堕天使三人衆、お主達にはこれを渡しておこう」

 八坂がそう言って指を鳴らすと、三人の前にはお札が現れた。

 

「これは?」

「いわゆるビザみたいなものじゃ。妖の中には三大勢力をよく思わない者が少なくない。

 姿を見たら襲い掛かってくる血の気の多い者もいるのでな。それを防ぐためにそのビザが

 必要なんじゃ。この京都にいる間は肌身離さず持っていて欲しい」

「....感謝するわ」

「うむ。せっかく来てくれたのじゃ。存分に京都を楽しんでほしい。話はこれで終いじゃ。

 あぁ創二、お主だけは少し残ってくれ。少し話したいことがある」

 八坂は何故か俺だけ残るように言った。

 

「わかった。イリナちゃん、少しだけ待っててくれ」

「わかったわ」

 そう言って、イリナちゃんと三人は部屋から出て行った。

 

「....それで、話って言うのは」

「端的に言えば計画の事と九重の事じゃ」

「計画と九重?」

「そうじゃ。まず計画の事じゃが、こちらとしてはほとんど準備は終わっている。そちらが

 合図を出してくれればいつでも行動できるようになっておる。....今のところ、計画はいつ

 実行するつもりなのじゃ?」

「正確には定まっていない。まだ、愚兄にそこまでの地位が無いからな。やるなら、あの男が

 最高潮の時に一気に絶望に落とせるタイミングだ」

「なるほど....ならばまだしばらくは動くつもりは無いと?」

「そうなるな」

「....了解じゃ。他の者達に伝えておこう」

 そう言いながら、八坂は立ち上がり俺の隣に座った。

 

「それで、もう一つの事じゃが....」

「九重の事か?」

「その通りじゃ。....九重が婚約者では不満かの?」

「不満つうか....俺好きな子いるんだけど」

「一緒に来ていたツインテールの少女か....」

「あぁ。まぁまだ告白もしてないんだがな....」

「ふむ....まぁ、その件は夕食時にするとしよう。止めてすまなかったのう」

「気にするな。じゃあ、また晩飯の時に」

 そう言って、俺は八坂の部屋から出た。そして、出口に向かうとイリナちゃんがいるのが

 見えた。

 

「イリナちゃん」

「創二君。お話し終わったの?」

「あぁ。....三人は?」

「先に表の方に戻っていったわ」

「そっか。....じゃあ、俺達も行こうか」

「うん!」

 俺はイリナちゃんとともに表の京都に戻った。

 

 ~~~~

 

「やっぱり実物は写真で見ると違うね」

「そうだな」

 まず俺とイリナちゃんは清水寺に来ていた。

 

「それにやっぱ人多いな....流石は夏休み」

「そうだね....」

 そう言いながら、イリナちゃんは俺の腕に抱き着いてきた。

 

「イリナちゃん!?」

「そ、その....迷子になっちゃだめだから....」///

「そ、そうだな」///

 俺は少し恥ずかしかったがイリナちゃんの言う事も最もだったため肯定した。

 

 ~~~~

 

「おっと、そこのお兄さんとお嬢さん。着物のレンタルはどうだい?」

 清水寺から出て町中を歩いていろんな店を見ていると、突然店前に立っていた店員に声を

 かけられた。

 

「着物のレンタルですか?」

「おうよ。見たところ観光客だろ? せっかくの京都観光だったら着物の方がテンション

 上がるぜ?」

「へぇ....イリナちゃん、せっかくだしレンタルしていかないか?」

「良いよ。じゃあお願いします」

「毎度あり! じゃあお兄さんはそっちで、お嬢さんはそっちから入ってくれ」

「あぁ。じゃあイリナちゃん、またあとで」

「うん」

 俺とイリナちゃんは一度分かれ、それぞれレンタルする着物を選んだ。

 

 ~三十分後~

 

「お、おまたせ創二君」

 先に着替え終わり外で待っていると、イリナちゃんが出てきた。イリナちゃんは青をベースと

 した花の柄が描かれた着物を着ていた。そして、髪型はツインテールではなくストレートに

 なっていた。

 

「ど、どうかな? 似合う....?」

「....女神だ」

「ふえっ!?」///

 俺はそんなことを呟きながらイリナちゃんに抱き着いていた。

 

「そ、創二君!?」///

「似合ってる....すごくかわいいよ、イリナちゃん」

「あ、あう....」///

 イリナちゃんは真っ赤になり顔からは湯気が出ていた。

 

「そ、創二君....もうやめて....これ以上は私が死んじゃう....」///

 イリナちゃんは俺の口を手で押さえながらそう言ってきた。そう言われたので、俺は大人しく

 イリナちゃんから離れた。

 

「もう! 創二君のバカ! 恥ずかしかったんだからね!」///

 イリナちゃんはそう言いながら俺の胸をポカポカ殴ってきた。

 

「ごめんってイリナちゃん」

 俺はそう言ってイリナちゃんの頭を撫でた。

 

「....スイーツ。奢ってくれたら許してあげる」

「わかったよ。じゃ、早く行こっか」

 俺はイリナちゃんの手を握り、町中を歩き始めた。

 

 ~~~~

 

「どう?」

「美味しいよ。これだけの行列に並ぶって、名店なんだね」

「あぁ。前に来た時に食べたんだがめちゃくちゃ美味くてな」

 俺とイリナちゃんはとある店に来ていた。イリナちゃんは抹茶のショートケーキで、俺は抹茶の

 ティラミスを食べていた。すると、イリナちゃんは突然周囲を確認し始めた。

 

「どうしたイリナちゃん?」

「いえ、その....誰も見てないかなって」

「?」

「その....あーん」

 イリナちゃんはショートケーキをフォークに刺すと、それを俺に向けてきた。

 

「えっと、これはその....」

「は、早くして....」///

「あ、あぁ....」///

 俺は少し恥ずかしかったが、イリナちゃんにショートケーキを食べさせてもらった。

 

「(美味いけど....それよりも顔が熱い....)」///

「そ、創二君も....」///

 イリナちゃんはそう言うと、目をつぶって口を開けていた。

 

「あ、あぁ....あーん」///

「ん....美味しいね、創二君のも」///

 イリナちゃんは満足したのか、凄く笑顔だった。

 

「そっか....」///

「(やっぱり、笑ってるイリナちゃんは可愛いな....)」

 俺は一人、笑顔のイリナちゃんを見ながら心の中でそう思っていた。

 

 ~~~~

 

「これ、イリナちゃんに似合うな」

「そうかな....?」

「あぁ。よく似合ってるよ」

「....ありがとう」

「じゃあこれにしよっか」

 そう言って俺はレジに持っていき、代金を支払った。そして、俺は外に出て買った簪を

 渡した。

 

「創二君、大事にするね」

「あぁ」

 そう話していると、突然目の前に狐が現れた。その狐はその場で一回転すると人の形に

 なった。

 

「石動様、紫藤様。八坂様より伝言でございます。そろそろ宴の準備が出来たので裏京都に

 戻ってきて欲しいと」

「わかった。レイナーレ達には....」

「彼女達にも使いは出しておりますのでご安心ください。では」

 狐はそう言うと、煙に包まれてこの場から消えた。

 

「創二君、今のは....」

「八坂の使いだ。....取り敢えず、そろそろ戻ろっか。着物も返さないとだめだし」

「....そうだね。じゃあ行こ」

 そう言って、俺とイリナちゃんは着物をレンタルした店に向かって歩き出した。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

マイナス一誠とシトリーさん(作者:超人類DX)(原作:ハイスクールD×D)

突然何の脈絡もなく兄と名乗る男が現れてから、少しだけグレた一誠くんと、グレたせいでリアスよりも先に絡む事になったシトリーさんとの日常……そんなお話。▼原作一誠のポジションをオリ主に置き換え、ポジションを弾き出された一誠がどうするのか……的なそんな話です。


総合評価:3805/評価:7.25/連載:56話/更新日時:2020年03月12日(木) 18:02 小説情報

ハイスクールD×D 勇者の絆を持つ神の子が往く(作者:始まりの0)(原作:ハイスクールD×D)

とある世界に棄てられた1人の赤ん坊がいた。そして偶然、その場に女神が現れた。女神は何を思ったのかその赤ん坊を育てることにした。これがその赤ん坊の運命を多く左右する事になる。そして長い時が経った。▼ 無数の平行世界の1つの世界に鋼の勇者達がいた。そして勇者達は長い戦いの中で1人の少年に出会う。その少年は勇者達と共に戦い、1つの戦いを終わらせた。▼ そして少年…


総合評価:1481/評価:5.63/連載:110話/更新日時:2018年11月09日(金) 22:07 小説情報

聖書の神なら立川で鳩サブレ食ってるぞ(作者:夜月工房)(原作:ハイスクールD×D)

ミリキャスの兄ポジで冥界の開拓という目標を課せられた転生者(?)の話。ダンまち二次創作の経験とチート含む能力、人材含むアイテムの持ち越し有。▼なお世界はハイスクールD×Dベースだが、少なくとも聖☆おにいさんと鬼灯の冷徹が混入している模様。▼


総合評価:1629/評価:7.96/完結:53話/更新日時:2026年05月10日(日) 23:53 小説情報

サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(作者:ボルメテウスさん)(原作:ハイスクールD×D)

駒王学園中等部に転校してきた宮本武蔵の子孫の宮本絶花には幼馴染みがいた。▼幼い頃から、王様になる事を目指しており、悪魔の駒の原型と言われた神器『王国の駒』の所有者であり、太郎。▼彼ら2人が、駒王学園に転校してきた事によって、様々な波乱が起きるかもしれない。▼こちらの活動報告にて、様々な事を募集しています。▼皆様の応募、お待ちしています。▼https://sy…


総合評価:599/評価:6.88/連載:797話/更新日時:2026年08月17日(月) 00:00 小説情報

with U zero(作者:ゲーム最高)(原作:ゼンレスゾーンゼロ)

▼ウルトラマン60周年おめでとうございます。▼※本作のゼンゼロは「100年前のホロウ災害が発生する前の時代、ウルトラマンゼロに転生した主人公が怪獣や侵略者からの脅威を守った世界観」となっております。▼嘗てホロウという災害が発生する前の時代、人類は怪獣と侵略者の脅威に晒されていた。▼人類の平和は「ウルトラマン」という光の戦士によって守られていた。▼強大な力を前…


総合評価:386/評価:9/連載:13話/更新日時:2026年08月16日(日) 21:55 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>