ハイスクールEvolution   作:アイリエッタ・ゼロス

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堕天使との対峙

 次の日

 

 朝学校に着くと、何やら教室が騒がしかった。

 

「あ、おはよう石動君!」

「おはよう」

 自分の席に荷物を置くと、席の近い二人が話しかけてきた。

 

「おう、村山に片瀬。....これ、何の騒ぎだ?」

 俺は二人に騒ぎの理由を聞いてみた。

 

「何か、変態兵藤に彼女ができたんだって」

「アイツに?」

「うん。それを変態兵藤は学校中に言い回ってこんなに大騒ぎになってるの」

「へぇ....」

「(あんな男に彼女ねぇ....)」

 そんな事を考えていると、この騒ぎの根源が教室に帰ってきた。そして、クズ兄は

 俺の姿を見ると近づいてきた近づいてきた。

 

「へっへーん! どうだ石動! 俺にも彼女ができたぞ!」

 そう言って、クズ兄は携帯の写真を見せてきた。そこには、昨日門の前にいた

 女子高生の姿をした堕天使が写っていた。

 

「(昨日の女か....)」

「そうか」

 俺はクズ兄の言葉を適当に流して自分の携帯を見た。

 

「そ、それだけかよ! ちょっとは妬むとかないのかよ!」

「ない」

「そ、即答かよ....だ、だったら見てろ! 週明けに俺と夕麻ちゃんの

 ラブラブ写真を見せてやるからな!」

 クズ兄はそう言うと、俺から離れていった。

 

「(そんな写真が撮れるわけねぇのに....滑稽だな)」

 

 〜〜〜〜

 更に次の日

 

「堕天使と知らずに呑気なもんだな....」

 俺はクズ兄と堕天使のデートを監視していた。そして、俺は今公園の

 木の陰に身を潜めていた。すると、この公園一帯に結界が張られた。

 

「(人払いか....それにあの堕天使、力を溜めてるのか)」

 俺は堕天使から力を溜めているのと、濃密な殺気を感じた。そして、女はボンテージの

 ような服装に変わり、光の槍を作り出した。

 

「(今ここで殺されるのは困るんだよな....)」

 そう思いながら、俺はトランスチームガンを取り出しウルフロストボトルを挿し込んだ。

 

ウルフ....

 

「蒸血」

 

ミスト・マッチ....ウ・ウッ・ウルフ....ウルフ....ファイヤー!

 俺はブラッディウルフに姿を変え、堕天使の女に一瞬で近づき光の槍を破壊した。

 

「何っ!?」

『悪いがその男は俺の獲物だ。今ここで殺されるのは困るんだよ』

 そう言って、俺は堕天使の女と対峙した。

 

「あなた、一体何者よ!」

『ただの復讐者だ。それ以上でも、それ以下でもない』

 そう言い放ち、俺は堕天使に殴りかかった。堕天使の女はそれを腕でガードした。

 

「っ!?」

 俺は軽く殴ったが、堕天使の女は威力に驚いた表情をしていた。

 

『(ハザードレベル1.9か....ここで殺すのは惜しいな)』

 俺は堕天使の女に触れた時にハザードレベルを計った。そして、俺はすぐに堕天使から

 距離を取った。

 

「このっ....!」

 堕天使の女は光の槍を投げて来ようとしたが、急にその槍を消した。

 

『(急にどうした....?)』

 俺がそう考えていると、突如赤い魔法陣のようなものが現れた。

 

「あの紋章はグレモリー家ね....そこの狼の鎧男! 今回は見逃してあげるわ! でも、

 次邪魔をしたらタダじゃおかないわよ!」

 そう言うと、堕天使の女は結界を解除して飛び去っていった。そして、それと同時に

 魔法陣からは赤髪の女が現れた。

 

『(リアス・グレモリー....)』

 その女は俺の通っている学園の三年、リアス・グレモリーだった。

 

「私を呼んだのはあなたね。....それと、そこにいるあなたは一体何者かしら?」

 グレモリーは俺の姿に警戒しながらそう聞いてきた。

 

『悪魔のお前に話す事はない』

 そう言いながら、俺はトランスチームガンを取り出しグレモリーに向けた。

 

「っ!」

『さらばだ』

 そして俺は銃口を引き、煙紛れて姿を消した。

 

 〜〜〜〜

 nascita

 

 俺はnascitaに帰ると実験室に入った。そして、俺は実験室にいたエボルトと話をしていた。

 

「で、何か面白いものでも見つけたのか?」

「あぁ。ハザードレベル1.9の堕天使を見つけた。それと、もしかしたらクズ兄が

 悪魔に転生するかもしれない」

 すると、エボルトは悪い笑みを浮かべた。

 

「そうか! なら、ようやく始まるなかもな、お前の復讐が」

「あぁ。....お前にも協力してもらうぞ」

「分かっている。じゃ、俺はその堕天使と接触を試みるか。1.9ならスマッシュにすれば

 新しいボトルが手に入るだろう」

「頼んだぞ」

「了解」

 

 

 


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