ハイスクールEvolution   作:アイリエッタ・ゼロス

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妹と堕天使

「....あら、こんな所で奇遇ですね石動君」

「あぁ会長。どうも」

 昼休みになり、昨日会った少女を探していると、偶然生徒会長である支取 蒼那先輩と会った。

 

「会長は生徒会の仕事っすか?」

「えぇ。....誰かさんが校舎の壁や窓を破壊しましたからね」

 会長は冷めた目で俺を見ていた。

 

「あはは....すんません」

「謝るなら最初からしないでください....」はぁ

 会長はため息をつきながらそう言ってきた。

 

「へい....というか、あの三人をどうにか出来ないんすか?」

「私の方からも忠告は出しているんですが....まるでやめる気配はありませんね」

「大変だな会長も....」

「えぇ。ですから、是非石動君には生徒会に入って欲しいのですが....」

「まだそれを言うんすか....」

 会長は何かと俺に会うと生徒会に誘ってくる。これでもう何十回目かも忘れるぐらいには....

 

「誘ってくれんのは有難いっすけど家の事もあるんで」

「....そう言われると私も強くは言えませんね。気が向いたらいつでも言ってください。

 席は空けておくので」

「....ま、一応考えてはおきますよ」

「はい。良い返事を期待しています」

 そう言うと、会長は生徒会室の方に歩いて行った。

 

「....創二、今の女」

「あぁ。悪魔だってことはわかってる」

 カバンの中から聞こえた黒歌の声に俺はそう答えた。

 

「警戒しなくて良いの?」

「変に警戒する必要もないだろ。向こうが何かをしない限りは俺も事を起こすつもりはない」

「....そ」

 そう言うと、カバンの中にいる黒歌は黙った。そして、俺もある場所に

 向かって歩き出した。

 

 〜屋上〜

 

 俺が来たのは屋上だった。

 

「....何で屋上?」

「こっからだったら外にいる連中は全員見えるからな。飯食いながら昨日の子を探せる」

「その子が屋内にいたら?」

「それは....まぁ仕方ない」

「相変わらず適当にゃん....」

 そんな事を話しながら、黒歌は俺の膝に乗り、俺は弁当を食いながら

 グラウンドの方を見下ろしていた。すると....

 

「....あの、すいません」

 急に俺は誰かに声をかけられた。

 

「ん? なん....!?」

 俺は声が聞こえた方を見ると、そこには俺が探していた少女がいた。

 

「(な、何でここに!?)」

「....あの、隣に座っても良いですか?」

「あ、あぁ....好きにしてくれ」

「....ありがとうございます」

 すると、少女は俺の隣に座って弁当を食べ始めた。すると、膝に乗っていた

 黒歌は少女に近づいて行った。そして、少女の顔をしばらく見ていると

 少女の脚に頬ずりをし始めた。

 

「よしよし」

 少女は黒歌の頭を撫で始めた。そして、しばらく撫でると俺の方を見た。

 

「あの、石動 創二先輩ですよね?」

「あぁ。君は?」

「塔城 小猫です。この猫、石動先輩の飼っている猫なんですか?」

「あ、あぁ。コイツ、たまに勝手に俺のカバンに入って来るんだよ」

「そうなんですか。この子、名前は何て言うんですか?」

 そう聞かれ、俺は少し考えたがすぐにこう答えた。

 

「コイツの名前は"黒歌"だ」

「黒、歌....」

 塔城は一瞬驚いたような表情をした。

 

「(今の感じ....おそらく当たりだな)」

 そう考えながら、俺は黒歌を捕まえた。

 

「悪いんだが学校に連れて来てる事は黙っててくれよ? 会長に見つかると

 何を言われるか....」

「はい。でも、黙っている代わりにまたこの子を撫でさせてください」

「良いぞ。コイツも喜んでるみたいだしな」

 そう言うと、黒歌は鳴き声をあげた。すると、予鈴のチャイムが鳴った。

 

「じゃあ石動先輩、また今度お願いしますね」

 塔城はそう言うと、屋上から出て行った。

 

「....で、どうだ? お前の妹だったか?」

 俺がそう聞くと、黒歌は人の姿に戻った。

 

「間違いないにゃん....あの子は、私の妹の白音にゃん」ポロポロ

 黒歌は涙を流しながらそう言った。

 

「そうか。とりあえず、見つかって良かったな」

 俺は黒歌の頭に手を置いた。

 

「さぁてと、後はどうやってこっちに引き込むか....」

「....創二。白音を引き込むなら、私も動いて良い?」

「....お前がか?」

 黒歌の思いがけない提案に俺は驚いた。

 

「白音の事なら私が一番分かってるから」

「....良いぜ。好きにしろ。でも、俺は俺で動くからな」

「うん。そっちはそっちでお願いにゃん」

 そう話していると、授業が始まるチャイムが鳴った。

 

「ヤベェ....急いで猫に戻れ黒歌!」

「はいはーい」

 俺は黒歌をカバンに入れると急いで教室まで走った。

 

 

 〜その日の夜〜

 エボルトside

 

『ふむ、ここに堕天使どもがいるのか』

 俺はとある教会の前にいた。

 

『さぁて、さっさと探しますか』

 俺は姿を液状に変えて教会の中に入った。そして、ある程度教会内を探すと隠し階段を

 見つけた。俺はその階段を降りると、そこには四人の堕天使がいた。

 

『へぇ、こんな所に秘密基地か。面白い事を考えるもんだなぁ、堕天使も』

 俺は四人に聞こえるようにそう言った。すると、四人の堕天使はギョッとした表情で

 俺を見た。

 

「ア、アンタ何者っスか!?」

「どうやってココが!?」

『初めまして堕天使の諸君。俺の名はブラッド・スターク。ちょっとしたゲームメーカーだ』

 俺は仮面の中で笑顔を浮かべながら礼をした。

 

 

 

 

 

 

 

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