オリジムシ愛好家の述懐   作:糖分99%

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9.バアルゼブル

「…………ぅん?」

 

 目蓋が膠で固められたかのように重い。意識もどこか朧げで、体が浮いているような感覚すらある。

 だが、先程まで見ていた懐かしい夢は、不思議と鮮明に思い出せる。

 滲む視界に映るのは味気ない白い天井。何もない、ただ白一色の天井は、ずっと見ていると精神すら白く汚染されてしまいそうだ。

 時間が経つにつれ、鈍っていた感覚が戻ってくる。それと同時に関節の錆び付いたような違和感と下半身の異物感、左腕の僅かな疼痛を感じるようになってくる。

 

 多分、自分はベッドにいるのだろう。

 しかし、ここがどこだかいまいちわからない。

 体を起こし、周囲を確認しようとする。

 しかし、腕が動かない。動けない。

 一体どういうことかと首を曲げ、自分の体の様子を確認する。

 

 自分の体は拘束衣とベルトでベッドに固定されていた。

 

「えっ何、何これ!?どういうこと!?だっ、誰か!誰か助けて!」

 

 大声を上げ、ベッドの上でビタビタと跳ねるファーブル。しかしベルトのせいでベッドの中心から全く動けていない。

 

 だが、その声があまりにも煩かったからか、誰かがこちらに近づく足音が聞こえて来た。 

 扉を開き、部屋に入って来たのはサイレンスであった。

 ビタビタと取り乱すファーブルを見て、呆れと安堵を含む溜息を一つ吐いた。

 

「目覚めたのね、エリヤ」

「お、オリヴィア!何これ!?なんで拘束衣なんか着させられてるの!?」

「はいはい、今から説明と拘束衣を脱がしてあげるから落ち着いて」

「う……はい」

 

 スン、とファーブルは落ち着きを取り戻し、サイレンスをじっと見る。

 サイレンスもジッとこちらを見つめるが、その目はどちらかというと診察をする医者の些細な症状も見逃さぬという冷静で冷徹なもの。

 やがてその冷徹さは失われ、いつもの冷静さだけが残る。

 と同時に、わずかばかり表情が緩む。

 

「とりあえず、目覚めてよかったわ」

「……私は気を失ってた、ということでいい?」

「ええ。どこまで覚えてる?」

「レユニオンから逃げる為に何度もアーツを使って……落ちてた棒を振り回した辺りから覚えてないかも。……いや、棒だったかな?そこら辺の記憶も曖昧かな」

 

 あの時は酷い倦怠感と頭痛に襲われていた。記憶も断片的且つ朧げで、二日酔いした時並みに記憶がぐちゃぐちゃだ。

 その原因をサイレンスは淡々と述べる。

 

「……アーツの過剰使用と薬物による意識混濁、ね。貴女、6日も眠ってたわ」

「……そんなに」

「そしてその間、意識を失ったままフラッシュバックを起こして暴れまわってたから拘束衣を着せられたってわけ」

「……なんかごめんね」

「ワルファリン先生が薬物を抜く処置をしてくれたけど……もう少し自分を大切にしたほうがいいわよ」

 

 そう、サイレンスは言う。

 そう、言うけれども。

 

「……ああするしかなかったからさ。許してよ」

「…………ごめん。ありがとう」

 

 サイレンスの言葉。そして、私がのうのうと治療を受け、生き延びていると言う事実。その二つから、私の目的は達せられたと察した。

 ならば、この程度の怪我はどうと言うことはない。名誉の負傷というやつだろう。

 

 さて、とサイレンスが空気を変えるように居住まいを正す。

 

「とりあえず拘束衣の下から脱がす。そのあとカテーテルを取り除くわ」

「え?カテーテル?」

「そう。カテーテル。尿道カテーテルね。バルーン式だから抜くときもちょっと痛いかもしれないけど、我慢して」

 

 

 

 

「もう……お嫁に行けない……」

 

 ファーブルは顔を両手で覆い、へたり込むようにベッドの上に座っている。耳は先まで真っ赤である。

 着ているものは既に拘束衣ではなく、通常の患者用の衣服であった。

 ベッドの隣のサイドテーブルでカルテを書き込むサイレンスは、何度目かもわからない溜息をつく。

 

「そんな大げさな。貴女の主治医が男性医療オペレーターじゃなかっただけ幸運でしょ?」

「そうやってオリヴィアは幾人もの患者を手にかけてたんだぁ……」

「その誤解を生むような言い方をやめなさい」

「あいてっ」

 

 ぺし、とカルテで軽くファーブルの頭を叩く。すると、硬質な音が鳴る。

 

「……私の角、余計変な感じになっちゃったな。尻尾も、さ」

 

 ファーブルは自分の角をいじりながら、サイドテーブルに置かれた鏡を見る。

 そこに写るファーブルの角は、櫛状に伸びた源石結晶により、まるで蛾の触覚のように変貌していた。

 そして先端が鉤針状の尻尾には、新たに一対の源石結晶の膨らみが生まれていた。

 

「……尻尾はともかく、角は前よりマシになったんじゃない?蛾は嫌いじゃない」

「それはフォローのつもり?」

「ええ」

「……さようですか」

「結晶が大きくなった割に、血中源石濃度はほぼ変化なし。珍しいことに外側へと源石が成長したみたいね。オリパシーの進行の具合という意味でも安心して」

「オリパシー……オリパシーねぇ」

 

 ファーブルは乾いたように笑う。

 そこでふと、サイレンスはファーブルの出自を思い出した。

 

「そういえば貴女、カズデル育ちのサルカズだったわね。オリパシーに対して殆ど後ろ向きな思いを持たないとかいう」

「まぁ、おかしな国よね、あそこは。アーツの強力さ至上主義というか。だからこそ内乱前に弱っちい私は逃げてきたんだけどね」

「でも貴女、ロドスに入ったとき、最初は戦闘オペレーターを志願したんでしょ?」

「まぁ、ね。腐ってもサルカズだし、フィールドワークで最低限の体力もあるつもりだから、ある程度はいけるんじゃないかと思ったけど……そんな思い上がりは通用しないよね」

「それはどうかな」

「ん?」

「ドクターとケルシー医師、そして代表が貴女が目覚め次第話があるんですって」

 

 ドクター、アーミヤ代表、そしてケルシー先生。この3人といえばこのロドスの三大トップではないか。

 その3人が私に話を?

 

「私、薬でキマってる時に何かやらかした?」

「やらかし……てないわけではないけども、それとは少し別。貴女と、貴女のジャンの進退についてよ」

「ジャン……そうだ、ジャン!!」

 

 ファーブルは毛布を蹴り飛ばし、点滴のパックをもぎ取り、そのまま病室を飛び出した。

 

「ちょっと!?待ちなさい!」

 

 後ろでサイレンスが引き留める声が聞こえるが、最早ファーブルの耳には届かない。

 ファーブルの脳内にあるのはジャンと他の保護している感染生物たち。

 

 六日間。

 六日間だ。

 六日間という長い間、彼らを放って置いたのだ。

 

 靴も履かず、ロドスの患者が着る服のみを纏ったままロドスの廊下を疾走するファーブルに、通りすがったオペレーター達はギョッとしたような表情で廊下の端に避ける。

 だがそんな自分を中心とした奇異の目も、最早気にならない。気にしてなどいられない。

 

 辿り着いた自分の部屋。その扉をまるで毟り取るように開けた。

 乱暴に開けられた扉の悲鳴。その音に驚く人影が2つ。

 そして、少しだけ見た目が変わった、長い間共にいる相棒の姿。

 相棒、ジャンはこちらの姿を確認したのか、いそいそとこちらに寄ってくる。

 

「ジャン〜!ごめんよずっと放ったらかしてぇ!」

 

 ファーブルはそのジャンの殻に勢いよく抱きついた……いや、へばりついた。

 肉が硬いものに叩きつけられるような「べチン!」という音が室内に響いたが、発生源であるファーブルはなんら痛痒を感じていない。

 ジャンはキィキィと興奮した時に出す音を鳴らす。

 

 ふと、その時。

 

 なにか、ファーブルの脳内に駆け巡った。

 

 歓喜。

 安堵。

 慰撫。

 慈愛。

 そんな、抽象的なもの。

 そして六つの見覚えのある顔。

 それらは自分のうちから生じたものではなく、「流れ込んできた」ような気がしたのだ。

 目の前から、春の暖かい風が、髪を優しく撫でるように、そんな感覚が。

 その目の前にあるのは、ジャンだった。

 

「あ……え……?」

「あの、すみません!」

「あっ、あ、はい!」

 

 何かわからない感覚に囚われている最中、声をかけられる。

 声をかけたのはBSWの訓練生であり、ロドスに留学してきたヴイーヴルの少女(といっても身長はファーブルより遥かに高い)、バニラだった。

 

「BSWの訓練生、バニラと申します。パフューマーさんからファーブルさんの容態とこの保護施設について聞いて以降、居てもたってもいられず、誠に勝手ながら保護されていた感染生物たちのお世話のお手伝いをさせていただきました」

「えっと……行動予備隊作戦記録編集部、ファーブルです。戦場では度々目にしておりましたが、こうやって話すのは初めて……でしたっけ」

「はい!噂は時折聴いておりましたが、忙しいようで中々会うことができず……お会いできて嬉しいです」

「ありがとう……?ラ……パフューマー、これは一体?」

 

 バニラの輝くような眼差しに全く身に覚えのないファーブルは、その部屋にもともといたパフューマーに問いかける。

 

「少し前にBSWの訓練生の中に動物好きな子がいるって話したでしょ?バニラがその子よ」

「……してた?」

「全く、もう……私とバニラは少しばかり付き合いがあってね。最初はイフリータとメランサから話を聞いて、あの子たちの世話をしていたんだけど、バニラにもその話が伝わってね。それで手伝って貰ったわけ」

「ただ私もオリジムシはともかく、ハガネガニやアシッドムシ、バクダンムシの生態は詳しくは知らなかったので、もしかしたら不備があるかもしれません……」

「いえ、本当にありがとうございます!」

 

 ファーブルはガッチリとバニラの手を両手で掴む。ギプスで固定された左腕が若干痛むが、気にしない。握り締めた手はファーブルよりも大きく、柔らかくて、しかしながらタコだらけであった。

 

「六日間も寝てたとサイレンスから聞いて、私以外にあの子たちの世話をする人がいないからどうしようと焦ってたんです!本当に、本当に良かった……パフューマーもありがとう」

「あらあら、私達だけじゃないのよ?保護した子達の飼育法が記された書類……多分あれ、遺書よね?それを探し出したのはイフリータとメランサだし、あの二人も世話の手伝いをしてくれた。貴女の主治医のサイレンスも、仕事の合間を縫ってイフリータの様子を見にくるついでにちょっと手伝いもしてくれたし。……珍しい顔だと深夜みたいな誰もいない時にはサリアが顔を出してきてたわね」

 

 感染生物たちの世話をしてくれた人達名前を聞いて、はっとした。

 その6人の顔は、先程頭に流れ込んできた人と一致していた。

 

 もしかして。

 いや、まさかそんな。

 

 思考の海に沈む中、後ろのドアが再び荒々しく開かれる。

 そこにいたのは息を切らしたサイレンスと、何やら箱をもったイフリータとメランサだった。

 

「本当に時々周りが見えなくなるよね、貴女」

「……本当にごめん」

「まぁ、もう慣れてるけど。……イフリータ、いうことあるでしょ」

「お、おう……目、覚めたんだな」

「そうだね。……ごめんね、不甲斐なくて」

「………まぁ、オレサマが守ってやったおかげだな!」

 

 イフリータ、とサイレンスが低い声で名前を呼ぶ。

 その意味を察したイフリータは、若干目を逸らしながら、少し勿体ぶりながら、口を開いた。

 

「………………ありがとな」

「いいんだよ、無事ならさ」

「わ、私も、ありがとう、ございました。ファーブルさんがいなかったら、きっと……」

「私だって、二人がいなかったら今頃瓦礫の中で腐ってたよ。私がこうやって生きているのは二人が私を助けてくれたから。……本当に、ありがとう」

 

 ファーブルは深く、深く頭を下げた。

 

 誰もが口を開かない、静かな時間が流れた後、咳払いを一つしたサイレンスがファーブルに告げた。

 

「この後、ドクター達との面会があるわ。とりあえずは病室にいきましょう。当然、私含め部外者は立ち入り禁止」

 

 そして、サイレンスは視線を動かす。

 

「ただし、ジャンは同伴可能との通達が来ているわ」

 

 

 

 

 ファーブルは病室のベッドに背筋を伸ばして腰掛けている。その足元をジャンが這い回り、対面の椅子にはドクター、アーミヤ、そしてケルシーが座っている。

 

「龍門地下で何があったか、全て把握している」

 

 ケルシーは開口一番、そう宣った。

 

「突然ジャンがお前のアーツであるポータルを通って出現し、シエスタのポンペイのような特殊個体へと完全に変貌。その後続々と保護下にあった感染生物が出現。お前が意識を失った時には全てがロドスに戻ってきたと」

「……と、私は聞いていますが、いかんせん記憶が曖昧でして……」

「いや、事実確認をしにきたのではない。聞き込みと現場の残留物、および地下の監視カメラの映像の一部から判明した事実だ」

「……それで、お話というのは……」

「その前に、君がこのロドスに初めて来た日のことを覚えているかい?」

 

 突然話を変えたのは、ドクターだった。

 

 ロドスに来た日。始めて来た日。

 たしか、面接の時だったか。

 

「あの時君は『感染生物含め、生命を冒涜するレユニオンを許さない。奴らを撲滅するか、感染生物の隷属をやめさせるまで全力で彼らを叩き潰す』なんて息巻いてたな」

「……ええ、ですね」

 

 そこですっと、デスクにアーミヤが一つの書類を置く。

 

「しかしながら、戦闘オペレーターとして及第点には及ばず、後方勤務となりました」

「………」

「ですが今回の件を受けて、特殊オペレーターとして配属されるかもしれません」

「……え?」

「それには君の同意がいる、ということだ」

 

 そうだ。最初は戦闘オペレーターとしての配属を望んでいた。

 願ってもない。願ってもないが、自分の非力さは思い知っている。

 そして、『今回の件を受けて』再度提案されたということは、どういう事なのか大方予想がつく。

 

「……ジャンや他の子達を戦場に出す、という事ですか」

「そうなります」

「だめです」

 

 ジャンは他のオリジムシよりかは知能は高いだろう。それ故なのか、私に懐いているかのような行動を見せる。

 そして先日の件で完全にジャンは力ある特殊個体となった。

 つまるところ、ジャンを戦場に出して、ファーブルはその制御役という事だ。

 

 それでは……それではレユニオンと同じではないか。

 

「まぁ、無理強いはできない。するつもりもない」

 

 ドクターは大きく頷く。アーミヤとケルシーの表情には変化がない。

 

「それで、他に私になにかございますか?」

「それ以外だと、その急成長した角と尻尾の源石についてだな。意識も戻った事だし、精密検査を近々行う。以上だ」

 

 ケルシーはそれだけ言うと、立ち上がる。他の二人も用はそれだけであったようで、離席の準備を始める。

 

 ふと、何かが吹き上げて来た。

 

 意欲。

 熱意。

 願望。

 勇気。

 闘志。

 

 この感覚は、つい先ほど味わったもの。

 抽象的な感情の波。

 

 下を見れば、ジャンがこちらを見ている……ような気がした。

 

「……私は、無理にジャンを戦わせるつもりはありません」

 

 ピタリと部屋を出ようとしたドクター達の足が止まる。

 

「ですがジャンが望むなら、ジャンが戦闘に出たいと望むのなら、私はジャンを守るために前線に出たいです」

「……特殊オペレーターとしての配属に同意する、ということかな?」

「ジャンがその気である限り、という条件付きでの同意は可能ですか?」

「そこら辺はアーミヤに任せよう」

「では戦闘毎に雇用する制度を適用しましょう」

「同意するならば私からも伝えることがある。ファーブルのアーツ、及びジャンの能力の更なる精査が必要になる」

「少しばかり面倒な書類を書かなくてはならないが……どうする?」

 

 

 

 

 ファーブルは行動予備隊作戦記録編集部の編集者である。これからもそうである。

 

 だが、肩書きが増えた。

 日雇いのロドス直属の特殊オペレーターとしての肩書きが。

 給料は他の戦闘オペレーターと比べいいわけではない。一度の戦闘における給料は新人とほぼ同じだ。

 だがそれでも、当初の目的の為に、カメラマンはさらに前に足を踏み出すことに決めた。

 直接戦う力がないにしても、カメラマンとしての技術はある。

 

 あの時感じたものはジャンのものか、それとも自分のエゴが発したものなのか。

 わからない。でも、ジャンは妙にやる気なのは事実だった。

 なら、私はそれに寄り添おう。命を弄ぶ者への怒りは、きっと同じなのだから。

 

 ファーブルは、戦場に立つときだけ名前が変わる。

 

 特殊オペレーター、バアルゼブル。一人と一匹で一つのオペレーター。




バアルゼブル
職業:特殊
特性:敵に術ダメージを与える、ファーブルとジャンが同時に同地点に配置される、再配置までの時間が非常に長い
素質:ハガネガニ装甲:ファーブルの防御力+500%、術耐性+10
基地スキル:作戦記録編集者:製造所配置時、作戦記録の製造効率+40%

初期ステータス(未昇進、レベル1)
HP:480
攻撃:183
防御:30
術耐性:10
コスト:18
ブロック:1

攻撃範囲
⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎
⬜︎⬛︎⬜︎⬜︎
⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎

スキル1:戦場の編集者(パッシブ)
範囲内のステルス状態を無効化、消費理性に応じて作戦記録を追加入手する

スキル2:???

参考
オーキッド初期ステータス(順番は上記と同じ)
553
192
44
10

ビーグル初期ステータス
1144
184
242
0

総評:初期ステータスでは素質により星三重装未満の防御力と星三補助未満の攻撃力とHPをもつ遠隔特殊オペレーターである。

こういうの一度は考えるよね!
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