カードは拾います。良いですね?   作:ブラッドマスカレイド

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今回のキーカード
『ドリラゴ』







決闘者(デュエリスト)刃車です。良いですね?

遊音は混乱していた。

突然現れた謎の男…林間 刃車が自分にメールを送った人物であり、何故か遊音と同じ決闘盤(デュエルディスク)を身に着けていると言う状況に頭が追いついていなかった。

 

「おーい?大丈夫か?意味わかんなくて混乱してるみたいだけど?」

「……!何でお前が決闘盤(ソレ)を持ってんだ……!」

「おいおい…そんな怖い顔すんなよ?」

「答えろ!!」

 

遊音は男に向かって叫ぶ。

すると刃車は呆れたように首を横に降る。

 

「本当に落ち着けよ?そこのチビ共がビビってるぞ?」

「えっ?」 

 

そう言われ遊音はサクリボー達の方を見るとそこにはサクリボーとクリボールが涙目で震えていて、それをサクリファイスとダルクが落ち着かせていた。

 

「!?……わっ悪い…怖がらせたな…」

『サクサクゥ…』

『クリボ〜ル…』

 

遊音は2匹に謝りながら2匹を撫でる。

 

「やれやれ…コイツが風札遊音…あの2人の息子か。」

「……父さんと母さんの事…知ってんのか?」

「まぁな…それについても話があるから俺はお前の前に現れた。」

 

そう言うと刃車は遊音達に背を向けて歩き始めた。

 

「何処に行く気だ?」

「うーん…此処じゃ無い場所…かな?まぁ付いて来い…お前の知りたい事教えてやる。」

「……分かった。」

『………』

『俺達も行くか…』

『サクサクリ〜…』

『クリボ〜ル…』

 

遊音達は刃車の後を追った。

 

 

 

 

 

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遊音達は刃車に付いて行くと多くの人々がいる都市へと付いた。

 

「此処って……」

「ん?あぁ此処は(しん)(こく)市…お前の家があった町の隣にある都市だ。」

「此処あの振黒市か……あれ?」

 

遊音は周りを見渡し、ある事に気づく。

 

「今気づいたけど何で誰もサクリファイス達に驚かないんだ?」

「それはな…ちょっとお前こっち来い。」

『えっ?俺?』

 

ダルクは刃車に呼ばれて近づく。

すると刃車はダルクに手を伸ばす。

 

『えっ?何だよ急に?』

「動くな。」

 

困惑するダルクにそう言いながら刃車は手を伸ば続ける。

そして刃車の手がダルクの体に当たるが、そのまま手はダルクの体を通り抜けた。

 

「えっ?!」

「コイツらは他の奴らには見え無いし、実態を持たないんだよ。」

「それってつまり…?」

「まぁとりあえず今は別に気にしなくて良いんだよ。」

「わ…分かった。」

「そんな事より行くぞ。」

「あっちょ待てよ!」

 

そう言って刃車は歩き始め、遊音はその後を追いかける。

 

 

 

 

 

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刃車に連れられて遊音達がやって来たのは海辺の近くにある二階建ての赤レンガの倉庫だった。

 

「レンガ倉庫?」

「今は使われて無いのを俺が買い取って使ってんだよ。」

 

刃車は倉庫の入口のドアに近づき、鍵を開ける。

 

「入れよ。」

「あっ…あぁ……ん?」

 

遊音は入口の横にあった看板が目に入る。

 

「林間探偵事務所……」

「どうした?他の奴らはもう入ったぞ早く入れよ。」

 

遊音はそう言われ、倉庫の中に入っていった。

 

 

 

 

 

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遊音は倉庫の中に入り、周りを見渡す。

倉庫の中は広く、紺色の革のソファとイージーチェア、ガラス製のダイニングテーブル、茶色のアンティークデスクとその上にあるタイプライター等があり、他にも本棚やテレビ、ウォータードリッパーが置いてあった。

そして倉庫の奥の方には二階へ行く為の螺旋階段があった。

 

「まぁ適当に座ってろ。」

「分かった……」

 

刃車は遊音にそう言うと、ウォータードリッパーに近づきコーヒーを淹れ始めた。

遊音は刃車に言われた通りにソファに座り、サクリファイス達が何をしているのかを確認する。

サクリファイスはウォータードリッパーに近づき、中の1滴ずつ落ちるコーヒーを見ていた。

ダルクは本棚に並べられた本を見ていた。

サクリボーはクリボールと追いかけっこをしていた。

遊音はそんな光景に笑みを浮かべる。

すると突然遊音の足に何かがくっついて来た。

 

「?」

 

遊音は足元を見る。

するとそこにいたのは茶色の小猫だった。

 

「にゃ〜〜ん…」

「あっクウ…起きてたのか?」

「にゃ〜〜ん。」

「お腹空いたか?ちょっと待ってろ餌出してやるから。」

「なぁ?この猫は?」

「そいつはクウって言って、家で飼ってんだよ。」

「へぇー…」

「あと2匹いるぞそっちに。」

 

刃車はそう言って自身の右側に指を指す。

遊音はその方向を見るとそこにはクッションタイプの猫用ベッドが3つあり、その内の2つには黒猫とキジトラ猫がそれぞれベッドの上に乗っており遊音を見ていた。

 

「黒猫がリクでキジトラがカイだ。」

「リクとカイか…よろしくな。」

「……」

「……にゃーん…」

「あぁ…そいつらクウと違って始めて会う奴にはめっちゃ警戒してるからあんま近寄らないんだよ。」

 

そう言って刃車はキャットフードをのせた小皿を床に置く。

すると遊音の足元にいたクウはキャットフードに近づいて食べ始めた。

 

「ふふっ…さてコーヒーができるまで、お前に教えてやらないとな…」

 

刃車はそう言うとイージーチェアに座る。

 

「でっ?あんたは一体何なんだよ?」

「名前は言ったよな?林間刃車だ。お前の両親…風札 背葉(せば)さんと風札 (あい)さんとは友人だった。」

「父さん達の友人?」

「あぁ…良く仕事で会う事多かったからな…それで仲良くなったんだ。」

「仕事?それって入口書いてあった…」

「探偵だ…って言ってもまぁ基本的にはなんでも屋見たいな物だけど。」

「なるほど……あっそう言えば!あんたどうして決闘盤(ソレ)を持ってるんだ?」

「ん?それはな…俺がお前と同じだからかな?」

「俺と同じ?何が?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………()()()()()()()()()……かな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!?……あんたもなのか?あんたも前世で死んで…この世界に?」

「あぁ…と言っても記憶を思い出したのは4年前だけどな。」

「なるほど…」

「そして決闘盤(コイツ)は記憶を思い出した時に手に入れたんだよ。」

「手に入れたってどうやって?」

「手に入れたと言うより作ったって言うのが正しいな。」

「へぇ…作ったのか………作った!?」

 

遊音は刃車の言葉に驚く。

 

「作ったのか!?決闘盤(デュエルディスク)を!?」

「まぁな…記憶を思い出した時に頭の中に設計図が入って来てな?それを元に作ったんだよ。」

「すごいなぁ………なぁ?最後に聞きたいんだけど…」

「何だ?」

「……メールにも書いてあった『()()()()()』って何だ?」

「………その事か…」

 

遊音そう言うと刃車は立ち上がり、窓に近づいて外を見る。

 

「いいぜ…教えてやるよ……でもその前に少し昔の話をさせてくれ。」

「ん?…別にいいぞ?」

「ありがとな……アレは2年前の事だった…俺はとある依頼でお前の両親の遺跡の調査を手伝っていたんだ。」

 

 

 

 

 

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『その時に調査していた遺跡ってのがお前が決闘盤(デュエルディスク)を見つけた場所だ。』

 

刃車は遊音の両親…風札 背葉と風札 愛と一緒に洞窟を調査していた。

 

「刃車くん悪いね…君にこんな事を手伝ってもらって。」

「大丈夫ですよこれも仕事ですから。」

「ふふっ真面目ね?」

「そう言ってもらえると嬉しいです…それより今日は何をするんですか?こんな何も無い洞窟で…」

「実はね…おっ着いた!此処だよ。」

 

背葉がそう言って刃車は前を見ると底には壁しか無かった。

 

「……行き止まり?」

「いや調べてみたんだがどうやらこの先に空間があるらしい。今回はその空間を調べるんだ。」

「この先に…?」

「そう言う事だから…ハイ!これ持って!」

 

愛はそう言ってツルハシを刃車に渡す。

 

「えっ?……もしかして…」

「一緒に頑張って掘りましょう!あなた!刃車くん!」

「おう!」

「………えぇーー…」

 

愛がそう言うと3人はツルハシでひたすら堀り始めた。

 

『あの時はマジで辛かった…』

『……父さん達ってそう言う性格だからな………』

『そして俺達は頑張って等々その空間にたどり着いたんだ。』

 

刃車がツルハシを振るうと穴が空き、広い空間が見えた。

 

「やった!」

「良くやった!刃車くん!」

「流石ね!」

「はい!」

 

その後3人は穴を少しずつ広げていき、最終的に人が通れる大きさになり、3人は空間へと入って行く。

 

「此処は一体…?」

「分からない…だけど何らかの意味があると思うが……」

「そうね……ねぇ?アレは何かしら?」

 

そう言って愛が指を指したのは遊音が身に着けている決闘盤(デュエルディスク)が入っていた棺桶だった。

 

『そこで俺達は見つけたんだよ棺桶とある物を…』

『ある物?何だよそれ?』

『それはな…』

 

刃車達は棺桶に近づくと愛は近くに何か落ちている事に気づく。

よく見るとそれは1冊の本で、愛はそれを拾い上げる。

 

「何かしら?本みたいだけど…」

「なんでこんな物が…?」

「中身を見てみよう…愛、貸してくれ。」

「はいどうぞ。」

 

背葉は愛から本を受け取ると本を開いた。

 

「どうですか?」

「何か書いてあるけど……何語だ?」

「ちょっと貸して貰えます?」

 

そう言って刃車は背葉から本を受け取る。

そこには書いてあったのは見た事が無い文字だった

 

「………駄目だ…全然分かりません…」

「そうか…」

「残念ねぇ…」

 

刃車が本を閉じようとした瞬間、突然本の開いていたページ光りだした。

 

「キャ!」

「なっ!?何だ!?」

「本が光りだした……!?」

 

すると本に書かれていた文字が変化し始め、日本語へと変わった。

そして本の光は消えた。

 

「何だったんだ?」

「さぁ………!?背葉さん!本の文字が日本語に!?」

「何!?じゃあなんて書いてあるか読めるんだな!教えてくれ!」

「はい!………っ!コレって…」

「どうしたの?」

「…この本にはこう書いてあります…

『ここに書かれし名を持つ者は別世界の者の魂を持ち、棺に収められし決闘者の盾を受け継ぎ、過酷な運命と戦い滅びゆく世界を救うだろう。』」

「別世界の者の魂?」

「それってどう言う事かしら?」

 

『別世界の者の魂ってもしかして……』

『あぁ多分転生者の事だと思う。』

 

「『その者の名は』………」

「ん?どうした刃車くん?」

「何が書いてあるの?」

「『その者の名は風札 遊音』…」

「な!?なんだと!?」

「そんな……」

 

『俺の名前が!?』

『あぁそしてその後俺は2人からお前の事を聞いたんだよ。そして俺は背葉さん達に転生者の事を話したんだ…』

 

「そうか……遊音が…」

「でもまだ俺みたいに記憶を思い出して無い様ですね。」

「そうね……ねぇ刃車くん?」

「はい?なんですか?」

 

愛は刃車の手をぎゅっと握る。

 

「どうしました…?」

「………もし遊音(あの子)に何か起こってその時私達が助ける事ができなかったら代わりに助けてあげてくれないかしら?」

「…俺からも頼む。」

「……分かりました!俺に任せてください!」

 

 

 

 

 

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「そして背葉さん達は行方不明になった…だから俺はお前にあのメールを送った。」

「そう言う事か…」

「……さてお前はどうするんだ?決闘盤(デュエルディスク)を手に入れたからにはあの本に書かれていた過酷な運命ってなお前に待ってるんだぜ?」

「………だったら…」

「?」

 

すると遊音はソファが立ち上がる。

 

「だったら戦ってやるよ!その運命にだって立ち向かってやるよ!!」

「………フッ…そうか…やっぱりあの2人の息子だなお前…だったら俺も手伝ってやるよ。」

「本当か!?ありがとうな!」

「フッ…そうだ!お前此処に住めよ。」

「えっ?」

「部屋はあるし、一人だと色々大変だろ?」

「良いのか?」

「その代わりこの探偵事務所で助手として働いてもらうぞ?」

「そんなんで良いなら…」

「良し!決まりだな!」

「うん…あっ」

 

遊音は刃車の決闘盤(デュエルディスク)見て、ある事に気づく。

 

「なぁ?刃車さん?」

「ん?何だ?それと刃車で良いぞ?」

「だったら刃車…そのデッキってどうしたんだ?」

「……」

 

デッキ…それはカードゲームでは最も必要なカードの束の事で、遊戯王では最低40枚のカードでデッキを作らないといけない。

遊音の質問を聞くとコーヒーを淹れようとした刃車が固まる。

 

「……その事か…遊音。」

「えっ?何?」

「……実はなこの世界だとカードは色んな所にあるんだよ。」

「えっでも俺今までカードを見た事が無いんだけど…?」

「そりゃ当たり前だカードがあるのは山とか川とか森とか何だよ。このカードとかもな…」

 

刃車は決闘盤(デュエルディスク)にセットされたデッキの上から1枚のカードを引き、遊音に見せる。

ドローしたのは至る所にドリルが付いているロボット…ドリラゴと言う名前のモンスターカードだった。

 

「………それってつまり?」

「カードは拾って集めないといけないんだ………」

「…………嘘ぉーーーーー!?」

 

倉庫には遊音の叫び声が響き渡る。




次回「カードを集めます。良いですね?」



次回のキーカード
D(ダーク)・ナポレオン』




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