『サイキック・シャドー』
「はぁ…はぁ…うっ!」
遊音はダーク・ネクロフィアとの
「遊音!!」
刃車は遊音に駆け寄る。
「遊音!!大丈夫か!?」
「あぁ…少し疲れただけだ……」
「そうか……」
『うぅぅ…おのれぇ……』
「!?お前まだ動けるのか!」
ダーク・ネクロフィアは遊音達を睨みつけていた。
『……今回は僕の負けだ…このカードはお前らにやるよ……だが次は絶対に殺してやる!!』
そう言うとダーク・ネクロフィアは消え、その場にはライナのカードが落ちていた。
「あっ待て!!」
「遊音!追いかけ無くていい!!」
「でも!アイツがまたいつ襲ってくるか分からないだぞ!」
「安心しろアイツの行く場所は分かってる。」
「何?」
「遊音……走れるか?」
▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△
遊音達は暗い森の中を走っていた。
「刃車!ライナの事はサクリファイスとダルクに任せたけど俺らは何処に向かってんだ?」
「ライナ達がいた祠だ。」
「祠……そうか!確かアイツのカードがあるのって祠の下!」
「そうだ!そこに行ってカードを回収すれば!」
「でもその後はどうする?」
「それは後で考える!!」
「そんな無計画で良いのかよ!?」
「とりあえず今は祠に着く事だけを考えろ!」
「分かったよ!!確か此処らへんにあったはずだけど……」
そう言って走り続ける遊音達。
▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△
遊音達は祠のあった場所にたどり着いた。
しかし…
「これって……!」
「酷いな…粉々に破壊されてる…」
祠は原型を留めていないほどに破壊されていた。
「多分ネクロフィアの仕業だろうな……俺達より先に此処に来て祠を破壊してカードを持ち去った様だな。」
「クソ!もう少し早く来ていれば…!」
「今更言っても後の祭りだ……戻るぞ。」
「戻るぞって……ネクロフィアはどうするんだよ!?」
「アイツもさっき負けたばかりですぐに襲いに来るとは限らない…もしもの時は俺がどうにかする。」
「でも!「それにお前はさっきの
「あぁ。」
そう言って遊音達はテントに戻って行った。
▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△
一方その頃遊音に負けたダーク・ネクロフィアはボロボロの体を引きずって森の中を彷徨っていた。
『何とかアイツ等よりもカードを回収できたが……クソが!』
ダーク・ネクロフィアは地面を叩く。
『あの遊音とか言うガキ!!絶対に許さない!!今は傷を癒やして次こそはぶっ倒してあの
「それは無理ですよ。」
『!?』
復讐に燃えていたダーク・ネクロフィアは突然聞こえた声に驚き、声のした方を向く。
そこには緑色のツーピーススーツを着ている黒髪の10から12歳位の少年が立っていた。
『何だお前は!それに無理ってどう言う事だ!!』
「貴方では風札遊音には勝てませんよ。」
『そんなわけあるか!!今回は運が悪かっただけ!!次は絶対に!』
「それ以前に彼どころか私にだって勝てませんよ?」
『何だと!!お前!僕を馬鹿にするのもいい加減しろ!!』
「だったらやりますか?僕との
そう言って少年は腕を構えると少年の左腕に
『貴様も
ダーク・ネクロフィアは
そしてお互い
「『
LP8000
??????
VS
ダーク・ネクロフィア
LP8000
『先行は貰う!僕のターン!』
ダーク・ネクロフィア
LP:8000
デッキ:35
EXデッキ:0
手札:5
墓地:0
フィールド
MMSゾーン:0
EXMSゾーン:0
魔法・トラップゾーン:0
『僕は魔法カード手札抹殺を発動!!お互いの手札を全て捨て、捨てた枚数ドローする!!僕は4枚!!』
「私は5枚です。」
ダーク・ネクロフィア
手札:4→0→4
墓地:0→4
カード
・エア・イーター
・未熟な悪魔
・メタル・ガーディアン
・デビルズ・サンクチュアリ
??????
手札:5→0→5
墓地:0→5
カード
・
・
・
・グリフォンの
・ホワイト・ホール
『そして僕は墓地の3体の悪魔族除外してダーク・ネクロフィアを特殊召喚!』
ダーク・ネクロフィア
墓地:4→1
カード
・エア・イーター
・未熟な悪魔
・メタル・ガーディアン
不気味に笑うダーク・ネクロフィアがフィールドに現れる。
ダーク・ネクロフィア
攻撃力:2200
☆:8
『カード1枚伏せてターンエンド!』
□ □
□□怨□□01
00□□■■□31
(僕のセットしたのはフィールドのモンスターを破壊から防ぐ安全地帯!そしてフィールド1番攻撃力の高い相手モンスター破壊する万能地雷グレイモヤをもしもの時はこれを使えば大丈夫!!)
通常罠
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールドの表側攻撃表示モンスターの内、攻撃力が一番高いモンスター1体を破壊する。
永続罠
フィールドの表側攻撃表示モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、その表側表示モンスターは、相手の効果の対象にならず、戦闘及び相手の効果では破壊されず、相手に直接攻撃できない。
このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。
そのモンスターがフィールドから離れた時にこのカードは破壊される。
「では私のターンなのでドロー。」
LP:8000
デッキ:29
EXデッキ:0
手札:6
墓地:5
フィールド
MMSゾーン:0
EXMSゾーン:0
魔法・トラップゾーン:0
「……このターンで終わらせましょう。」
『何!』
「私は墓地の罠カード2枚を除外してサイキック・シャドーを特殊召喚。」
??????
墓地:5→3
カード
・
・グリフォンの
『ぎにゅう…』
フィールドに脳みそに2本の六角ボルトと不気味な1つ目が付いていて、3本指のロボットアームの腕を生やした黒色のモンスターが現れる。
『何だそのモンスターは…?』
「サイキック・シャドーの効果発動します。このカードが召喚・特殊召喚された時、デッキからレベル4以下のシャドーモンスター1体を特殊召喚する。私はインセクト・シャドーを特殊召喚。」
今度はフィールドに全身真っ黒なカゲロウが現れる。
サイキック・シャドー
効果モンスター
闇属性/レベル:4/攻撃力:1200/守備力:0/サイキック族
(1):このカードは自分の墓地に存在するカード2枚を除外し、手札から特殊召喚できる。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。
デッキからレベル4「シャドー」モンスター1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。
「そして私は再び墓地の罠カード2枚を除外してプラント・シャドーを特殊召喚。」
??????
墓地:3→1
カード
・
・
地面から黒色の鈴蘭が現れる。
「プラント・シャドーが特殊召喚されたら効果によってシャドーモンスター1体をデッキから手札に加える。」
??????
手札:4→5
プラント・シャドー
効果モンスター
闇属性/レベル:4/攻撃力:400/守備力:2000/植物族
(1):このカードは自分の墓地に存在するカード2枚を除外し、手札から特殊召喚できる。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「プラント・シャドー」以外の「シャドー」カード1枚を手札に加える。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「シャドー」モンスターしか特殊召喚できない。
「貴方に1つ聞きたい事があります。」
『聞きたい事だと?』
「貴方は何故風札遊音の
『あぁ?そんなの決まってんだろ!!あの
ダーク・ネクロフィアの言葉を聞いた少年は呆れていた。
「はぁ……何だ…ただの
『あぁ?何か言ったか!?』
「いえ何にも…」
『だったら早く進めろ!!何もしないならさっさとターンエンドしろ!』
「忘れましたか?このターンで終わらせるって言いましたよ。」
そう言うと少年の眼は緑色に光る。
「貴方は知ってますか?デュエルモンスターズの世界にかつて存在した伝説の3枚の『
『あぁ…知ってるよ…デュエルモンスターズの歴史の中で最初に誕生した3体の神のカード…しかしそのカードはとうの昔に消滅した。』
「………」
『その後何人もの魔術師や錬金術師が神のカードを復活させようとした………がどうしても生まれるのは弱体化した紛い物しか生まれなかった。』
「「神を作る事は不可能だ」……そう言って多くの者たちは神のカードの復活を諦めた…」
『だが何故そんな事を聞く?』
「…………ある1人の男がこんな事を言いました……「神を作る事は不可能でも、神に近い存在を作る事はできる。」……とね。」
少年は手札の1枚のカードを天に掲げる。
するとそのカードは辺りに紫色の光を放出する。
『なんだ!?』
「今この瞬間!この地に神を超える影が現れる!!」
そして光は少年のフィールドの3体のモンスターに直撃する。
「サイキック・シャドー!インセクト・シャドー!プラント・シャドー!この3体をリリース!!」
すると突如少年の影が伸びて行き、影はモンスター達の足元に溢れたインクの様に広がって行く。
そして3体のモンスターは影の中へと沈んでいった。
「
『な…なんだ?何が起きている!?』
「
すると少年の影はグニャグニャと動き始める。
「
『この闇の力は……!?』
「現れよ!!偽りの影!!DUMMY DRAGON -THE SHADOW OF OSIRIS-!!」
少年が叫ぶと影の中から蛇の如き長大な黒い胴体に大きな翼と前脚を備えている西洋の飛竜と東洋の龍を組み合わせたような姿をし、そして上下合わせて2つの顎の備えている頭部を持つモンスターが現れた。
『あ……あ…こ…このモンスターは……!?』
「モンスター効果を発動……」
すると少年のデッキからカードが数枚飛び出してモンスターに吸収されて行く。
??????
デッキ:27→17
手札:4→6
「1ターンに1度10枚のカードを除外して2枚をドローする。」
『そんな効果を備えているのか!?』
「更に速攻魔法ビッグ・リターンを発動。1ターンに1度と書かれた効果を、このターンもう1度発動する。」
『何!?つまり…』
「もう1度効果を発動。」
再びデッキからカードが数枚飛び出してモンスターに吸収されて行く。
??????
デッキ:15→5
手札:5→7
ビッグ・リターン
速攻魔法
(1):自分フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードの「1ターンに1度」と書かれた効果を、このターンもう1度発動する。
「そしてこのモンスターの攻撃力は手札の枚数1枚につき1000ポイントになります。」
『お前の手札は7枚って事は!?』
「攻撃力は7000になります。」
DUMMY DRAGON -THE SHADOW OF OSIRIS-
攻撃力:?→7000
「更に墓地のインセクト・シャドーの効果を発動。」
??????
墓地:5→3
カード
・インセクト・シャドー
・ホワイト・ホール
「このカードと墓地のカード1枚を除外する事で墓地からシャドーと名のつくカードを2枚まで手札に加える。」
??????
手札:7→9
カード
・サイキック・シャドー
・プラント・シャドー
「そしてモンスターの攻撃力も更に上がる。」
DUMMY DRAGON -THE SHADOW OF OSIRIS-
攻撃力:7000→9000
インセクト・シャドー
効果モンスター
闇属性/レベル:4/攻撃力:1600/守備力:1500/サイキック族
(1):このカードは自分の墓地に存在するカード2枚を除外し、手札から特殊召喚できる。
(2):自分の墓地からこのカードと魔法・罠カードを1枚除外し、墓地の「シャドー」カード2枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
『攻撃力……9000…だと…?』
「DUMMY DRAGON -THE SHADOW OF OSIRIS-で攻撃!」
『(はっ!?待て!僕にはグレイモヤがある!!)
グレイモヤのカードが発動するとカードからダイヤモンド型の物体が出現し少年のモンスターの目の前に移動し、爆発してモンスター顔が煙で覆われる。
『やったこれで!!』
爆発の煙が晴れていき、モンスターの顔もあらわになって行く。
『なっ!?』
至近距離で爆発を喰らったはずのモンスターは何事も無かったかの様にダーク・ネクロフィアを睨みつけていた。
「DUMMY DRAGON -THE SHADOW OF OSIRIS-は魂と影のみの存在……形の無い影を壊す事はできない…つまり効果では破壊されない。」
『そんな……馬鹿な…!?』
「そしてこのモンスターはシャドーモンスターのみをリリースして召喚した場合3回攻撃する事ができる。」
『嘘だ……こんな事が……あって良い訳が無い…!?』
ダーク・ネクロフィアは恐怖のあまり手札のカードを落としてしまう。
「今度こそ終わりです……DUMMY DRAGON -THE SHADOW OF OSIRIS-の攻撃!」
モンスターは2つあるの1つを口を大きく開き、黒色のエネルギーを生成する。
「
少年が技名を叫ぶとモンスターはダーク・ネクロフィアに向けてエネルギーを放出し、ダーク・ネクロフィアに直撃する。
『ぐぅぎぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?』
攻撃を喰らったダーク・ネクロフィアは体が粉々なり、バラバラなっていく。
ダーク・ネクロフィア
・LP8000→1200→0
WIN
??????
VS
ダーク・ネクロフィア
LOSE
『キュオオオオオォォォォォォォォォォォォォォ!!』
モンスターは勝利の咆哮を上げると消滅する。
少年はダーク・ネクロフィアに近づく。
ダーク・ネクロフィアは綺麗にバラバラなっており、飛び散った体の1部はまだ少しピクピクと動いている。
『な…ぜ…だ…なん……でぼく…が………こん……な…目………に………』
「
『そ………ん…な………』
ダーク・ネクロフィアは粉々砕け散り、光となって消滅した。
少年は
するとカードは一瞬の内に真っ黒に染まる。
「………このカードはもう少しエネルギーを与えなければいけないな…」
そう呟くと少年のズボンのポケットから電話の着信音が鳴り響く。
「はいもしもし……」
『やぁ〜〜
「………貴方ですか………どうしました?」
『いやぁ〜〜君さっき
「……一応
『りょ〜〜か〜い!それじゃあ!それじゃあ!彼はどうだった?ふ・う・さ・つ・ゆ・う・ねは!?』
「………詳しい話は後になりますが…1言言うとまだまだ未熟ですね…」
『そっか〜〜まっ!!これからの成長に期待するか!』
「私もそちらに戻りますので……」
『うん!また後でね!』
少年……
次回『初めての仕事です。良いですね?』
次回のキーカード
『リミッター解除』
今日の最強カード
ビッグ・リターン(アニメオリジナルカード)
速攻魔法
(1):自分フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードの「1ターンに1度」と書かれた効果を、このターンもう1度発動する。
遊戯王クイズ
・次の罠カードの中で墓地で効果を発動できるカードは?
・魔のデッキ破壊ウイルス
・マグネット・フォース
・光の護封霊剣
・恐撃