INFINITE RE:BUIL-AID   作:Blood Knight FUP

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Prologue Ⅱ

とある家の広間にて……

 

 

 

「………………遅いわね。」

起こしに向かってから大分経つが、余りにも遅すぎる。あれから何十分経ってると思ってるのだろうか?

全く、だから何時も何時も言ってるのにキクシアは……。

そう内心で愚痴りながら不機嫌そうな顔をしていると、後ろから足音が聞こえてくる。

振り向くと、同い年位の少年、()()()()がそこに居た。

 

「あ、高示。」

「おはようシアクフ。 キクシアはまだ来てない?」

高示は私に笑顔で挨拶をし、キクシアが来てないか聞く。

 

「うん。 それがちょっと前に起こしに行ったけど一向に来ないの。」

「……彼奴まだ起きてこないんだ。 朝一で起こしに行ったのに……」

「高示も起こしに行ったの?」

「うん。 キクシア毎回寝坊するしもう習慣になりつつあるからね。」

そう言い、高示は苦笑いをした。

すると、今度は後ろから肩をポンと軽く叩かれた。

 

「何時もごめんね~? 呼びに行ってもらって。 つっても全然来ないけど……」

背の高い黒コートの男性………私達のマスターである彼は、私にそう言いおどける。

 

「いえ、私達は何時も一緒になることが多いですから……当然ですよ。」

「おぉ~おぉ~? 良いこと言うねぇ? シアクフは青春してるねぇ~? 思いっきり謳歌しちゃってるねぇ?」

いきなりふざけた口調でそう言い煽ってくる。 こう言うのが無ければ良い人なんですが……はぁ~。

 

「シアクフちゃん、元気出して? ほら、きっともう時期キクシアが来るわ!」

そう言い私を元気付けてくれる少女、アリス(・・・)は微笑んで安心させようとする。

 

「そうかな? もうそのまま忘れて二度寝してる可能性だってあるけど……」

「来るに決まってるわよ! 私が保証してあげる。」

デデンと言う効果音でも聞こえそうな感じで胸を張りながら誇らしげにそう言う。

「そ、そう? そうだと良いけど……」

 

「それにしても本当に遅いですね? 彼は何をしてるのでしょうか?」

そう言いウサミミの付いたとても小さいハット帽子を被った少女、時計ウサギ(・・・・・)がそう言う。

 

「確かに………何時もより遅いなぁ…ってことでシアクフ~! もっかい見てきt「すいません! 遅れました!」ん? あー来たわ。」

マスターの言葉を遮ってキクシアがやっと到着し、皆キクシアの周りに集まっていく。

 

「もう! 遅いわよキクシア、悪い子ね!」

アリスにそう言われて、キクシアはヘコヘコ頭を下げる。

 

「す、すまん。」

「遅いですよ? みんな心配したんですからね?」

「あ、あぁ……ごめん。」

キクシアがそう言い少しだけしょげる。

 

「ハイハイみんなそんな責めてやんなって。 とりあえず、キクシア来たから始めるぞ~?」

「「「「「はい!」」」」」

マスターが割り込み、話を無理矢理終わらせて本題に入っていった。

と言っても大した内容では無く、最近外の荒れ模様が激しさを増してることや街の外側で色々賊や傭兵、ヴィラン等が徘徊してるとかなんとか……

 

 


 

 

それから数時間後、私達はそれぞれお昼にすべくそれぞれ弁当を食べていた。

 

「じゃーん! 今回はサンドイッチとアップルパイ、沢山作ってみたの。」

「「おおー!」」

私はバスケットを取り出して中身を見える状態にしてそう言う。

キクシアと高示は食欲をそそられてお弁当に視線が釘付けになり、キクシアに至っては口の端から若干涎が出るほどであった。

 

「キクシア。 気持ちは分かるけど涎拭いて?」

「あぁ、すまんすまん! いやぁ、余りにも美味しそうなもんでつい……」

「フフッ……ありがと!」

キクシアは涎を拭いて満面の笑みを浮かべながらそう言い、私は上手くいったと嬉しそうにした。

 

「あははは……相変わらず食いしん坊だな~キクシアは。」

「うっせーな! お前だって結構頬張るだろ!?」

「それでもキクシア程食いしん坊じゃないよ?」

「なんだと!?」

「なんだよ?」

二人してそう言い、いきなり口喧嘩になりそうになってしまう。

二人は結構こうなることも多く、それだけ仲が良いことが伺えるし微笑ましく思える。

しかし私は、折角のお昼ご飯中に喧嘩して欲しく無く、それを止めることにした。

 

「二人とも喧嘩しないの! 今すぐ止めないとお昼抜きに──」

「「わぁぁぁ!? それだけは勘弁を!?」」

私がそう言いかけると、喧嘩を直ぐに止めて慌て出す。

 

「分かってるならそんなことで一々喧嘩しないの!」

「「は、はい……」」

私がそう言うと、二人はあっさり大人しくなる。

 

「もう、分かってる筈なのに直ぐ喧嘩して……」

「「返す言葉も御座いません。」」

私は少しだけ怒りながらそう言うと、二人は息を揃えてそう言い頭を垂れる。

 

「……まぁ良いわ。じゃあ改めて、お昼にしましょ?」

「あぁ!」

「うん!」

流石にこれ以上言うのも何だと思い、そう言って二人にサンドイッチを手渡し、二人は嬉しそうにそう言って受け取った。

 

 

 

 

この後、私達は楽しいお昼の一時を満喫したのだった。

 

神様アンチを諸事情で一度消したがしかし、とりあえず聞きたい。神様アンチあった方が良いと思う?

  • あっても良いと思う
  • 要らないと思う

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