圭と美紀が武昭の家で生活する事になって1週間程経ったある日の事……
「ふぅ、結構な数のゾンビを始末したな……けど……」
《あぁ、普通に生きてる者はいないな……》
武昭は近くにあった公園のベンチでディスと話していた。
「ここもちょっと前までは子供達が遊んでる場所だったんだけど……なっ!
武昭は後ろから近づいて来たゾンビに飛び上がって頭を掴むと、その手に火を発生させて燃やした。
「やっぱり火炎系が一番効くな……」
《その様だな、あやつらは呪術や魔術などの要因ではない存在だからな……武昭!》
「あぁ!分かってるよ!……って……」
気配を感じて始末しようとした武昭は、そのゾンビが持っている物を見て動きを止めた。
「そうだな……そうすると……誰かがやってくれるからな……」
そのゾンビは少年で、その首には【小学校に生存者がいるなど】のメッセージが書かれているビニールに包まれた画用紙が掛けられていた。
「もう良いんだ……君はもう休んで良いんだ………
武昭がゾンビを抱きしめて呪文を唱えると、足元に十字架が光りだしてそのままゾンビが消滅し、その場には画用紙だけが残ったので拾った。
「さてと、久し振りに
武昭はゾンビがいた場所を一瞥すると目的地に向かった。
暫く歩いて武昭は小学校に到着した。
「さてと……やっぱり子供達が多いな……お前らも被害者なんだよな……けど……」
武昭はゾンビを始末しながら中を探索した。
校舎内を探索していた武昭は理科室に到着した。
「ん?ディス……気付いてるか?」
《あぁ、何らかの薬品の匂いがするな……》
「あ……この人って……まだいたんですか……」
武昭が理科室に入ると見覚えのある先生が薬品庫の扉の前で命を落としていた。
「先生が薬品をゾンビ達に投げたのか……けど、そんなに効かなかったみたいだな数 ……ん?これは……」
《どうやらスケッチブックの様だな……この者は絵でも描いていたのか?》
武昭は先生の遺体の下にスケッチブックがある事に気付いた。
「いや、この先生は薬品庫の管理をしてたから必要無い物は置かない筈だ……けど……まさか!」
武昭はある事に気づくと薬品庫の扉に手を掛けた。
「これを書いたのが先生なら……もしかしたら……ハァー!」〔ガコン〕
武昭は両手を龍の手に変えるとそのまま力で開けた、そして、その中には……
「やっぱり……どうやらギリギリだったみたいだな……
1人の女子児童がいたが軽く気絶していたので回復魔法をかけた。
「うん、顔色も良くなってきたな……だけど……」
《やはり、この者達は音に反応するみたいだな……》
理科室に音に反応したゾンビ達が集まっていた。
そして……
「先生……先生が命がけで守ったこの子は俺が守ります……だから安心して休んでください……ディス」
《うむ……
武昭が女の子をオンブしてディスに何かを頼むと足元に赤と白の2種類の魔法陣が浮かび上がり互いに逆方向に回転していた。
「行くぞ……《融合魔法
武昭がディスと同時に呪文を唱えると魔方陣から白い炎が出現して集まっていたゾンビ達を全て焼き尽くした。
「ふぅ……先生……俺を恨むなら恨んでも構いません……けど、俺は自分がやれる事をしただけです……」
そういうと武昭は、そのまま小学校を出て自分の家に向かった。