【本編完結】魔法少女リリカルなのは~Eine noch von Buch der Dunkelheit Geschichte~ 作:鈴木颯手
「ふっ!」
優斗は足に魔力を込めると空気を蹴る。普通ならそれで力がこもる筈もなく宙を切るだろうがまるで地面にいる時と同じように力を優斗に加える。優斗は爆速で狙いを定めたなのはに迫る。
……が、初戦闘という事もあり優斗は起動がずれなのはの横を通り過ぎ海面に激突した。
「……え?」
海面への衝突音を聞きなのはは漸く横を優斗が駆けた事を理解する。一方の優斗はアメンボの様に海面に浮かび右手で頭を押さえている。
「くっ!まさかここまで速度が出るなんて……。やっぱり遠距離で壊すか」
「っ!来るぞ!」
一番に反応したクロノが警戒しデュランダルを構える。それに続く形で守護騎士たち、ユーノ、アルフ、フェイト、なのはも臨戦態勢に移る。
「くらえっ!ラケーテン!ハンマー!」
最初に動いたのは意外にもヴィータであった。ヴィータは自身のデバイス「グラーフ・アイゼン」の魔法ラケーテン・ハンマーを使用し一気に襲いかかる。それに対し優斗は先ほどとは違い通常の盾を発動し受け止める。先程の攻撃とは違い今度は物理攻撃であるため純粋な防御力では勝るこちらを発動したのである。
「ぐっ!か、てぇっ!」
「まさかヴィータに先手を取られるなんてね。予想外だったよ」
「うるせー!優斗、何で!何ではやてをっ!」
「……」
優斗はヴィータの問いに答えず蹴り飛ばす。蹴り飛ばされたヴィータは海面を転がりながら少し離れた場所で止まる。
そんなヴィータに優斗は銃の形にした右手を向ける。すると黒い球体がゆっくりと大きくなっていく。
「
球体より魔力弾が連射で発射される。マシンガンの如き弾丸はあっという間にヴィータに迫る。
しかし、到着するする寸前なのはが間に入りプロテクションを展開しヴィータを守る。
「くっ!強い……!」
「お前……!」
「大丈夫?ヴィータちゃん?」
「あ、ああ」
庇われたヴィータはそう答えつつ立ち上がりグラーフ・アイゼンを構える。そうしている間にも攻撃は止まらずそしてプロテクションに罅が入り始めた。
それを機にヴィータが脇から突撃する。ヴィータが行動を開始したため標準をそちらに向けるがヴィータは器用に避けつつ接近する。
「ちっ!当たらないか。なら!」
「はぁっ!」
優斗が次の攻撃に移ろうとした時後方よりシグナムが急襲する。更に右側よりフェイトが、左側から人間形態のザフィーラが襲いかかる。
「なっ!くそっ!」
「優斗には悪いが今は大人しくしてもらう!」
「はっ!出来るならやってみろ!」
四方からの接近に優斗は上空へと退避する。しかし、上空へと逃げた優斗に白い冷気が襲いかかった。
「ちぃっ!」
「油断大敵だ」
クロノが放った攻撃により優斗は一時的に左半身を氷漬けにされる。優斗なら簡単に抜け出せるがどうしても隙が出来てしまう。
「話は勝って聞いてもらいます!レイジングハート!」
『Divine Buster』
チャージを終えたなのはの砲撃魔法、ディバインバスターが発射され優斗に迫る。今からでは避ける事は出来ない。優斗はとっさにそう判断し魔力を吸収する盾、アルフヘイムを展開する。盾にぶつかると同時に魔力の吸収が開始される。ぶつかる事により発生した振動が優斗を襲う。その振動により凍結を破壊する事に成功した優斗は左手も使い盾を強化する。
「嘘……!」
結果、なのはの砲撃は残らず吸収され優斗の糧になった。優斗自身の中に溢れる魔力に心地よい感覚を覚えながら反撃の一撃を行おうとする。
「させるか!」
「っ!?」
しかし、再びシグナムにより妨害され優斗は距離を話そうと動き始める。しかし、今度はフェイトがバルディッシュによる攻撃を行う。それを避ければザフィーラが、ヴィータが。優斗は次第に攻撃を行う暇すらなくなっていった。
「くそっ!ナハトヴァール!何とかしろ!」
【
瞬間シグナム、ヴィータ、フェイト、ザフィーラの四人をとてつもない重力が襲い四人は海面にたたきつけられた。派手な水しぶきを上げて四人は海に沈む。
「うはっ!ナハトヴァール意外とやるじゃん!」
【
「んじゃ、こっちの反撃だな。やるなら……、これだな」
優斗は反撃としてある魔法を選び右手を上空に掲げた。