【本編完結】魔法少女リリカルなのは~Eine noch von Buch der Dunkelheit Geschichte~ 作:鈴木颯手
「欲にまみれし愚かな者たちよ。黒き雷に焼かれ懺悔せよ。
詠唱完了と共に上空を雲が多いそして黒い雷が落ちてくる。
「うわっ!?」
「気を付けろ!まだ落ちてくる!」
「くっ!ユーノは落ちた四人の確保!なのははユーノの支援をしてくれ!」
「うん!」
「分かった!」
落ちてくる黒雷を避けながらクロノは指示を出していく。それを見た優斗は真っ先に倒すべきだったか、と思いクロノに向け魔力砲を放つ。完全な奇襲と言える砲撃は寸分違わずクロノに迫った。
「っ!」
しかし、魔力砲の接近に気付いたクロノは間一髪でそれを回避する事に成功した。それを見た優斗は次弾としてシュヴァルツアルフヘイム四つを生成し全て対象をクロノに指定して発動する。四つの球体はそれぞれ別々の起動をもってクロノに襲いかかる。
「チェーンバインド!」
「ストラグルバインド!」
瞬間優斗の体を橙と緑のバインドが拘束した。クロノの後方にいるユーノとアルフが行った物である。
「これは……?」
「今だクロノ!」
「ああ!凍てつけ!」
『Eternal Coffin』
先ほどとは違い完全に動きを封じられたうえでの凍結魔法。これを防ぐ手段を、優斗は有していなかった。優斗を激痛と寒さが襲いかかる。更に上空に展開したビッドにより反射され芯まで凍り付くと思わせるほどの冷気が襲いかかった。
数秒後には優斗は完全に氷によって凍結された。一応の捕縛を行えたクロノ達は安堵する。それと同時にフェイトや守護騎士たちも戻って来る。優斗が凍り付いたことで彼女たちに付与されていた重力が消えたのである。
これで後は優斗をどうするか決めるという段階と思われたが氷に罅が入った事で全員が警戒する。
罅は段々大きくなりやがて破裂して優斗が現れた。体のあちこちに小さな傷を作った優斗は笑みを浮かべながらクロノを見る。
「……予想外だったよ。ただの指揮官だと思っていたのに実際はこれだけの実力者だったなんてな」
「……闇の書の暴走を止めるために前線に出たんだ。実力がない者では足手まといになる」
「……成程ね」
優斗は楽しそうにクロノの話を聞いて納得する。クロノはその様子を見て改めて優斗がどうしようもなく狂ってしまっている事を再認識する。はやてには悪いがこの場で殺さないと。クロノは密かにそう判断した。
「それじゃ仕切り直しだな。次はもうちょっと頑張るか」
「……優斗!」
優斗が次の魔法を繰り出そうとした時はやてがシャマルに支えられながら前線に来た。多少顔は白いもののある程度は回復したようで確かな意志で優斗を見る。
「はやてちゃん!」
「主!」
「……姉ちゃん。回復したのか」
「シャマルのおかげでな。……優斗、もう戻れないのか?」
「当たり前だろ?元々闇の書がなければ存在しなかった命だ。もう二度と一緒の時間を過ごせないよ」
「そんな事ない!必ずもう一度暮らせるように……!」
「ぬるい憶測は止めてくれよ」
はやての思いを優斗は容赦なく切り捨てる。その瞳には若干の悲しみや絶望が浮かんでいた。それを見たはやては涙を流し胸を握り締めると、優斗を見る。
「……優斗、覚悟は。出来てるんやろな?」
「ふっ、当たり前だろ?」
覚悟を決めてはやてを優斗は狂気の籠った笑みで受け止める。
はやては夜天の書を開きシュベルト・クロイツを掲げる。同時に優斗も魔法の詠唱を開始する。
「響け、終焉の風!」
「世界に破滅を!破壊を!絶望を!闇よ!光を飲み込め!」
同時に魔法の発動準備が整い、発動する。
「ラグナロク!」
「
白き砲撃と漆黒の光線がぶつかり、絡み合い、大爆発を引き起こした。
「くっ!」
「はやてちゃん!」
「主!」
「なのは!危ない!」
その威力はすさまじく術者であるはやてや優斗すら飲み込みなのは達にも襲いかかった。
爆発が終わるまで数秒の間二人の状態は確認できなかった。