【本編完結】魔法少女リリカルなのは~Eine noch von Buch der Dunkelheit Geschichte~ 作:鈴木颯手
クリスマス当日を迎えた。今日に限って起床は何時もより早く10時前には起きる事が出来た。これならお昼を食べたらすぐに行けるな。姉ちゃんに渡すためのクリスマスプレゼントは用意したし守護騎士たち用のも準備万端。後は例のアレも勢い余って買っちゃったけど問題ないだろう。
「姉ちゃんおはよー!」
「あ、優斗。今日は随分と早いなぁ」
「今日は何でか早起きできたからな」
病室に入ると姉ちゃんはいつも通りベッドの上から出迎えてくれた。ただ、今日は小さなクリスマスツリーが飾ってあった。きっと石田先生の計らいだろう。
「姉ちゃん、メリークリスマス!」
「ふふ、ありがとう」
「それからクリスマスプレゼント!」
「わぁ!気になっていた新作の小説やないか!おおきにな」
「本当はシグナムたちもそろってからの方がいいのかもしれないけど小説だしある程度は読んでいた方が良いかなって思ってさ」
「ありがとう、うちは何も用意できなかったのに……」
「何言ってんだよ。姉ちゃんは入院患者何だし当たり前だろ?……まぁ、どうしてもって言うなら一つだけお願いを聞いてほしいかな」
「なんや?うちに出来る事なら何でも言ってくれてええで」
少し嬉しそうにしている姉ちゃんに僕は深呼吸して答えた。
「では、胸をもm」
「アウト!」
姉ちゃんはプレゼントであげた本の背表紙で僕の頭を叩く。段々容赦なくなってきたな。今までの中で一番痛いや。
その後も何気ない話をしたり小説をよんだりして時間を潰していると
コンコン
扉をノックする音が病室に響いた。時計を見れば16:50となっている。どうやらシグナムたちより先に姉ちゃんの友達が来たようだな。
「はーい」
「はやてちゃん、こんばんは!」
「「「こんばんは~」」」
入って来たのは月村さん含めて四人。制服を着ているという事は学校帰りなのかな?……あれ?クリスマスまで授業あんの?え?
「優斗くんもこんばんは」
「こんばんは、月村さん。それと友達の皆さん」
「ああっ、いらっしゃい」
月村さんたちを見た姉ちゃんは嬉しそうにしている。……けど、恐れていた事態になった。本当に気まずい!男が!他に!誰もいない!
「具合、どう?」
「うん……、退屈で別の病気になりそうや」
「ふふ、あ。紹介するね」
月村さんはそう言うと友達を紹介していく。
「高町なのはです」
「フェイト・テスタロッサです」
「八神はやてです。で、こっちが」
「弟の八神優斗です。今日はこんな姉ちゃんなんかの為にわざわざありがとうございます」
「こら、こんなって何や、こんなって」
「ふふ」
「アハハ!」
そんなこんなで自己紹介は終わった月村さんたちはお見舞いの花とクリスマスプレゼントを用意してくれたが幸いプレゼントが被る事はなかった。……小説ではあったけど。
というか本当に気まずい。女の園って奴かな?僕としてはお暇したいけど抜け出す理由が見つからない。
ふと、フェイトさんが姉ちゃんの脇に置いてある闇の書を見て表情を硬くした。……まさかね?
コンコン
「あ、皆来たかな。どうぞ」
「失礼します」
「「こんばんは~」」
「ああ……、すずかちゃん、アリサちゃん。こんばん……」
「「「「「っ!?」」」」」
入って来たシグナムたちと高町さん、フェイトさんが固まる。……ああ、そう言う事なのか。前にシグナムたちが蒐集したこの街の少女はこの二人なのか。
それに気づいたヴィータは一目散に姉ちゃんの所まで向かい手を広げて守る様な姿勢を取る。というか唸っている。
「こ~ら、ヴィータ!」
「うっ!」
「お見舞いに来てくれたみんなにどうゆう対応や」
「あれじゃないか?姉ちゃんが取られるとでも思ったんじゃない?」
「アハハ!ヴィータもまだまだ子供やな~」
「うぅ~!」
僕の咄嗟のフォローに姉ちゃんは笑っている。……どうやら誤魔化せはしたようだ。
しかし……。偶然にも程があるだろ。蒐集を行っている守護騎士とそれを追いかける魔導師……。しかも姉ちゃんの友達の友達なんて……。
「念話が使えない?通信妨害を……」
「シャマルはバックアップの要だ。この距離なら造作もない」
「あの、何もしないからそんなに睨まないで……」
「睨んでねーです!」
「こら、ヴィータ。そんな態度はあかんよ!」
「んー!」
「ヴィータ犬っぽいし本能で何か察したんじゃいない?」
「んー!」
「あー、確かにあり得るかもな」
「んんー!」
何やらほっぺをつままれているヴィータが何か言いたそうにしているが姉ちゃんにつままれているため言えていない。一方でフェイトさんはシグナムに許可を貰ってお見舞いを続行する事になった。しかし、こんな時に言う事でもないけどこの男女比率を誰か何とかしてくれ……。
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