サブカ煽り捨てゲー猿は死ね(エクバ2)
前回のあらすじ。
『不明なサーヴァントが接続されました。ただちに使用を中止してください』
立香たちは、アーチャーをOWで撃退した。その代償としてキャスターの人差し指にささくれができた。
「いや俺全然出番なかっただろ!」
一行は番人であるアーチャーを撃破し、大聖杯へと急いでいた。
「そういえばこの先に居るのはセイバーでいいのかしら?」
「ああ、その名を誰もが知っている。宝具の名は『
「アーサー王ですって!?」
所長の脳裏には輝く剣を掲げる屈強な騎士のイメージが浮かんだ。
「アーサー王……」
一方立香の脳裏には尻でゴボウを挟んで両手にビニールチューブを持ってぶんぶん振り回し、『カルーアミルク!』と叫んでいるビキニを着た老人がイメージされていた。具体的には間桐臓硯。
「強敵だね」
「流石の立香もアーサー王はわかるのね」
致命的なすれ違いが両者の間に生まれていた。
「この先にアーサー王が……」
緊張する一行は、慎重に歩みを進める。
そして一行の目には一輪車の上でバレエのアラベスクのポーズをとりながら両手でラーメンのどんぶりを皿回しの要領で回す紫色のジャージを着た美少女の姿が飛び込んできた。
「「『なんか変なのがいるー!!!!!』」」
所長とキャスターとロマンが耐え切れず突っ込んだ。
「ようやく来たか、キャスター」
「ウソだろお前!? この状況でシリアスな流れにするつもりか!?」
「私がこの大聖杯を手中に収めるセイバーだ」
所長の中でアーサー像がガラガラと音を立てて崩れていった。
「貴様ら魔術師もここまで来たことは一応褒めてやる。だが、今までの奴らとは私は別格だぞ」
そりゃそうでしょうね! と叫びたいのを所長は堪えた。
「みんな、ここは私に任せて」
立香が一歩進みでる。
「先輩、危険です! 私が前に」
「マシュ、よく見ていて。私とあいつの戦いを」
器用に一輪車から降りてラーメンをすするセイバーと立香が向かい合った。謎の緊張感が辺りに広がっていく。
「「ジブラルタル!!!」」
謎の掛け声と同時に、立香は足の先にカラーコーンを嵌めた状態で口にタジン鍋の蓋を咥えてしゃちほこのポーズをとり、セイバーは右手に『あるとりあ』、左手に『おるた』とクレヨンで殴り書きされた金色の扇子を持って荒ぶる鷹のポーズをとり、同時に頭頂部と扇子と鼻から水を吹き出した。
「二六の丁! 15-0! セイバー!」
ギルガメッシュの宣言と共に両者は構えを解いた。
「猪鹿蝶はルールで禁止スよね?」
「ブリテンはルール無用だろ」
「全然わかんねー!!!」
所長がキレた。
「2セット目に移行します」
「いつでも来い」
大きな樽の中にギルガメッシュが入り込み、次々と立香とセイバーがアイスの棒を刺していく。セイバーが棒を刺した瞬間、ギルガメッシュの頭の蓋が飛んだ。
「「アパ茶!」」
次の瞬間、セイバーの頭に金ダライが落下し、豪快な音を立てた。
「2歩か」
「これで私が2マスリードした」
「だが今のでセイバーが新宿の会社の株を3口確保した。このままではジリ貧だぞ」
『全然わかんないよー!!!!』
ロマンが床を転がった。
「しかし驚いたぞ、ただの小娘がこの『ブリテン式円卓デュエル』で私から麦茶を掠め取るとは」
「ブリテン式円卓デュエル……! アーカイブで見たことがあります!」
「マシュ!?」
「危険です、所長。ここからはこの3D眼鏡をかけないと命の保証ができません」
渡された変な眼鏡を所長は投げ捨てた。
「そろそろ終わりにしようか、これぞブリテン式円卓デュエルにおいて私が最強であり続けた切り札……」
セイバーが何かを手にした。パッと見それはこんがりと焼けた骨付き肉だ。
「
『なんかルビがおかしなことになってない!?』
魔力と共に香ばしい匂いが立ち込める。魔力が高まるにつれて辺りにホルモンを焼いてるとき並の凄まじい煙と匂いが充満していく。
「
「『こんなのが本当に騎士王の宝具なのーーー!!?』」
しかし、放たれた匂い、もとい魔力の奔流は間違いなく本物だ。対して立香は余裕の表情を崩さない。
「マシュ!」
「対ブリテン式円卓デュエル用宝具、展開します!!」
マシュの盾を起点に展開された魔方陣の形、それは紛れもなく輪切りにスライスされた玉葱だった。
「その守り、まさか!」
「よそ見厳禁! キャスター!」
「ようやく出番か!!」
もともとあまり魔力がない立香がキャスターの力を引き出すには、それなりに溜めがいる。今まで空気だったのはすべてこのための布石だった。
「肉はよく焼いてから食えよ!
燃え盛る木の巨人がセイバーの足元から生えて襲い掛かる! なぜかその体の所々で肉か魚介類を焼きながら。
「ぐおおおおおお!! これしきの焼き加減でええええ!!」
なおも倒れないセイバー。
「止め! 【サイドポニー真拳“超”奥義 】!!」
伸びたサイドポニーは黒く変色し、ウィッカーマンの炎を受けて燃え盛った。
「【木炭横丁・牛ハラミの舞】!!」
「ぐわあああああああ!!!」
燃えるサイドポニーの乱打を受け、セイバーはついに地面に沈んだ。
「一本! それまで!」
セイバー、撃破。
~~~~CM~~~~~
食あたりの原因はカビが潜伏していた食パンでした(筆者)
~~~CM明け~~~
「ハイ生中一丁お待ち!!」
「ごばぁ!!」
一行はセイバーを打倒した。
「前半の流れすらとうとう変えようとしてる!?」
辺りに肉と魚介の焼ける匂いの充満する中、倒されたセイバーが震えながらも立ち上がる。
「まだやる気!?」
立香がBBQ用の串を構える。
「よもや、現世にこれほどのハジケリストが存在していようとは……ククク」
「セイバー! お前何を知っている!? その気になればここにたどり着く前に宝具で俺たちを倒すこともできたはずだ!」
「いや、ここでの我々の役目は終わりだ、キャスター。現世のハジケリストよ! 既に聖杯を巡る戦い、グランドオーダーは始まりを告げた!」
それだけを言い残し、セイバーは黄金の粒子となって消えた。
「ちっ、おいマスター。今度の俺はランサーで呼んでくれ。俺も時間みたいだ」
別れの言葉を言う前に、キャスターも消えてしまった。
「これが聖杯……」
マシュはセイバーがいた地点に残された水晶体を拾い上げた。凄まじい魔力が宿っている。
「凄まじい魔力の塊ね……、これを求めて聖杯戦争が起きるのも納得だわ」
「王様はグランドオーダーがなんだかわかる?」
「当然よ。しかし、それを語る時期ではない。お前の使命なのだからな」
突然、この場にそぐわない拍手が響く。
「いやはや、まさかマスター候補だった子がこんなにも変わり種だったとはね」
「レフ!」
「レフ教授!?」
「モミアゲシルクハットマン!! クソダサモミアゲシルクハットマンじゃないか!!」
立香からの呼称に青筋を浮かべながら、レフと呼ばれた男は表面上にこやかに接した。そして彼から、カルデア爆破の犯人が自身であることなどの衝撃の事実が語られ、オルガマリーが実は既に爆破で死んでいることを告げられるなどの怒涛の展開が続いた。
「さあ、君の至宝に触れながら死ぬといい! ハッハッハッハッハ!」
「(あれ? 先輩の姿がない?)」
カルデアと一時的に繋がれ、真っ赤に染まったカルデアスが一行の眼前に現れる。絶望する所長とカルデアスタッフだが、マシュは背にかばっているはずの立香の姿が見えないことに気が付いた。
「あれは次元が異なる領域じゃない! そんなところに放り込まれたら……」
「ブラックホールや太陽に放り込まれるようなものだろうね。君の最期にふさわしい」
にゅっ、とカルデアスから立香が生えた。
「(いたーーーー!!)」
「震えているようだね、マシュ。無理もない。恐ろしいことだからね」
レフがカルデアスに背を向けているおかげで、辛うじて立香のことがバレていないことに感謝するマシュだった。因みにマシュとギルガメッシュ以外は絶望のあまり目の前の光景に気が付いていない。
「分子レベルで分解され、無限に等しい死の苦痛を味わう事になるだろう」
「(すごくいい笑顔で手を振っているのですが!!?)」
立香はマダガスカルを指さしてドヤ顔をしていた。
「さあ、お別れの時間だ」
「一名様ご案内!!」
「何!? 貴様何時の間に!?」
不意を衝いて、というか誰も予測のできないカルデアスから生えてきての奇襲により、立香はカルデアスにレフを引きずり込んだ。
「いやああああ!?」
「所長ーー!!」
レフの魔術によってオルガマリーもカルデアスに呑まれてしまった。直後に開始されたレイシフトによって、マシュの意識は暗闇に沈んだ。
そして、マシュが目覚めたとき、そこはカルデアだった。
「マシュ、気が付いたんだね!?」
「ドクター!?」
ロマンが言うには、立香のレイシフトは確認されていないらしい。あのままカルデアスに呑まれてしまったのだろうか?
『ロマン、すぐにカルデアスに来てくれ。面白いことが起きるよ』
「レオナルドかい? わかった、すぐにいくよ。マシュも来てくれるかい」
カルデアスのある場所には、モナリザにしか見えない女性と頭がダッツのギルガメッシュが既にいた。
「遅いぞ、これからあの小娘が帰ってくる」
「ここにって、どうやってですか?」
「見ていればわかる」
すると、カルデアスの表面が波うちはじめ、立香とオルガマリーとなぜかたくあんに手足が生えたような変な生きものが吐き出された。
「脱出成功」
「先輩! 所長! それから、貴方は……?」
「つけものです」
マシュ以外全員がイラッとした。
「所長は眠っているから、目が覚めるまで待ってあげて」
「立香ちゃん、その」
「大丈夫、カルデアスの中であのモミアゲシバキ倒して事情は把握しているから」
「じゃ、じゃあ」
「やだ」
「「ええええええええええーー!?!?!?」」
「だって怖いもん! 外国行ったことないし……」
「で、ですが先輩! 人理が……」
「やっだもーん! やっだもーーーん!!」
立香が寝っ転がって不満をアピールし、マシュとロマンはおろおろする他なかった。
「立香ちゃん」
「ん?」
「左に結べや」
突然、モナリザが立香を煽り始めた。
「何よ何よ世紀の大天才があんた」
「ヒダリデムスベヤ」
「やってやろうじゃねえかよこの野郎!」
こうして、藤丸立香たちの人理をかけた戦い、聖杯探索、グランドオーダーが始まったのである。
「タダシツケモノオマエハダメフォーウ」
「なんで!?」
円卓の騎士
太陽ゴリラと鳥はハジケリストだが、年に一度アッ君以外全員ハジケることがある。
ダヴィンチちゃん
ハジケリスト兼真拳使い
セイバーオルタ
ハジケリスト。新宿で邪ンヌ過労死不可避
ぐだ子
空前絶後のカルデアスから生えるという偉業を成し遂げたオンリーワン。