(あべこべな)ドルフロ世界の配信者   作:ほろほろぼんぼん

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ユニークアクセス1万回記念(既に2万超えた模様。ありがとうございます!)の方が先に書けたので、投下させていただきます。
最初はこういった学パロめいた感じでやるつもりでした。

舞台は高校なので、410くんのテンションはちょっと高いし口調が気安いです。

それでは、ご覧下さい。


幕間小話 UA1万回感謝短編
原案という名の学パロ「目が覚めたら知り合いが美少女に置き換わっていた件について」


「『ふわぁ〜、昨日の配信はドン勝に拘りすぎた……今日は【活動】もあるのに調子に乗り過ぎたわ。

まだバチバチに眠いわ…………こんなんじゃ授業中に寝ちゃう。ぴえん爆笑』っと。」

 

 

陰の者から絶大な支持を誇る我らがSNS、【呟いったー】にそう呟きながら通学路を1人歩いている俺。イケメンなカリスマ超絶人気高校生の実況者、祠堂透吾だ。

 

 

はい嘘ー!!!

(Photoshopで【あくうせつだん】すると)イケメンなカリスマ超絶人気(配信者な歳の近い叔父の動画に偶に出演する)高校生の実況者(になりたい)祠堂透吾です。

大学生になったらバイトして機材買って俺も配信者になってやる。目指せ配信マスター!!

 

昨日はみんな大好きバトロイもののアプリで、【ビクロイするまで眠れま10】とかいう叔父の企画に出演したのだ。

親戚とはいえ、プロの仕事をタダで見るどころか出演・指導まで受けることの出来る貴重な機会であり、出ることになった。

 

将来の夢のためにも。

 

 

とはいえ、ビクロイの道は果てしない。特に、ゲームが特に上手いとはいえない叔父との協力となると、だ。

 

二重争(デュオ)イベントという、コンビで挑む特殊な大会に参加していたのだが……叔父の腕故に非常に苦戦を強いられた。

 

朝の4時までそれは続き、いい加減に寝たい俺が叔父を延々と囮にして片っ端から撃ち殺してゲームセットに持ち込んだ。

あの時の俺は、某バトロワの神をも悪魔をも上回る力を得ていたに違いない。スプラしてたら15キルとかしてるレベル。

 

 

さて、その反動で動けない体を無理やり引きずり学校に向かっているわけだが、さっきからほとほと違和感を感じている。

 

 

 

 

それは…いや〜……なんかさ、うちの学校はこんなに女子、というか美少女多かったっけ?というものである。

 

我らが母校、【私立鷲獅子学園】は指定のワイシャツさえ着ていれば、ブレザーだろうがセーラーだろうがネクタイだろうが、挙句の果てにはパーカーだろうが自由というとんでもない規則の学校なのだが、女子生徒の数は少なかったはずなのだ。

 

しかし、通学路を歩いていると、我が校のワイシャツを着た女子、女子、女子、女子!!

しかし、その誰にも、見覚えがない。

そしてこれが一番大事なのだが、何故かみんな美少女!やったぜ。

 

 

まさか、大量に転入生が来たとか?現実、それくらいしか思いつかん。寝不足なら尚更だ。

もしこのレベルの転校生が大量に来てたら、みんな涙を流して喜ぶだろう。特に運命の出会いを求めてるガバの奴とかな。

 

重くダルい頭を何とか背骨で支えながら、体を前へと進めていく。

これで放課後に【活動】するのはきついっすね……やばいっすよ!やっばーい!!(RD)

 

 

 

「トーゴ、おっはよー!」

ファッ!?ビックリした。見知らぬ誰かの声と共に背中を叩かれる。

頭がガンガンと揺さぶられた。振り向く。

 

「……」

「な、何よ。そんなにジーッと見て…照れるからやめてって言ったでしょ…」

 

そこには、緑がかった銀髪ツインテールの美少女がいた。しかも、その胸はあまりにも規格外すぎた!

おお、読者よ見よ!!ゴウランガ!ワッショイ!!カラダニキヲツケテネ!!!興奮した地の文の口から、思わずヘッズめいた乱癡気なコトダマが飛び出す!!

 

一目見ただけでフジサンと見紛う、或いは威圧感すら伴う大きく膨らんだ美少女の夢に触れたら、それだけで実際キンボシ・オオキイだ!

 

今ツンデレみたいな発言してなかった?いや、これだけの容姿なら許されることではあるが。

 

だがしかし

 

「誰?」

「えっ、私のことを忘れちゃったの?まさかの記憶喪失?そういう悪戯?」

「えっ?俺の記憶にあんたみたいな美少女は居ないが」

「えっ……い、いま、なんて?」

「俺の記憶にあんたみたいな奴は居ないけど。」

「いや、それも気になるんだけど。私の事、なんて言ったの?」

「美少女」

 

「えっ」

「えっ」

 

これだけの美貌なら言われ慣れてると思ったが、慣れてないのだろうか。固まってしまった。

本当に誰だこいつ…?

 

同学年どころか、学校全体、いや地元で知られててもおかしくない容姿とお胸である。

 

 

「トーゴとウージーが仲良いのは知ってたけど、通学路で朝からイチャつくことある〜?」

「いいいい、いちゃついてなんかないわよ!イクイク!!」

 

 

後ろから、再び可愛らしい女の子の声が掛けられる。ちょっと期待を持ちつつ振り返ると、やはり美少女。

金髪のロングヘアーを流した、小柄で赤い目の少女が立っていた。…………って、まじ?

思わず、銀髪ツインテールの女の子の方へ質問する。

 

 

「え、お前って牛居なの?お前いつから美少女になった?」

「びっ、美少女!?って、何よその褒めてるのか貶してるのかよく分からない言い方!前からこの顔よ!!」

 

 

俺の記憶の中の牛居は美少女でもないどころか、まず女の子ですらなかった。牛居は……あれ、どんなやつだったっけ?

あだ名がウージーだったことは覚えてるんだけど、それ以外は思い出すことが出来ない。

 

その発言から考えると、まさかこの金髪ロングの美少女は…?

「もしかして、イッキュー?」

 

「ボクはイクミだけど……どうしたの?」

 

 

ボクっ娘!?!?!?馬鹿な、絶滅したはずじゃ……何故かウージーに続き美少女化したイッキューは、男だった時と同様に属性が山盛りのようだ。

 

名前は確か……郁海(イクミ)・ブローニング・育江(イクエ)、特技は茶華道で好きな番組は徹子の部屋なハーフだったはず。その名前からイクイクやイッキューとか呼ばれていた。アプリの名前はだいたい1919M。ちょっと卑猥だよね。

 

 

まさか、俺の友人がみんな美少女になってしまった……?

いやいや、まさかそんなことあるわけないだろ。寝不足で頭がバグってるだけだ。

授業中にちゃんと寝れば治ってるかな!

 

 

 

 

「祠堂、授業中に眠るな!!」

 

 

ダメでした!!二重の意味で。アッー!!とんでもない激痛が走る。

強かに足を打ち付けられた痛みで目を覚ました。

 

顔を上げると目の前には、黒いロングヘアーをバラつかせ、ピッチリとしたスーツを着こなし、杖を握っている女性の姿が。特徴的な前髪には、青いメッシュが入れられている。

 

 

今の時間は英語である。ってことは……「返事は?」

「はっ、はい!寝ていてごめんなさい!!」

 

 

いや、性別が変わっていても、この厳しさが変わることは無い。1発でわかった。くっっっっそ!厳しい!!!我らが誇る英語教員、「ジェリコ先生」である。

 

お、ジェリコ先生も名前まで覚えてるな。

ジェリコ先生は最初の授業の自己紹介の際に、シンジ・エリコミとやたらとネイティブに発音をしたことから「ジェリコ先生」となったはず。

 

相変わらず、それくらいしか思い出せないが概ねの性格は変わってないのだろう。変わっていないということは、だ。

 

 

「授業中にも関わらず、キチンと休憩を取ったことだ。祠堂、やる気十分あるな?」

「は、はい。」

「よろしい。それでは、p45の全英文の音読を頼む。」

「分かりました。」

 

 

これだ、ジェリコ先生は非常に厳しい。信賞必罰の具現であり、生徒に対して公正明大・至公至平なお方ではあるのだが、そこに甘さは全くない。

 

とはいえ、非常に生徒思いであり、相談にはキチンと乗ってくれるのだが……こと、授業となると話は別。途端に鬼教官と化すのだ。やんなるね。

 

かつて音読を拒否した勇者が1人居たが、とんでもない量の課題でメンタルをバキバキにやられていた…。うーん、この。

 

 

「……はい、よく出来ました。席についてください。次は気をつけるように。」

「はーい。」

 

 

 

そんなこんなで、生徒どころではなく先生も入れ替わっていることに気づいた午前の授業は終わり。

昼休みとなった。

 

 

「ってわけで、目が覚めたら周りが美少女揃いになってたんだけど俺の頭がおかくなっちゃったかな?わーちゃん。」

 

「あんたの頭がおかしいのは前々からでしょ。」

 

俺はベストフレンドフォーエバー(永遠かは知らん)のわーちゃんとだべりながら弁当をつついていた。

 

わーちゃんとは入学してきた時に隣の席であって、自己紹介が終わった後に話しかけたら「名前で呼ばないでくれ!」とファーストコンタクトでキレてきた強者である。

だからあだ名を付けた。本名は忘れた。そんな友達。

 

 

「はー、流石わーちゃん。安定感抜群っすね。美少女になってもいつも通りのままで安心するわほんと。」

 

「何よそれ、バカにしてんの?」

 

「いや、褒めてる。さすがは俺のベストマイフレンド。やっぱり話してて1番楽だね。」

 

「は!?……俺のとマイで被ってるじゃないの。そんなんだからジェリコ先生に絞られたんじゃない?」

 

 

わーちゃんはツンデレである。ウージーも結構なツンデレキャラだが、あいつはデレ要素が強い。その点、わーちゃんはツン要素も中々にあるので刺激的だ。

 

「それもそうだな。それはそれとして顔が赤くないかわーちゃん?」

 

「こっ……これは、その……太陽光の散乱と屈折よ!」

 

「それさっきの化学でやったやつじゃん。夕日が赤い理由。ま、覚えたての言葉使うの楽しいよな、分かるぜ。」

 

「…………!!」

 

「相変わらずのツンデレっぷりで安心したわ。わーちゃんといると安心できるぜ。美少女になっても親友でいような。」

 

「…………!!」

 

「さっきと違う理由で顔が赤くなってるのは分かるぞ。じゃ、俺購買でシーソルトアイス買ってくるから。」

 

 

わーちゃんが照れ屋でツンデレなのも変わっていない、と。なるほど。大元の性格は変わらないと言う俺の理論は間違っていないようだ。ちなみに、こっちのわーちゃんはお胸の大きな赤髪ロングだった。

ちょっとロングヘアー多くない…?

 

そうなると問題は放課後だな……今日は、【活動日】だし。

さて、一日が終わり、恐怖の……というか、いつもなら天国な時間がやってきた。

 

 

それは……俺のメインな趣味である【サバゲー活動】だ!!

俺は趣味でサバゲーをしており、今日はそのマッチの日だった。

 

学生オンリーという、需要があるんだかないんだかよく分からんイベントなのだが、割と根強い人気を誇っているのが不思議だ。

 

俺は特定のチームには属さず、その場の流れとノリと雰囲気と人数差を見てやっている。

 

 

その中で、俺が特に仲の良いチームが2つ。

 

名前の通り、AR-15系列の銃で統一された四人兄弟のグループ【AR小隊】。血はみんな繋がってるとか一部繋がって無いとか前にふわっと聞いた。複雑な家庭なのね。

 

と、

 

オカンいいんちょ・ねぼすけ・要領のいい猫かぶり・猫かぶりの弟で天真爛漫陽キャイケメンモテモテ彼女はいないいつもニコニコ性格天使コミュ強モンスターの謎メングループ【404】だ。綾野剛と星野源主演のドラマみたいな名前してんなおまえら。

 

 

学生オンリーなのを考慮してプライバシー保護の観点から、皆サバゲーハウスではあだ名で呼ぶようにしている。

2チーム…というか、そこでは大体の人は愛用している銃で呼ばれている。俺?俺は配信者(見習いの)410として自己紹介したから、シドーと呼ばれている。

 

 

そう。この人たちが女の子になっていたら非常に困る。なんでかって?(女の子を銃で撃ちたくは)ないです。

 

心の中の男女平等パンツァーが男女等しく撃ち殺せ!!と叫んでいるが、それは俺には難しい。少なくとも、咄嗟の判断に遅れが出るだろう。

 

それは、相手に失礼に当たる行為であるし、俺自身、せっかく参加したいなら長く生き残りたいし多くの敵を倒したい。

だから、今はあまり参加したくないが、この気を逃すとテストやらなんやらで2月は無理そうなのだ!

 

 

そんなことを考えていると、あっという間にサバゲーハウス【グリフィン&クルーガー】についてしまった。

ええい、ままよ!入らなければどうにもならない!!のは分かって居るが、決心がつかずに扉に手をかけたまま悩むこと数分。

 

深呼吸を何度も挟み、扉をいざ開けん!としたその時。

 

「おいおい、なんでそんなとこでボーッと突っ立ってんだ?大丈夫かい?」

ガーンだな、出鼻をくじかれた。

 

そう、横から声をかけられる。ニヤニヤしながら言ってきたのは、片目を眼帯で覆った少女。長い黒髪を後ろで編み込んでいる、金のメッシュのこいつは誰だ?

 

いや、今までの傾向から考えろ。雰囲気は微かに残っているはず。…………ヨシ!!!

 

「その距離感がかなり近くやたらと人を弟分扱いしおちょくってこようとするが、根底にある優しさから結局のところ悪戯一辺倒になりきれずそれとなくカバーしてしまう性格!さてはそこな美少女、貴様はM16だな!?」

「ひょえっ!」

 

会ってわかった。見てくれこそ美少女になったものの、根本的な人格はあまり変わっていないように感じるし、気安く接することが出来る。

なら、話は簡単だ。俺はいつも通りにやれる。

 

「気が楽になったわ。ありがとなM16。じゃ、先入ってるぞ。」

そう、一声かけてから中に入る。

「」

彼女は固まってしまったようで、返事はない。沈黙は肯定、はっきりわかんだね。

 

 

 

扉を開け、店に入る。壁一面にズラっと並べられた銃、銃、銃。これを見るといつもの場所に来たって感じがする。テーマパークに来たみたいだ。テンション上がるな〜〜!!!

 

さて、プレイスペースの方へ向かうとしよう。

プレイスペースの準備室に繋がる扉を開ける。

中に入るなり、大声で争っている声が聞こえてきた。

 

 

「そ、そんなことないわ!シドーさんはこっちのチームに入ってくれます!!」

「へ〜?随分と自信があるのね、隊長さん?でも、今日は私たちしかいないのよ?彼がどっちに入るかなんて分からないじゃない?」

「シドーは私たちと一緒に戦ってくれるもん!」

「えー、シドーと私たちは家族だよ?こっちに入ってくれるって!」

 

黒髪ロングヘアー&銀髪ロングヘアー(どっちもメッシュ入りペア)VSブラウングレーのロングヘアー&茶髪のロングヘアー(胸囲の格差社会ペア)が何やら言い争っているのと、それを傍目にのんびりとしているグループだ。

え、何だこの連中。やっぱりロングヘアー率めちゃくちゃ高くない……?

 

 

「……正直どっちでもいい。ねえ416、寝てもいい?」

「始まるまでは寝ててもいいわ。」

「ありがとぉ…、416。……あ、枕になってくれない?」

「嫌に決まってるでしょ。アンタには地べたがお似合いよ。」

 

「あなた達はいつも仲良さそうね。416にG11」

 

「え、そう?だってよ416。だから枕になって。」

「何度頼まれてもお断りよ。AR-15も煽るのはやめて!」

 

 

お互い名前を呼びあってるから誰が誰かは分かった。確かに、面影というか原型というか……そう、雰囲気(アトモスフィア)に似通ったところがある。

 

俺は、思わず、呟いた。

「目が覚めたら知り合いが美少女に置き換わっていた件」




という感じを想定していました。
が、学校パートで銃っぽいあだ名をつけるのを考えるのが1話でもかなり難しかったのと、元々男だったのを知っているとちょっと微妙……微妙な感じしない?という作者の偏見でポシャリました。

でも高校生410くんのテンションの方が書きやすいのはままある。
ほんへ410くんは環境故に疑心暗鬼だから仕方ないね?

明日もアクセス数1万回記念の短編
【IF もしもシドーくんがあの場所で目覚めたら】です。
それはそれとして、2日連続外伝で本当に申し訳ない(無能)

これには理由がありまして、最新話の所に最新話を配置する都合上、外伝は纏まってる方が読みやすいかな。と考えた次第であります。

許してください!!
なんでもしてくれそうな人形ちゃん……思いつかないけど、多分その子が何でもしますから!!

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