(あべこべな)ドルフロ世界の配信者   作:ほろほろぼんぼん

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アクセス数1万越え感謝記念Part2!!本当にありがとうございます!!
ほんへのシドーくんにもまつわる、ある秘密が大公開!
とはいえ、本編でその設定が背景以外に使われることはありません!



If もしもシドーくんがあの場所で目覚めたら

泡が浮かんでいく音だけが俺の頭を木霊している。

 

「バイタル、安定しています。」

「ふむ、プロトコルをεからβへ変更。濃度はそのままで。」

 

 

……なんだ?周りから声が聞こえる。

オレは……いったい……

 

 

「演算処理機能に変化が見られます。思考活動を開始したようです。」

「よし、このままプロトコルβを続行。培養液は保全濃度から活性濃度にまで上昇させて。」

「了解しました」

 

 

なんだ?演算?処理?培養液?

そういえば、なんだか体が重い様な気がする……

 

うっすらと目を開け……られない。まぶたを糊づけでもされてしまったかのように、瞳を開くことが出来ない。

 

 

「対象、更に演算処理機能部が活性化!機能回復の目処が立ちました!!」

「うんうん。いい傾向だ。それじゃあ、ここからは濃度を少しずつ上げて様子を見よう。」

「了解です!」

「言われずとも分かってると思うけど、酸素濃度はそのままでね?」

「あっ」

「えっ」

 

 

えっ……

 

ごぼっ!!あれ?息が…息が出来ない!

 

やばいやばいやばいやばいやばい!!体を動かそうとする、少し重い気がするが、そんなことに構ってられない。

全力で走り出そうとして、俺は…目の前のガラスへと激突した。

正面からぶつかったため、鼻に強い衝撃が走った。

 

目がチカチカする……うう…なんでこんな、ことに……

待てよ、目が?目を開ける。目の前の風景全てがボヤけている。が、俺の目が悪いのではない。

 

なんと、俺は謎の緑がかった液体の中に漂っていたのだ!如何にも悪のマッドサイエンティストの本拠地でキメラとか浮いていそうなシリンジの中に、俺は居た。

 

 

その目線の先には、2人の女性の姿が。

矢も盾もたまらずガラスの壁を叩きまくる!ヘルプミー!!ヘルプミー!!

1人の女の人が、叩き壊さん勢いで手元の機械のボタンを押す。

すると、ガラスが徐々に解放されていき……!!

 

 

 

 

空気だ!助かった!!荒い呼吸を沈めにかかる。

ヒッヒッフーヒッヒッフー…3分吸ってー、3分吐いてー

ヨシ!!

 

 

何とか落ち着きながら顔をあげると、「けもみみ?」

なんか、ケモ耳をつけた、マッドサイエンティストみたいな人が、目の前にいた。え、ケモ耳?

 

訝しがっている俺へ何かを言おうとしたのだろう、そのケモ耳サイエンティストが口を開いたその時……「なっ、何してるのペルシカ!?」

 

プシューという煙を吐くような、おそらくこの近未来施設の扉が開かれたのであろう音と誰かの驚く声。そして飛んできた、何か。

よほど射手の腕が良いのだろう。それは2人の女性の脳天を、的確に穿った!

 

 

「おー。やっぱりM4も隊長だな!やる時はやるもんだ。」

「今の早撃ち凄かったね〜!あはは、ペルシカのされちゃってるよ。助手さんも。」

 

「3人とも、そんなことよりもこの男性に話を聞くべきじゃない?」

 

「そーだね!ね、貴方の名前は?」

 

銀髪のとんでもない美少女がこちらの顔を覗き込んできた。

銀髪に赤いメッシュを入れた、おそらく人生で1度も話したことがないであろうレベルの美少女からの問いへ、どぎまぎしながら返事をしようとする。

 

 

しかし……思い出せない?俺の、名前は?なんだっけ?家族は居たか?友人は居たか?恋人は居たか?

どうやって育った?どこで育った?全て、分からない。

 

だが今の俺にとってそれよりも大事なことがあった。

 

「あの、服とかありませんかね?」

 

俺が全裸だということだ。女性の前で全裸、これはお互いにとって非常に宜しくない。

とりあえず、何か着たい。

 

 

「えっ!あ、す…すすす、すみません!」

「うーん……研究室だし、替えの白衣とかないのかな?」

「あったわ!替えの白衣よ!!」

「AR-15、でかした!!とりあえず、これを着てくれ。」

 

「ありがとう、ございます。」

 

 

頭の中で疑問が答えを求めてグルグルしている。

まず、ここはどこか?俺の記憶はどうした?何だこのちょっと見覚えのある武装美少女連中は?研究者の目的は?etcetc……

 

とはいえ、俺から口を開くにはちょっと状況が不明すぎる。このどことなく見覚えのある武装美少女たちは俺の存在自体を知らなかったっぽいし、彼女たちから時折、チラチラと視線を感じるため居心地が悪い。

 

 

緑の子はこちらをチラチラと気にしており、青い子はあまり気にしていないのかズッシリと構えている。赤い子は興味深そうにこちらをガン見しているものの、この妙な空気を感じているのか話しかけようとはしてこない。

黄色い子は……この空間をツマミに酒を飲んでいる。何だこの空間。やばいよやばいよ〜〜!!

 

 

今倒れている研究者たちが起き上がるまで待つしかないか……

 

 

 

 

(10分後)

「はぁ、酷い目にあったよ。」

そう語り出すのはこれまた見覚えのあるケモ耳の研究者。

 

「まさかいきなり撃たれるとはね。私が男性用プログラムにでも引っかかったかな、M4?」

「だ、だって裸の男の人が倒れてて……そこでペルシカがいたから…その、危ないって……警告が…」

「ふふ。まあ、構わないよ。さて、君。なんて呼べばいいかな?」

「すみません。実は、記憶が無いので、なんと言ったらいいか……」

「記憶が無い、か。ちょっと待っててね。」

 

 

部屋から研究者っぽい人が出ていってしまった。また、あの気まずい空間に逆戻りか?

 

「あーっと、そういえばさ。」

緑メッシュの彼女に話しかける。

 

「は、はい……」

 

「方法が方法とはいえ、俺を助けようとしてくれたんだろ?ありがとうね。」

 

「いえ……気にしないで、ください。」

 

「え、えっと…そ、そっか。」

 

気まずっ!!これを切っ掛けに話そうと思ってたのに、まさかここまで物静かな子だったとは。

さっきのやり取りを見るに、知り合いとか内心はテンション高そうなものだが……

 

「あの、服を持ってきてくれて、ありがとうございます。」

 

諦めるな!とりあえず青いメッシュのピンク髪の少女にも話しかけてみよう。

 

「お礼はいいわ、当然のことをしただけだもの。」

 

「アッハイ。」

 

 

が、ダメっ!!

 

どーすっべどーすっべ、早く帰ってきてくれ!ケモ耳研究者!!

 

 

プシューという気の抜けた音と共に扉が開き、ケモ耳研究者さんが帰ってきた!ナイスタイミング!!

 

「さて、記憶喪失者くん。これは多分君の持ち物だと思うんだけど、記憶にあるかな?」

 

そう言って差し出されたのは、使い込まれたあとのあるリュック。

 

「あけてみても?」

「ええ、どうぞ。」

 

中を確認してみると、プロテインバーが9本に未開封の水の500ミリペットボトル、あとは教科書にノート、筆記用具、財布、身分証など、一般的に持ち歩いてそうなものばかりだ。

 

それと……何か変なノートがひとつ。

 

ん?身分証!?とりあえず、身分証を確認する。

「祠堂 透吾、それが俺の名前か。」

 

しっくり来た。うん、これが俺の名前なんだろう。

それ以外では、変なノートを確認した際に配信者だったことを思い出せただけであり、特にわかることはなかった。

 

 

「うーん……多分、これは僕の持ち物だと思います。名前もしっくりきますし、自分のかと。あと、配信ノートも自分のものですね。」

 

「ふーん。なるほど。……ねえ、君。そのノートに書かれていた配信者っていうのは、ネットを用いた個人で行う宣伝者ってことでいいのよね?」

 

「ええ、そうですね。」

それはそうだが、どうしたと言うんだろうか。

 

「君は今、記憶もない、仕事もない。そして何より、身分もないんだ。そこでひとつ。美味い話を紹介してあげようと思ってね。」

 

「え!なんでしょう?とりあえず、話だけでも聞かせていただけませんか?」

 

美味い話?この状況からどんな話が出てくるんだ?

自分に何も無いなんて言われずともわかっているし、そんな人間が美味い話にありつけるほど世の中は優しくない。実験体になる代わりに、とかか?

 

 

 

「君にはね、私たちI.O.Pの宣伝を行って欲しいの。公式配信者としてね。」

 

「はい?」

 

「もちろん、開始前にテストは行わせてもらうよ。けど、それに合格したら君は晴れて仕事と身分を手に入れられる。戸籍に関しても、此方で用意する準備があるわ。」

 

「こっ、こここここ!こうしき!?企業の?公式?これは夢?それに戸籍まで!?」

 

「君には幸いなことに、夢でも幻でもないよ。さて、受けてくれるかな?」

 

 

……ええい、こうなっては仕方がない!他に生きていくための方法も分からないし、ここは取り敢えず話を受けよう。更に言うなら、もしも本当に公式配信者になれたら……!!

 

「勿論です。よろしくお願いします。あの、本当にありがとうございます!」

「お願いしてるのはこちらだよ。受けてくれてありがとうね。」

 

 

話がひと段落したところで、一人の女性が入ってくる。

「あの、博士〜。お話中にすみません。タブレットの解析が終わったらしく、念の為に持ってきました。」

 

「そっか。ありがとう助手君。

とりあえず君、これも君のものだと思うんだけど、どうかな?」

 

「ありがとうございます。見てみますね」

 

指紋認証は無事クリアーされた。これが無理だったら、パスワードを忘れている俺には開けられなくなるところだった。

やっぱり俺の物のようだ。

中を見直してみる。写真や連絡先を見ても記憶が戻ることは無い。

しかし、ひとつのアプリに目が止まった。

 

「あ、ドルフロじゃん。」

 

 

 

思いっ出した!綴る!!(WorldBreak)

ドールズフロントライン。俺の好きなアプリであり、内容は思い出せないが、キャラは思い出した。

あれ?もしかして今の状況って……?

いやいやいや、有り得ないだろう。

 

頭に浮かんだ疑問を否定するために、周りを見渡してみる。

 

 

黒髪ロングに緑のひと房。2人いる俺の誓約相手の一人。主人公であるM4A1。

ピンクがかった銀髪に青いライン。何故か社名を偽るコルト(社名)という名のST(社名)-AR15。

銀髪に鮮血の一筋。明日な方舟にそっくりさん(元デザ)が居るM4 sopmod2。

眼帯に編まれた黒髪。ひとつ光る黄色い筋が特徴の超有名銃M16。

ケモ耳研究者ことペルシカリア。

 

あっ、ふーん。(察し)そういうことか、完全に理解した(してない)

 

衝撃の真実を見抜いてしまい、正気度判定或いはショックをぶちかまされた俺の意識は、再び遠ざかって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこはパソコンの明かりしか光のない、真っ暗に染まった研究室。1人の研究者が、自らの好奇心を満たすための計画を練っていた。

 

 

まさかこの施設で如何なる手段を用いても、解析できないタブレット機器を持ってるとは。本当に君はなんなんだい?

興味深いよ。

「【人形くん】、君はいったい何を見せてくれるのかな?」

何故、ここまで人に似せられている?

何故、ここまで精巧な中身であるにも関わらず…………

ああ、本当に興味深い。

 

 

そういってその研究者は、泥水のごときコーヒーを飲み込み。再びキーボードとアルファベットの群れへと意識を傾けた。







シドーくんの設定は外伝・ほんへ共に変えるつもりはありません。

高校生の時のシドーくんにはウージーやイクイク・わーちゃんなどの友人(美少女ではない)が居ましたし、叔父さんはイケメンカリスマ配信者です。
そして、ほんへでもこちらでも「人形くん」です。

えっ、言葉の意味?読んで字のごとくっすかね。
とはいえ、本編にはそういった要素は関係しませんし、回収するつもりはありません。

このお話は人形ちゃんと気楽にイチャつくのが目的で、シリアスとか難しい話とか立ち塞がる困難とかはある誰か(個人)がご都合主義、或いはデウス・エクス・マキナ的に回収・解決していきます。

オリキャラを出来るだけ出したくないため、ほぼ全ての負担をそいつや出来そうな原作キャラに全て投げ渡します。シドーくんは配信だけ、しよう!!

ただし、世界観的にはシドーくんに都合よく住居や金や戸籍が用意された理由がちゃんとあります。ほんへでもシドーくんは「人形くん」なので、家とか金とか戸籍とか全部用意されました。
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