(あべこべな)ドルフロ世界の配信者   作:ほろほろぼんぼん

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(戦闘描写書くのは人生で)初めてだから、(批評は)優しく…してね?
410君の実況2回目になります。

新しい人形ちゃんを2人出しますが、今日も今日とて趣味全開の選出です。
着いてこれるやつだけ着いてこい!!

丸太は持ったな?
扱いづらいパーツって話だが、丸太が負けるわけねえだろ!
行くぞおおぉぉおおお!!!


配信2回目【死にゲー実況編】
第11話 実況者410、暁に死す


ズブリ。

薄らと血に濡れ、幾度となく煌めいた白刃が、とうとう自らの前で踊り、逃げ回る獲物へと食いついた。

 

哀れな獲物は、思わず顔を自分の腹へと目を向ける。彼には、焼きごてのように紅く、赫く熱された槍が突き刺さり、周辺の肉を焼いているのが目に映っただろう。

 

肉が焼いた時のような、どこか香ばしい臭いがしないのは不幸中の幸いと言えるかもしれない。

が、しかし。

 

それに動揺してしまったのは疑いようがない。

この死闘の最中に、集中が切れてしまったのは……文字通りの致命傷と化した。

 

 

 

 

ーーー腹へと突き刺された槍が引き抜かれるのを、辛うじて感じた。

そこから来る吐き気を抑えこみ、無理やり目の前の相手を睨みつける。

走馬灯の1種、とでもいうのだろうか。高速でこちらへと迫ってくる槍の先端が、ゆっくりと大きくなっていくのが目に映り…………

 

 

 

 

 

 

 

俺の頭部を、穿いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー!!またやられてしまいました!!

【無辜の守り手 バースティト】強すぎない?何度死んだの俺?第2形態にすら辿り着いてないよ?これが最初のボスとか会社テストプレイしてないだろ!!」

 

 

そう。俺は今、実況中である。

実況しているソフトは【The DREAM Quest】

名前の通り、ファンタジー世界を舞台としたアクションRPGだ。いわゆる死にゲー。

剣と魔法だけでなく、弓や銃や大砲などもあるらしい。

 

未来の世界だけあって、SAOやアクセルワールドのようなVRゲームがあったのだ。

そういえば、ストーリーとか訓練でもちょこちょこ言われてたな。

 

 

 

……こうなったのには、もちろん経緯がある。

食料が貰えたら嬉しいなと思い、栄養ブロックや水を、大型通販サイト「Tamazon」の欲しいものリストにぶち込んでおいたのだ。

 

ネタとしてVR機本体(10万程)を入れておいたら、何故かほしい物リストのVR本体と、プレゼントとしてVR実況用の機材とこのソフトが贈られてきた。

 

 

荷物を受け取った俺が思わず宇宙猫になってしまったのも、仕方がないね。

 

 

ちなみにメッセージカードには、「いつも見ています:⑨」とだけ書かれていました。

ありがとうございます!!

 

 

 

俺がこの世界での価値観を見誤って居たのだろう。

前世だと、超人気な人は何万ものスパチャ連投されてたとはいえ、それは1部のトップ層の人達のみだ。

 

こんなものが配信を一回しかしていない奴に送られてくるのは完全に想定外だった。

しかし、貰ったものは貰ったもの。

 

本来なら雑談か無料ゲームの実況にしようと思っていた所を変更。

せっかくだしプレイすることになったとさ。

 

 

 

時間としては、午後の3〜4時。

何故そんなに過疎ってる時間帯にするのかと言うと、あまり人の多い時間帯だと人が入りすぎてしまうと思ったからである。

 

人に見てもらえること自体は有難いことこの上ないが、乳首事件の衝撃しかない俺を見に来る人は事件が風化すると共に減っていくと思う。

 

なので、スパチャもなく広告も付けていない今の視聴者を増やすよりも、細かくコメントを拾っていき将来的な視聴者を増やしていったほうが良い。と、判断したのだ。

 

それと、この時間帯に動画を見ているのは時間に比較的余裕のある学生が多く、学生のファン層は時間がある分だけ動画を多く見てくれる。ということもある。

 

そういうことで現在配信中なのだ。

 

 

……うん。やっぱり、というか、案の定、俺が死んでいる間に大幅に視聴者が増えている。

有難いことに、前回から続けてきてくれている人もいる。こういう人を逃してはならない(戒め)

 

 

 

e:弱すぎるけど可愛いねww

モロカク:頑張ってください!

a:さっきよりは耐えれてましたね

k:結婚してくれたら楽な倒し方教えるよ。

M:下手くそナメクジ……笑

カッツェ:初見です、ライオンモードまで惜しかったね!

猫丸:いい戦いしてたにゃ!

スコp:躱す時、少し大ぶりじゃない?もうちょい動き少なくても躱せると思うよ。

 

 

『はい、皆さんコメントありがとうございます!初見の人も、見に来てくれてありがとうございますね!

 

モロカクさん、久しぶりです!

歌は練習してるので、現在録音中です〜。もうちょい待ってくださいね。

 

猫丸さん…ですかね……今まででは1番体力を削れましたし、いい勝負したと思うのですが……

 

スコpさんもアドバイスありがとうございます。次は意識してみますね。

 

 

……Mさん。あなたを訴えます!!理由はもちろん、お分かりですね?あなたが僕の、その、動画をSNSに挙げたからです!

覚悟の準備をしておいて下さい!!刑務所にぶち込まれる楽しみにしておいてください!!』

 

 

秘密兵器彼女:今、動画のところで言葉に詰まったね。

d:なんの動画あげたの?

f:なんの動画なんやろなあ

M:覚悟?私がどんな動画あげたって言うの?言われないとわからないな〜

e:サラッとデスメタル練習してる宣言ですこ

モロカク:ありがとうございます!

 

 

『それは、僕の…その、ち……ち……』

何が悲しくて、自分の乳首の希少価値を論じなければならないのだろうか。

『僕に関するセンシティブな動画です!!』

 

M:若干ゃ草。

秘密兵器彼女:センシティブって言い方良いね。

 

ypa91:贈ったゲーム、早速楽しんでくれてるみたいで嬉しいです。

 

 

『あ、あなたが⑨さんですか!

わ…わいぴーえー?91さん。本当にありがとうございます!マジでありがとうございます!!

初めてこういったゲームをしたので、めちゃくちゃ楽しいです!!

 

こういってしまってはなんですが、正直VR機械を入れてたのはネタとしてだったので……まさか周辺機材とソフトまで頂けるとは……本当、ありがとうございます。』

 

 

s:おっ、貢ぎ人様やん

z:貴方様のおかげでパニくる410くんが見れました!ありがとうございます!

w:人にVR贈るとかどんな富豪だよ。俺にも送ってくれよな〜、頼むよ〜。

t:節子それワイピーエーちゃう。ウラーや。

 

『あー、ウラーですか。ロシアの掛け声?でしたっけ?すみません91さん。あんまり物を知らないもんで……』

 

ypa91:もちろん大丈夫ですよぉ。

 

 

『はは、ありがとうございます!うわっ、また死んだ!ちくしょうっ!!』

j:くちわるぅ!

k:口悪くて興奮しました

w:もっと見下した感じかつ低テンションで畜生って言ってくれない?

天才ゲーマーR:初めてのゲームにしてはかなり上手いね!センスあるよ!

 

e:こマ?R来てんじゃん

t:マジか、早くコンビチャンネル更新して❤

l:KとRのドンカツお代わり動画すこ

n:Kの方はどぶ森で1日でローン返済をしてからやること分からなくなったってまじ?

a:Rさん色々な配信見てるっぽいもんな

g:いや、本物なのか?

 

『Rさん、ありがとうございます!

まあ、VRは初めてなんですけど、ゲーム自体は初めてじゃないんですよね〜』

(ふむ、有名人が見に来てくれたのか。芸能人?あるいは動画投稿者の人か?後で検索しないと。)

 

s:VRじゃないゲーム?

b:それスマホアプリじゃね

g:わんちゃんレトロゲーしかしたことない説

y:それは草

天才ゲーマーR:なるほどね〜。あ、バースティトの速い動きが苦手なら魔法で遠距離した方が良いかも?バースティトは魔法に弱いしね。

 

『おお、ありがとうございます!次はそれで行ってみますね。』

 

 

 

 

この小部屋(復活地点)を見ること、何度目だろうか。ピラミッドの内部のような、大きな石によって作られた遺跡の中を走り抜けていく。

 

この遺跡の名前は【第1のとらぺぞへどろん・ウルタール】

記憶喪失の主人公が目を覚ました謎の遺跡であり、ミイラや獣頭の兵士などエジプト風の敵が出現する。

内部構造もピラミッドよろしく大きな石が綿密に組み合わされており、周囲に残る砂がどことなく乾いた空気を感じさせる。

 

第1の、というようにこの世界では各地に神話時代の遺物【とらぺぞへどろん】が存在する。主人公は記憶ために21個あるとらぺぞへどろんを冒険するのだ。(公式サイト・ストーリー紹介より)

 

 

 

 

飛びかかってくる罠・襲いかかってくるザコ敵を避けてボス部屋へと滑り込む。

1度、アドバイス通りに魔法を主軸にしてみようか。

 

 

ピラミッドの1番奥の部屋。

一般的なピラミッドにおいては王の間と言われる部屋に、彼女はいた。

 

『すみません。集中するので、黙りますね。』

 

彼女は棺の前で彫像のように祈りを捧げていたのだが、部屋に入ってきた主人公に気づくと、何処からともなく槍を取りだし襲いかかってくるのである。

 

 

 

彼女がこちらへ走り寄ってくる。

ボスである【無辜の守り手 バースティト】は、猫の耳を持ち、赤熱した槍を持つ、エジプト風の踊り子のような衣装に身を包んだ女性だ。

その胸は豊満であった。ヤッタ!!

 

彼女が槍を引き、刃先を水平に構える。

そして、それが見えた瞬間に回避を行う。

あまりにも高速で槍を突き出してくるため、俺の目では捉えきれない。予兆に合わせて、前へとステップする。

 

 

天才ゲーマーR:ナイス回避!

秘密兵器彼女:回避行動慣れてるね

n:回避上手いぞ(空気)

 

 

色々なゲームと同様に、このゲームも回避行動であるステップには無敵時間が存在する。

槍を突き出してくる攻撃は、最速であると同時に当たり判定も最速で無くなるのだ。ほぼ一瞬と言っても過言ではない。速度も判定も。

 

そして、そのままの勢いに乗せて手に持った武器、【トートの小剣】を振るう。

これは初期武器の1つで、性能は低いものの、魔法を発動するための杖としても用いることが出来るのが特徴の武器である。

 

 

2度切りつけるとバースティトは攻撃後の硬直が解けたようで、詰められた距離を再び広げようと、槍を薙ごうとしてくる。

 

 

その直前に、【野獣の咆哮】ッ!!

 

一定範囲に吹き飛ばしを付与する初期魔法の一つである。

自分を中心に円形の判定が発生するのだが、加えて、至近距離でカウンター判定を取れればスタンを引き起こすので使い勝手がよい。

 

囲んで棒で叩かれるとゲームでも現実でも人間は死ぬので、その危険が回避出来る円形の吹き飛ばし魔法はハチャメチャに強いのだ。

 

タイミングよくスタンが入ったようで、頭の頂点に着いた猫のような耳をこちらへ向け、その頭を項垂れさせていた。

 

 

モロカク:タイミングバッチリですね!

猫丸:いいカウンターだにゃ!

k:タイミング読むの上手いね。結婚のタイミングはどうしようか?

 

 

この期を逃すのは有り得ない!

続けて、攻撃用の魔法【顔無きスフィンクスの爪剣】を発動する。

 

手から武器が消え、代わりに爪が伸びる。

少しの溜め時間の後、ウルヴァリンのような凶器と化した爪を、行動不能なバースティトへと叩きつける!

 

 

相手のHPゲージが10%弱も減ったのが分かった。

タメが長いことと、特攻が合わさり、当てられればかなりのダメージとなる。

 

これは、エジプトに属する相手へ特攻ダメージを与える魔法である。このステージで拾える、ボス戦の救済要素の一つだ。RTAでも大活躍らしい。

 

 

 

攻撃を与えたことで、相手のスタンは解除された。

槍の射程内だったため、水が流れるような横から縦へのよどみない2連薙を繰り出してくる。

 

それに対して、真横にステップ。

 

一撃目の横薙ぎ払いを無敵時間で回避、二撃目の縦薙ぎ払いは位置をずらしたことで空振りとなる。

と言っても、かなり軸合わせしてくるから耳元でブゥン!!って音がしてめちゃくちゃ怖いのだが。

 

この技は回避しにくい分隙も大きいため、溜め攻撃を攻撃後の無防備な横腹へと突き立てる。

 

 

【顔なきスフィンクスの爪剣】によりダメージを大幅に稼げたこともあり、バースティトのHPは第2形態への目安である40%へと近づいていった。

 

 

ここで、ボスのデータをおさらいしておく。

バースティトはHPを60%削ると形態変化をし、顔はライオンへ、槍は双曲剣へと変化するのだ。

 

この状態を、激昴せしブバスティスの女神というらしい。

長いので通称:ライオンモード。

 

ライオンモードになると、唯一の遠距離攻撃であるビームを撃たなくなる。

つまり、この状態では遠距離攻撃は存在しない。

 

そこまで行けば、(遠距離攻撃なら)ずっと俺のターン!!

 

 

じっくりと死にゲーのボスを攻略するのも好きなのだが、これは実況だからね。

あんまり手間どると視聴者さんもイライラしてくるし、仕方ないね。

 

 

というわけで何とかMPを温存して40%以下まで持っていきたい。

 

HPが、初めて40%を切った。

バースティトが恐ろしい唸り声をあげたかと思うと、身の毛もよだつ音を立てながら顔はライオンへ、肉体は筋骨隆々で獣じみた体躯へ変形する。

 

初めて見たが、めちゃくちゃ怖い……!!

 

 

 

この隙に、武器を【ネフレンカの錫杖】へと持ち替える。

これは完全な魔法専用アイテムである。

トートの小剣より物理攻撃力は低いが、魔法攻撃力は高い。

 

 

また、魔法専用アイテムにはそれぞれ専用の魔法が1つセットされている。これは装備の1種である魔法と区別するため、魔術と呼ばれる。

【ネフレンカの錫杖】の魔術は【異浸伝神】

エジプト属性と神属性、そして善属性への特攻を持つ対バースティト用の初心者救済装備その2である。

 

ネフレンカの錫杖を天へかざすと、MPが消費されたと同時に幾つもの星々が無から生まれる。

それらは7色の光の尾を引きながらバースティトへと襲いかかった。

 

星々はこちらへ先程よりも高速で近づいてきた彼女へと直撃し、そのHPを削っていく。やばい、めちゃくちゃ削れた。

 

やっぱり札束で殴れば勝てるんだなあ(ザコ敵マラソンしつつ)

 

 

近づいてきた分だけ距離を取り、ネフレンカの錫杖による魔術攻撃でちまちまと削る。

 

「これめちゃくちゃいい感じじゃない!?いけるいける!ありがとうRさん!!」

 

n:急にイキリ出して草

モロカク:頑張ってください!

w:真面目にやれよチキン

y:なんで近接戦をしないんですか?

カッツェ:リスクを避けるのは大事だね!

 

 

「チキンじゃないが?チキンじゃないが!?最終的に勝てばいいんだよォー!!」

 

まだMPは残っているため、近寄ってくる事にさえ気をつければ大丈夫そうだ!勝ったなガハハ、風呂入ってくる。

 

とはいえ、だ。

こんな感じで初ボスを倒しても、とてもじゃないが撮れ高にならないと心配になる人もいる事だろう。

それについては、キチンと考えてあるのだ。

 

 

刹那、背後から衝撃が走る。

振り返ると、こちらへと2本の曲剣を突き立てた獅子女神様の姿が。

 

「うえっ、あぁぁあ!

ワープは、反則…だろ……!!

…でも、あと一歩まで、削ったからな。

美人だからって許さねえ、あと何回かで絶対に頃してやる。」

 

GAME OVER

 

そう、あまりにも一方的に遠距離攻撃でボコると、何とワープを使い出すのがバースティトの行動ルーチン。

イキったところで叩き潰されるムーブは必須だよなぁ(三下)!?

 

g:死んだ時の声すこ。それはそれとして美人?

スコP:もしかして、結構地の口調は悪い?

M:散々イキリ倒して負けるんか?恥ずかしくないんか?というか、美人とは?

m:お前はいつもそうだ。で、美人って誰の話?

e:めちゃくちゃ執念深そう。誰に向かって美人って言ったんだ……?

ypa91:хорошо(ハラショゥ)!!素晴らしい戦いでしたよ、410さん。

カッツェ:やられちゃったね〜。美人ってボスのこと?結構変わった趣味ね!

やっぱり俺の美的価値観は、ちょっと違うようだ。

 

なぜか、それから全然削れなくなってしまった。

ので、作戦変更。

試行錯誤の結果、前半の猫耳女神形態は気合いで近接戦をすることになった。

 

 

【食屍鬼の懐刀】という、現段階で最高の攻撃力を誇る武器でもって、出会い頭から延々とインファイトを仕掛ける。

 

あちらは槍で、こちらは剣。内側に入り込めば、こちらの方が有利である!!

 

 

彼女は俺を突き放そうと槍を振るうが、その殆どは無敵時間で躱せるようになってきた。

ははは、何度市んだと思ってやがる。

 

薄皮1枚切って、風を巻き込んで唸りつつ真横を通り過ぎていく槍の刃先へ意識のみを向けながら、刃を突き立てる。

 

このゲームでは、直撃しなければ大したダメージとならないため、カス当たりの回復よりも攻撃を優先する。

 

 

スコPさんやモルカクさん、カッツェさん等のやたらと的確な回避アドバイスにより、苦手な攻撃以外はもう躱せるようになった。

 

 

そして、HPが半分を切った。

唸り声をあげる直前に、ネフレンカの錫杖による魔術攻撃を行う。そして変身中にも撃てるだけ打つ。

 

 

変身後!

ここからが問題だ。

先程と同じように、彼女から遠ざかりつつ遠距離攻撃を何度か当てると、彼女の姿が視界から消えた。

 

 

 

勝負は、ここだ。

思い出せ、ワープから攻撃に移るまでのタイミングを

 

……まだ、まだ…まだ!……いま、ここ!!

【野獣の咆哮】!!!

 

 

背後から、何かが吹き飛ばされたような音が聞こえる。

俺の放出した不可視の力場は、果たして彼女の転移→バックスタブのコンボを中断することに成功したようだ。

 

 

y:やりますねえ!

天才ゲーマーR:おおお!上手いね!!

カッツェ:よく見えないのにタイミング合わせられたね〜。凄い!

t:おやりになりますわね

秘密兵器彼女:中々やるね

 

 

振り向くと、カウンターによりスタンしたバースティトの姿がある。

よく頭を狙って、【顔なきスフィンクスの爪剣】を発動。HPが一気に削れ、もう一撃を当てれば勝てそうだ。

 

それじゃ最後に【異浸伝神】でトドメを……!?

やばい、ミスって【顔なきスフィンクスの爪剣】を発動してしまった。

 

 

……溜めているうちに、彼女は起き上がる。

 

うぉぉー!!こっちに走ってきた!

早くしろ、間に合わなくなっても知らんぞー!!

 

 

…………溜めは続く。

 

 

動け動け動け!今動かないと死んじゃうんだ!!動いてよ!!

 

 

・・・まだ、溜めている。

 

 

 

段々と近づく、殺意剥き出しの血走ったライオン顔の恐ろしい女性は、とうとうその憤怒が込められた刃を此方へ振り上げていた。

 

 

 

 

 

 

これは……死じゃな?

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー溜めが、終わった。

そのまま、右手を正拳突きのように最速で前へ突き出す。

 

 

 

 

その刃は、走り込んできた勢いのままに彼女への体へと突き刺さり……HPバーが0へ。

このカウンターにより、彼女はポリゴン片となって霧散した。

 

 

 

ボスに勝ったことを祝福するメッセージ

【You REMEMBER Force!!】が表示され、アイテムを入手する。

また、マルチプレイが解禁された。

 

【獅子女神の激憤】、一定時間防御力を下げ、代わりに攻撃力を上げる補助魔法のようだ。

 

ギリッギリだった……!

が、蓋を開けてみれば、かなりドラマチックにトドメをさせた。

 

 

これはかなり見応えさんがあったのでは???

 

 

「Good_Game…………

いやー、楽勝でしたね。最後はかっこよく決めさせてもらいました。」

 

 

猫丸:おめでとうにゃ!

d:88888

a:おめでとう、良いフィニッシュムーブしてんねぇ!通りでねえ!

天才ゲーマーR:おめでとう!決め方がいいね!

モロカク:おめでとうございます!最後かっこよかったです!

h:おめっとさん

M:クエックエ、クエクエ!!

散々イキってボコられてまたイキリ出すのすこ

カッツェ:最後の一撃、凄いかっこよかったよ!!

ypa91:おめでとうございます!410さん!

 

 

『皆さん、ありがとうございます!そういえば、マルチプレイが解禁されましたね……ちょっと見てみます。』

 

マルチプレイは3つのモードに分けられている。

ストーリーモード、エンジョイモード、対戦モードである。

ストーリーと対戦は名前の通りだと思うが、エンジョイモードとはなんなんだろう。

 

エンジョイモード:最大4人による協力プレイモード。武器、魔法はランダムに決められ、ランダムで生成されたダンジョンへ挑むことができます。

 

 

『せっかくなので、マルチプレイのエンジョイモードをやってみて今回はお別れとさせていただきます!

こんなことでお礼になるかは分かりませんが、ypa91さんがもし参加出来るならして頂きたいなと思うんですがどうでしょう……?』

 

 

ypa91:いいんですか?ありがとうございます!よろしくお願いします!!もちろん、参加させていただきたいです!

 

 

『はい、ありがとうございます!よろしくお願いしますね〜。ypa91さんとはフレンド登録の方から……はい!ネームはマロースですね。よろしくお願いします!

えっと、他の人は募集からお願いします。部屋は410、パスワードは334です。配信されて大丈夫な方は、よろしくお願いします!』

 

メンバーが揃ったら〇を押してください

・410

・Мороз(マロース)

・カッツェ

・R@XX




僕の考えた理想のソウルライクゲー。
ホラー要素、防御よりも回避優先のバランス、遠近攻撃揃っている、ルート分岐がちゃんとしている=Bloodborne

人形ちゃん達があんまり出てきてなくてすまない……
次はガッツリ絡ませるんじゃ^〜!!

次回、【第12話 意外な協力者】
次もサービスサービスぅ!

久しぶりにエヴァを見たらシンジくんが本当に可哀想で可哀想で……うう……仮設5号機めちゃくちゃ好き。やっぱり軽量4脚を…、最高やな!
(パスワードはトウジたちが避難していたシェルターの番号であり、特に含意は)ないです。

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