(あべこべな)ドルフロ世界の配信者   作:ほろほろぼんぼん

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今回は、みんな大好きあの人が登場!
(しないんですけどね、初見さん。)


第2話 ねぼすけ危機一髪

風を切って走るのはなかなかに気分がいい。

道の横に朽ち果てた家が立ち並んでいなければ、もっと良かったのだろうが。

 

自転車で走ること2時間ほど、3つめの町を過ぎ、今は4つめの町に向かっていたのだが本当に人の気配がない。もしかして、俺はこの世界にひとりぼっちなのか?

 

いや、まだでかい街にたどり着いていない。諦めるには早すぎる。

街に近づいているのだろう。廃墟は道を進むと共にその密度をましていき、畑と家が半々といった具合だ。

 

そんな時、ふと直立二足歩行をする裸の猿のような生き物が目に付いた。気がした。

「人か……?」

 

それはおそらく我らがホモ・サピエンス。いや、二足歩行で歩いているし、遠くてよく見えないが服を身につけている。

安堵した、安心した!世界には居るのは俺だけではなかったのだ!

 

「すいませーん!!」

走りながら声をかけるも、無反応。聞こえてないのだろうか。しぶしぶ、近づいていく。

 

近くに行ってわかった、間違いなく人だ!

もう一度、声をかける。

 

「すいません!!」

 

その人は、いや、それはぎこちない動きで振り返ってきた。

それの腹には大きな穴が空いていて、向こう側の景色が透けて見えた。

それは窓のようで、いやしかし、その窓を縁取るのは腐り果てて久しいように見える、黒黒しい肉で作られた枠だった。

一瞬思考が止まったが、危機意識というのは優秀なようで、既に自転車ごと回れ右をして走り出していた。

 

それは、ああ、なんと言えばいいか。見たのは初めてだが、それについてはよく知っていた。歩く死体。死してなお彷徨うもの。

多分、こういうのだろう、【ゾンビ】と。

 

後ろから追ってくる足音が聞こえる。

 

速い、前世は陸上選手だったのか、よく見てなかったが実は頭が赤かったのか。

 

しかし、自転車に追いつけるほどではなかったようで、無我夢中で駆け抜けて意識を取り戻した時には既に後ろにいなかった。

 

「ハアッ、ハアッ、危なかった…ここって歩く死とか生物災害的な世界かよ。大穴で凍京とかあるのか?」

とりあえず、近くの民家に隠れることにした。

 

ゾンビが居たとしても外にいるよりはマシだろうから。1度、体を休めないと。

家の中を探し回った結果、鮮血の結末の跡みたいなのはチラチラしていたが、ゾンビや怪しいものはなかった。

 

今、目の前には落ちている【モノ】以外には。

 

それは、布団にくるまれた人くらいの大きさの何かであった。そして、呼吸でもしているかのように規則的にその塊は上下していたのだ。

 

「間違いなく、人、だよなあ?」

 

改めて第1村人発見なわけだが、寝てるわけだし起こすのも申し訳ない。ということで、様子を見出して早1時間が経過した。

 

さすがに起こしてもいいだろう。記憶喪失だと説明すればこっちの事情もわかってくれるだろうしな(希望的観測)

 

「あのー、すみませnッ!!」

手を伸ばしたその刹那、俺の体は地面にたたきつけられ、腕を締めあげられていた。

 

恐ろしく早い関節技、俺じゃなきゃ見逃しちゃうね

「この地域には、もう、誰も住んでない、はず。君は?何者?」

 

ボサボサとした、けれどふんわりともしている銀髪がサラサラと顔にかかる。

そんなことが気にならないくらい、今の俺は絶体絶命だった。

いやだって、身のこなしからするに絶対その道の人だろうし。

 

「俺は祠堂透悟っていいます!名前以外は記憶にないので分かりません!!」

 

とりあえず正直に話してみたが、どうだろうか。というか、なんでロシアなのに日本語を話してきたんだろう。いや、今はそれはどうでもいいか。

 

「ん、んー…?記憶喪失?それに、声からして男?めんどくさそうだなぁ、無視しちゃダメかな〜、でも45に怒られそう…416もうるさそうだし…」

 

通じた、やはり日本語が通じているようだ!

とはいえ何を言っているかはよく聞こえない(難聴系主人公)。

抵抗をする気もないので、無害なアピールをしてみるか。

 

「あの、申し訳ないんですけど最寄りの街って何処ですか?出来れば送ってくれたりしないかなー、なんて。お礼に俺の出来ることなら何でもするんで、お願いします!」

 

「ん?今何でもって(ピロピロ)

あ、416から連絡だ。そろそろ定時連絡の時間だったかぁ…めんどくさ〜。ちょっと仲間に連絡してみるから、ここで待っててね。」

 

そう言い残して彼女は部屋から出ていった。

ひとまずは助かった、のか?

俺に敵意がないことが伝わったのだろうか……?

いや、どちらかというと、俺が弱すぎて警戒するに値しないと思われた感じだろうか。

 

嘘っ!私の力、弱すぎ?

あんな小さな女の子に一方的に負ける…負け…大人はメスガキなんかに負けないが!??はぁ、はぁ、敗北者?

 

ま、実際負けたし女の子に組み付かれてたんだよなあ、初見さん。じゃあ背中に当たった柔らかいものはもしかしなくても、おっぱ「戻ったよ〜」

 

うおっと!危ない危ない。思考が変な方向に行ってた。ま、俺は大人だから小さい女の子になんか興奮するはずがないんだよね。大人だから。

 

「仲間と話したんだけど、君を街へ運んであげるって。それに伴って、任務は中止〜。また何日も張り込み続けなきゃいけないとこだったから、早く帰れて助かるよ〜。」

 

「な、なるほど。ありがとうございます。それじゃあ街までお願いしますね……下世話なことですけど、救助費とかどれくらい掛かりますか?」

 

「ん、ん〜。どうなんだろ。まあ払えなくても、男の子だしそうは酷い事にならないと思うよ。

それじゃあ私は仲間が来るまで寝てるから……おやすみぃ〜。」

 

「え、ああ。おやすみなさい。」

寝ちゃったよ。

うーん、暇になったな。というか、俺への警戒とかはないのかな?弱すぎましたか、そうですか。

 

……さっきから、一つ気になっていたことがあるんだけどさ。この子ってもしかして【G11】じゃない?

 

性格といい、見た目といい、そっくりなんだけど。いや、今までに何個もの有り得ない現象(トリップ・記憶喪失・ゾンビとの邂逅etc)に会ってきたからそこまで動揺はしてないが……

 

【G11】というのはアサルトライフルの名前でもあるが、同時にドルフロに出てくる【戦術人形】の名前でもある。

 

ドルフロには戦術人形と呼ばれる女の子型の戦闘用アンドロイドが出てくるんだが、彼女達には持っている銃と同じ名前が付けられているんだな。

だから【G11】を持っている戦術人形の名前も【G11】ってわけだ。

 

性格はものぐさで面倒くさがりで暇があったら寝ているが、いざ戦闘となれば他の追随を許さない圧倒的な手数を誇り、非常に頼れる面を持つ昼行灯。

ストーリーでは、存在しないはずの小隊である【404】小隊に属している優秀な人形のひとりだ。

 

もしここを、有り得ないことだが、ドルフロの世界と仮定すると、さっきのゾンビについても説明ができる。

あれはおそらくE.L.I.Dだろう。

 

E.L.I.Dとは、コーラップス、またの名を崩壊液と呼ばれる汚染物質によってゾンビ化した人間や生き物の総称だ。

ドルフロ世界最大の人類の敵であり、主人公たちの何倍もの勢力を誇る正規軍が相手をしなければ、いつ人類が滅んでもおかしくないとされる脅威。

 

つまり、俺はドルフロ世界に転移していた?

は?まじか。よりにもよってドルフロだと?

 

つまり、あれか、もしかしたら生45姉を見れるかもしれない?

ヨシ!!(確認猫)

 

え、危機的な世界なのにいいのかって?

元から他の人間に会うことを人生を目標にしようって感じだったし、危機にあるとはいえ、明確な秩序を持った人間の集合体が明確に存在するならありよりのあり(トゲアリトゲナシトゲトゲ)

 

俺はミーハーとして可愛い戦術人形ちゃん達をこの目に収めて生きていく!

好きなように生きて、理不尽に死ぬ。

そんな転移者に僕はなりたい。

 

しかも、いま救助してくれているのは(おそらく)404小隊!

G11が居るなら割と高確率でそうだろう!となると、404小隊の隊長でもあり、俺がアプリで指輪を送った2人のうちの1人、45姉に会えるかもしれないのだ!

 

45姉の魅力については君の目で確かめて欲しいので(ファミ通の回し者)、ドルフロを始めるなりpixivを漁ればいいんじゃないかな。

 

少し話すなら、ump45という銃を持った人形の45姉は特殊部隊の隊長に相応しい冷血な人物なのだ。

単に冷血という訳ではなく、生き残るための最善を何処までも尽くすがゆえに囮とかも使うだけなので……

まあ、その割にはスキル使用時のセリフが「虫けらが!」「自惚れないで!」「立ったまま死ね!」などハイテンションなところもちゅき❤(PPTP)

 

そんな冷血な隊長であり若干トリガーハッピーめいている彼女は、俺が指輪を送った相手の1人である。なので、一目でいいから見てみたいと思うのがやはり人情と言ったものだろう。

 

はあ、空が青いな……。まだ見ぬ45姉に思いを馳せながら、窓の向こうを漂う雲をぼーっと見ることしばらく。

階段を登ってくる足音が聞こえてきた。G11(仮)もこれを聞きつけたのか目を覚まし……たりはしてないな。

 

敵だったらおそらく起きてくるだろうし、大丈夫なんだろう。

扉が開かれた向こう側に立って居たのは、青みがかった銀髪パッツンストレートの髪を青い十字で留めていて、黒いベレー帽を被り紫の戦闘服に上半身を包みながらも、下半身はニーソで絶対領域を見せつけてくる女の子だった。

この上半身に比べて下半身が貧弱すぎるファッションの子は、404小隊の1人、完璧主義者の【HK416】だ。やっぱりドルフロの世界に来ちまったらしいな。来ちゃったことはもうどうにもならないし、ここからどうしていくかだよなぁ……

 

「あなたが救助対象?男がこんな所に1人で居るなんて、何を考えてるのかしら?」

 

こちらも、言葉が通じた。やはり戦術人形には多種多様な言語がインプットされているんだろうか?

 

「いやー、お恥ずかしながら覚えてないんですよね……あ、自分は祠堂透悟って言います。」

 

「ふーん。記憶喪失、ね。どこまで本当か分からないけど。私はHK416よ。もう会わないだろうし、覚えなくていいわ。」

 

「そんな冷たいこと言っちゃダメだよ〜、416。あ、私はUMP9ね、よろしくぅ!」

 

ぴょこりとと、416の後ろから姿を表した明るい茶髪の女の子。

その明るい髪の色は彼女の気質を表しているかのようで、気安い挨拶と共にこの部屋へ入ってきた。このいつもニコニコあなたの隣に這い寄るサブマシンガンが404小隊のムードメーカー、9である。

いつもニコニコと言うだけあって、戦闘時どころか敵を拷問している時すら笑顔を絶やさないとか。怖っ、近寄らんとこ…

 

「あ(陽キャを前にした時の陰キャ特有の鳴き声)、どうも、初めましてUMP9さん。俺は祠堂透悟っていいます。」

 

「うんうん、よろしくね〜。私のことは9でいいよ!」

 

和やかな挨拶を交わしていた俺たちだが、そんなのんびりした空気は、彼女によって切り裂かれた。

 

「G11!いつまで寝てるの!」

「あと5分〜〜。」

「早く起きなさい!」

 

何か重いものが蹴られるような音が後ろからする。

思わず振り返ると、そこではオカンと娘が睡眠を巡った攻防を繰り広げていた。

 

「痛いっ、いたた……やめてよ416。暴力反対〜。」

「いつまでも寝てるのが悪いんでしょ。」

「ううぅ……あれ、45は?どうしたの?」

「我らが隊長様はもうヘリポートで回収を待ってるわ。対象の回収は私たちにやれとのお達しよ。」

 

45!やはり45も居るのか!!最初は死の覚悟もしなきゃいけないくらいだったし、テンションのジェットコースターや〜!!早く会いたいもんだ。

 

「トーゴくん、ちょっと失礼するね?」

 

9から声をかけられた。振り返る間もなく後ろから抱きつかれる。ふわりと甘い匂いが広がり、一瞬思考が停止。チクッ

え、なにこれめちゃくちゃ柔らかいし暖かいしいい匂いするしここが天国……?(理性0)

9ちゃん、家族になろうよ(家族提案おじさん(お前も家族だ(ファミパン)))

 

というか、なんかいま、チクッてしたような気がする。

 

「ごめんね〜、見られるとまずいものもあるから眠って貰うよ!大丈夫、害はないから!」

 

害がないなら、いい、かな……。

 

 

「あと、抱きついてごめんね〜。後でセクハラとかで訴えるのもやめてね。どうしても必要なことだったから……」

 

 

 

 

むしろ、ありがとうございます!どっちかっていうと役得だったし、セクハラで訴えられるのは俺の方では?

 

 

 

 

そう伝えようとするも、口が上手く動かない。意識もだんだんと遠のいてきた。視界が黒く染まる中で心に残った思いはただ1つ。ああ……45姉を一目でいいから見てみたかっ、た…………。




如何だったでしょうか(お約束)
404小隊、というか45姉を目当てにドルフロ始めたくらい大好きなので登場させてみました。
早く配信までたどり着かないとタイトル詐欺になっちゃう〜〜!!(ERZBET)
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