(あべこべな)ドルフロ世界の配信者   作:ほろほろぼんぼん

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(テスト期間を迎えたら更新が更に遅延しそうなので)初投稿です。
あと、またまた章を入れ替えました。書きたいものから書くからこうなる…お前はいつもそうだ…誰もお前を愛さない…


名前が分かりづらいと思うので、念の為に振り返りをしておこうな!
ドルフロの命名則に従い、どちらも植物の学名から付いてます。

ウェデリア・自称スクラップ拾いの少女。見た目と声が45姉だが隙がチラチラある。この世界的には見た目がごついらしい。
彼女とシドーくんが話した後に通信していた謎の人物、【リンクス】との関係とは……?

セターリア・見た目があたいちゃん。ゲームの名前はカッツェで、ゲーム中の一人称はあたい。
コードネーム【カッツェ】と同一人物で、彼女視点の一人称はあたい。


16話 ドキドキ!姉妹と秘密の夕食!?(秘密ポロリは)ないです。

俺はスーパーで夕飯を考えつつ食材を買いながら、チラリと横に目を向ける。

楽しそうに買い物をしているライトグレーの髪をした少女。

 

セターリアさんとばったり会った時は焦った。

配信で出演したカッツェさんの声にそっくりで、かつ配信中から疑ってたどっかの人形にそっくりな見た目をしていたからだ。

 

 

そう。ストーリーに於いては壮絶な最後を遂げることになる人形であり、45姉の価値観形成に深く関わっている彼女。UMP40。

 

404小隊に出会ったということは、恐らく45姉と関係のあった彼女は死亡していると思って間違いないだろう。

 

 

しかし、このアパート・ヒポグリフには、ウェデリアこと45ちゃんが住んでいる。

そして、セターリアさん本人曰くウェデリアの姉だと。

これは……どう見たらいい?

 

UMP40とUMP45という人形自体の相性が良いのか。

それとも、この世界だとUMP40が生き残っていて、その結果が45姉改めて45ちゃんという状態に繋がっているのだろうか。そうなるとウェデリア=45姉疑惑が再浮上するが、果たして……?

 

このアパートの家主たるリナさんは、恐らくグリフィン系列に関係を持っているはずで。

 

 

 

……ま、どちらにせよ、だ。(少なくとも声と見た目は)UMP40と歩いている事に一切の変わりはない。

 

 

アプリ内で45姉と誓約していたことから考えれば、義姉さんと買い物に行ってるも同然のシチュなのでは?

今は難しいことは考えずに、可愛い女の子とスーパーで食べ物を買うという至福に浸かっていよう。

 

 

 

会計を済ませ、スーパーを出る。横を見ると、隣には40ちゃんが居る。その手には、食材の入ったレジの袋。その中には、ジャガイモやニンジンなどが入っている。

 

そう、特売コーナーに合成ではない見慣れた野菜の姿(工場産)があったため、つい奮発してしまった。

 

ああ〜!なんかこう。なんかこう!若妻感というか、同棲カップル感が半端ない!!生きていて良かった!!

 

 

 

公園に通りがかったため、ある物を袋から取り出す。

 

「あ、そうそう。セターリアさん。」

「ん?どうしたの?」

「これ、食べます?」

 

そう言って取り出したのは、みんな大好き2人で食べるアイス。

俺はこれが大好きなのだが、一人で食べると虚無感とお腹が……辛いねんな。

というわけで、せっかくの機会なので買っておいたのである。

 

 

「お!いいね〜!貰っちゃおうかな。」

「よしきた!それじゃ、そこの椅子に座りましょっか。」

 

公園のベンチに移動した。公演と言っても、緑は少なく、運動のできるスペースの多いような公園だ。

電灯の明かりが、広場を照らし出している。

夜の静寂が心地よく、少し涼しい気候で過ごしやすい。

 

「はーい。じゃあこっちのコーヒーミルクを貰おうかな。」

「じゃ、俺はソーダ味ですかね。」

 

なんと、この世界の2人で食べるアイスはひと袋に別の味が入っているのだ!

 

「いやー、やっぱりこのアイス、チープ感が最高に美味しいよねぇ!貰っておいて悪いんだけどさ。」

「分かります分かります!この、いかにも安いぜ!って味が堪らなく美味しいですよね!」

「うんうん。シドーくんは分かってるねえ。」

 

2人でベンチについて、アイスを食べること、しばらく。

俺の頭に電流が走った。天啓が降りてきた、と言ってもいいかもしれない。

 

しかし、こんなことをしても許されるのだろうか?逡巡すること、少し。

 

 

しよう!! ドン!!!

 

 

エンジョイしなきゃ勿体ない!だって人生は1回だからね。

ここで辞めたら俺たちの平成が醜くなってしまう!(現・平成32年)

ので、やることにした。

 

「ねえ、セターリアさん。」

「ん?どーかした?」

「コーヒーミルク味、1口貰いますね。いいですか?」

「いいよ?」

「ありがとうございます!」

 

彼女はよく分からないままに許可を出したようだ。

何を聞かれたのかさっぱり分からないよ。とでも言いたげなきょとんとした顔がなんとも可愛らしい。

柔らかく握りこまれた手も丸くて小さくて可愛らしい。

そんな手に持たれたコーヒーミルク味のアイスへ、そのまま口をつけた。

 

 

 

間接キッスが合法ってマジ?こんな状況ならやりますねぇ!やりますやります。(ノンケの屑)

なんか、絶対気の所為に決まっているのだが、ふんわりと甘い味がした気がする。

 

「ひぇっ?」

「ははは!どうしたんですか、セターリアさん。変な声出して。」

「え、え、え。いまその……あ、わたしの、食べかけだよ、それ?」

「やだなあセターリアさん、そんなことは見れば分かりますよ。あ、僕の分もいりますか?」

 

 

うおお!!反応もマジで可愛いな……

賢明な読者の方々はもちろんご存知だと思うが、ハイテンションだった子が急にしおらしくなった時の温度差は半端ない。

驚いた時の声は、姉妹と言うだけあってウェデリアさんにそっくりだった。

 

 

「えっ!でもそれ、シドーくんが口をつけたやつだよね?」

「そうですけど?あ、誰が口にしたとか結構気にするタイプですか、セターリアさん。」

「いや、あんまり気にしないけど……」

「じゃあどうぞ。あーん。」

「ううう……」

 

 

顔を真っ赤にして俯いてしまった。ねえ、今どんな気持ち?今どんな気持ち?

お顔真っ赤で可愛いね❤

食えよ、オラッ!間接キッス!!!キーッス!キーッス!

 

 

「どうしました?セターリアさん。」

「うぐぐぐぐ……やってやる!女は度胸だしね!!!」

そう気合を入れて、1口。

「美味しかったですか?」

「」

「あれ?あっ、フリーズしてる。」

「……代理処理機能部に過負荷がかかったため、メンタルモデルを一時停止しタスクの処理を行います。」

「久しぶりにこの反応を見たわ。確か、前はM1911がこうなっちゃったんだよな。」

 

 

待つしかないなあ。

この後、再起動したセターリアさんを見て笑ったらめちゃくちゃ怒られた。

 

 

 

怒り方も可愛らしいもので、

「いい?男性がああいうことを気楽にするのはダメなんだよ!」

とか

「あれは恋人以外とやらないようにね!」

と、腰に手を当てながらプンプンしてきて可愛いだけだった。

 

 

 

 

さて、(一方的に)楽しかった帰り道も終わりかけ、そろそろアパートに着きそうな頃。

 

 

ひとつ……最初から聞いてみたいことがあったんだよな。勿論、この子がストーリーと関係しているUMP40なのか、ということではない。

好き好んで薮をつつく趣味はない。厄ネタすぎて死ぬ予感しかしないぞ……

 

そんなやばいことではなく、先程一緒にプレイした【カッツェ】さんと同一人物なのか?ということだ。

違っても、アパートに近いことを口実にサラッと別れれば大丈夫だろう。

 

 

あっ、そうだ(思いつき)。この前45ちゃんにやられたことを、ついでにやり返してみるか。

 

 

「そうそう。セターリアさんに1つ言いたいことがあったんですけど、」

「ん?なーに?」

「さっきはありがとうございました。【カッツェ】さん。」

「えっ、え!?な、なになになになに?」

 

おやおや?この反応は?やっぱりそうなのか?

 

「あれ、違いました?さっき一緒にゲームしましたよね?」

「え、ええ……いやいや、何の、ことやら?」

「さっき、あたいって言ってましたし、特徴的な一人称だったので。」

「え、言ってた!?いつ?」

 

 

 引っかかった!!

 

 

「ふふふっ。カマ掛けですよ。貴方の妹にされたんでね。やり返してやろうかと。」

 

「ええ〜!なにそれ!やり返すならウェデリアにしてよ!それにしても、いつから分かってたの?」

 

「ははは!!まあ、最初からですね。セターリアさんの声、好きだったんで覚えてたんですよ。」

 

「えっ、あれ……本当のことだったの?」

「本当って?」

「いい声とか、その……そういうの。」

 

「本当です。セターリアさんの声、俺は好きですよ。」

 

 

そう伝えると、彼女は顔を赤くして黙り込んでしまった。40ちゃん……がわ゛い゛い゛な゛ぁ゛!!!

あれ?アパートの前に誰かたっている。誰だろう?

 

 

 

……背丈といい、雰囲気といい、何故か嫌な予感がする。背筋を冷や汗が伝った。

 

「セターリア!おつかれさ……ま?……あれ〜?隣にトーゴが居るように見えるんだけど、幻覚かしら?」

 

そう言って微笑んだ彼女は、そう。噂の45ちゃんことウェデリアさんであった。

笑顔です。と言ってあげたくなるような笑顔だが、それを見て感じたのは、純然たる恐怖。

 

 

こいつぁ、不味いですよ!

何がやばいかは具体的には分からないが、翌朝に目を覚ませなくなれそうな危機を感じる!!

目がキランキランに光り輝いてらっしゃるしな!!

 

一説によると、走馬灯とは死を目前にした脳が起死回生の一手を探すことで起こるという。

きっと、俺の脳へさしかけられた一筋の光も、同様のものだったのだろう。考える前に口が開いていた。

 

 

「あ、ウェデリアさん。こんばんは。

折角なら、またうちで夕飯食べませんか?」

 

「あら、お誘いありがとう。トーゴ。それはそれとして、セターリアは何でそんな所にいるのかしら?今日は貴方が来るって聞いたから、早めに帰ってきたんだけど?買い物は楽しかったかしら〜?」

 

「はは〜…いや、その……ちょっとした縁でシドーくんとゲームしててね?それで、終わった流れで夕ご飯の材料を買いに行くことになってさ。あは、ははははは。」

 

「へぇ〜…まあいいけど。で、何?トーゴ。またご飯のお誘いかしら?」

 

 

 

矛先がこちらへ向いた。ここからが正念場である。まず、彼女がここまで怒っている原因は俺には分からない。

 

 

以前会った際も、動揺するまでの彼女は45姉のような、人をくった態度を崩すことはなかった。

ということで、この型の人形……というか、ウェデリアさんは少なくとも45姉めいたメンタルを持ってることに変わりはないはずだ。

 

45姉を基準に考えると、彼女が激情を表す瞬間はスキルや重症時などの戦闘中であり、気分が高まってるであろう場合のみである。

そんな彼女が、家で姉を一人で待つことになった程度のことでこんなブチ切れるのだろうか?

 

俺という部外者の前だからそれを表に出してはいないが、その瞳に込められた激情は見るだけで何かを覚悟してしまいそうなくらいの怒気を放っている。

 

 

つまり、なんでこんな怒ってるか、私には分からん(無能博士)。

 

 

こういった時、俺が持つ打開策はひとつしかない。

これ下手にやると怒りを煽るだけだから、やりたくないんだよな。

しかし、彼女は怒りを隠す…と言うよりも、本心そのものを隠そうとするタイプのため、そこまで分が悪い賭けとは思わない。

 

 

 

 

「そうそう。理由は分からないけどさ、なんか嫌な思いをしたっぽいじゃん?お腹も空いてるだろうし、食べながら話聞こうかなって。」

 

「…………。」

 

 

必殺!!敢えて素直に、怒りを指摘する!

やる相手の見極めを間違えるとめちゃくちゃやべーことになる一手だが、どうだ……?

無言が1番怖いっす……!

 

 

「そうね。お気遣いありがとう、そういうことならご一緒させておうかしら。」

 

 

そう言ってため息をついた彼女の目に……怒りの色は見えなかった。ヨシ!!(指差し確認)

ひとまず何とかなったな!!

 

帰ったあとセターリアさんがどうなるか?

知りません、自己責任でお願いします。

 

 

 

さて、そんなこんなで……2人を招いたわけだが……よくよく考えると、見た目的にはUMPのおふたりがお家にいらっしゃるということで……

どうすっかなー、俺もなー!!

緊張が凄まじい。

 

 

とりあえず、以前のようにクッションに2人を座らせる。

客が来たようにクッションをふたつに増やしておいてよかった……

 

「じゃあ、僕は料理してますね。」

「あ、私もやるよ!」

「それじゃ、私も…「ウェデリアは慣れてないんだし、座ってて!」……はーい。」

 

45ちゃん料理出来ないのか……それはそれでアリだな。

 

 

ここのアパートはその防音や各種設備の充実度合いに見合った広さのキッチンのため、頑張れば3人くらいで料理できそうな広さがある。

やっぱり何かヤバいだろここ。

 

2人してキッチンに立つ。

3日分くらいのカレーをまとめて作るつもりだったので、材料に余裕があるのが幸いである。

 

料理を続ける傍ら、セターリアさんが話しかけてきた。

 

「さっきは助けてくれて、ありがとうね。」

「助けたって?」

「ああ!ほら、アパートの前でさ。ウェデリアを落ち着かせてくれたでしょ?」

「いえ、あれはウェデリアがその場での感情を鎮めてくれただけですよ。何について怒ってるかは知りませんが、帰ったらセターリアさんは多分めちゃくちゃキレられます。」

「うぇっ!?」

 

 

驚いた事で、スルスルと流れるようにじゃがいもの皮を剥いていた手つきが一瞬だけ止まる。

 

 

「いたっ。たはは、うっかりしちゃった。」

「大丈夫ですか?」

 

見ると、彼女の柔らかな指先から血が垂れている。

刃先が薄皮よりも少しだけ深く入ってしまったようだ。

 

「あー、大丈夫、大丈夫!私はこれでも人形だしね。ほっとけば直ぐ出血も止まるよ。」

「いやいや、一応処置はしときましょうよ。」

 

 

パクッとした。いいや、してしまった。怪我を見ると、反射的にパクッとしてしまうタイプの人間なのだ、俺は。寧ろ感染症のリスクが上がるらしいっすね。

 

でも、しかし、だからといって、他人の、それも女の子の指先まで咥えるような人間ではない……筈だ。記憶はないし、やっちまったけどな!!

 

 

 

「え、え、え」

 

 

 

彼女も現実が処理できていないようで、呆然とした顔をこちらへ向けている。

このままだとまずい。

 

何か目覚めてはならないものが目覚めようとしている。怪我人相手にそういうのは非常に良くない。

直ぐに口を離し、ハンカチを渡す。

 

 

「これで抑えててください。バンソーコー取ってきます。」

「うぇあ?あ、うん。ありがと。」

 

 

未だに現実が見えていないらしい。これ幸いとキッチンを離れ、リビングの救急箱を漁る。

 

 

「あれ、どーしたの?トーゴ。」

「セターリアさんがちょっとトチって怪我した。大丈夫、かすり傷だから。」

「そう。料理を始めた頃ならまだしも、今?貴方がまた何かしたんじゃないの?」

「またってなんだ、またって。俺が何かしたことあったか?」

 

 

思い当たることは思いきりあったが、すっとぼける。また俺何かやっちゃいました??

姉…ではないかもしれないが、知り合いが怪我をした状況で、些細に突っ込んでくるような人形ではないだろう。彼女がどちらだったとしても。

 

 

「……。ま、いいわ。早く絆創膏持ってってあげなよ〜?」

彼女は顔を赤くしながらも、そう言った。

 

 

キッチンに戻ると……あちゃー。先程の指先を咥えられた衝撃があまりにも大きかったのだろう。彼女はまたフリーズしており、再起動の為の処理に追われていた。

 

 

 

そんな騒動を挟みつつも、無事にカレーを作り終えた。

 

「で、ウェデリアは何かあったの?」

 

「ええ、ちょっと仕事中でね……。前に言った宝石を売ろうと思ってたら見つからないの。

で、必死になって探してたら、仕事仲間が付けて歩いてたらしくて……やになっちゃうわ、全く。」

 

「そ、そうだったんだ。大変だったね……。」

 

 

注意深く見ていた俺には分かる。一瞬セターリアさんへと目を向けていたことが。

そして、目線を向けられた彼女がビクついたことが。

 

恐ろしく早いアイコンタクト、俺じゃなきゃ見逃しちゃうね。

 

 

「へー、そんなことがあったのか。お疲れ様。

確かに、失くしたものを探すのって大変だし、ストレスだもんな。徒労だと分かったら嫌にもなるよ。」

 

「ま、そういうことよ。今度の仕事の前に、徹底的に絞ってやらないと……」

 

「はは、ははははは。」

 

 

セターリアさん、終始苦笑い。やはり、二人の間には何かしらの協力関係があると思って間違いない。

【宝石】とやらは何らかの隠語だろう。

が、それを持って買い物か……ちょっと、というかかなり抜けてるのでは?

 

 

「勿論、やっていいとは思わないけどさ、仲間にも何かの事情があったんじゃないか?」

 

ちょっとばかし、セターリアさんもフォローしておく。

 

「事情、ねえ。」

 

 

ちらりと目線を飛ばすと、此方へ縋り付くような目を向けてくるセターリアさんの姿が。

だが、すまない。

 

 

「まあ、だからといってやっていいとは思わないけどね。せめて、事前に連絡くらいはするべきだしな。」

 

 

とりあえずここはウェデリアのフォローだ。ここのバランスを間違えると、セターリアさんへの折檻は寧ろ強まるだろう。

 

気落ちして項垂れる彼女は、それはそれで可愛らしいものがある。あなたの為だから(善意の押し売り)

そんな彼女を見ていると、胸に湧いてくる不思議な感情。これって……もしかして、愉悦?

 

 

 

 

 

「さて、姉妹共々お邪魔して悪かったわ。」

「手当までしてもらって申し訳ないね!」

 

夕飯も食べ終わり、2人が帰る事となった。

じゃ……最後のフォローをしておこうかな。

 

 

「いやいや、こっちから誘ったんだから大丈夫だよ。あ、ウェデリアに渡しとく物があったんだ。ちょっと待ってて?」

「私に?」

「じゃ、私は先に帰ってるねー。」

 

 

キッチンに戻り、カレーをタッパーに詰める。

 

「はい、これ。」

「さっきのカレー?どうしたの?」

「ほら、ウェデリアって一人暮らしだし、料理もしないっぽいからさ。カレーなら冷凍しとけば長持ちするし、置いといて損はしないと思って。」

「なるほどね、ありがとう。有難くいただくわ。」

「おう。じゃあな〜。」

「はいはい、またね。」

 

外へ出たタイミングで、1度閉められた扉をこちらから開ける。

 

「あ、最後に。また何時でも来てくれていいから。紅茶くらいしか出せないけどな。」

「そ、それって……」

「またな、【お嬢様】?」

 

 

扉を閉める。向こう側から、声にならない叫び声のようなものが聞こえた気がした。

これでヨシ!!前の反応を見るに、だいぶ感情がしっちゃかめっちゃかとなったことだろう。これで少しでも、怒りの感情が薄れないかな〜。

後はセターリアさんの命運を祈るばかりだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

何処かのアパートの一室、

及び通信を通して行われた会話

 

 

「ねえ、【カッツェ】。【対象】に接触する時はちゃんと事前報告をしてって言わなかったかしら?」

「はい、仰る通りです……や、でもね?接触は本当に偶然で、ばったり会っちゃってね?」

 

「へえ。じゃあ、それはいいわ。対象の性格面の調査もお仕事の内だしね。」

「でしょ、でしょ!!」

 

「……ねえ、じゃあさ。なんでコードネームをそのままゲームで使ってるの?貴方の辞書には危機管理って言葉はないの?」

「はい、仰る通りです……」

 

「で、それが元で対象にコードネームがバレたんだっけ?」

「はい……」

 

「じゃあ変えるわ。今から貴方は【エーゼル】ね。」

 

 

・ブフっ!!それは……酷い…ぷッ…!!

・ロバだロバ〜!

・ま、馬鹿って事よね。対象にバレるとか有り得ないでしょ。

 

「みんなにも異議が無さそうだし、これで決定ね。」

「はーい……深く反省します……」

 

・あ、そうだ!【リンクス】姉、こっち来る時にカレー持ってきてくれない?対象の料理をちょっと食べてみたいな〜、なんて。

 

「いいわよ、【レーヴェ】。私たちはもう食べたしね、残り全部あげるわ」

「ええっ!そんな〜!!」

「貴方は今、何も言える立場じゃないの。分かる?」

 

「はい……」




カッツェちゃん改めてエーゼルちゃんは、機密とか守るべきことはきっちり守るけど、それはそれとして漏らしても大丈夫そうなことはウッカリ出しちゃうような理知的感情面もあるかなって……
僕はそう思います。
ま、正体を明かしていないので視聴者の皆さんには
誰のことか分からないでしょうけどね!!

解釈違いだったら介錯されても構いません(HHEM)
死ぬほど痛いぞ!!


次回 【初めてのお仕事orえっ、本職の人とFPSですか!?】
2つの話があるので、どっちを先にすればいいのかちょっと考えさせてクレメンス……
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