星野家の三女   作:星野家の概念的存在になりたい

13 / 32
こちらが本筋になります。


はじめてのなつまつり

今日は少し前から話題に上がっていた夏祭り当日。

今まではひなたお姉ちゃんが花ちゃんを含めた学校の友だちと行ってるから私はいつもみゃーお姉ちゃんと自宅で帰りを待ってたけど、今年はノアちゃんに桜色のかわいい浴衣姿で誘われたから私は二つ返事で参加を決めた。

 

ノアちゃんはかわいい浴衣姿をアピールしてみゃーお姉ちゃんも連れて行こうと考えたみたいだけど……

 

みやこ「わっ、かわいいねその浴衣」

 

ノア「でっしょー!一緒に行きたくなるでしょ?」

 

みやこ「それじゃあいってらっしゃい」

 

ノア「!!?」

 

みゃーお姉ちゃんは人混みが苦手だから連れてくのは難しいと思う。

 

ノア「ふふふ……ミャーさんがそうくることはソーテーずみ!」

 

ひなた「よーしよし、ノアはかわいいぞー」

 

ひなたお姉ちゃんはそう励ましつつわしゃわしゃとノアちゃんの頭を撫でる。

そ、そんな自然にスキンシップが取れるなんて流石ひなたお姉ちゃん……わ、私だって!

 

私はノアちゃんの左手を両手でしっかり掴んで励ました。

 

ちまり「ノアちゃんはかわいいっ!じ、自信もっていいよ!」

 

ノア「ひゃ!?あ、で、でもミャーさんはゼッタイお祭りに来たくなるよ!だってハナちゃんも浴衣着てくるから」

 

う……失敗したかも。

ノアちゃんをびっくりさせちゃっただけでひなたお姉ちゃんみたいには出来なかったよ。

 

ノア「あ、えと……とにかくハナちゃんとの待ち合わせはお祭りしてるところだから来なきゃ見れないよ?大丈夫だよ〜チマリちゃん、よしよーしありがとねー

 

ひ、ひゃあっ!?ノアちゃんにな、なで、なでで……っ!?

あうぅぅぅ……ドキドキして胸がはち切れそう……だけど、これはこれで……いい、かも。

 

ちまり「あ、あわわわ……ふ、ふへへ……」

 

ノア「さあ、ミャーさんどうするの?」

 

ひなた「よーしよしよしよしよし」

 

みやこ「(何あれ……?)」

 

ひなたお姉ちゃんにあやされてるノアちゃんにあやされてる私……この光景を見てるみゃーお姉ちゃんが反応に困ってる……んふぅ。

 

 

 

 

 

 

 

 

結果、ノアちゃんの作戦勝ちでみゃーお姉ちゃんはついてきてくれることになった。

花ちゃんはお菓子で釣れる、みゃーお姉ちゃんは花ちゃんで釣れる……思ってる以上に二人はお似合いなのかも知れないね。

 

因みにみゃーお姉ちゃんは浴衣は持ってないと言ってたので普段着だ。

もし持ってたら是非とも見たかったのに残念。

 

私たち三人が待ち合わせ場所につくとそこには紺色の浴衣を身に付けた大人びた雰囲気の花ちゃんの姿があった。

 

花「お姉さんも来たんですね」

 

みやこ「え……あ、うん」

 

みゃーお姉ちゃんはもう花ちゃんに見入っているみたい。

確かに花ちゃんは私から見ても浴衣がとっても似合っていてみゃーお姉ちゃんにはたまらないかも知れないね。

 

ノア「ハナちゃんかわいい!浴衣似合うね!」

 

ちまり「うん、似合ってる」

 

ひなた「花なんか大人っぽくてかっこいい!」

 

花「ありがと。三人も似合ってるね」

 

はぁ〜……やっぱりノアちゃんはかわいい。

もちろん花ちゃんの浴衣は藍色の落ち着いた感じで良く似合ってる。それでも私はさっきからずっとノアちゃんから目が離せないでいた。

ふふ……今日は写真をいっぱい撮ろうっと。

 

そうと決まれば先ずはみゃーお姉ちゃんに相談しよう。

 

ちまり「みゃーお姉ちゃん、浴衣姿の花ちゃん撮りたくない?」

 

みやこ「えっ!?と、撮りたいけど流石に外では撮らせてくれない……かなぁ〜?」

 

ちまり「うん、多分言っても撮らせてくれないと思う。だったら気付かれないようにこっそり取れば良いんじゃない?私もノアちゃんの自然な表情を撮りたいの、ねっ?」

 

みやこ「ン〜……(どうしよう、最近ちまりの考え方が私みたいになってる気がする。けど……)」

 

ちまり「みゃーお姉ちゃん?」

 

みやこ「(まぁ、いいよね?)……よしっ。あ、私とちまりはその辺の人の少ないとこで待ってるから行ってきていいよ」

 

ノア「あれ?チマリちゃんも来ないの?」

 

ちまり「うん、思ったより人が多くて。みゃーお姉ちゃんと一緒にいるから」

 

ノア「……ふ〜ん?わかった!じゃあ後でね?」

 

ふう、バレたかと思った。

もしかしたら私が何かしようとしてることはバレてたかも知れないけど……大丈夫だよね?

 

みやこ「ほんとに一緒に行かなくて良かったの?」

 

ちまり「大丈夫、お祭りも興味あるけど……みゃーお姉ちゃんを一人にしたくないし、ノアちゃんの浴衣姿もいっぱい撮りたいから」

 

みやこ「ちまり……後半のが本音でしょ?」

 

ちまり「うっ……ど、どうして?」

 

みやこ「分かるよ……私も同じ事考えてたからね」

 

流石みゃーお姉ちゃん!

私が言うまでも無く最初から花ちゃんの浴衣姿を撮る気だったみたい。

 

こうして私たちは三人に気付かれない様に写真を撮り続けた。

……ノアちゃんが所々カメラ目線なのが気になるけどきっと気のせいだと思いたい。

 

みやこ「ふひ、ふひひひっ……」

 

ちまり「うへ、うへへへ……」

 

三人を撮る事に夢中になっていた私たちは背後から忍び寄る影に気付けなかった!

 

女性警察官「そこのあなたたち、ちょっといいかしら?」

 

みやこ・ちまり「へ?」

 

私たちが振り向くと女性のお巡りさんがみゃーお姉ちゃんを睨み付けていた。

 

女性警察官「盗撮、してたわよね?しかも妹さんにまで手伝わせて」

 

みやこ「あ……ちがっ……」

 

女性警察官「言い逃れしても駄目。みたから、子供を盗撮してたの」

 

ちまり「あの……違うん……です」

 

女性警察官「あなたもお姉ちゃんに言われたからってこんな事しちゃ駄目だからね。盗撮は悪いことなんだから」

 

ちまり「うぅ……あの……」

 

女性警察官「とにかく続きは交番で聞くから一緒に来てくれる?」

 

どうしよう、このままじゃみゃーお姉ちゃんも私も捕まっちゃう……。

 

ひなた「みゃー姉!ちまり!大丈夫か!?」

 

ちまり「ひなたお姉ちゃん!」

 

女性警察官「あら……」

 

 

 

 

 

 

 

結局ひなたお姉ちゃんとノアちゃんたちが説明してくれたお陰で私たちは解放された。

 

みやこ「あああありがとぉぉぉみんなぁ……本当に助かったよぉぉぉ」

 

ちまり「うわぁぁんありがとぉぉぉぉ」

 

怖かったよぉ〜!みゃーお姉ちゃんが逮捕されないで良かったよぉぉぉ!

 

花「……ところでお姉さん、ひとついいですか?」

 

みやこ「な、なに……?」

 

花「お姉さん、私たちのこと盗撮してたんですか?」

 

花ちゃんの一言でみゃーお姉ちゃんと私は一瞬で凍りついた。

その後みゃーお姉ちゃんはしどろもどろになりながら誤魔化そうとするけどウソが下手すぎて自白してるのと変わりなかった。

そしてみゃーお姉ちゃんが認めたとなると次に言及されるのは当然私になる。

 

ノア「そういえばぁ〜、チマリちゃんもアタシたちのこととーさつしてたよね?」

 

ちまり「えっ!?そ、それは……お祭りの風景を撮ってたら……たまたま……」

 

ノア「ミャーさんと同じ言い訳で誤魔化せると思ったの?」

 

ちまり「あ、あう……」

 

ノア「まぁでもカワイイアタシの浴衣姿を撮りたくなっちゃうのは仕方ないとおもう!とーさつについてはチマリちゃんは許してあげる!」

 

ちまり「ノアちゃん……!」

 

天使……!

 

ノア「けどぉ?そのためにアタシたちとのお祭りを断ったのはゆるしてあげなーい」

 

う……そうだよね、今回のはいくらなんでも自分本位過ぎたと思う。

 

ちまり「う……ご、ごめんね。どうしたらゆるしてくれるかな」

 

ノア「え〜じゃあ……まだ見てないところを二人で見てまわろ!」

 

ちまり「え……ふ、ふたりで?」

 

ノア「ヒナタちゃんと花ちゃんはミャーさんにつぐないをさせといて!」

 

みやこ「の、ノアちゃん!?」

 

ノア「どーせ花ちゃんしか撮ってないんでショ?だがらミャーさんは助けてあげなーい。じゃあ後でね!行こっかチマリちゃん!」

 

ノアちゃんはそう言うと私の手を引いて少しだけ離れるとすぐに立ち止まって私にたずねた。

 

ノア「ねぇチマリちゃん、アタシほんとはちっとも怒ってないよ。だからもし辛いなら戻ろ?チマリちゃんが頑張ってるのも知ってるし力にはなりたいけど、この前見たく無理はさせたくないから」

 

私の手を引いたはずのノアちゃんはまるでそれを後悔してるかのようだった。

以前の私なら大丈夫と答えたと思うし、きっとこの前見たくはならないと思う。

けどお姉ちゃんたちと離れることに不安がないとは言えない。

だから今は傷付けてしまうとしてもこの先後悔させてしまうよりはましだから。

 

「ノアちゃん……ごめんね。二人きりは……まだ厳しい……かも」

 

ノア「そっか、うん……よかった。じゃあヒナタちゃん呼びにいこっか!」

 

ノアちゃんは何故か安堵したように呟くと、すぐに切り替えて私の手をしっかりと繋いだままひなたお姉ちゃんを呼びに戻っていった。

 

その後、みゃーお姉ちゃんが奢ってくれることになり私たちは金魚すくいや射的なんかを楽しんだ。

型抜きは串団子が綺麗に出来たと思いお店の人に見せたけど先端が少し削れ過ぎてるらしく残念ながら賞金の10000円は渡されなかった。

他にも幾つか挑戦したけど全部駄目だった。

一番簡単なのも出来ないなんて、実は私は不器用なのかもしれない……。

 

みゃーお姉ちゃんに見せたらよく出来てると頭を撫でてくれ、お店の人の判定は気にしなくていいよと言ってくれたから私はお姉ちゃんの言う通り気にしない事にした。

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。