星野家の三女   作:星野家の概念的存在になりたい

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このお話は別世界線での出来事なので本編とは関係ありません。

またの名を没案とも言う。

没理由:ちまりがアクティブすぎた。


-IF- 初めての夏祭り

今日は少し前から話題に上がっていた夏祭り当日。

今まではひなたお姉ちゃんが花ちゃんを含めた学校の友だちと行ってるから私はいつもみゃーお姉ちゃんと自宅で帰りを待ってたけど、今年はノアちゃんに桜色のかわいい浴衣姿で誘われたら行くしかないよね?

 

ノアちゃんはかわいい浴衣姿をアピールしてみゃーお姉ちゃんも連れて行こうと考えたみたいだけど……

 

みやこ「わっ、かわいいねその浴衣」

 

ノア「でっしょー!一緒に行きたくなるでしょ?」

 

みやこ「それじゃあいってらっしゃい」

 

ノア「!!?」

 

みゃーお姉ちゃんは人混みが苦手だから連れてくのは難しいと思う。

 

ノア「ふふふ……ミャーさんがそうくることはソーテーずみ!」

 

ひなた「よーしよし、ノアはかわいいぞー」

 

ひなたお姉ちゃんはそう言ってあやすようにわしゃわしゃとノアちゃんの頭をを撫でまわす。

そ、そんな自然にスキンシップが取れるなんて流石ひなたお姉ちゃん……わ、私だって!

 

私はノアちゃんの左手を両手でしっかり掴んで励ました。

 

ちまり「ノアちゃんはかわいいっ!じ、自信もっていいよ!」

 

ノア「ひゃ!?あ、で、でもミャーさんはゼッタイお祭りに来たくなるよ!だってハナちゃんも浴衣着てくるから」

 

うぅ……失敗した。

ノアちゃんをびっくりさせちゃっただけでひなたお姉ちゃんみたいには出来なかったよ。

 

ノア「あ、えと……とにかくハナちゃんとの待ち合わせはお祭りしてるところだから来なきゃ見れないよ?大丈夫だよ〜チマリちゃん、よしよーし

 

うひゃあっ!の、ノアちゃんがわた、わた……なで、な、なでで……あうぅぅ……胸がはち切れそうなくらいドキドキする……けど、これはこれで……いいかも。

 

ちまり「あ、あわわわ……ふ、ふへへ……」

 

ノア「さあ、ミャーさんどうするの?」

 

ひなた「よーしよしよしよしよし」

 

みやこ「(何あれ……?)」

 

ひなたお姉ちゃんにあやされてるノアちゃんにあやされてる私……この光景を見てるみゃーお姉ちゃんが反応に困ってるようだ……はふぅ。

 

 

 

 

 

 

 

 

結果、ノアちゃんの作戦勝ちでみゃーお姉ちゃんはついてきてくれることになった。

花ちゃんはお菓子で釣れる、みゃーお姉ちゃんは花ちゃんで釣れる……思ってる以上に二人はお似合いなのかも知れないね。

 

因みにみゃーお姉ちゃんは浴衣は持ってないと言ってたので普段着だ。

もし持ってたらどうにかして着てもらおうと思ってたのに残念。

 

私たち三人が待ち合わせ場所につくとそこには紺色の浴衣を身に付けた大人びた雰囲気の花ちゃんの姿があった。

 

花「お姉さんも来たんですね」

 

みやこ「え……あ、うん」

 

みゃーお姉ちゃんはもう花ちゃんに見入っているみたい。

確かに花ちゃんは私から見ても浴衣がとっても似合っていてみゃーお姉ちゃんにはたまらないかも知れないね。

 

ノア「ハナちゃんかわいい!浴衣似合うね!」

 

ちまり「花ちゃん、すごく似合ってるよ!」

 

ノア「えっ……えっ?」

 

私が賛同するように答えると、ノアちゃんが慌てて私の方へ振り向いた。

 

ひなた「花なんか大人っぽくてかっこいい!」

 

花「ありがと。三人も似合ってるね」

 

はぁ〜……ノアちゃんかわいい。

そんなに心配しなくてもノアちゃんがかわいいことは揺るがないのに。

たしかに花ちゃんの浴衣姿は落ち着いた色合いが良く似合っていて大人びた雰囲気を出している。

けれども私は夏祭りに誘われた時からノアちゃんのかわいさを十二分に引き出しだされた浴衣姿に釘付けなのだから。

 

あ、折角だから一枚。

 

ノア「あっ!?今のはかわいくないから消して〜!」

 

ちまり「や、かわいいから消さない」

 

ノア「うっ……ま、まーね!」

 

ふふ……今日はみんなの写真をいっぱい撮ろうっと。

と思ったけど早速人混みが苦手なみゃーお姉ちゃんとは別行動をする事になっちゃった。

 

ひなた「よし!ちまり、ノア、花!先ずはわたあめ買いにいこう!」

 

ノア・花「おーっ!」

 

わたあめ……ひなたお姉ちゃんが前の夏祭りのおみやげに買ってきてくれたけどふわふわの甘々でとっても幸せになれるお菓子。

また食べたくてみゃーお姉ちゃんにおねだりしたら専用の機械がいるから作れないといわれたから、貯めてたお小遣いを使って縁日で使う様な機械を買おうとしたらお母さんに置く場所がないし手入れも大変だから駄目だと言われ諦めざるをえなかったのだ。

そんなこともあって一年間まちにまっていたあのわたあめが遂に食べれる!

 

ちまり「わたあめ……いこっ!」

 

ひなた「あははっ、ちまりはほんとにわたあめが大好きだな!」

 

ちまり「あれを考えた人は天才……!」

 

花「それ……わかる!」

 

ノア「2人ともすごい絶賛だね……いや、おいしいけどね?」

 

お砂糖だけであんなにふわふわしたお菓子が作れるなんて普通考えつかないよ。

 

うきうき気分でわたあめ屋さんの屋台にやってきた私は初めて見るわたあめが出来上がる光景を花ちゃんと並んでじっと見つめていた。

 

花「はぁーっ……!」

 

ちまり「すごい……っ!」

 

ザラメを真ん中の穴に入れると周りから砂糖が糸みたいに出てきてそれをお店の人が器用に巻きとっていく。

最初は薄く巻きついてた砂糖が徐々に大きくなり最終的には私の顔くらいに大きくなる。

 

わたあめ屋のお姉さん「はいどうぞ、200円ね」

 

ちまり「ほわぁぁ……!」

 

お金を渡してわたあめを受け取るとそれはまるで芸術品のようにキラキラと輝いて見えた。

 

花「ん〜♪砂糖だけで作り上げられるこのふわふわ感……お姉さんのお菓子とはまた違ったシンプルな甘みと他では感じられないこの食感がたまらないね」

 

私は最初は目で楽しんでいたけど、花ちゃんがほんとにおいしそうに食べるから私もすぐに食べ始めた。

 

ちまり「うんっ♪わたあめの名に恥じないこのふわふわな食感には砂糖のストレートな甘さこそが完璧な組み合わせだって言えるよ!」

 

ノア「チマリちゃんがすっごい活き活きしてる!?」

 

ひなた「ちまりは去年もこんな感じだったな!」

 

去年は反対されちゃったけど今年こそはわたあめ機を買おう!

とはいえ流石にもう少し小さい家庭用のにしようと思う。

実物はお母さんが反対するのも当然の大きさだったから。

 

 

 

 

 

興奮冷めやらぬまま次に向かったのはフルーツアメ屋さんだった。

 

ひなた「りんごアメひとつー!」

 

花「私もりんごアメで」

 

ノア「アタシはイチゴにしよーっと」

 

ちまり「私もイチゴにしようかな」

 

イチゴアメを受け取った私はしばらく宝石のように輝くイチゴをながめて楽しむ。

 

ノア「ひ、ヒナタちゃん!イチゴも食べてみる?」

 

ひなた「おう!さんきゅうノア!」

 

ひなたお姉ちゃんはお礼を言うとノアちゃんのイチゴアメを一口食べた。

 

ひなた「うん、おいしいな!」

 

ノアちゃん嬉しそう。

私も……って思ったけど残念ながら私が選んだのはノアちゃんと同じイチゴアメだった。

 

花「…………」

 

はぁ〜あ、失敗したなぁ……。

内心ため息をつきながら皆を見ていると花ちゃんがりんごアメの屋台に釘付けになってる事に気付く。

手にはまだりんごアメを持ってるから……こっちかな?

 

ちまり「花ちゃん、一口食べる?」

 

花「いいの!?」

 

あ、食い付いた。

別に一口あげるのは良いけどこのままじゃ花ちゃんの為にならないよね。

 

ちまり「うん、その代わり一枚写真を撮らせてね」

 

花「うっ、そんなお姉さんみたいなことを……」

 

ちまり「ふふふ、それは褒め言葉だよ。それに対価無しでお菓子を食べれるって考えだと花ちゃんが危ないからね」

 

花「……私を信用してないの?」

 

ちまり「そんなことないよ。信用してるからこそだよ」

 

花ちゃんがお菓子絡みでは隙だらけだってことをね。

 

花「まぁいいや、その代わりお姉さんには渡さないでね……あむ」

 

これだけ言っててもお菓子を諦めるって選択肢が出ないんだから心配にもなるよね。

あ、あとみゃーお姉ちゃんについては私が渡さなくても意味無いかな。

 

離れてるから花ちゃんたちは聞こえてないかもだけど四年間机に伏したまま周囲の声に耳を傾けてた私の聴覚は伊達じゃない。さっきからみゃーお姉ちゃんの息づかいとシャッター音が私の耳に聞こえてきてるからね。

 

ほら、あそこの木の影に……ってあれ?お巡りさん!?

 

女性警察官「ちょっとあなた」

 

みやこ「ふひひ……え?」

 

女性警察官「子供達を盗撮してましたよね?」

 

みやこ「えと、ちがっ……」

 

た、大変だ!?このままじゃみゃーお姉ちゃんが捕まっちゃう!

 

ちまり「ひなたお姉ちゃん!あっち!」

 

ひなた「うお!?どうしたんだちまり……ってみゃー姉!?」

 

花「うわ……」

 

女性警察官「とにかく、一度パトカーまで来て貰えます?話はそこで聞きますので」

 

みやこ「いや……あの……」

 

ちまり「みゃーお姉ちゃん!」

 

ひなた「みゃー姉を離せー!」

 

みやこ「ちまり、ひなたぁ!」

 

この後、花ちゃんとノアちゃんから妹とその友だちという事を説明して貰いみゃーお姉ちゃんは何とか捕まらずにすんだ。

 

 

 

 

 

 

 

人混みを少し離れたところでみゃーお姉ちゃんは泣きながら私たちにお礼を言っていた。

 

みやこ「あああありがとぉぉぉみんなぁ……」

 

そんなみゃーお姉ちゃんを見てかわいいなって思ってしまった私は慌てて頬を両手でパチンと叩く。

みゃーお姉ちゃんが泣いてるのになんてことを思ってるんだ私は。

私が人知れず反省していると花ちゃんが不意に核心を突いた。

 

花「お姉さん、私たちのことを盗撮してたんですか?」

 

みやこ「え……い、いや……」

 

その一言で先程まで涙を流していたみゃーお姉ちゃんは今度は同じくらいの汗を流し始めた。

 

みやこ「お祭りの風景をとってたらね……た、たまたまみんなが写って……ね?」

 

花「うそ下手過ぎです」

 

私も隠そうとしてる時ああなのかなぁ……うん、正直に生きようかな。

 

ノア「でもカワイイアタシの浴衣姿を撮りたくなっちゃうのは仕方ないと思う!」

 

ちまり「っ!!?」

 

花「…………はぁ」

 

そ、そのため息はなに!?ワタシナニモカクシテナイヨ?

 

ひなた「いつも通り花ばっか撮ってるなみゃー姉」

 

ノア「……」

 

ひなた「あ、ここノア見切れてる」

 

ノア「…………こんの、ミャーさんのアホたれ子供好きー!!」

 

みやこ「ちょ!?」

 

ひなた「浴衣で走ると危ないぞ〜、ノアー」

 

ちまり「わ、私も行ってくる!」

 

花ちゃんが何か言いたげだったけど私は見なかったことにしてひなたお姉ちゃんとノアちゃんを追いかけて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

人混みがすごくて一瞬見失いそうになった時はどうしようかと思ったけどどうにかひなたお姉ちゃんに追い付くと家にいた時みたくまたノアちゃんがひなたお姉ちゃんにあやされてた。

 

ちまり「良かった、見つけたあぁっ!?」

 

ノア「チマリちゃん!?」

 

二人を見つけて安心したのも束の間、突然下駄の鼻緒が切れて私は前のめりに転んでしまった。

 

ちまり「いたたた……」

 

ひなた「大丈夫かちまり!」

 

ちまり「大丈夫。けど浴衣がちょっと擦れちゃったかも」

 

私は立ち上がって浴衣についた砂を払うとスマホのライトで様子を見ようと袖を覗くもそこにあるべき物が無かった。

 

ちまり「あれ……スマホが無くなってる……」

 

ノア「あ、それなら転んだ時にこっちに滑って来てたよ」

 

ちまり「あ、ありがとうノアちゃん」

 

ノアちゃんにお礼を伝えてスマホを受け取ろうとした時、私の指が電源ボタンに触れてホーム画面が表示されてしまった。

 

ノア「あれ?この写真って……今日のアタシ?」

 

ちまり「あ、あぁぁぁ……な、なんでもないよ!?お、お祭りの風景を撮ってたらたまたま写って……」

 

ひなた「ちまり!さっきのみゃー姉と同じ事言ってるぞ!?」

 

ちまり「あ……いや……ほんとに偶然で……」

 

ノア「ふーん?この写真も全部偶然?」

 

ちまり「え、い……いつの間に!?」

 

ノア「見られたくないならロックはしといた方が良いよ〜?」

 

ちまり「あう……ご、ごめんなさい」

 

ど、どうしよう……いくらノアちゃんの自然な表情も残したいからってやっぱり盗撮はダメだよね。

 

ノア「んふふ〜、盗撮はイケナイことだよねぇ?」

 

ひなた「ノア〜、ちまりを許してやってくれ〜」

 

ノア「ダーメ、ヒナタちゃんも手伝って……こしょこしょ……」

 

ひなた「おうっ!ちまりの為なら手伝う!」

 

ひぇ!?ノアちゃんってばひなたお姉ちゃんに何を吹き込んだの〜!

ひなたお姉ちゃんは私の前に立つと両手をしっかりと握り締めた。

 

ひなた「よしっ!これでいいかノア!」

 

ノア「オッケー!じゃあチマリちゃん、逃げちゃだめだからね?」

 

「え、えと……ど、とういうこと?」

 

ノア「むふふ〜……えいっ!」

 

直後、ノアちゃんの両手が私の頬を挟んだ。

 

ノア「おぉ〜、思ってた以上にもちもちしてる!」

 

ひなた「ノアももちもちだったぞ!」

 

ちまり「ふぇ?え……え?」

 

えぇと……どういうこと?

 

ノア「どう?チマリちゃん」

 

ちまり「ど、どうって言われても……?」

 

ノアちゃんの手がすべすべしてて気持ちいいけど……どういうことだろう?

 

ノア「アタシにこうされるのイヤ?」

 

ちまり「イヤじゃないよ!むしろ……

 

ノア「ん♪それなら良かった。なんか楽しくなってきちゃったからもう少しこのままね♪」

 

「え、えぇと……」

 

ひなた「うおー、私もまぜろー!」

 

ノア「え、ちょっ!ヒナタちゃん!?」

 

ちまり「わわっ!?わぷっ、お姉ちゃん!?」

 

ひなた「おおっ!ほんとにモチみたいだ!」

 

ひ、ひなたお姉ちゃ〜ん!私のほっぺたむにむにしないでぇ〜。

 

私がもみくちゃになってる間に探しに来てたみゃーお姉ちゃんたちがやってきた。

 

みやこ「あ、いた……ってどういう状況?」

 

それは私が知りたいよぉ〜……

 

その後、みゃーお姉ちゃんがお礼とおわびを兼ねてみんなに奢ってあげると言ったので私は解放された。

 

その時のみゃーお姉ちゃんが涙目でオッケーを出してたのを見て、私は恩返しをしようと型抜きを頑張ったけどお姉ちゃんは私の頭を撫でてくれただけで型抜きで得たお金は受け取ってくれなかった。

 

みやこ「(妹からお金を恵んで貰うのは流石にね……それにお母さんにバレたら私が吊るされる)」

 

仕方ないので後で食べれる物をいっぱい買ってお家でお姉ちゃんやお母さん達と一緒に食べる事にした。

それならいいよね?

 

 

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