星野家の三女 作:星野家の概念的存在になりたい
地の文100%になります(独白ともいう)
今日はみんなで近所の公園でやってる夏祭りに行くの!
ミャーさんもチマリちゃんも来てもらうつもり。
チマリちゃんはともかくミャーさんは普通に誘ってもまず来てくれないから最終手段は用意しとくけどその前にアタシのかわいさでミャーさんもきっとお祭りに行きたくなるよねー♪
……って意気込んでミャーさんをアタシのかわいさで誘ったけど見事玉砕。
もー!ミャーさんのアホたれー!
でもその後ヒナタちゃんにあやされて気持ちよかったし、急だったからびっくりしちゃったけどチマリちゃんが必死に励まそうとしてくれて嬉しかったからアタシ完全復活っ!
結局ハナちゃんを出したら一発だったからミャーさんもハナちゃんのこと言えないくらいチョロいと思ったのはアタシだけじゃないとおもう。
なんやかんやでハナちゃんと合流してお祭り会場に向かってたんだけど、途中でチマリちゃんがミャーさんと内緒話をしてるのをアタシは見逃さなかった。
その場で暴いてもいいかなって思ったんだけど、その時アタシはあることを思い出した。
だから敢えて聞こえてない振りをして二人が別行動を取るのを黙認したの。
別行動って言ってもシャッター音が聞こえない距離からピッタリと着いてきてるんだけどね?
アタシはみんなとわたあめやフルーツ飴を堪能しながら時折チマリちゃんのカメラに目線を送ったりしてチマリちゃんが慌ててる姿を見て楽しんでいた。
そうしてお祭りを楽しんでいると、ミャーさん達がいる方がにわかに騒がしくなってた。
どうしたんだろうとアタシがそっちを見るとなんとミャーさんたちがお巡りさんに問い詰められていた。
どうやら盗撮の疑いがかけられてるみたい。
あれ?でもそれってフツーに現行犯……ってそんなこと言ってる場合じゃないよね!
ヒナタちゃんも気付いたらしく叫びながら向かってった。
アタシも後に続いて弁明にはいっていった。
被害者側から弁明なので当然ミャーさんは解放されたわけだけど、ミャーさんもチマリちゃんも余程怖かったのか暫く泣きじゃくっていた。
だけどハナちゃんの一言によって二人の表情が同じようにに固まったのを見て思わず吹き出しそうになっちゃった。
でも我慢、この後アタシがチマリちゃんを問い詰める為には雰囲気を壊さないようにしなきゃね?
ハナちゃんの勢いに便乗してアタシもチマリちゃんを問い詰めると、チマリちゃんは見事にミャーさんと同じ言い訳で逃れようとしてた。
その様子があまりにも可愛くて思わずニヤけてしまいそうになるのを耐えるのが大変だった。
それでも頑張って耐えたのはアタシがやろうとしてることはアタシにとってもチマリちゃんにとってもすごく重要な事だと思ったから。
アタシは撮られる事は怒ってないと伝え、一緒に見て回るのを断ったことを怒ってると伝えた。
実際これっぽっちも怒ってないけど建前って大事だと思うの。
それなのにチマリちゃんってばどうすれば許してくれるかって泣きそうになりながら聞いてくるから、アタシの方が罪悪感で謝りたくなっちゃうよぉ。
でも折角ここまで持ってこれたのに途中で止める訳には行かないの。
アタシは覚悟を決めてチマリちゃんに伝えた。
まだ見てないところを
少し前にチマリちゃんのことで頭を悩ませてたアタシにママはアドバイスをくれた。
お泊まりとかじゃなくて二人でのお出かけなら大丈夫かも知れないって。
ただしその為にはちゃんと確認する必要があるとも言っていた。
そしてその確認の為にはミャーさんやヒナタちゃんが少し離れてる必要があった。
だからアタシはチマリちゃんを無理に連れ出し、チマリちゃんからまだヒナタちゃんが見える所で足を止めた。
手が僅かに震えていて既に無理をしていることはわかってた。
それでもアタシは敢えて二人でも大丈夫か聞いてみる。
もしチマリちゃんが大丈夫と答えるならアタシから誘うことはもうしない。いや、出来ない。
だってそうでしょ?チマリちゃんに無理させたくないんだもん。
もうあんな苦しそうなチマリちゃん見たくないよ。
……それでも、出来ることならチマリちゃんの力になりたいから。
だから、チマリちゃんが断ってくれた時は心の底から安心した。
思わず良かったって言っちゃったからちょっと変な子に思われちゃったかも知れない。
でもいいの、だってほんとうに良かったんだから。