カンナギ   作:百瀬頼人

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第三章 この町で髪を切る最善の方法
#13 青巫女の悩み


その後もしばらく話が盛り上がり、持ってきた和菓子の詰め合わせは全て皆のお腹の中に消えていった。

 

梅岡)リタさん、どの和菓子も美味しかったですなぁ…

 

リタ)そうですね。甘味を美味しく頂いたので、このあとの業務も頑張りましょう!

 

程なくして和菓子パーティーはお開きとなり、リタさん以外はそれぞれの持ち場に戻っていった。

 

 

 

梨華)さて、私もそろそろ帰りましょうかね。

 

リタ)あ、ちょっと待ってください!

 

梨華)どうしました?まだなにかお話したいことがあったり?

 

リタ)最近ちょっと悩んでることがあって…

 

梨華)悩みですか…

 

 

 

リタ)最近、梨華さんの宣伝のおかげで参拝客が本当にたくさん来てくださっているのですが…参拝客が増えたことで困ったことが起きてるんですよ。

 

梨華)困ったことですか。

 

リタ)それは…

 

梨華)それは…?

 

リタ)美容に時間が割けないことなんです。

 

梨華)あー…

 

 

 

リタ)これまで私が一人でやってた買い出しとかは、戻ってきた梅岡さんや助っ人の小原さんに頼めるので問題ないんですけど、美容は自分自身が出かけないといけないのでどうしても時間を割けないんですよ。

 

梨華)分かりますよ。忙しいとそういった部分って蔑ろになりがちですよね。

 

リタ)今は美容院に行く時間が特にもったいなく感じてまして…

 

梨華)美容院ですか…あ、でしたら私の知り合いにスピードとクオリティに自信ありの理容師がいるんですけど、紹介しましょうか?

 

リタ)え?そんな素晴らしい方がいるんですか?ぜひ教えて下さい!

 

梨華)その方は…

 

 

 

数日後、お時間を頂いて梨華さんに教えていただいた理容師が働いているお店に梨華さんと一緒に向かいました。

 

リタ)ここですか…

 

梨華)そうです。

 

店前には「BARBER J」と店名が書かれていました。

 

リタ)…本当に大丈夫なんですよね?

 

梨華)心配しなくても大丈夫ですよ。

 

梨華さんに促され、私達はお店の中に入りました。

 

 

 

???)いらっしゃい…お、梨華じゃないか。久しぶり。

 

梨華)久しぶり、J。

 

店は意外にもこじんまりとしていました。椅子一つに店員一人。私のよく行く美容院よりも規模の小さなお店でした。

 

梨華)J、新しい友達を連れてきたんだけど…なる早でお願いできないかしら?

 

J)良いよ。それで…あんたがお友達かな?

 

リタ)あ、はい。宜しくお願いします。

 

J)そんなに畏まらなくても良いよ。とりあえず座って。

 

リタ)はい…

 

店員さんに促されて私は椅子に座りました。

 

 

 

梨華)しばらくしたら戻ってくるから。

 

リタ)分かりました。

 

梨華さんはそのまま買い出しに向かいました。

 

続く

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