カンナギ   作:百瀬頼人

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第四章 可憐で強靭な二輪の花
#16 ステージに咲く一輪の花


夏の気配を残しながら、名残惜しそうに去っていく9月のある日…

 

ツブヤイターのDMにメッセージが届いていました。

 

 

 

「こんばんわ。日に日に暑さが和らいでいよいよ秋って感じがしていましたね。九度申し訳ないのですが、明日はご予定ございませんか?」

 

「そうですね…明日はとりあえず斎藤さん以外全員来てくれるので大丈夫です。」

 

「そうですか。それでは明日、あなたに会わせてあげたい人がいるので…また朝にお迎えに上がりますね。」

 

「分かりました。」

 

 

 

そして次の日…

 

梨華)おはようございます。それでは行きましょうか。

 

リタ)はい。梅岡さん、後はおねがいしますね。

 

梅岡)はいはい。帰ってから土産話でも聞かせてくださいな。

 

 

 

音子猫神社から梨華さんの車で数十分。

 

車は都市部の閑静な住宅街にやってきていました。

 

リタ)ここにその方はいらっしゃるんですか?

 

梨華)そうね。このあたりの人は大体知ってると思うわ。

 

リタ)と言う事は…結構な有名人だったりして?

 

梨華)そうね。有名人であることには間違いないわね。

 

リタ)どんな人なんだろう…

 

 

 

梨華)着いたわ。ここよ。

 

車を降りて外に出ると…そこには立派な一軒家がありました。

 

リタ)このあたりって結構お金持ちの人が多いイメージなんですけど…

 

梨華)確かにここら辺はセレブな人が多いわね。

 

リタ)こんな場所に住める人と知り合いって…梨華さんどれだけ顔が広いんですか。

 

梨華)顔が広いと言うよりは、大学の後輩がここまでの有名人になったと言うべきなのよね。私も流石にここまでの人物になるとは全く予想してなかったわよ。

 

リタ)そうなんですか…ますますどんな人か気になりますね。

 

 

 

入り口である門のすぐ近くには「向日」と書かれた表札が掲げられていました。

 

リタ)向日…聞いたことない名字ですね。

 

梨華)でもその顔は絶対に見たことがある筈よ。

 

リタ)本当ですかね?

 

梨華)私が嘘を言ってるように見える?

 

梨華さんは試すように私にそう言いかけると、門のすぐ近くにあった呼び鈴を押しました。

 

 

 

「ピンポーン」と音が鳴ってからしばらくすると、インターホン越しに声が聞こえてきました。

 

???)どちら様でしょうか?

 

梨華)私よ。

 

???)あ、先輩!お待ちしてました。中にどうぞ。

 

通話が切れた後、すぐに門が開きました。

 

梨華)さぁさぁ、中に入りましょ。

 

リタ)はい…

 

どんな人が中にいるのか…緊張と期待でワクワクしながら中に入りました。

 

 

 

中は外の豪華さをあまり感じさせない空間が広がっていました。

 

リタ)…これ本当にさっきの外観の家ですか?

 

梨華)私も最初はそう思ったわ。内装がそれほど凝ってないのよね…

 

二人でボソボソと呟いていると、奥の方から家の主がやってきました。

 

???)先輩、大丈夫ですか?

 

 

【挿絵表示】

 

 

続く

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