カンナギ   作:百瀬頼人

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#22 flower集結!

なんやかんやあった一日もようやく終わりが近づいてきました。

 

私達はそれ以降も色んな所を巡り、葵さんの家に帰ってくるころには日は完全に沈んでいました。

 

葵)ただいま~

 

梨華)いやぁ…本当に大変だったけど楽しかったわね。

 

リタ)本当ですよ。でも何だか有意義な時間でしたね。

 

 

 

リビングに入ると、朝来た時にはいなかった住人が葵さんの帰りを待ち構えていました。

 

???)葵、お帰り。

 

葵)遅くなっちゃってごめんね。

 

???)あらあら~梨華さんとご一緒だったんですね~。

 

梨華)葵さんをお借りしていました。おかげで色々と楽しい一日になりましたよ。

 

???)で、そっちのあなたは誰?

 

リタ)あ、あの…

 

梨華)私の友達の音崎リタさんよ。葵ちゃんに会わせてあげたくてね。

 

???)なるほどね。今璃子さんが晩御飯作ってくれたところだから食べる?

 

リタ)良いんですか?

 

???)是非食べて行ってくださいな。

 

梨華)じゃぁ…お言葉に甘えましょうか。

 

 

 

夕食の準備が進む中、私は葵さんに尋ねました。

 

リタ)葵さん…flowerについては柊君から聞いていたんですが、流石に詳しいことを知らないので教えてくれませんか?

 

葵)良いですよ。

 

 

 

葵)flowerは私をリーダーとして活動する四人組のアイドルユニットです。

 

リタ)それは知ってますよ。

 

葵)メンバーはリーダーの私 向日 葵(むかい あおい)、オレンジにピンクのメッシュの髪の今治 美香(いまち みか)、赤髪ロングの十和田 璃子(とわだ りこ)、青髪ボブの日向 夏(ひなた なつ)の四人です。私は葵ちゃん、美香ちゃんはいまちー、璃子さんはそのまま璃子さん、夏ちゃんはなっちゃんって呼ばれることが多いですね。

 

リタ)ふむふむ…

 

葵)普段は歌って踊るアイドルなんですけど、コンサートとかではバンド形態で演奏をすることもあるんですよ。

 

リタ)バンドもやってるんですね。

 

葵)私がギターボーカル、いまちーがベース、璃子さんがドラム、なっちゃんがキーボードです。

 

リタ)え!?優しそうな璃子さんがドラムなんですか?

 

葵)結構激しいビートもそつなくこなしてくれるんですよ。

 

 

 

リタ)今のメンバーの方とはどうやって出会ったんですか?

 

葵)…話せば長くなっちゃうんだよなぁ。要点だけで良いかな?

 

リタ)それでも問題ないですよ。

 

葵)みんな一回音楽で挫折してるんだよね。私は音楽と安定した仕事を天秤にかけてるし、いまちーはデビュー間近のバンドを追い出されてるし…

 

リタ)追い出されるって…何があったんですか…

 

美香)もう思い出したくないからそれ以上掘り下げないで!

 

葵)…だって。

 

 

 

葵)璃子さんはダンスが得意じゃなくて結構苦労していたし、なっちゃんはピアニストを目指してたけど跳ね返されたりしてて結構大変だったみたいだよ?

 

リタ)どんな人にも苦労はあると思いますけど…特に苦労した四人が集まったんですね。

 

葵)だからこそ、今こうやって笑っていられるのが本当に嬉しいんですよ。

 

 

 

いつもより人数の多い夕食はいつも以上に大盛り上がりでした。

 

夏)葵ちゃんおかわり!

 

美香)なぁ…それくらい自分で持ってこれるだろうが…

 

夏)いいじゃん近いんだし!

 

美香)…ったくこんなんだからガキだって言われんだよ。

 

夏)子供じゃないもん!ちっちゃいけど大人だもん!!

 

葵)はいはい。それくらいにしとこう?お客さんもいるんだし。

 

 

 

 

リタ)…いつもこんな感じなんですか?

 

葵)まぁ笑いは絶えないよね。

 

璃子)辛気臭いよりはましですよ~。

 

リタ)そうですけど…なんかいつも大体一人でご飯を食べてるので…こう言うのに慣れなくて。

 

梨華)たまにはこれくらいしっちゃかめっちゃかの方が楽しいでしょ?

 

リタ)…そうですね。

 

 

 

私と梨華さんはおいしい夕食をいただいて家を後にしました。

 

リタ)こうやって一つ屋根の下ってのも良いですね。

 

梨華)でしょ?あそこに行くと大体「明日も頑張ろう!」ってなれるから良いわね。

 

リタ)ちょっとお願いしたら快くサインまで貰っちゃいましたし…家に飾って柊君に自慢しようと思います。

 

梨華)楽しんでもらえてよかったわ。

 

最初こんな有名人に会えるなんて…とガッチガチになっていましたが、最後は人の温かさに久しぶりに触れることが出来て心がとってもほっこりしました。

 

何だか一緒にいられる「家族」が欲しくなった一日でした。

 

続く

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