今回の話の中で、戦闘シーンに関しては書き直し予定です。納得いかん!
南雲ハジメとユエという一組のカップルが反逆者オルクスの住処でイチャイチャラブラブウフフをして1週間程が過ぎようとしていた頃の話だ。
今日も今日とて朝からベッドの上でユエの甘い声が部屋に響き、それに相槌を打つかのようにハジメの声が部屋に響き渡る。
オルクス大迷宮のオルクスの住処へと来てからわずか数日で、年上の貫禄を色々と見せつけられてしまってから、色々と吹っ切れてしまったハジメは、ユエによる念入りのマッサージを受けていた。
このマッサージは、失くしてしまった左腕や重傷を負った体を解すのにとても役立っていた。
ハジメはこの後の予定を頭に思い浮かべながらもマッサージの心地よさに思わず甘い声が漏れる。そして、此処にずっと住んでもいいかな?なんて考えも頭の片隅に思いつつもあった。
しかし・・・・。
突然の轟音が轟いた。オルクスの住処をも揺らせる激しい衝撃音ととんでもない魔力の反応を感知したハジメとユエは、すぐに用意出来るだけの武器とあり合わせの身支度を整え出した。
「な、なんだ?」
「ん・・・わからない。でも、これほどの魔力は只事ではないのは確か」
「方角はどっちだ?」
とハジメはユエに聞くと、「ん・・・」といつも通りな感じで、指を差した。
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あれから、色々な魔獣と戦いながら、ついに100階層へと辿り着いていた。
南雲ハジメが潜った速度を超える速度で、1つ1つの階層を制覇していった。
中には魔獣が2~3匹しかいない階層もあった。
(ハジメが美味い、美味すぎるとリンゴのような果実のなる木型魔獣を狩りつくした場所です。)
まあ、そんな場所もあったが、ほとんど素通りでここまで来たのである。途中、50階層にあったハジメが作った秘密基地も超音波スキルで発見し、立ち寄って来ていた。恐らく刈り取って来たものを置いたと思われる平な石の上に血が固まっていたのを削り取って舐めたため、金剛などのスキルも獲得できていた。
「やっぱり、乾いている血はまずいわね。それとも乾いているのは口から摂取しているからまずいのかしら」
と、思いつつも考えを流して、先へと進んでいった。
そして、辿り着いた神聖なる場所。そこは、巨大な石柱が並ぶ、とても荘厳なる地だった。
柱の1本1本が非常に太く、それが何本も、この階層全体を支えているかのような光景だった。1つの柱をまじまじと見つめると、そこには遺伝子配列のような感じに螺旋を描いて蔓が巻き付いたような装飾が施されているのを目にした。これだけの物を作るのにどれほどの時間がかかるものなのか。とても想像する事はできない。
天井は、30メートルくらいかな?50メートルあるんだろうか。ここでスーキーにどのくらいあるの?とは聞かない。別にわからなくても困らないわけだしね。
「これは、すごいなあ、地面もよく作ったわね」
そう、地面も蔓が巻き付いたような装飾が施されていてそれが何十枚、何百枚と地面を石畳が覆っているのだ。壊れた場所は1つもない。綺麗な物だった。そんな場所に足を踏み入れて、歩いて行く。
「ああ、こんなところを、ドレスを着て歩きたいな」
願望を口にしながら歩いていく。
「どの道、今でも十分にドレスっぽいですけどね」
と、スーキーが答えてくれた。
そう、私の姿は上から、ノースリーブシャツに、フィンガーレスアームカバーグローブ、下はパンツルックにオーバースカートを付けている。靴はもちろんブーツだ。
オーバースカートには、途中、錬成の鍛錬にと適当に作った刀を両側に携帯していた。ただし、突くだけの効果しかない鈍器のような状態だ。
私は、感知や超音波を使って敵がいない事を確認すると、そこを舞踏会の会場のように1人でダンスを、舞踏スキルを使って披露する。右へ左へそして、巨大な石柱を使ってターンをする。そうして、200メートルほど進んで行き、最後の柱を超えた所で、フィナーレとなり、ポーズを取って、手を差し出した。
すると、それを祝うかのように、または、それを受け取るかのように、差し出された手の前を魔法陣が描かれ始める。それは、映画のワンシーンで見るかのような魔法陣が描かれていくという光景に少し驚きを隠せない。しかし、見事な魔法陣であった。
そして、赤黒い魔力が溢れ出す。
良すぎる耳が空気がドクンドクンと鼓動をしているかのような音を、この聖殿に反響しているかのように伝えてくる。
そこに描かれたのは直径30メートル程の大きさを持った巨大な魔法陣だった。そして、そこから現れるのは、巨大な頭を持った蛇の頭が上がってくる。
1、2,3、4、5,6、それに巨大な体。
視覚情報には、ヒュドラと命名されていた。
「なんだ。ただのヘビじゃん」
「ぶっぶー、違います。蛇じゃありません。神獣といわれるヒュドラです。解析しますのでしばらく時間をください」
という、スーキーだったが、私は構わず、魔法力増幅を行い・・・・。
「フレイムストーム!!」
凄まじい魔力の高まりが起り、超超超極限に圧縮された魔力が超超超極限に火力を引き上げられた火が真炎になって、一気に放たれた。狙う場所は6本の首の付け根である胴体だ。
透明になり、現像がゆらゆらと揺れる不可思議な可視光線がヒュドラへと向かうが、膨大な熱量と身の危険を感じたヒュドラも黙ってやられるわけではなかった。
黄の頭が前に出て盾になったのだ。
ピキイィィィィィィィィン!!
激しい音が鳴り、弾けたフレイムストームが四方へと散っていくが、黄の頭が泣き叫ぶかのような声を上げた途端、一瞬にして溶解した。そして、その背後にあった胴体を守るように、赤の頭が動き、口から火炎を放つ。そして、緑の頭が此方に風の魔法を放ってきた。
「やばっ!」
技の途中だが切り上げて、私は側転とバク転をして近くの柱の後ろへと隠れる。と同時に、スーキーから抗議が入った。
「だから言ったじゃないですか、少し待ってくださいって」
「まぁまぁ・・・」
「まあ、そのおかげで解析は簡単に終わりましたけどね。 あれは、各種の頭が役割を持っているのです。黒頭:精神攻撃、白頭:回復、黄頭:盾、緑頭:風魔法、青頭:近接、赤頭:火炎魔法って感じですね。で、最後に尻尾にも頭があるようです。他に蛇としての能力として熱源感知を持っているようです。お気をつけください」
スーキーからの助言が入ったわけだが、先ほどの「フレイムストーム」により、ヒュドラの黄の頭は白による再生を受けていた。そして、その他の場所も「フレイムストーム」の影響により体のあちらこちらが火傷のような傷を負っている。
特に作戦があるわけでもないが、この好機を逃すまいと、とりあえず飛び出して、「縮影」と「舞踏」を使い、赤と緑の攻撃を避けつつ、接近する。
すると、青頭が牽制とばかりに、攻撃するフリをして、引っ込むと、そこへ赤と緑の攻撃が着弾する。だが、ある程度、接近してしまえば。
「ウォーター・ガム!!」
ベヒモスの顔を覆ったあの魔法で、まず、青蛇の目の部分だけ覆ってあげる。次は、赤、次は緑と、順々に覆っていこうとしたのだが、1度見ればその攻撃方法は通用しないとばかりに避けたり燃やしたりと妨害をするようになったため上手く行かなくなった。なので、「ウォーター・ガム」を散弾状にして撃ち出す。命中精度は悪いがそれを万発で当てられたら、巨大なヒュドラでは太刀打ちできない。
一応、他の頭からの視覚も繋がっているようで、ある程度はその都度、攻撃をしてくるが、ずれているのか「ウォーター・ガム」が顔に張り付いた頭の攻撃は、先ほどまでは居たという場所を襲ってきていた。
もっとも、縮影の質量を残す残像のせいで、熱量もそこに残っているために誤認していたというのも大きいのかもしれない。
「ウォーターホース!!」
クゥルルルルン
巨大な蛇にしては可愛い鳴き声をしながら、水を浴びた。そして、そこへさらに魔法を叩きこむ。
「ファイヤーボール!!」「ファイヤーボール!!」「ファイヤーボール!!」「ファイヤーボール!!」
濡れた場所は、聖殿とヒュドラであるそこへ大量の火炎弾を叩き込み水蒸気を発生させて、自分の熱量と姿を隠した。
スーキーからの解析もあるが、ヒュドラは蛇であるはずだし、蛇であるなら、熱サーチを行っていても不思議ではないというのが、昔やった夏休みの課題研究からの知識だった。尤もその課題研究も提出したにも関わらず、話にも出てこないから忘れられたのだろうけど。別に悔やんでないしー。
膨大な熱量と弾けた「ファイヤーボール」の断片から水蒸気がモクモクと発生し、自分とヒュドラを隠す。
まだ、自分には範囲系の攻撃をするには技術練度が足りていないので、多種多様な事が出来ないのが痛恨の極みではあるが、今出来る事だけを考えて行動する。
隠れている時間はそんなにない。舞踏と縮影を活かして、再び接近し、黒頭を根元から斬る。
雷の剣を二刀持ちして、根本に当てる度に風爪が発生しズバズバズバと音が鳴り響きながら攻撃が来るまで切り刻む。
攻撃力が高すぎる故か、5回程斬り込むだけで、首がポロリと落ちた。
すぐさま、白頭が黒頭を回復させるために動くが、今度は白頭の首元へと移動して、斬り刻む。そして、黄の頭へと・・・。
「黄色、かったぁ~い!!」
同じように5回斬っても、傷がつく程度だった。なので、次へと飛ばす。赤と緑の首を斬り落とし、残りは青と黄か。
さすがに動きがばれて来たのか、黄が青の首回りへと援護に入るが、私は縮地を使って、黄の頭の目玉に向かって、一気に詰め寄り、腰に携帯していた剣という名の槍をぶっ差した。黄の眼球を潰した事でその痛みに反動で浮き上がるが、その前に、剣を通して雷撃を黄の頭に直接流し込む。
と、そこへ青色の攻撃が来た。
ガキンッ
鋭い牙が迫ってきたため、咄嗟に牙を掴み、顎を支える形となった。
「主様、気を付けて、最後の首が上がっています!」
「え、やばっ」
伝えて来た時には、もう、最後の銀の頭が持ち上がっており、口から白い息が漏れていた。
ガバッ
口が開いた途端、白き閃光が私を飲み込んだ。
「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」「絶!!」
ピコーン!
システムメッセージ:「多重結界を獲得しました。」
「連絶!!」
一気に、10枚の絶を連続発動した。1枚1枚は普通の絶と変わらないので強度はないに等しい。
しかし、あくまであの白いレーザーを防ぐための物ではない。コンマ数秒を稼ぐ事ができれば、それでいい。
なにせ、私を拘束している青頭の蛇の顎を開いて置く物だからだ。
「最後の銀の頭は、極光という毒素を含んだ熱量攻撃をしてくるようです。連続の発射が可能なようです。気を付けてください」
スーキーの会話を聞きながら、青の頭から離脱すると同時に絶を解除した。そして、絶を途端に解除され強く固定するように支えていた物を失った青の頭は顎をガチンと閉じてしまい、極光がジュッと命中してしまい、青の頭は消し炭となった。
「ねぇ、あれを試してみたいんだけど、今の残り魔力で使えると思う?」
「あれですか。無理ですね。」
ここまでの道中で考えてきた私の必殺技は、魔法であった。なので、今回も魔法を構築していた。それは極度に魔力を消費するため、現状をなんとかしない限りは放てそうになかった。
「だけど、相手の魔力を利用するならどお?」
「それなら行けるかもしれません。あの極光はどうやら魔力で出来ているようですので、恐らくは行けるでしょう」
失敗すれば、2度目は出来るかはわからない。これは掛けだ。だけど、私には必殺のスキルがある。博打も幸運でハズレを極限にまで回避できるはず。ならば、やるしかないでしょ!
柱から飛び出ると、すでに向こうは、私を追っていたらしく、準備万端で此方に顎を開いて待っていた。そしてすぐにでも極光を放ってきた。
「ドレイン・フィールド!!」
ドレイン・フィールド・・・・攻撃魔法を強制的に吸い上げて自らの魔力とする。
フィールドと名前を付けているが、実際の範囲は、自分を僅かに遮る盾のような物だ。少しでも外に出れば極光の餌食になるくらいの小さな物であるが、効果は覿面だった。
「ドレイン・フィールド」に直撃した極光は、凄まじい勢いで魔力へと還元され、私の魔力値は全開に達し、さらに余分に魔力が吸収されていく。
「リミッター、かけ忘れたー!!」
「ドレイン・フィールド」を展開しながら、体に貯めきれない程に還元された魔力は体から溢れんばかりで、すっごく気持ち悪い。直ぐにでも吐きたいくらい。だけど、その溜め込んだ魔力を「絶」へと置き換えつつもその必殺の魔法を放つための詠唱へと入った。
そして、その時は、30秒程で訪れた。
「ヴァーミリオン・です・トラクション!!」
それは一瞬だった。
ピカッ!!
一瞬の閃光が部屋を満たす。いや、世界を、空間を満たす。何もかもを白く白く染め上げた。ただの一撃。それだけで、何が起きたのかを誰も説明できなかった。
なにせ、ピアス型ユーザーインターフェースであるスーキーですら視覚不能な速度の一撃、光よりも速いといわざる得ない一撃を浴びたのだ、タダで済むわけがなかった。
自分より前にあった、この部屋を支えるためだと思われた支柱がすべてが粉々に砕け散り、ここより先に行くためのドアだけが無事でその周りはヒュドラの輪郭を残して全面皹だらけで、いつ、倒壊してもおかしくはない状況となった。
どおぉーーーーーーん!!
大分遅れてから、砲撃のような音が部屋全体を木霊し、すべての終了を物語るには十分であった。
当のヒュドラは、すべての首が砕け散り、胴体である甲羅に覆われた体も半分以上が煤へと変色していた。残ったのは魔晶石のおかげだといわんばかりの状態であった。
「はぁはぁ、なんとか、勝ったかしら・・・」
ほぼ全魔力放出である。残り魔力10・・・・あまりに圧倒的な燃費の悪さである。とても現実的には使えない魔法であった。
よろよろとその場にへたり込み、粗い息を上げて、もう、これ以上は動けませんといった感じで、ついには、寝転んでしまった。
「ああ、冷たい床が気持ちいい~♪」と、声も上げたくない状態で寝転ぶ。そんな時間が数分だろうか、数十分だろうか、流れた時、自分の未来予知が反応して、体が勝手にそれを避けた。
ドパンッ
聞きなれない音がした時には、その場所にいなかったのだが、自分の寝ていた場所には斜めに入る弾痕の後が残されており、自分が危なかった事を痛感させるものだった。
「あれは、ライフリングを用いた銃創であると思われます」
とスーキーが予測した情報をくれる。
そんな私は、それを放ってきた「敵」を探すが、気付いた時その視界には、銃口が此方を向いていて、光の中心を黒い点のような物が見えていて。
ドパンッ!!
撃った者は、その者の頭を吹き飛ばしていた。
撃たれた者は物へと置き換わり、その場に倒れ伏した。
そして、静寂が流れる中、撃った者はその場から背を向けて立ち去った。
魔法名:「しゃぼんだま」は、リアル女友達からの指摘を受けて「ウォーター・ガム」へと変更になりました。
「ヴァーミリオン・です・トラクション!!」:現在、名前は超適当です。今後、変更になります。
「ヴァーミリオン・です・トラクション!!」は、雷系の魔法で、炎の白の威力の物を超多数の雷撃で放つ魔法になるロマン魔法です。