「そっちはどうなの?」
「まー、始まったばっかだし。俺もどうなんのかわからねーよ」
俺は今響香とB組の泡瀬と拳藤、そしてその二人についてきた鉄哲徹鐵の5人で話している。
テーブルを探していた3人に俺が話しかけて座った形だ。
「でも、入学初日から除籍をかけてテストってなかなかだな」
「まあ、消太さんだしな。やるときはやるし」
俺の言葉に響香が言う。
「え、除籍は相澤先生の合理的虚偽じゃないの?」
俺は返す。
「あの人はこれまでに何人も除籍にしてる。去年はクラス全員除籍してたしな」
俺以外の4人が驚いた声を出す。
「ああ、名簿見てみたらわかった。おそらくあの試験はヒーローになるための見極めだ。多分去年はそんな素材がなかったんだろう」
「じゃ、今年は…?」
「少なくとも今の段階ではA組全員消太さんの求めるレベルは達してるってこと。いわゆる当たり年ってやつだな。じゃなかったら誰か除籍になってるはずだ。」
「おー、なかなか怖いね」
「拳藤、他人事だと思わないでよ…」
響香は拳藤の言葉につかれたように言っている。
まあ、身体能力が比較的低い響香は大分しんどかったのだろう。
「B組の委員長ってそういえば誰?」
ちなみにA組は出久が委員長、八百万が副委員長になったらしい。
「あ、それ私」
拳藤が委員長か。
「いやー、物間っていうやべー奴がいて拳藤はそいつのストッパー役なんだよ。万が一物間を暴れたら抑えられるの拳藤だけだし」
「そこは満場一致だったよなー。その代わり副委員長選びはヤバかったぜ」
泡瀬と鉄哲がそれについて話す。物間ってやつ、どんだけヤベーんだよ…。
その時けたたましいブザーが鳴った。
「何!?」
響香がうろたえる。
『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんは速やかに屋外に避難してください』
無機質な放送が食堂内に響き渡る。
「我羅琉、セキュリティ3って何?」
拳藤が俺に聞いてくる。えーと確か…、
「校門かそのあたりだったと思う」
「やべぇじゃねえか!」
俺の答えを聞いて泡瀬が慌てた言う。俺はゆっくりと椅子に腰を下ろす。
「ちょっと、牙那いかないの!?」
「行かないってか、今行くのは得策じゃねえだろ。今は人で混みすぎてむしろ危ない。あの塊が小さくなってきたら移動でいい」
「そうか。確かにそれなら待った方が…」
拳藤が納得したように言う。それに、と俺は続ける。
「大方犯人はマスコミだろうし、慌てた方が損だ」
「なんでわかんの!?」
「朝からずっとあそこにいたのは中に入ろうとするとセキュリティ3が発動するから。もしそれが壊れたとしたら?」
「マスコミがなだれ込むってわけか…」
「そういうこと」
で、とさらに俺は言う。
「俺的にこれはマスコミ以外の奴が破壊したって思ってるんだ」
「へ、マスコミがなだれ込んできたんだろ?ならマスコミの仕業じゃないのか?」
「違うな、それだったら既に壊して午前中に入ってくるはずだ。メディアじゃねえなんか…十中八九ヴィランだな。これは雄英に対する挑戦状ってとってみてもいいかも」
「おい、ここは雄英だぞ?喧嘩売る奴がいんのか?」
鉄哲はあり得ないという顔をしているがそれが起こりえる。
「ああ、オールマイトは倒した数はえげつないほど多い。ならその分恨みを持ったヴィランもいるはずだ。で、雄英教師陣を恨んでいる人たちもいる。…まーなんもないのが一番なんだけどな」
◇ ◇ ◇
教室に戻ると出久が提案を始めた。それは飯田に委員長を譲りたいとのこと。昼休みの騒動で鎮静化に一役買ったらしい。まあ、俺的にはぶっちゃけ誰でもいいんだけどね。
ちなみに同率1位の八百万はどうすんだっと思ったがそのまま副委員長をやるらしい。まあいいか。