「実質その1000万の争奪戦だ!」
「いただくよ、緑谷くん!」
真っ先に駆け寄って来たのは、B組鉄哲チームと、A組葉隠チームだ。特に葉隠チームは騎手の葉隠の手が見えないため注意が必要だ。
「麗日さん、発目さん!」
「大丈夫、浮かせた!」
「いつでも!」
「うん、牙那君お願い!」
「了解だ!」
出久の言葉に俺は返し、変身の体制に入る。
変身したのはカラスポケモンのアーマーガア。黒鉄の外殻で身体が覆われた大型の鳥ポケモンである。
「さあ、3人ともしっかりつかまってておいてくれよ!」
「そらをとぶ!」
俺は3人を背中に乗せ大空に飛び上がった。
『緑谷チーム飛び上がったー!ってかどこまでとぶんだよ、首疲れる!』
『地表で戦うより、逃げに徹することを選んだか。しばらく降りてこねーなコレ』
「す、すごいや牙那君!このまま維持できる?」
「ああ、麗日と発目の機械で大部飛びやすくなってる。終わるまでなら余裕で大丈夫だぜ」
「麗日さんもこのまま維持、大丈夫?
「行ける!」
「発目さんは下からの攻撃に備えて準備を!かっちゃんや轟君の攻撃が来るかもしれない」
「了解しました!」
後はこのまま耐久レースと参りますか。
◇ ◇ ◇
『さあ、地表では熾烈なバトルが続いているが、緑谷チームは依然上空に佇む!ちょーっとズルい気もするがなあ!』
『オイ、まじめに実況しろ』
始まってから10分が経過した。俺たちは上空を飛び続け1位を維持している。遠距離攻撃も届かない位置で滞空しているため、誰も攻めてこれない。まあ、攻めてきたとしても上にいる3人が"魔改造"速乾セメント銃(発目作)を構えており、俺もやろうと思えばエアスラッシュを撃てる。攻撃してくるのは難しいだろう。
一方そのころ地上では。
???サイド
「オイ、轟!緑谷達全然降りてくる気配ねーぞ!」
上鳴が自身のチームの騎手である轟に対して言う。元々の予定ではある程度狩ってから緑谷チームのポイントを取りに行く予定だった。だがそれは不可能に近い。
「八百万君、何か攻撃手段はないのか?」
「ないわけではないのですが、馬の我羅琉さんが残りの3方の下にいる以上、我羅琉さんに砲撃などが当たってしまうと禁止されている馬に対する崩し行為とみなされても仕方ありませんわ」
飯田の切羽詰まった声に対し八百万が言う。轟や上鳴も攻撃手段はあるが、それを届かせるにはもうすこし近くに行かなければならない。
「仕方ねえ。あいつらは無視だ。残りの奴を狩る」
そんなことを言っているとA組切っての暴君が近くにやってきたようだ。
「…オイコラ半分野郎、そこにある奴すべて寄越してもらうぜ」
爆豪だ。
始め、B組の騎馬に不覚を取り、一時はポイントを失ったが、B組の物間に煽られまくった爆豪はその怒りのエネルギーもあったのかもしれないが勢いそのまま奪い返し、今ここにいる。
「…我羅琉達を倒しに行かなくていいのか」
「んなもん、お前らのポイント取ってからやったるわ、今は獲れるポイントから狩ってんだよ」
その後轟チームと爆豪チームとのこの騎馬戦屈指の真っ向勝負が繰り広げられたのは言うまでもないだろう。緑谷チームはしっかりとそれを上から眺めていた。
◇ ◇ ◇
『タイムアーップ!早速上位4チーム見てみようか!』
会場にマイク先生の声が響き渡る。それを聞いて俺は地面に降りてきた。
「よいしょっと」
「あー、久々の地面だー、…うっぷ」
俺はtrans状態を解除しいつもの恰好に戻り麗日に言う。
「大丈夫か麗日。多分個性使いすぎたんだろ。ゆっくり休め」
「あ、ありがと…」
その後1位から順番に順位の発表がなされていく。
『まずは1位! 上空で1000万を死守! 緑谷チーム!
続いて2位! 激闘を繰り広げた大量ハチマキゲットの轟チーム!
そして3位! 同じく激闘だった爆発暴君率いる爆豪チーム!
最後の4位! 鉄て、アレェ!? いつの間にか逆転してた!? 心操チーム!
以上4組16人が最終種目へ進出だ! 1時間の昼休憩を挟んだら午後の部だぜ! じゃあな!』
プレゼントマイクのアナウンスに従い、観客も、生徒らもそれぞれに移動を開始する。
心躁…か。普通科の奴だったと思うけど警戒しておくか。後で尾白に聞いておこう。
俺たちは騎馬戦の時のそれぞれのことを話しながら食堂へ向かった。
上空ガン逃げ作戦をとった理由…1000万の出久と組んだことにより自分たちから攻撃する必要性がなかった。上空にいて上からいつでも攻撃できるということを知らせ判断を鈍くさせる…など。さまざまな理由でこのような形をとらせてもらいました。これ以外にもバンバドロになり背中に3人を乗せて縦横無人にはしりまわるという案もあったが、ルールに抵触するんじゃないかというのもあったのでアーマーガアにさせてもらいました。薄明の翼でタクシーの重さ含め3人運べるなら余裕だろうということでこれにさせてもらいました。あまりバトル描写を見せるタイプの戦闘にすることができず申し訳ない…。
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