『さあ、2回戦第2試合、何でもできるチート野郎!我羅琉牙那!バーサス! ヒーロー一家の次男坊、飯田!』
マイク先生が俺たちのことを紹介する。
「なんでもできるわけではないんだけどな…」
「いや、十分できてると思うが…」
俺の呟きに飯田が返す。
「だが…飯田、さっさと終わらすぞ」
「それはこっちの台詞だ、我羅琉君!今日こそは勝たせてもらう!」
『レディ…、スタートォ!』
ついに始まりの合図が響いた。
「Transform,ランクルス!」
それと同時に、俺はぞうふくポケモンのランクルスに変身する。
「トリックルーム!」
そして俺はトリックルームを展開する。
「な、なんだ!?」
「さあな、バトってたらそのうち分かるさ」
飯田は戸惑うが俺は何でもないように言う。
「あまり使いたくはないが…、使わせてもらうぞ!」
その声と共に飯田の足の器官から大きな音がスタジアムに響く。
「レシプロ、バースト!」
爆発的な加速が起こり飯田が俺に高威力の蹴りをぶち込む…そう誰もが思った。
『ああっとどうした飯田!加速どころか急激に減速しているぞ!?そしてそのすきをついて我羅琉が一発を喰らわせる!」
だが周りの者たちが見たのはスピードが急激に落ちていく飯田、そしてそこに猛烈な勢いでパンチをぶつける俺の姿であった。
「な、なにを…、そうかこのフィールドか!?」
「お前の思惑通りだ、飯田」
俺は種明かしをする。
「トリックルームは相手の素早さが高ければその分素早さが遅くなるってシロモノだ。レシプロで決めたかったんだろうがそうはいかねえよ」
俺は再び攻撃態勢に入る。
「レシプロは確かに強力だ、でもその後お前は個性を使えなくなる。上から見ておいてよかったよ」
「騎馬戦の時から見られていたというのか!?」
「もちろん。轟と勝己がこっちに来ないように警戒ってのもあったけど。あの時にお前の弱点も聞いておいて助かった」
俺は体中からエネルギーを発生させ、飯田の体を浮かせる。
「サイコキネシス!」
そのまま俺は勢いよく飯田の体を地面にぶつける。
「ま、まだだ!ここで負けるわけにはいかないんだ俺は!」
飯田は攻撃を受けたが立ち上がるが、それを無意味にするかのような攻撃が俺から放たれる。このわずかな間にも俺は「瞑想」をしておいた。これにより俺の特攻の値は上がっている。
「シャドー、ボールッ!」
俺は体の中から生み出した黒い球状のエネルギー弾を飯田にぶつける。攻撃を受けた飯田は吹っ飛び、トリックルームの壁を壊して、スタジアムの壁にぶつかる。
『飯田君場外!我羅琉君準決勝進出!』
主審のミッドナイト先生の声、そして大音量のとどろくような歓声がスタジアムに響く。
俺は飯田に対して一礼し、歓声の中観戦席へと戻った。