その後は一瞬だった。 先生に雄英に行くと伝えると
「…やっと決まったか」
と呟いていた。 いやー、なんかすみません。
試験まで俺は瑠莉姉に特訓を付けてもらった。 ちなみに響香も一緒である。
お互い同じ学校を受験するのであれば一緒にやった方がいいと俺が提案したのだ。
一応言っておくが俺に響香が好きだとかいう感情はない。 響香がどう思っているのかは知らないが。
入試までベストを尽くすとしよう。
◇ ◇ ◇
そして…ついにやってきた試験当日。
「いよいよだな」
「うん、お互い頑張ろ」
「分かってる、お前も落ちるなよ?」
門で響香と別れた俺は、懐かしい面子と出会った。
「ん、あの緑髪って…、やっぱ出久じゃん」
「き、牙那君!?きてたの!?」
緑谷出久、俺の幼馴染だ。こいつは無個性だったが、俺が「なら個性に頼らない戦い方をすればいいんじゃないか」というアドバイスを送ったことによりトレーニングを行うようになった。
「…というか大分身長伸びたな。 お前、俺が言ったトレーニング以外にもしてただろ」
「まあね。 あ、そうだ、ついでにかっちゃんも」
「オイコラデクぅ! ついでってどういうつもりだ!」
「…あいかわらずだなー」
爆豪勝己。 一言でいえば才能マン。 爆破の個性を持つ。 小さい頃は無個性の出久を差別していたが、俺が何回も個性だけじゃないって言ったことや出久の急成長に伴って段々まるくなった。
「ったく、お前ら失敗すんじゃねえぞ?」
「そういう勝己こそ心配だなー、受験生相手に手だすなよ?」
「んだコラ牙那!」
◇ ◇ ◇
つつがなく筆記試験を終え、次の実技試験を迎える。
問題はここからである。 説明によれば1〜3ポイントの仮想敵を撃破するという内容で0ポイントのギミックもあるらしいが…。
いくら何でも簡単すぎやしないか?俺はそう感じていた。 0ポイントは逃げてもいいとは言っていたが、それなら0ポイントを出す意味はないはずだ。
入試が始まる直前、そう考えていた時である。
『ハイ、スタート!』
先ほど、試験内容を説明していたプレゼント・マイクの声が試験会場に鳴り響いた。
なるほど、こういうことか!
俺はその声が終わると同時に走り出した。
『どうしたどうしたぁっ! 実戦じゃカウントなんてねーぞ!早くしねえと今飛び出してった奴に狩られてくぜ!』
その声を聴いてやっとほかの受験生も我先にと走り出した。
…このワンテンポがすべてを左右する。 俺は一瞬たりとも油断できない、そんな世界でバトって来た。さっさと終わらせねーと!
俺は入り口近くの密集地帯で奪い合いは効率も悪いと判断し、奥に進むことにした。
『目標発見、ブッ殺ス!』
「勝己並みに物騒だな、おい」
さて、ここまで誰も来ていない。 俺も稼いでいくか。
ここには3ポイントがうじゃうじゃいるし、他の奴に取られないためにも素早い格闘タイプを使っていこう。
ぶじゅつポケモン、コジョンド。素早さで力を補う高速アタッカーだ。
ここからは俺のステージだ!…仮面ライダー鎧武の変身者、葛葉紘汰の決め台詞。色々迷った結果これに。