個性「tfポケモン」   作:W297

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48話

 林間合宿初日…のその前日。

 

 俺はワイプシ事務所を訪れていた。まさかこの短期間に2回も来ることになるとは…。

 

 前に来た時と同じようにインターホンを鳴らして事務所に入る。

 

 まあ一か月じゃ何も変わらないか。

 

 俺は椅子に座ってマンダレイに話を聞く。

 

「俺を先にこっちに来させた理由って何なんですか?」

 

「実はね、今回の合宿の初日に雄英のみんなに森の中通ってここまで来てもらおうって思ってるんだけどさ、それを手伝ってほしくて」

 

「森の中って…どこからですか?」

 

「職場体験の時に行ってもらったとこ。全員あそこからスタートしてもらうよ」

 

 あそこかよ…。職場体験中のある日、車で連れ出されたと思えば崖の上の広場で降ろされた。

 

 そこからピクシーさんの個性で崖下に落とされ、事務所に戻るまでに5時間かかった。いやー、遠かった。

 

 5時間かかったというのもただ向かっただけなら3時間くらい短縮できたかもしれない。だがピクシーさんの操る土の化け物によってすごい邪魔をされ、5時間かかってしまった。

 

 それをあいつ等にやらせるというのだ。6・7時間は越えてくるだろう。それを手伝えって…。

 

「あのー、それならピクシーさんだけでいいんじゃないですか?俺がいる意味がないような…」

 

 俺の質問にマンダレイが答える。

 

「それがさ、ある程度は強いやつがほしいの。彼女の個性でできた奴はそこまで耐久力がないし。それで君に頼んだの。君ならある程度は抑えてくれるでしょ?」

 

「まあそうですけど…、到着次の日になっても知りませんよ?」

 

 俺は渋々頷いた。

 

「あ、それとコレなんだけどさ」

 

「…何ですかそれは」

 

 マンダレイが取り出したのはメインはオレンジで構成されたワイプシのヒーローコスチュームの色違いだった。

 

「何って…君の分のコスチュームだけど?」

 

「はい!?」

 

 俺のだと!?

 

「き、着ませんよ!つかなんで着ないといけないんですか!?」

 

「ホラ、学ぶには形からって言うじゃない」

 

「じゃあ、なんで職場体験の時じゃないんですか!?」

 

「そのときは君の体型とかわかってなかったからね。あの後メーカーに注文したんだよ」

 

 あ、そういえば…、

 

「着いて身長とか体重とかいろいろ測られたのって…」

 

「コレ用だね」

 

 騙された!

 

「と、とにかくです。俺絶対そんなの着ませんからね!?」

 

「えー、でも瑠莉奈にも聞いたら『自由に着せ替え人形にしちゃっていいですよ』って言ってたから」

 

 あのバカ姉貴!なんてこと言っちゃってくれてんだよ!?俺のことも考えろ!

 

 とりあえず、ここから出よう!

 

 俺は急いで事務所を出ようとしたが玄関のドアを開けると土の塊で出れなかった。…ピクシーさんの個性だろう。

 

 ってか、閉じ込められたし!?

 

「さあ、牙那くーん」

 

「さっさと捕まってもらうよー?」

 

 ラグドールさんも出てきた!虎さんも後ろで黙りながら佇んでるし!

 

 

 

「絶・対、いやですー!」

 

 

 

 その後は事務所内でドッタンバッタン大騒ぎとなったが最終的4人に捕まって人形にされた。

 

 その一部始終を見ていた洸汰は「ヒーローが人を襲っていいのかよ…」と思ったらしい。

 

 見てたなら助けてくれ…。

 




ドッタンバッタン大騒ぎ…元ネタはアニメ「けものフレンズ」OP「ようこそジャパリパークへ」。本文内を形容するとまさにこの状態。
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