個性「tfポケモン」   作:W297

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53話

 合宿3日目。

 

 相変わらずの個性伸ばし訓練の続きだ。

 

 全員昨日に比べて動きがにぶってきている。昨日の疲れがとり切れてないのもあるだろう。

 

 特に補習組は体が重そうだ。大分遅くまで座学があったようだ。実技実習だけならまだ体を動かすだけだからまだいいだろうが、疲れた体に座学はキツイ。ちなみに散々煽っていた物間も補習だったらしい。

 

 そんな中、ピクシーさんが口を開く。

 

「ねこねこねこ…それより皆!今日の晩はねぇ…クラス対抗肝試しを決行するよ!」

 

 そうだ、そういえばそんなのもあったな。

 

 周りの面々も合宿がキツすぎて忘れていたようである。

 

「というわけで!今は全力で励むのだぁ!!!」

 

「「「イエッサァ!」」」

 

 周りの声が再び上がる。俺的には面倒くさいけど、まあ頑張るか。

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 そして3日目の夜。夕食後…、

 

「腹もふくれた!皿も洗った!お次は…」

 

「肝を試す時間だー!」

 

「「「「試すぜー!」」」」

 

 案の定はしゃいでる。…特に補習組が。まあキツイ練習が終わって楽しい時間だからわからなくもない。

 

「その前に大変心苦しいが補習連中は…これから俺と補習授業だ」

 

 

 

「「「ウ・ソ・だ・ろー!?」」」

 

 

 

 うわ、これはやべえ。

 

「すまない、昼の訓練が思ったより長引いた。代わりにこれを削らせてもらう」

 

 消太さんがいつもの冷静なトーンで話す。

 

「「「試させてくれー!」」」

 

「ドナドナド~ナ…」

 

「「「我羅琉その歌悲しくなるからやめてえ!」」」

 

 俺が口ずさんだ歌に補習組が反応する。まあ仕方ないだろう。

 

 補習組はまるで断末魔の様な、しかし何とも珍妙な言葉だけを残して、消太さんに連行されていく。

 

 万が一の巻き添えがくるのを恐れてかどうかは分からないが、地面に引き摺られた痕跡を残して去っていった彼らに、救いの手が差し伸べられることはなかった。

 

「はーい、というわけで、脅かす側の先攻はB組。A組は2人一組で、3分おきに出発。ルートの真ん中に名前の書いたお札があるから、それを持って帰ること!脅かす側は直接接触禁止で、個性を使った脅かしネタを披露してくるよ!」

 

「創意工夫でより多くの人数を失禁させたクラスが勝者だ!」

 

「やめてください、汚い」

 

 ワイプシの二人の説明に響香が嫌そうな表情を隠そうともせずツッコんだが、他のメンバーもドン引きしていた。

 

 うーん…。

 

「あの、逆に驚かし返すのはありっすか?」

 

 俺はそう思ったので聞いてみる。

 

「牙那君、何するつもりやの?」

 

 俺の言葉に麗日が聞いてくる。

 

「まあ俺の変身できる奴にはそういうのもあってだな…「後攻の時に思いきりやって」あ、はい」

 

 言ってる間にマンダレイに止められた。残念だな。

 

「万が一、やったらぶっ刺すからね」

 

 その後、響香からも止められた。まあしかたないだろう。

 

「じゃ、ペア決めのくじ引きするよー!」

 

 ちょっと待て、確かクラスは全員で20人。で、補習で抜けさせられたのが切島、砂藤、上鳴、瀬呂と芦戸の5人。

 

 ってことは奇数になるから…、

 

 そしてくじ引きの結果…、

 

(余った!)

 

 出久が余った。なんかこういうときに出久ってこういうのを結構喰らってるようなイメージがあるんだよな。

 

「我羅琉さん、よろしくお願いしますわ」

 

「ああ、こっちこそ頼むよ八百万」

 

 ちなみに俺は八百万との組になったとだけ言っておこう。

 

 

 

 

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