個性「tfポケモン」   作:W297

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55話

 

 俺は来た道を駆け戻っていく。目標の二人の姿はすぐに見えた。

 

「響香、葉隠」

 

 俺が見つけたのは、意識を無くした葉隠と響香の姿だった。

 

「脈は…二人ともまだあるな、最悪の事態までは行かなかったか」

 

 俺は二人にガスマスクをつける。これ以上ガスを吸わせないためにもできる限りのことをしないと。

 

 

 

「Transform,エルレイド」

 

 

 

 俺はエルレイドに変身し、この技を放つ。

 

 

 

「ミストフィールド」

 

 

 

 俺はミストフィールドを展開する。これが広がっている間は状態異常になることがないというものだ。

 

 

 

「いやしのはどう」

 

 

 

 そして俺は二人の体力を回復させる。とりあえずこれだけやっておけば命は助かるだろう。

 

 二人を脇に寄せて俺は敵のところへ向かおうとしたところガサッっという音が聞こえた。

 

 俺は警戒態勢に入る。だがそれは杞憂に終わる。

 

「え、我羅琉!?」

 

 拳藤だった。八百万からもらったのであろうガスマスクを装着している。

 

「拳藤、お前らは大丈夫か?」

 

「うん、さっき八百万に会ってコレ貰ったんだよ。私も手伝って周ってるんだ」

 

「よかった、…拳藤、ちょっとこの二人頼めるか?」

 

「え、我羅琉はどうするの?」

 

 拳藤は俺に聞いてくる。

 

「俺はこの毒ガス出してるやつを止めてくる。恐らくこの近くにいるはずだ」

 

 さっきまでいたところに比べるとこの辺りはガスが深くなっている。近くにいるだろう。

 

「分かった、…でも無理はしないでよ」

 

「ああ、必ず生きて帰ってくるよ」

 

 俺は変身リレーの体制に入る。

 

「Retransform,ルカリオ!」

 

 俺はエルレイドからルカリオにリレーする。

 

 波導ポケモンのルカリオは波導を使いこなすポケモンであり、格闘タイプのほかに、毒を無効化できる鋼タイプも兼ね備える珍しいタイプ構成のポケモンでもある。

 

 

 

「神速!」

 

 

 

 俺は目にも止まらぬ速さで駆け出した。

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 俺は「神速」で移動しながら敵を探す。こういうときに役に立つのがルカリオが感知できる波導の力だ。

 

 波導はあらゆる存在しているものが放っているオーラのようなものだ。勿論人間も波導を放っているのでそれを探知すれば居場所が分かる。

 

「…見つけた」

 

 俺は邪悪な波導を放つ人間を見つける。近づくとさらにガスが深くなっていく。間違いなくコイツだろう。

 

「…グロウパンチ!」

 

 俺は敵の方向へ殴りかかる。

 

「…単純だな」

 

 だが俺の攻撃はかわされる。結構不意突いたと思ったんだけどな。

 

「このガスはさァ、僕から出て僕から操ってる。君らの動きが揺らぎとして、直接僕に伝わるんだよ」

 

「…お前がこのガスまき散らしてるやつだな」

 

「だったら、何?…雄英の生徒かなんだろうけどお前のことは見たことないね。体育祭でも活躍できなかったヒーロー科の落ちこぼれかな」

 

 俺のこの姿を余り見せてなかったことが功を奏したか。基本はコジョンドとかだったからな。結果的にはよかったことになるか。

 

「あー、外れだ、折角A組の奴らと戦えると思ってたのに、どうせなら1位の我羅琉牙那と戦いたかったな」

 

「しょせん、お前はあの程度でも活躍できない落ちこぼれ。今なら見逃してやるからとっととどっかに行ってくれ」

 

 ヴィランが俺を挑発してくる。その我羅琉牙那が俺なんだけどなー、…笑えてくるよ。

 

 …でもこいつの言ってることは間違ってる。明らかにB組及びA組の活躍できなかった面々を侮辱した。

 

「なあ、ヴィランさんよ」

 

「ああ?さっさとどっか行ってくれよ」

 

 

 

 

 

「…俺は今から怒るぜッ!!」

 

 

 

 

 

 …アイツらだって自分のなりたいヒーロー像に向けて頑張ってる。アイツらを侮ったことは後悔させてやらねえとな。




俺は今から怒るぜ!!…元ネタはポケモンBW2のヒュウの「オレはいまから怒るぜッ!!」。大体この時点でキレている。本文内でも言ったときには既にキレてる。
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