俺たちは発信機が示す場所に到着した。
何かを作る工場のようだが…。
そんな中、切島があるものを取り出す。
「なんだそれ、切島」
「暗視鏡だ、必要になるかなって思ってな」
切島が暗視鏡を持ってきていたようだ。そこそこな値段のはずだが…。
「っ…!?」
見ると切島が信じられないようなものを見たような表情をしている。
「どうした?」
「脳無がいた…!」
脳無だと!?
「Transform,レントラー」
俺はがんこうポケモンのレントラーに変身する。
こいつは透視能力を持っているのが特徴だ。
俺はすぐに透視能力を発動させてその場所を見る。
…脳無を作っている工場みたいだな。脳無が大量に機械の中に居やがる。
少なくともここがヴィラン連合の中核の場所であることは間違いないみたいだな。
俺たちが見ていると隣の建物から大きな声が聞こえてきた。
「でえええい!」
声の主はMtレディだった。巨大化した彼女が一気に足を振り下ろし、周りには建物が崩れる轟音が響き渡る。
周りを見てみるとベストジーニストやギャングオルカ、それに虎さんもここにきているようだ。
…どうやらあの消太さんたちの会見はブラフの意味もあるようだ。ヴィラン側も会見を行っている当日中に攻めてくるとは思っていなかっただろう。
俺たちはそれを見て安心し、帰ろうとしたときだった。
「チッ、お前ら伏せろ!守る!」
その瞬間…今まであったものがなくなっていた。
「あ、ありがと牙那君…」
「礼はいらねえ。音を立てるな」
実際俺も結構ギリギリなタイミングだった。もしかしたら発動できていなかったかもしれねえ。
「せっかく弔が自身で考え、自身で導き始めたんだ。出来れば邪魔はよしてほしかったな」
そして今まで建物があったところには一人の男が佇んでいた。
「さて…やるか」
周りに絶望を与える男、オールフォーワンが立っていた。
アイツが瑠莉姉が言ってたやつか…。
確かにやべえオーラしか放ってねえ。今まで戦ってきた奴らに比べたら半端ないもんだろう。
だが、俺は戦えねえ。今の俺はドラゴストームじゃねえ、ヒーロー候補生の我羅琉牙那だ。
ここで出て行くことも選択肢としてはあるだろう。だがそれは俺を表に表すということ。雄英に批判的な声が多い雄英にとってはさらに評価を下げてしまうことを考えればできない。
出久たちはそれを見て恐怖で体が動かなくなっているみたいだった。
その間にも他のヒーロー達を自らの個性でギリギリで回避させたベストジーニストに迫る。
「君の個性は弔とは性が合わなさそうだ」
その声とともにジーニストにとどめを刺す。
ジーニストでも大分強いのにマジかよ…。
あそこまでトップヒーローを捻れる奴はここにはいないだろう。
…そうしているうちにヴィラン連合の面々がやってきた。…勝己も一緒に連れて来られたみたいだ。
ってことは他にヒーロー達が攻めている場所があったということ。いつ来る…?
今、俺が戦えたら…。
違う、そんなことを考えても意味がねえ。
考えろ、ここから戦わずに離脱する方法を…。