64話
家庭訪問から数日後、消太さんによって俺たちは寮に集められた。
雄英高校の敷地内にあり、校舎から徒歩五分の場所にある"ハイツアライアンス"。ここが俺たちの新たな家になるところだ。
「とりあえず1年A組、無事に集まれて何よりだ」
消太さんが俺たちに対して言う。まずはそれに尽きるだろう。
「皆許可降りたんだな」
瀬呂が言う。確かに攫われた奴、意識不明になった奴など様々だ。
「私は結構苦戦したよ…」
「普通そうだよね…」
そう言ったのは意識不明になった葉隠だ。同じような目にあった響香も同様みたいだ。
「無事に集まれたのは先生もよ、会見を見た時はいなくなってしまうのかと思って悲しかったの」
蛙水が言う。確かに責任を取って辞任というものがありえた。消太さんがそれに返す。
「…俺もびっくりさ」
消太さんは話を続ける。
「当面は合宿で取る予定だった仮免取得に向けて動いていく」
その言葉に俺以外の全員がざわつく。
…まあ、忘れるのも当然だろう。
「大事な話だ、いいか 轟、切島、緑谷、八百万、飯田、それと牙那。この6人はあの晩あの場所へ爆豪救出に赴いた」
「「え…」」
その言葉に1Aのメンバー動揺を隠せずにいた、消太さんは言葉を続ける。
「その様子だと行く素振りは皆も把握していたワケだ、色々棚上げした上で言わせて貰うよ」
消太さんはさらに俺たちに向かって言う。
「オールマイトの引退が無けりゃ俺は、爆豪・耳郎・葉隠以外全員除籍処分にしてる」
「「「!!??」」」」
周りに緊張が走る。「…だが」と前置きをして消太さんは続ける。
「俺も行くことが分かってて止めなかったわけだ。君たちには正規の手続きを踏み、正規の活躍をして…信頼を勝ち取ってくれるとありがたい」
「「「はいっ!」」」
俺たちは消太さんの言葉に揃って返す。少なくとも消太さんから期待されていることには変わりない。
「以上!さっ!中に入るぞ元気に行こう」
消太さんの言葉の後、俺たちは寮の中に入っていった。
◇ ◇ ◇
俺たちは一階の共同スペースに連れて行かれた。
共同スペースは広く、テレビもキッチンもついた豪華なものだった。
「広キレー!そふぁぁぁ!」
まあ、案の定みんなはしゃいでる。
「牙那はテンションとかあがらないの?」
なんて反応をしない俺に対して響香が聞いてくる。
「別に…だな。こっちがキッチン…って嘘だろこのキッチン!最新式だし、すげー広い!こんなん使いこなせねーだろ!?」
「はしゃいでんじゃん」
俺もテンションが上がりまくっていた。
それに続いて2階。
「部屋は二階から、1フロアに男女各4部屋の五階建て、1人一部屋エアコン、トイレ、冷蔵庫にクローゼット付きの贅沢空間だ」
ここもなかなか…、十分すぎるなコレ。
ちなみに部屋割りは先生によって決められており、俺は勝己の隣の部屋になった。
「勝己ー、やかましくすんじゃねーぞー」
「うっさいわ、牙那!」
そんなことを言いながら、俺たちは事前に送ってもらっていた荷物を広げて自分の部屋を作った。、、