『─ヴィランによる大規模破壊が発生! 規模は○○市全域、建物倒壊により傷病者多数! 道路の損壊が激しく、救急隊の到着に著しい遅れ! 到着するまでの救助活動はその場にいるヒーローたちが執り行う! 1人でも多くの命を救い出すこと!』
一次試験と同じように、俺たちが居る控え室が機械音と共に開ききると、二次試験開始のアナウンスが高らかに響き渡る。
「とりあえず一番近い都市部ゾーンへ行こう!」
「なるべくチームで動くぞ!」
出久と飯田によって俺たちはまとまって行動する。勝己は切島と上鳴を連れて山岳ゾーンに向かったようだ。
その中で俺たちは早速泣いている子供を見つけた。
「あっち…!、おじいちゃんが!!ひっ、潰されて…!!」
「ええ、大変だ!どっち!?」
「なァんだよそれえ、減点だよォお!」
「「!!??」」
そういうことか!確かにこういうことが慣れている助けられるプロだからこそできること。
ヒーローらしくなかったらどんどん減点される。
なら、これは…、
「…頭から多量の出血、呼吸の変化、足もちょっとやられてるか…」
「き、牙那…?」
ぶつぶつと出久のように呟き始めた俺に対し響香が言う。俺はそのまま子供役の人に優しい口調で話し始める。
「…大丈夫。俺たちが来たからにはおじいちゃんも助けてみせるよ。おじいちゃんはどこにいたの?」
「…あっち」
俺の言葉でHUCの方は前の状態に戻った。これでいいのだろう。
「ありがとう。…こういうことだろ」
俺は出久たちに向け言い、そのまま続ける。
「出久この子を救護所へ。頭から血出てるから余りゆらさないように頼む」
「う、うん!大丈夫だからね!」
そう言って出久は元気づけながら他の学校の人が作り始めた救護所へと走りながら向かっていった。
出久と別れた俺たちはそのまま都市ゾーンへ向かう。
すると早速瓦礫に挟まれた老人の方を見つけた。
「…いや、コレどうやって入ったんですか。逆に知りたいっすよ」
とんでもない挟まり方をしていた。確か爆破の後から準備だから…
「細かいことはいいんだよ」
「…さっき、あっちで子供を一人見つけまして。俺の仲間に救護所へと向かわせました、安心してください」
まず、こういう人には親しいものが助かったという風に安心させるのが第一優先だ。逆に助けようとして先にアッチを助けてくれという人たちも結構いる。
「あなたもすぐに助け出します。Transform,レントラー」
俺はレントラーに変身する。透視できる目はこういうときに思う存分活かすことができるからな。
…見えた、あの辺りに1本噛ませばこの人の上の瓦礫はどかせるな。
「八百万、鉄骨を」
「もうできておりますわ!」
…さすが。計算はえーな、オイ。
「じゃあ、俺がまずはここに噛ませてっと!」
そして砂藤が鉄骨を瓦礫の隙間に入れる。
「じゃ、俺はテープで安全性を強化!」
さらに瀬呂がテープで瓦礫と鉄骨を固定させる。
「最後は私が!」
最後は麗日。上を固定したことにより取りやすくなった瓦礫を順に取っていく。
そして俺たちは救助を達成できた。
「意識はあり、潰されたときに足を怪我されたみたいですわ。出血もかなり」
救助され人は八百万がテキパキと状態を判断していく。
「牙那さん、救護室までお願いします。ここ居る面々だとスピードがあるのはあなたですので」
「任されたよ、八百万!」
俺はその人を背中に乗せて救護所へと駆けていった。