個性「tfポケモン」   作:W297

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94話

 

 

「…さあ、振り切るぜ!」

 

 

 

 それを見た天蓋はバリアを張りながら俺に向かって言う。

 

「やれるもんならな、やってみろ」

 

「行くぜ!シャドーボール!」

 

 俺は黒い球状の塊を天蓋に向かって放つ。だが、それは天蓋のバリアによって防がれる

 

「無意味だ」

 

「何が無意味だって?」

 

 だが、それは俺にとってはプラフでしかない。俺は呟く。

 

「…壁の破壊に時間がかかるのなら、まず発想を変えればいい」

 

「攻略できないなら、攻略しなければいいってね!壊すんじゃなくて、通り抜ければいい!」

 

「何だと!?」

 

 …これこそが俺がドラパルトに変身した理由だ。ドラパルトの特性は『すりぬけ』。どんな壁も透過して攻撃できるというものだ。

 

 勢いよく壁を透過した俺は、天蓋の前に迫っていく。

 

「ドラゴン、テール!」

 

「ぬぁぁぁ!」

 

 俺は天蓋に向けて俺の尾を思いきりぶつけ、天蓋を吹っ飛ばした。

 

 俺はそれを見て乱波とファットの方を見る。

 

「…やっぱ、お前はそうでなくちゃな」

 

 そこには切島が乱波の繰り出すラッシュを受け続けている姿があった。

 

 …まずは一安心だ。

 

 ここで折れたらアイツが求めるヒーロー像、守れるヒーローなんてなれやしない。

 

 その後、切島は倒れてしまったが、ファットが乱波から受けたダメージを吸着したことによるエネルギーをもとにして渾身の一撃を放ち、俺の攻撃によるダメージからなんとか復帰した天蓋がバリアを展開するもたやすく破られ、乱破と共に吹き飛んでいった。

 

「ホコタテ勝負…、こっちの勝ちや!」

 

 ファットは倒れた切島にも聞こえるように、堂々と勝利を宣言した。

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

「「…誰っすか?」」

 

「いや、ファットさんや!結果にコミットしたんや、流れで分かって!?」

 

 俺と切島はローファットの姿になったファットさんの姿を見て呟いた。

 

 本当にこんな感じになるのか…。

 

「こないなってまで…、大丈夫や、もう…」

 

「とりあえず、治療しましょう」

 

 だが、そんな俺たちに吹っ飛ばした方向から何かが動く音がした。

 

「殺し合いだ…、まだ俺は死んでない!!」

 

「タフすぎやろ…!バリアが緩衝材になったか!にしても…」

 

 乱波が立ち上がったのだ。ファットはそれを見て驚く。

 

「脂肪ももうない…!体力も使い切った…!どないしたら…」

 

「下がってください、ファット。ここは俺がやります。後一人ぐらいなら戦えます」

 

 俺は戦う態勢をとりファットの前に出る。

 

 だが、そんな俺たちに返ってきたのは予想外の答えだった。

 

「奥で応急処置位出来る、そのガ…男手当しろ」

 

 ……

 

 一瞬の沈黙があった後俺たち二人は顔を見合わせて口を開く。

 

「「罠やん(ですか)」」

 

 それを意識を取り戻した天蓋が止めようとする。

 

「勝手な真似をするな!暴力を貪るだけのケダモノがここにいれる理由を考えろ!貴様の役割はなんだ乱波!」

 

 だが、乱波は天蓋の腹を踏みつけ再び気絶させる。

 

「バリア張る余力もないんだろ、じゃ黙ってな」

 

 その後、乱波は続ける。

 

「命を賭すことでしか生まれぬ力!!そのぶつけあい!!だからよかった!!お前らはとてもよかった!!特に赤髪!!俺はお前が気に入った!!再死合をしよう!!傷を治せ!!次はちゃんと殺してやる!!」

 

 そういう乱波にファットが言う。

 

「逮捕されたら次なんてあらへん」

 

「知るか!誰も死んでないならドローだ!!」

 

 …無茶苦茶な理論だな、オイ。

 

「ちゃんともう一回殺りたいんだ、その男とよ」

 

 そう言って乱波は進んで行った。俺はファットに話しかける

 

「どうしますか、ファット」

 

「うーん…、牙那君はまだ戦えるんよな?」

 

「ええ、まだなんとか」

 

 それを聞いたファットは俺に言う。

 

「じゃあ、君だけイレイザー達と合流してき、俺と切島君はもう戦えんからここは乱波君の言葉信じるしかないわ」

 

「了解です、あの言動から大丈夫だとは思いますがね。お気をつけて」

 

「ああ、そっちも気ィつけてな」

 

 俺はそう言ってファット達と別れた。

 

 

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