ダシマ式僕のヒーローアカデミア「僕のハーレムアカデミア♥」 作:ダシマ
それはある夏の事だった。
「ねえ出久! 今度の休み暇!?」
雄英高校ヒーロー科1年A組の教室で、芦戸三奈が緑谷出久に話しかけてきた。
「どうしたの?」
「いや、今度の休み海に行かない?」
芦戸の言葉に皆が出久と芦戸の方を振り向いた。
「さんせー!!」
「オイラ達もー!!!」
「あ、悪いんだけどアンタ達はお呼びじゃないから」
「何でや!!」
「そういうの良くないぞー」
と、上鳴と峰田が参加しようとしたので芦戸が止める。当然出久ばかりに良い思いをさせたくない上鳴と峰田が粘る。
「芦戸さん。こればっかりは上鳴くんと峰田くんの言う通りやで」
「そうですわ」
お茶子と八百万が擁護した。これには上鳴と峰田も感動したが…。
「ここはやっぱり平等やないと。デクくんと女子全員で」
「そうですわ」
「あれ!!? 何か思ってたのと違う!!(大汗)」
自分達を仲間に入れる気がないと分かって、上鳴と峰田が突っ込んだ。
「当たり前だろ。お前らいやらしい目で見てくるし」
「きもちはわかるけど、そういうのはえんりょしてほしいわね」
「じゃあ緑谷もいやらしい目で見るのは禁止な」
「それじゃ海に行かない方が良いね…」
峰田の言葉に出久がそう言うと、空気が止まった。ヒロインズは「余計な事しやがって…」と上鳴と峰田を睨みつけた。
「いや、オレ関係なくね!?(大汗)」
上鳴が突っ込んだ。
「ねー。そんな事言わず行こうよー」
「まあ、テストも終わったしね…」
出久が考えていると、
「な、なあ。ここは平等に全員で行くってのはどうよ。海に行きたい奴は他にもいるだろうし…」
切島が妥協案を出してきて、結果的に皆それで承諾した。
(くぅぅ…!! 余計な事をして…!!)
(まあ、これで何とか海に行く約束をとりつけただけよしとしよか)
(水着を選ばなくては…)
(よく考えたらうち以外皆胸がでけぇんだよな…何でだ!!!)
(ちょっとがんばろうかしら…。峰田ちゃんがよろこぶのはいやだけど)
と、それぞれの思惑を胸に海水浴が行われる事になった。
「それじゃ雄英高校に集合な!!」
当日
「ランランラリルレロリララン」
出久が雄英高校にやってきた。すると爆豪と轟以外の全員が来ていた。
「あら、かっちゃんと轟くんは来ないんだね」
「そうなんだ。爆豪は何度も誘ったんだけど返信ねぇし、轟は都合が悪いって…」
「団体行動できねぇのなあいつら」
出久が切島や上鳴と話をしていると、
「デクくん!」
「出久さん!」
「出久!」
「出久」
「出久ちゃん」
ヒロインズが声をかけてきた。
「いい天気やね!!」
「絶好の海水浴日和ですわ!」
「いっぱい遊ぼうね!」
「……」
「きのうはねむれた?」
「うん」
出久がそう答えた。
(やっぱり緑谷羨ましいなこの野郎…!!)
上鳴と峰田はそう思っていた。
「それでは皆! バスに乗ろう!!」
飯田が号令をかけると、上鳴と峰田はアイコンタクトを取り、出久をかっさらった。
「あ―――――――――――――――――――っ!!!(大汗)」
そして出久は上鳴と峰田の間に挟んで座った。最前列。
「ここまでやるかい」
「まーなんつーの? あいつら喧嘩になるからさ」
「そう。安全に海水浴に行きたいのだ」
「納得!」
(あの野郎共…!!(激怒))
ヒロインズが嫉妬の炎を燃やしていた。
「…きょ、きょわい」
葉隠は遠くから怯えていた。すると隣にいた尾白が、
「そういえば葉隠さんは緑谷の事何とも思ってないの?」
「ううん。特に話した事ないし…」
尾白と葉隠が見つめ合った。
「尾白くんこそ、お茶子ちゃん達の中でいいなって思う人いないの?」
「えー…」
尾白が葉隠を見た。
「じゃあ一番いいなって思う女子は?」
「えっ…」
葉隠の問いに尾白が困惑したが、
「葉隠さんかな」
若干冗談交じりに言った。すると葉隠は顔を真っ赤にした。
「そ、そう…//////」
(あっ。何かこれ間違えたわ)
尾白はマズそうな表情を下。
「な、なーんて…。オレなんかじゃ…」
「いや、そんな事ないよ」
「!?」
尾白が葉隠を見た。
「じゃなきゃ…こうやって男の子に話しかけたりなんかしないもの…」
空気が止まった。そして葉隠が我に返った。
「…って!! な、何言ってるの私!!///// あはははあはは!! 暑すぎて変な事言っちゃった!! は、早くバスの中に行こ!!!」
と、葉隠が尾白の手を引っ張ってバスの中に入っていった。だがそれをクラスメイト達は見逃さなかった。
(尾白、葉隠。カップル成立!!!)
(ていうかいつの間にそういう関係だったんあいつら!!!(大汗))
で、バスの中はどうなったかというと…。
「尾白くぅーん。どういう事かな貴様…」
「緑谷の陰に隠れてそういう事をする奴だったんだな…」
「誤解だ!!!(大汗)」
尾白は上鳴と峰田に強制連行されて、問い詰められていた。そして葉隠はその横で顔を覆っていて、砂藤と口田に励まされていた。
そして我らが出久とヒロインズはどうなったかというと…。
「ちょっと梅雨ちゃーん!!」
「くじびきできめたじゃない…」
と、出久の隣の座を獲得したのは梅雨だった。
「何でも構いませんけど、蛙吹さんばかり贔屓されてませんか!!? これでも私コメント欄で推されてるのですよ!!?」
「メタ発言やめろ!! くそう…!!」
「まあ別にいいしー。水着新調したから期待していいよ♪」
「そ、それやったらうちやって…//////」
と、お色気発言する芦戸とお茶子。
「…上鳴さんと峰田さんは尾白さんの事情聴取に夢中ですわね」
「尾白には悪いが感謝するぜ」
「はーい!! そこ聞こえてますよぉー!!!」
「水着期待してますね!!!」
八百万と耳郎がぼそぼそ話すが、上鳴と峰田がリアクションした。そして出久は窓の景色を見てこう思った。
(かっちゃんと轟くんの判断はある意味間違ってなかったね)
その頃…
「……」
爆豪は自室のベッドで寝そべり、轟はトレーニングをしていた。
十分後
「梅雨ちゃん!! いい加減交代して!!!」
「そういう追加ルールは…」
「お金払いますから!!」
「ちょ、それは卑怯だろ!!!」
(いいもん。海に着いたらいっぱいアプローチするし、こういうの出久嫌いだもんね)
芦戸だけは大人しくしていた。
「仕方ない。大人しくしよか」
「そうですわね」
「あんまり騒ぐと出久も嫌だもんな」
(くっ…!!)
(見てる分は面白いけど、当事者は…ね)
出久は静かに目を閉じた。
恋する乙女たちの戦いはまだまだ続く。
おしまい
キャラクターファイル09
峰田 実(みねた みのる)
毎度おなじみ1年A組屈指の問題児。
女子生徒にセクハラしては毎回しばかれるもののちっとも懲りない、
ある意味強メンタルの持ち主。
出久がモテまくるのを快く思っておらず、イケメンも敵視しているが、
なんだかんだ言って情はある。
最近の悩みは出久がモテる陰で尾白と葉隠が滅茶苦茶仲がよく、
付き合ってるのではと思い始めている事である。