【試走】がっこうぐらし! RTA 学園ヒーロールート【完結】 作:haku sen
後、今回はちょっと区切りをつけたかったので、チョー短いです。すみません。
全く話しが進まない実況プレイはーじーまるーよー。
ぬわあああああん! 疲れたもおおおおん!
さて、様式美も済んだところで、今現在はバリケードを作り終わり、夜へと移行しております。
今居る場所はどうやら生徒会室のようですね。チョーカー姉貴とゆきちゃんがいないようですが……先に休んでらっしゃる? そっかー。
是非とも交流(意味浅)したかったのですが、残念です。明日にでもしましょう。
そして、見張り、というかバリケードの見回りですが、ぶっちゃけ夜はいりません。
夜は極端に『かれら』が少ない上に、わざわざ三階まで上がってくる物好きも少ないからです。
そして、未完成品であってもバリケードを作っておけば、一体や二体では壊されませんので、安心して寝ることができます。三体以上来たら終わりですけどね。
ただ、それを知るのは勿論プレイヤーだけですので、これを利用しない手はないでしょう。
はーい、私は深夜に見回りしまーす。
やはり女性に夜更かしは……などという
勿論、バレると大変ですが、バレなきゃ犯罪じゃないという迷言もあるので、バレなきゃ大丈夫です。
なので、飯食ってシャワー浴びたら寝ます。真夜中の見回り(仮)に徹するためにも早めに寝ておきましょう。
起きていたら好感度を上げることも出来ますが、どうせ好感度はヒーローすれば(以下略)。
では、やることやって寝ましょう。おやすみなさい。
やっはろー!
うん、良い感じですね。月が真上にあります。ちゃんと夜中に起きられたようです。
……しかし、妙に回復してますね。太郎丸を抱いた(文字通り)覚えはないのですが……。
まあ、得したことには変わりありません。気を取り直して、部屋から出ましょう。そのとき、
「あっ、幹久くん。お疲れ様」
おっ、見回りはりーさんでしたか。
月明かりに照らされて何とも色っぽく見えますね。運営はどういう意図でこの差分を作ったんでしょう。
はーい、じゃあ後はホモくんに任せて寝ましょうねー。ほら、行った行った。女はお呼びじゃねぇんだよ。(豹変)
……よし。りーさんがホモくんに促されるまま、寝室(仮)へ向かったら行きま──せん。もう少し様子を見ましょう。
良くあることなのですが、事前にフラグなど立てなくともイベントが発生することがあります。
ちょっとした会話程度の時もありますが、ゴリゴリの好感度イベントの時も普通にあります。
もし、そのようなイベントが起きるときにホモくんが居ないと、警報が鳴ったように全員で探し始めるはめになりますので気をつけましょう。(2敗)
なので、動き出すのはもう少しだけ待ちます。
…………ヒャッハー! もう我慢できねぇぜ!
ここまで待ってウンともスンとも言わないのであれば大丈夫です。
真夜中の学校、寝静まった彼女たち、起きているホモ、これらの要素が揃っていて何も起きないはずがありません。
あんなこと(物資集め)や、こんなこと(経験値稼ぎ)をしに行けると考えただけで……なんていうか……その…下品なんですが──
「──本城……何してるの?」
それはこっちの台詞なんですけど?(半ギレ)
何でチョーカー姉貴がこんな時間に……って、似たような時間帯から休んでましたね。ということは、ゆきちゃんも起きてきているのか。
「ああ、ゆきなら太郎丸? と一緒に寝てるよ」
ゆきちゃん、いっつも寝てんなー。
いや、そんな事よりもチョーカー姉貴ですよ。眠れないのは分かりますが、廊下に出てくる理由が分かりません。
これでは、あんなことやこんなことが出来ません。何とかして部屋に戻って貰わなければ。
……ナズェミデェルンデェズ!
「……横、いい?」
ダメです。
と言いたいところですが、ホモくん自身に断る理由がないため、選択肢そのものがありません。
あちゃー、そのままイベントに入っちゃいましたね。仕方がありません。あんなことやこんなことは諦めましょう。
ただ、職員室には行きます。予定とは違いますが、ある意味チャンスですね。あのSAN値直葬マニュアルをどうにかしましょう。
めぐねえがマニュアルを見るか見ないかで、雨の日の生存が大きく変わると言っても過言ではありません。
見た場合、めぐねえ自身が乗り越えるか、それとも周りが察して支えることが出来れば、ぐーんと生存確率は上がるでしょう。
しかし、上記のことが無理であれば、ほぼ原作同様のことが起きる確率が高いです。
そうなると、くるみやホモくんが噛まれる可能性が高くなりますし、そもそも本末転倒です。
今回のめぐねえなら大丈夫そうではありますが……ここは堅実に行きます。
「その……ありがとう。本城が見つけてくれなかったら、私は……生きてなかったと思う。だから、その……ま、また、ちゃんとお礼は言うから! お、おやすみ!」
どうやら終わったようですね。時間的にも職員室でマニュアルをどうにかしたら、そのまま朝を迎えそうです。パパッと済ませましょうか。
さあ、職員室に一直線です。そして、そのまま戸棚の……こ↑こ↓にありましたね、マニュアル。
これで、ホモくんのSAN値が逝ってしまいますが、回復する手段は多くありますし、行動に支障が出るのは最初だけです。後、効果が出るのはイベント後ですから今は気にしなくて大丈夫です。
さて、選択肢として『残す』『破棄する』『持って帰る』とありますが、ここで少し待ちます。すると……『破り取る』という新たな選択肢が出てきます。
これで任意の場所を破り取ることが出来るようになります。今回は地図の項目以外を破り取ってしまいましょう。ただ、その破り取った物は破棄できないので注意が必要です。
これで大丈夫です。元の棚に戻しておきましょう。後々、めぐねえが読んでくれます。
こうすることによって、めぐねえたちがデバフを受けずに、地下を解放することができます。
地下は現段階では行くことはしませんが、解放しておけば学校が炎上した際に確定で助かります。
一見、メリットばかりのようにも見えますが、千切られているので、めぐねぇを筆頭に不審がられますし、場合によってはその破り取った紙片を持っていることがバレる可能性も高いです。
それに加えて、めぐねえほどではありませんが、ホモくんが代わりに抱え込──ファッ!? なんでっ!?
いやいや、可笑しいでしょう!? こんなに減るなんて見たこと無いんですけど!? 普通はちょっとじゃん!? そもそも────。
……失礼。取り乱しました。
えーっと、ですね。本来ならばちょこっとステータスの上限が削れるだけで済むんですよ。
ですが、今のホモくんはちょこっとではなく、ゴリっと……それは、もうエグいぐらいゴリっと削れております。
それこそ、めぐねえと同じぐらいのデバフを受けてしまっていると言っても過言ではありません。なんでや。
これは、ヤバイですね。ギリギリ許容範囲内ではありますが、雨の日がちょっと……。
そもそも、何故ホモくんがこんな精神的ショックを受けたんでしょうか? なんかあったかな~。
…………まあ、大丈夫でしょう。ガバの内には入りません。
結局はホモくん以外が助かれば良いだけですので、誤差だよ、誤差。そういった厄介ごとは全てホモくんに抱え込んで貰いましょうねー。(外道)
さて、これで今日やれることはやりました。いろいろと失ったホモくんもこれ以上は酷使出来そうにありません。
じゃけん、朝が来たらそのまま仮眠を取りましょうね~。
「ふぁ~……おはよう、もとくん」
やっと起きたか、この要介護者め! それじゃあ、後は任せた! もう寝る!
っと、言ったところで今回はここまでです。
ご視聴ありがとうございました。
§ § §
夜の帳が下りた二日目の夜。
未だ不安要素は多いが、彼女たちの表情は初日ほど強張ったものでは無く、比較的に落ち着いたものであった。
それは、ここが屋上という屋外では無く、まだ比較的に綺麗な状態で残っていた生徒会室という屋内だからであろう。
加えて、全員の前にはそれぞれ種類の違うカップラーメンが置かれていた。
「何か、初日に比べたら凄い見違えたよな」
「そうね。人工的な光がここまで心安らぐものだとは思わなかったわ」
「あれ、
「それなら、めぐねえが呼びに行ったよ……あ、お帰りめぐねえ」
「だから、佐倉先生です!」
電気ポットを机の上に置き、そのままプラグを壁にあるコンセントに繋げた。
そして、電気ポットにランプが付いたのを確認出来ると、一同はほぼ同時にほっとする。どうやら、電気は通っているらしい。
「めぐねえ、二人は?」
「二人なら、そのまま校長室のソファで一緒に寝ててね……起こすのも忍びないかなって」
「そっか……で、結局のところ柚村は大丈夫だった?」
「ええ、絶対に大丈夫とまでは言わないけど、噛まれた痕は無かったわ。だから、今のところは大丈夫だと思う」
ただ、随分と衰弱していたわ、と悠里はそう締めくくり、お茶が入ったコップを手に取る。
それもそうだろう。自分たちとは違い、単身で……しかも、あの閉鎖空間の中で一日を過ごして居たのだから。
状況が分からず、時折聞こえる物音に驚き、恐怖し、心身ともに疲弊していたに違いない。
そう考えると、幹久が彼女の存在に気が付くのにもう少し遅ければ、手遅れになっていた可能性が高いだろう。
「命の恩人だな」
「運が良かっただけだろ……彼女の運が」
何処か、茶化すように胡桃は隣に座っている幹久に声をかけたが、それを幹久は上手いこと避ける。
そのやり取りを見ていた悠里は微笑ましいものを見るように目を細め、揶揄うように言った。
「二人ともいつの間にそんな仲良くなったの?」
「……へっ?」
それに胡桃は鳩が豆鉄砲を食らったような顔を浮かべる。そして、何故か急に恥ずかしくなり、慌てて何かしらの言い訳を口にしようとしたが、その前に幹久が口を開く。
「恵比須沢は誰に対してもこんな感じだろ?」
至極当然、それが当たり前、とでも言わんばかりに彼は真顔でそう口にした。
それに不満が出るのは、言われた本人だ。
恥ずかしくなった気持ちが急速に引いていき、代わりに浮かんできたのは一抹の不満と心外だ、という気持ち。
胡桃自身、何故そう思ったのか分からないが、それでも気分が良いとは言えない。
故に、その不満が表情に表れ、胡桃の場合は表情だけに飽き足らず、行動にも表れる。
「いっ!?」
突如として襲う太ももへの激痛。それに、幹久は表情を歪ませながら真横を見た。
何故? と言った幹久の無言の問いかけに幹久の太ももを抓った胡桃は、ぷいっと明後日の方向に顔を反らす。
それに、幹久は心底困惑し、助けを求めるように悠里と慈を見た。
「えーっと……本城くんって、そういうタイプなのね」
「そういうところは叔母さんにそっくりね」
悠里は意外とでも言うように目を丸くし、慈は心当たりがある光景に苦笑いを浮かべる。
ただ、それで幹久が分かるわけもなく、困惑を強いられ、疑問符を浮かび上がらせるだけだった。
対して胡桃もこの不満が何を意味しているのか分からない。
好意? それとも、また違う感情?
仮に、これが好意から来るものであるのであれば、自分は何て尻軽な女だろうと胡桃は自嘲する。
ただ、胡桃はこの感情が先輩に抱いていたものとは違うものだと不明瞭ながらも理解していた。
「さあ、みんなご飯にしましょう! ……カップラーメンだけど」
慈の言葉で先ほどの雰囲気が霧散する。
久しぶり……と言ってもたった一日程度の差だが、随分と長いこと食べていなかったかのように、久方ぶりの温かい食事に全員が感動を覚える。
そして、少し前まで当たり前だと思っていた日常の味が、高級料理店で食べる食事のように思えてくる。
三者三様に思い出すことは違えど、その場にいる全員がたかだか数百円のインスタント食品に涙を流しかけた。
そんな感動的な食事も終わり、全員はこの後のことを話し合うために気分を入れ替える。
「見張りは立てるべきだろう。用心に越したことはない」
「私もそう思う。ちょっとあのバリケードじゃあ不安だし、定期的に見回りした方がいいと思う」
「そうね……先生、どうします?」
悠里の一言で全員の視線が慈に集中する。何であれ、今は彼女が唯一の大人であり、頼れる存在なのだ。
故に、そういった決定は自然と慈に委ねられていた。
「……うん、見張りは立てましょう。時間に関しては──」
「深夜は俺が。だから先に休んでもいい?」
「じゃあ、私はこの後すぐにしようかな」
「分かったわ。ああ、それと更衣室のシャワーが使えるのは聞いた?」
「ああ、めぐねえから聞いた。じゃあ、悪いけど先に休ませてもらうわ」
「おう、しっかり休めよな。先生もそれでいいだろう?」
幹久が席を立った後に言うのは少々遅い気もするが、胡桃は慈の確認を一応は取った。
それに、しょぼくれた雰囲気を纏う慈は首をゆっくりと縦に振る。
「──……生徒たちの自主性が高くて先生は嬉しいです……」
周りは暗く、音も殆ど聞こえない。身体を起こしてみれば、自身の腹を枕代わりにして寝息をたてる由紀の姿があった。
その横には丸くなって寝ている小さな柴犬もいる。
確か……太郎丸とか言っていたっけ、と思いながら由紀を慎重にどかし、自身に被せられていた毛布を由紀に掛ける。
……そうだ。自分は助かったんだ。
寝る前に聞いた状況を考えれば助かったとは言えないだろうが、それでも自分は今こうして生きている。
『三年の
思い出すのはトイレの個室に籠もっていた時に聞いたあの声。
あの時のことはどうやら衝撃的だったようで、何度も頭の中で繰り返し流れているような感覚があった。
貴依はそれもそうだ、と自分で肯定する。
あの声のお陰で自分は今こうして由紀と再び出会い、他の生存者たちと同じ場所に居られている。
貴依は半分ほど中身が減ったペットボトルを持って外に出る。
幸い、廊下は月明かりに照らされよく見えた。少し幻想的な情景だが、所々割れた窓ガラスと汚れた廊下が気持ちを現実に呼び戻す。
そのとき、足音が聞こえ、そちらの方を向けば、ちょうどこちらに気がついたような仕草をする幹久の姿があった。
「本城……何してるの?」
「いや、そっちこそ、こんな時間に……ああ、さっきまで寝ていたからか。丈槍は?」
随分と察しが良いな、と思いながらも貴依は答える。
「ああ、ゆきなら太郎丸? と一緒に寝てるよ」
あの調子だと、朝まで起きないかもしれない。
「そっか……ああ、えっと、ご飯なら生徒会室にあるから好きに食べて良い。それと、更衣室にあるシャワーも好きに使える」
「随分と……なんか、至れり尽くせりだね」
昨日までは考えられなかった言葉の数々に貴依は衝撃を受けた。
「何、助かった後ぐらいはそれぐらいしても
「それは、そうだけど……後々大変だろ」
水なんて有限だろうし、食料に関してもそうだ。こんな状況だからこそ無駄には出来ない。
「まあ、そうは言っても……なんかこの学校って無駄に設備がいいし、割と大丈夫そうなんだよな」
強制するつもりはないらしい。幹久は特にそれ以上のことは何も言わず背を壁につけて、その場に腰掛けた。
その側に、月明かりに反射して光る金属バットとリュックサックを置いて、幹久は廊下の奥に見えるバリケードを見る。
見張り、そんな言葉が頭に浮かぶ。そして、それは間違っていないだろう。
「……隣、いい?」
気がつけばそんな言葉が出ており、幹久も特に拒まず仕草だけで了承の意を示した。
貴依は一人分の距離を開けて座り、膝を抱え込む。
互いに無言。
幹久から何か言うことも無く、貴依も隣に座ったまでは良いものの、何を話したら良いのか分からない。
「……っ」
何か喋ろうとして、口を開き、息を吸って……口を閉じて。
それを何度か繰り返したのち、貴依は大きく息を吐いた。
「……ねぇ、本城。一年の頃、クラスが一緒だったの覚えてる?」
長く続いた沈黙を破る言葉がコレ。自分で言っておいて、何とも情けなく感じる。
「一年? ……んー、多分覚えてない。てか、柚村は一年の頃からそんな格好じゃ無かったろ?」
言われて気が付く。まだ入学して間もない頃は今より、もうちょっと控え目だったのは確かだ。
それに、と続けて幹久は言った。
「何か、接点とかあったっけ?」
「……いや、別に」
そう、本当にただ一緒のクラスだったというだけ。何かしらアクシデントがあったとか、記憶に残ることがあったか、そんな青春の1ページに刻むようなことは一切無かった。
ただ、こちらが一方的に覚えているだけだ。
またも沈黙が場を包む。加えて気まずい雰囲気も混じり始めている。
違う、こんなことを言いたかったわけじゃないだろう。
何度も口ごもり、何度も唾を飲み込み、何度も息を吸って、そして、ようやく言葉が出た。
「その……ありがとう。本城が見つけてくれなかったら、私は……生きてなかったと思う。だから、その──」
目が合う。視線が交差する。
「──ま、また、ちゃんとお礼は言うから! お、おやすみ!」
それだけ、一方的に言って貴依はその場から離れた。
急いで、だが由紀を起こさないように静かに部屋に戻り、大きく息を吐いた。
身体の奥底が熱い。額に汗が滲む。
ただ、助けてもらったお礼を言うだけだったのに、何故こうも緊張しなければならないのか。
ペットボトルに残っていた水を一気に飲み干す。
熱が冷め、動悸も落ち着き始めるが、異様なまでに目が冴えている。夕方になる前から寝ていたというのもあるが、今日はいろんな意味で眠れそうにない。
いろいろと書きましたが、結構省いてます。りーさんとか、めぐねぇとか、睡眠時の回復だとか、小説パートで触れられていないところは、省いた後だと思って貰えれば。
ですが、まあチョーカー姉貴は出来る限り書けたかな、と思っているので私は満足です。満足したので失踪します。
後、次回から4対6の割合で書いていきたいと思っているので、若干小説パートが薄くなるかもしれません。