今回とあるキャラによく似たキャラがチョイ役で登場しますが、あくまでもよく似たキャラ、他人の空似です。
それは、翔鶴さんが出来た日の夜に言われた。
「あ、そうだ。みんなに言い忘れてたことがあったんだ」
「なんだい? 司令官」
「翔鶴さんの部屋なら、しばらくは暁達と同じ部屋に……」
「違う違う。翔鶴は知らないけど、昨日余所の提督が来てたでしょ?」
「はいなのです」
「それがどうかしたの?」
「明日、その提督と演習があるから」
そんな突然の発表の次の日の昼。暁達の前には今日の演習相手である提督と、その艦娘達がいるんだけど……え? 本気でやるの? と思わず口に出してしまいそうになるほどの相手なのよね。生まれて日の浅い、練度の低い暁達じゃあまず勝てないと言えるような相手……それは。
「よう氷狐、一昨日ぶり。まさか本当に演習するとは思わなかったぜ」
「ようこそ、霧雨(きりう)大佐。出撃よりも安全に、かつ多くの経験を得るには格上との演習が必要だって、紫(むらさき)も言ってましたからね」
「へぇ、その格上に私を選ぶなんて分かってるじゃないか」
「いや、あなた以外に暇な人がいなかっただけですよ、霧雨大佐」
「お前なんでいつも私にだけ毒を吐くかな!? つかなんで敬語!?」
「あなたの艦娘に聞けばいいでしょう? それから、私の方が階級は下なので敬語は当然です」
「いやでも、紫は大将……」
「紫はいいんです。今はいないから」
今司令官と話しているのは霧雨 真理(きりう まり)大佐。ウェーブの掛かった長い金髪が特徴の女性提督ね。何でも司令官とは古い知り合いで、司令官が妖怪だと知る人物の1人なんだって。上層部には司令官のことを知ってる人が他にもいるらしい。司令官……意外にコネクションを持ってるのね。因みに、女性提督は提督という職業柄数は少ない……訳ではなく、それなりにいるらしいわ。
それはさて置き、この無謀とも言える演習が短期間で暁達の練度を上げる為のものだって言うのは理解出来た。確かに演習は双方に致命的な損傷が限りなく出ないように、主、副砲、機銃はゴム弾、魚雷の弾頭には通常の爆薬ではなくペンキが詰まった演習用の物を使うし、安全に限りなく近い。だけど当たればそれは痛いし、負けるのはイヤだから双方必死になる。
「なぁ、なんで氷狐はあんなに私を邪険にするんだ?」
「提督が氷狐のアップルパイを食べたからデショウ」
「私が見た時はお団子横取りしてましたね」
「榛名が見たのはどら焼きを横取りしてるところでした」
「彼のアイスを勝手に食べたりもしてましたね」
「食い意地が張り過ぎだ」
「やれやれ……」
霧雨大佐の艦娘……つまり、今回の演習の相手が金剛型戦艦一番艦“金剛”、二番艦“比叡”、三番艦“榛名”、四番艦“霧島”、長門型戦艦ネームシップ“長門”、伊勢型戦艦二番艦“日向”……全員戦艦なのです。しかも全員改装を受けているらしく名前には“改”が付くそうで、金剛さんと比叡さんに至っては“改二”なんだそうです。っていうかそれだけ司令官のおやつ横取りしてたらそりゃあ司令官も怒るわね。部下である艦娘からも冷たい目で見られてるし。
それはともかく、この6隻が暁達の演習相手。言いたくはないけれど、勝ち目なんて全くと言っていいほどない。こちらは駆逐艦4隻に正規空母1隻の5隻。数、火力、装甲、射程、あらゆる要素で負けている。幸いにも演習はゴム弾、ペイント魚雷の着弾位置から小・中・大破、及び撃沈判定が下されるから、普通は殆ど効かない暁達の主砲でも、当たりどころが良ければ撃沈判定をもぎ取れる。だけど、こちらの射程距離に入るまでに向こうから大量の弾幕に曝される。そもそも戦艦の方が砲門の数が多いのだし、練度の差もあって射程距離に持ち込むこと自体が至難の業になってしまうし……ダメね、暁達だけではどう足掻いても勝てる未来が見えない。せめてもう1隻……同射程距離の艦娘が居れば良かったんだけど。
「悪かった、悪かったよ! お前たちまでそんな目で見んなよな……ってそろそろ時間か。じゃあな氷狐。頑張ったらイイコトがあるかもよ? ほら、行くぜ」
それだけを言い残して、霧雨大佐はこの場から去っていった。多分、演習の準備に行ったのね。暁達も準備をしないと……とは言っても艤装の弾薬の交換はもう妖精さん達がやってくれているし、暁達がやることは艤装を取りに行って装備すること。もう1つは……作戦会議ね。
「さて、どうしようか」
「正直、戦力に差がありすぎる。いくら演習とは言え、負け戦は好きじゃないよ司令官」
「ごめんね? 響。それにみんなも。だけど、短期間で練度を上げるにはこれしかなかったんだ」
「なんで短期間で練度を上げる必要があるの?」
「いつ本部から出撃命令が来るかも分からないからね。今の内に経験を積もうと思ったんだ」
確かに、司令官と電が鎮守府に来てから一週間くらいだっけ? 他の鎮守府ならどうかは分からないケド、戦力も集まってきたし、いつまた出撃するかも分からない。流石にいきなり最前線に出されることはないだろうケド、それでも経験の有る無しでは生き残れる可能性にかなり差が出るし。
とりあえず、司令官がなんでこんな勝ち目のない演習を組んだのかは暁達も理解した。響が言ったように負け戦は嫌だし、何の相談もなく演習が決まっていたことにはちょっぴり不満だけど……それも別にいい。ただ、少し気になるのは……。
「ねぇ司令官。指揮の経験はあるの?」
雷に先に言われてしまったケド、暁が気になったのもそれ。暁達が出撃したのは響を助ける為の1回だけで、後は遠征ばかり。響の時も、作戦目的こそ伝えてくれたケド、後は暁と電の判断で戦闘をしてたし。でも、実はこれが正しかったりするのよね。
軍艦時代の身体がない艦娘となった現在、普通なら提督は鎮守府から出ることはない。やることは作戦目的の通達、戦闘終了後の進軍撤退の指示くらいで、それら全ては通信機から行う。戦闘中、航行中は提督から艦娘の姿は見えないから指揮のしようがない。そのため、戦闘及び航行は暁達艦娘の判断で行われるのです。航行の時は羅針盤を使うんだけど、深海棲艦のいる海域では針が荒ぶってなかなか目的地に着けないこともあるんだって。使ったことないケド。
「指揮? うん、戦艦の艦娘から教わっていたし、ある程度は出来ると思うよ。それに、僕は普通の提督とは違って、みんなと同じ視点に立てるからね」
「確か、意識体でしたっけ?」
「うん。よく覚えてたね翔鶴」
「ありがとうございます♪」
司令官は思い出すような仕草をして答えた翔鶴さんを誉めると翔鶴さんの頭を撫で、翔鶴さんは嬉しそうに笑い、響達は羨ましそうに翔鶴さんを見る……流石翔鶴さん、嫉妬の視線に一切動じないのね。暁は別に羨ましくなんか……羨ましく……いいなあ翔鶴さん。
こほん。翔鶴さんには既に響の事例に司令官が妖怪であることは伝えてある。勿論この2つも翔鶴さんはあっさりと受け入れたわ。肝が据わっているというか、マイペースというか……おっとりとしてにこにこしている翔鶴さん、凄くキレイよね。暁も翔鶴さんみたいなレディーに……いやいや、暁はレディーだもん。
「翔鶴が言ったように、僕は意識体として君達の側にいることが出来る。提督として、その場で指揮ができる。それは他の提督には出来ないアドバンテージ……になるかどうかは僕次第だけどね」
「じゃあ今回の演習も意識体を?」
「そうだよ」
意識体……電の後ろに浮いていた幽霊みたいな状態よね。確かあの時は、電に妖力を流し込んで、その妖力を媒介にして意識だけを電に取り憑かせたんだったかしら。その妖力を流し込む方法が……ちゅー、なのよね。今回も電とするのかしら。だったら……イヤ、だなぁ。
「演習は暁を旗艦に第二艦を電。以降響、雷、翔鶴の順番で艦隊を編成。初期陣形は翔鶴を中心に輪形陣、以後は戦況によって変更します」
【了解!】
「あの、司令官さん」
「なんだい? 電」
「その……ちゅーは……するんですか?」
電の言葉を聞いて、司令官以外の暁を含めた全員が真っ赤になった……翔鶴さんまで赤くなったのは正直意外よね。さっきも考えたように、司令官が意識体となって取り憑く為には妖力を流し込む必要があって、その方法がちゅー。艦娘だって立派な女の子、初めてのちゅーは大切なものなの。好きな相手と良いムードの中で……なんて考えちゃうものよ。いえ、別に司令官がダメって訳じゃないのよ? むしろ良……ってそうじゃないでしょ暁。
「別にちゅーじゃなくても妖力は流し込めるよ? でもそれ以外だと時間がかかるし、流す妖力の総量も減っちゃうからちゅーの方が良いってだけで……勿論、無理強いなんてしないよ? 電の時は時間がなかったから、強引にしちゃったけど……ごめんね?」
「いえ、司令官さんが謝ることじゃ!電は初めてが司令官さんで嬉しかったですし、その、あの……ぁぅ……」
「あはは、ありがとう電。じゃあ、今回も電に」
「待って」
声を出したのは、暁。正直、出した暁自身がびっくりしてる。ただ、また司令官と電がちゅーをする姿を見るのがイヤだった。
「旗艦は暁でしょ? だったら、暁がする」
「……いいのかな? 暁は。確かに旗艦に取り憑いた方が戦況を見るには適しているけど、旗艦だからってすることもないんだよ?」
「いいの。それに、暁は一人前のレディーなんだからちゅーくらい……司令官だけだからね」
「そっか……じゃあ、暁」
私が何を言ってるのか、自分でも分からなくなってきた。ただ、とんでもなく恥ずかしいことを言ってるってことだけは分かる。でも後悔や不安はない。あるのは……期待。今でも司令官と電がちゅーした姿が思い浮かぶ。あの時の電の幸せそうな、気持ちよさそうな……そんな顔。それを思い浮かべれば、否が応でも期待は高まる。
司令官の手が、暁の後ろ髪を撫でる。子供にするようなものじゃなくて、神聖なものに触れるかのような触り方。子供じゃなくて、ちゃんとレディーとして見てくれてることが分かる。少しずつ、司令官の顔が近付いてくる。司令官の目……綺麗な蒼をしてるのよね。真っ青って訳じゃなくて、深くて、それでいて澄んだ、宝石みたいな……あ、ダメ、これ以上は恥ずかしくて目を開けてられない。でも、これだけは言っておかないと。
「ねぇ、司令官」
「なんだい?」
「子供が出来たら……せ、責任取ってね?」
瞬間、世界は確かに凍った。
「お、やっと来たか」
「遅れマシタカ?」
「まだ始まってもいないぜ」
私が今回の演習の観客席代わりとなっている鎮守府の軍港にやってきた時、そこには既に“彼”の今回の演習相手である霧雨大佐がイマシタ。今の霧雨大佐はその身1つしかなく、艦娘と連絡を取る為の通信機も見当たりマセン。それは指揮など要らないという慢心……ではナイ。そもそも彼女は指揮らしい指揮などシナイのデース。彼女が出撃前、演習前に言うのはいつも一言ダケ。
“サーチ&デストロイ”。戦艦の持つ圧倒的火力を持って見るエネミーの全てを殲滅するスーパーパワーファイター。それが霧雨 真理大佐。砲雷撃戦はパワーだぜ! が彼女の口癖デス。
「しっかし、不思議だよなあ」
「何がデスカ?」
「私んとこのあいつと同じ名前と姿なのに、全然違うお前がさ」
「当然デース。ベースは同じでも、歩んできた時間が違いマース」
艦娘は、唯一の存在ではアリマセン。私と同じ名前、姿をした艦娘なんてたくさん居マス。彼の元にいる駆逐艦、空母の艦娘も、たくさんいるのデース。デスが……だからと言って全てが同じというワケでもアリマセン。私が“私”というオンリーワンであるように、たくさんいる艦娘は全て、オンリーワン。同じに見えて、その中身も、想いも、強さも、何もかもが違うのデス。
「私んとことどっちが強いかね?」
「ついこの間までティーチャーをしていた私より弱かったら逆に問題デスヨ。デスが……」
「ん?」
「私と彼が組めば、負けマセン」
断じる。“彼”は私の元教え子であり……明日から私の“提督”となる。彼には私の知識、経験を学ばせマシタ。彼のことは私が良く知っているし、私のことも彼が良く知っている。仮想敵として相手したこともあった。提督として艦娘を得た場合での艦娘役として共にバトルしたこともありマシタ。そして……そう過去の日々を思い出して、自分の唇を人差し指でなぞる。
「さぁ、あなたの艦隊はどこまで戦えマスか?」
ねえ? 氷狐。
「う~……う~っ……」
場所はさっきと変わって海上の暁達側のスタート地点。暁達は司令官の言った通りに輪形陣を取り、後は開始の合図を待つだけ……なんだけど、私は今、この場から逃げ出したいほどに恥ずかしくて恥ずかしくて仕方なかった。ああ、周りの視線が生暖かいのが分かる。暁の後ろにいる意識体の司令官が頭をなでなでしてるのが分かる……感触ないケド。
だって仕方ないじゃない! ちゅーしたら子供が出来るって本気で思ってたんだもん! そしたら司令官がちゅーした後に“ちゅーしたくらいじゃ子供出来ないよ? そもそも艦娘が子供作れるかも分かってないし”って苦笑いしながら言うのよ? あまりの恥ずかしさにちゅーした時の嬉しさとか気持ちよさとか幸福感とか全部吹き飛んだじゃない! う~っ、こんなのが初めてだなんて……こんなの、全然レディーじゃない。
『暁、もう恥ずかしがる時間は終わりだよ』
「……了解」
そう、恥ずかしがる時間はもう終わり。そう考えた瞬間、軍港から上がった信号弾が演習開始を告げる。瞬間、翔鶴さんが矢筒から艦載機の矢を取り出して弓につがえ、上空に向かって放った。飛んでいった矢は偵察機へと変わり、敵艦の位置を探りに行く。
翔鶴さんは艦載機を矢として放つことで発艦させ、飛ばした艦載機によって偵察、航空戦を行うことが出来るタイプの正規空母の艦娘。相手の艦娘は全て戦艦だから制空権を得ることは容易い……というのが始まる前に司令官が言ってたこと。
「撃ち落とされたりしないの?」
『大丈夫だと思うよ。ほら、帰ってきた』
司令官の言った通り、翔鶴さんの飛ばした偵察機は全機戻ってきた。そこから得た情報は、敵艦の詳細な位置。ここから約30Km離れた位置、陣形は単縦陣。どうやらその場所がスタート地点らしく、敵艦はその場から一切動いていないとのこと。
「誘ってるね」
「強者の余裕って奴かしら?」
『まぁ僕達は近付かないと砲雷撃戦出来ないし、翔鶴の艦載機だけじゃ向こうにダメージは与えられないだろうしね。当たらないだろうし』
そう言って、司令官は考え込む仕草をする。大人と子供が共存したような司令官だけど、真剣な顔はまさに大人の顔……不謹慎だけど、この顔を間近で見られるのは役得ね。
でも、この状況を司令官はどうするのかしら? 暁なら……近付くしかない。降ってくるであろう弾幕の雨を必死にかいくぐって懐に飛び込んで、致命弾を当てる……ダメ、かいくぐれるイメージが浮かばない。着弾の波に足を取られ、そのまま撃沈判定まで持っていかれるわね。それが暁の……いえ、今の暁達の限界。司令官なら……どうするの?
『……よし。駆逐艦の全員は全速前進。燃料のことは考えなくていいから、最速でお願いね。翔鶴は微速前進しつつ、戦闘機と爆撃機を飛ばして。それから、偵察機を暁達の上空に追従するように配置。出来る?』
「出来ますが……どうして偵察機を?」
『飛んでくる敵艦からの砲弾を早期に察知して、暁達に知らせる為だよ。それから、駆逐艦のみんなには……ちょっとした裏ワザを教えてあげるよ』
「「「「裏ワザ……?」」」」
「私んとこは待ちの姿勢か……まぁ近付いてきたところに弾幕浴びせりゃいいしなあ」
「対する彼の艦隊は……全速前進、デスカ。確かに近付くしかないデスガ……」
双眼鏡で双方の状況を見ながら考える。霧雨大佐の艦隊は……相手を舐めていると言えば確かにそうだが、彼の艦隊とはそれだけ練度に差がある。しかも相手には射程の短い駆逐艦と、艦そのものは何の火力もない空母1隻。制空権を握られているとは言え、練度の低い空母が飛ばす艦載機からの攻撃なんてものの数ではない。勿論当たれば判定を取られるから油断は禁物デスガ。
気になるのは、駆逐艦が出している速度。明らかに燃料を無視した、スペック以上のスピードが出ている。その速度では急な旋回や軌道変更も出来ないデスガ……彼が下した作戦だというのなら、意味がないハズがない。
遂に、霧雨大佐の艦隊から主砲が発射された。主砲の速度と駆逐艦達の速度、双方の距離から考えて、着弾までに10秒もない……ん? 駆逐艦達の艤装の主砲が全て後方に向いて……。
「あれは、マサカ!?」
「ん? おい、マジかよ!?」
主砲から砲弾が発射されて海面に着弾し、“その衝撃を使って”爆発的に加速する。それは、私が彼に……氷狐だけに教えた、艦娘だからこそ出来る裏ワザ。
私と霧雨大佐が驚愕している間に駆逐艦達は戦艦からの砲弾を後方に置き去りにし、距離を急激に詰める。もう双方共に敵影は目視出来ているハズ。後は如何にして撃沈判定をもぎ取るかのバトル。戦艦達の多くある砲門から放たれる弾幕が駆逐艦達を穿つのが先か、それとも駆逐艦達がその速度を活かした砲雷撃で撃沈判定をもぎ取るのが先かの、クライマックスバトルデス。
演習が始まってから、時間は5分も経っていない。その短時間で、練度の低い艦隊で、彼は負け戦から勝負が分からないところまで持ってきた。
「どうデスカ? あれが私の教え子デース」
「……正直、舐めてた。私も、あいつ等も。こりゃ階級も実力も抜かされる日も、そう遠くはなさそうだなぁ。だけど、私等も……そう甘くはないぜ?」
「ベリーグッド。そうでなければ提督は務まりマセン」
そう、彼女は階級こそ大佐だが、その艦隊の実力は将官と比べても遜色はない。このまま終わるような相手ではないし、彼女達も油断はなくなったことで難易度がハードからルナティックくらいに跳ね上がったデショウ。それでも、パーフェクトで勝利は出来ないデショウネ。
(及第点……それどころか満点をあげてもいいくらいデスヨ氷狐……いえ、もう氷狐と呼び捨てにすることは出来ないデスネ)
目を閉じれば、かつてティーチャーと生徒という関係だった日々が思い浮かびマス。決して長い期間ではなかったデスガ、それでもしっかりした“絆”は結んだハズデス。
真面目に勉強をしていた氷狐。暖かな日差しに負けて眠ってしまった氷狐。私の作ったカレーを美味しいと言って食べてくれた氷狐。逆に美味しいカレーを食べさせてくれた氷狐。同じベッドで眠ったこともありマシタネ……何もなかったのは少し、残念デスガ。
思い出せば思い出すほど、彼への想いが溢れてくる。彼が“愛故に存在する”ということを知っていても、この胸の内にあるバーニングラブは止まることを知らない。
「嗚呼……氷狐……提督」
あなたの艦娘(モノ)となれることが、こんなにも嬉しい。かつては私がティーチャーとして上だった。しかし、明日からは……いえ、この演習が終わってからは。私は……。
― 金剛が、あなたの下(モノ)…… ―
この小説を書いたら翔鶴さん来ましたw来てくれてありがとう翔鶴さん。
この作品では戦闘シーンは控え目にする予定です。また、色々と間違っていると思いますので、その場合は感想に書いて頂ければ幸いです。
金剛のセリフには英単語を入れましたが、読みづらいという方が複数いる場合はカタカナ表記に直します。ぶっちゃけ金剛の喋り方ってルー大○(殴っ
それでは、あなたからの感想、評価、批評、ポイントをお待ちしております。