SS 紅き星の暴走 涼宮ハルヒの憂鬱×とある魔術の禁書目録   作:はるかさん

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こちらのストーリーは 紅き星の暴走 涼宮ハルヒの憂鬱編です。
とある魔術の禁書目録編は別ストーリーとなります。
とある編とリンクしている箇所もあり、最終的にはハルヒ×とあるシリーズ編となります。

5-β話の続きです。


6-β話 ~憂鬱編~

~教室~

 

朝倉涼子「貴女、邪魔する気?その人間が死ねば間違いなく涼宮ハルヒは動くのよ?」

 

朝倉「貴女には何を言っても無駄。何故なら......貴女は以前の私だから!」

 

何が起こっているのかがわからない。確実なことが言えるとすれば、朝倉が2人いるということだけだ。

以前と同じように朝倉に襲われていて、そのとき助けに来たのは長門だったが。

いやそんなことが問題なのではない。何故朝倉が2人いるのかが。

 

これは......一体......。

 

 

 

 

 

教室に俺と朝倉。

それは俺のトラウマであり、人生で初めて殺されかけた事件。

その後長門により俺は助けられ、暴走を起こした朝倉は長門の手によって消え去り俺は命を落とすことなくその場の難を逃れることが出来た。

 

だが今回は長門ではなく代わりに朝倉がもう1人現れ、今俺の目の前では2人の朝倉が対峙している。

 

朝倉「長門さんが動けない今、キョンくんを守るのは私の役目。そして......ぬぐい去る!過去の私を!」

 

何がなんだかわからないとは正しくこのことだろう。

俺に襲い掛かってきた偽朝倉は過去の朝倉で、俺を助けてくれている朝倉は今現在の朝倉、ということなのか?

 

朝倉涼子(この展開は......&#$!&#!@$)

 

朝倉涼子「私は貴女であり、また貴女は私でもあるの。でも私こそが本物の情報統合思念体であり、長門さんのバックアップ。能力が低下した貴女は情報統合思念体ではなく、一介の人間に過ぎない。そしてその人間を助けようとしている時点でもう貴女は用済みなのよ」

 

違う。

こいつは朝倉であって朝倉ではない。

確かに俺がよく知っていた朝倉は俺にとって脅威な存在であり、幾度か俺を殺そうとした。長門が改変した世界で再会した朝倉は情報統合思念体でなかったとしても、俺からすればその声は背筋が凍りつく程であった。

だがここ数日、俺の中での朝倉は仲間であり、頼りになる存在でみんなのことを気遣っていて以前の様な凶器じみた発言も無ければ行動もない。

 

そんな朝倉が偽者な訳がない。俺は確信を持って言える。目の前にいるアーミーナイフを持っている朝倉こそが偽者。

 

キョン「残念だが俺は騙されん。今の朝倉には仲間を想う気持ちがある。そういった感情がわからんお前は朝倉ではない!」

 

朝倉涼子「ふーん、私にはそういう概念がわからないな。でも貴方を殺す為に私はここにいる。その事実は変わらないわ」

 

朝倉「それを私が防ぎ、キョンくんを必ずここから脱出させてみせる!」

 

俺は巻き添えにならないよう距離を取り傍観しているしかないが、あの偽朝倉が何を仕出かすかわからん以上、俺は緊張の糸を解す訳にはいかない。

 

頼むぞ。朝倉。

 

朝倉「それじゃあ覚悟なさい!!!」

 

アーミーナイフを持っている偽朝倉に対して朝倉が素手で突っ込む。それを読んでいたかのように偽朝倉が高くジャンプし回避、そして偽朝倉は空中で詠唱し途端に教室の机や椅子が浮遊し始めそれらが一気に朝倉に襲いかかる。

今度は朝倉が詠唱し朝倉の回りにナイフが現れそれらは机や椅子に向かっていき、机や椅子は次々と地面に落ちていく。

 

お互いその程度は読んでいたと言わんばかりの表情をし、今度は偽朝倉と朝倉の両者が同時に詠唱し始めお互いの両腕が太い金属に変わりお互いがお互いに突っ込みお互いの両腕の金属同士がぶつかりあう。

そしてお互いはバックステップで距離を取る。

 

朝倉涼子「貴女、星の影響で力が低下してるのよね?なのに何故互角に戦えてると思う?」

 

そうだ。朝倉はあの星の影響で通常時よりも力が低下しているんだった。そんな朝倉が偽朝倉に対して互角に戦えていると言うことは、偽朝倉も同じように力が低下しているのか。

 

朝倉「ただ単に貴女が本気で戦ってないから、でしょ?」

 

そう言うのなら偽朝倉は本気で戦っていないのだろう。何故だかは知らん。本気を出せば直ぐ様消せるハズなのに。この状況を楽しんでいるのか。

 

朝倉涼子「もちろん本気は出していないわ。と言うより"今は"本気を出せないかな」

 

どういうことだ。

やはりこいつも星の影響で力が低下しているのか。

いや、朝倉の表情は必死な感じが出ているが、偽朝倉は余裕な表情をしている。つまりただ手加減していることになるが。

 

"今は"

 

この発言がどうにも気になる。何かを狙っているのかと疑ってしまう。

 

朝倉(あの表情、そして手加減している感じの戦い方。そして"今は"。長門さんと戦ったときの私は......もしかして!)

 

朝倉涼子「それじゃ、少しだけ力を上げてあげるわ♪」

 

朝倉(&$%#!&*+#)

 

朝倉が何か喋った様な気がした。何故なら口元が高速とはいえ若干動いていたからだ。

いや、高速で動いていた、という時点で何かしたのだろう。

 

偽朝倉は朝倉に突っ込み、襲いかかる。

対する朝倉は両腕でそれを止めるが偽朝倉の方が圧し始め、均衡が徐々に偽朝倉に傾いていった。

偽朝倉は朝倉の両腕金属を振り払い、右腕の金属をフルスイングし、それが朝倉の横顔を捉え朝倉は吹っ飛ばされる。

 

キョン「朝倉!」

 

続いて詠唱し始める偽朝倉。そして大量のナイフが朝倉に向かって襲いかかり、朝倉はこれを宙返りで回避するが、後半のナイフが突如軌道を変え空中にいる朝倉に向かっていく。そのナイフを素手で叩き落とすがスピードが追い付かず、数本のナイフが朝倉に刺さり、朝倉は空中から落ち倒れてしまった。

 

朝倉「うっ!」

 

おいおい。どうしちまったんだ朝倉。

どうしてこんなに差が開く。偽朝倉がこれまで手加減してて、力を上げたのは確かに納得は出来る。出来るが俺には朝倉が現時点で出せる実力を出していない、と言うより朝倉が手加減して戦っている様にしか見えん。

 

朝倉涼子「さっきまでの力はどうしたのかしらね?もうバテちゃった?学園都市で戦った男の人の方が強かったわよ?」

 

学園都市。

あの化け物少女も言ってた場所。

となるとこいるとあの化け物少女と繋がっている可能性が出て来た。

 

倒れている朝倉に対し見下しながら言う偽朝倉。

朝倉は力を振り絞り立ち上がったが、足元がフラついている。情報統合思念体でもバテることなんてあるみたいだ。

 

朝倉「さぁ......ね。その男の人っていうのはよくわからないけど、今は私に集中した方が良いんじゃない?」

 

朝倉涼子「そう......あーあ、もう貴女と戦っていてもつまんないなー。終わりにしてあげる......死になさい♪」

 

偽朝倉が両腕の金属を朝倉に向かって伸ばし、朝倉はなす術がなくそのまま両胸を貫かれ血が飛び散った。

 

キョン「朝......倉......嘘だろ......?」

 

いや待て。この光景を俺は見たことがある。

そうだ。長門対朝倉の時も長門は両胸を貫かれたがその後、崩壊なんちゃらを仕込んでいたらしくそれが元となり朝倉が消えていった。

まさか朝倉も事前にそれを仕込んでいたからやられっぱなしなのか?

 

朝倉「......終わったわ」

 

朝倉涼子「何のこと?貴女の4年余りの人生が?」

 

朝倉「いいえ......情報連結解除開始」

 

やっぱりだ。あの時と全く同じ展開。

つまり朝倉が弱かった理由は偽朝倉が途中から力を上げ、対して朝倉は既に力を使っていたからか。

これで偽朝倉は消えるはず。

 

朝倉涼子「そ、そんな......って言えば良いのかしら?」

 

キョン「な!?」

 

朝倉「......」

 

どういうことだ。何故消えていかない。

それにあの言い方ではまるで先読みしていたかのような。

 

朝倉涼子「貴女は私で私は貴女って言ったわよね?つまり長門さんとの戦いのことは私も知っているのよ?2度も同じ策に嵌まると思う?」

 

なんてこった。

言われてみれば朝倉は"過去の私"と言っていた。それなら長門戦のことも覚えていて当然。

 

朝倉涼子「貴女は間違いなく崩壊因子を仕込んでいると予想していたわ。だから貴女が現れた時に私が仕込んでおいたのは崩壊因子を別の対象に移し代えるもの。貴女はさっき情報連結の解除を開始した。自分の力で消えるといいわ♪」

 

無残にも朝倉の手足が光り始めた。

おい待て朝倉。まだ今回の件に関して解決していないんだ。こんなところで消えんじゃねぇぞ。

 

朝倉「あーあ、残念。私も本気で過去の私と戦いたかったなー......でももう仕方ないか」

 

朝倉涼子「力が落ちていたとは言え、貴女はとても優秀、プログラムを書き替えるのに多少時間がかかったからね。けど、もう終わり。所詮貴女はバックアップ以下の存在だったってわけ♪」

 

終わってしまった。この場で朝倉が消えちまったら俺はハルヒと佐々木を助け出すことが出来ない。

すまんハルヒ、佐々木。

俺はもうここまでみたいだ。

俺は絶望感に浸りその場で膝をつき、もう何も術はない、と思っていた。

 

朝倉「さぁ~て、それはどうかしら?私は貴女のことを"過去の私"って言ったのよ?この意味がわからない?」

 

朝倉涼子「!?」

 

悔しいのはわかる。

お前は過去の自分を振り払う事が出来なかったから。

でもそんな苦し紛れのセリフを言っても現状は何も変わっていない。

見ろ、朝倉の体が元に戻っていき代わりに偽朝倉の手足が光り消えていってるじゃねーか。もう残された手段なんてないんだ。

 

ん?朝倉の体が戻っていき、偽朝倉が消えていくだと。

待て、なんだ?何が起こっている?

 

朝倉涼子「こ、これは!?」

 

朝倉「私が崩壊因子を仕込んで介入していることを貴女は読んでいるってことに途中で気がついたのよ。そしてそれを逆手に取り対象を私にするってことも」

 

朝倉涼子「どうして......何故わかったの!?その時の私の詠唱はバレていなかったハズなのに!?」

 

朝倉「そうね、確かにそれはわからなかった」

 

朝倉涼子「ならどうして!?」

 

朝倉「明らかに手加減気味の戦い方、必死だった私に対し余裕の表情、"今は本気が出せない"という発言、そして貴女は過去の私......長門さんとの戦いで長門さんは事前に崩壊因子を仕込んでいたことをもちろん貴女もそれを知っている......そして今回私がそれを事前にしている可能性は極めて高い、同じシチュエーションだからね」

 

朝倉涼子「私が手加減していたのは崩壊因子を逆手に取るプログラムを仕掛けていた、余裕だったのは私は情報連結解除の発動を待っていた、貴女と私は過去の記憶を共有している......あーあ、今は本気が出せないなんて言わなければよかったなー」

 

朝倉「その発言と状況を考えたら疑うには充分だったからね」

 

つまりこういうことか。

まず両者は星の影響を受けていて力が低下していた。そして戦う前から情報操作をしていた。だから最初は互角だった。

朝倉も偽朝倉もプログラムの書き換えは終わったが、途中で朝倉は偽朝倉がカウンターを用意していることに気がつき、それに対してカウンターを用意し始めた。

結果、朝倉はプログラムの書き換えを行いながらでの戦闘、偽朝倉は書き換えが終了したため持てる力での戦闘。だから差が出たっということか。

 

朝倉涼子「残念、私の負け......良かったね、延命出来て。でも気を付けてね。私と長門さんの戦いの情報を得て私を再生、というより造り上げたのはあの少女」

 

キョン「なに!?」

 

朝倉涼子「再び私が貴方たちの前に現れる可能性も無くは無いかもね......でも恐らく私はもう現れないかな。所詮私は偽者でオリジナルには勝てないし......でもまた会えると良いわね......じゃあね♪」

 

そう言うと偽朝倉は完全に消え、俺と朝倉は危機を逃れた。その直後、朝倉が倒れ俺は駆け寄り声を掛けたら朝倉は情報結合を開始し、体は元に戻っていった。

 

朝倉「キョンくん......無事で良かった......」

 

キョン「お前のお陰でな。ありがとよ、朝倉」

 

朝倉「うん......キョンくん、終わったばかりで忙しいけど、今すぐ部室に行きたいの!少女の事もあるけど......何より優先したいの!」

 

キョン「あ、あぁ。俺も早く行きたいがそんなに焦っているのは珍しいな、何か問題でもあるのか?」

 

朝倉涼子の焦燥、タイトルでありそうだなんてバカなことを考えている余裕はない。

俺が意識を失っている間に何かあったのか?

 

朝倉「話は後で!行くわよ!キョンくん!」

 

キョン「わかった!」

 

俺は朝倉と共にSOS団部室に向かい教室から飛び出し、全速力で走った。

しかし朝倉は一体何をそんなに焦っているのか。あいつらの身に何かあったのかと心配になってしまう。

そうして着いたSOS団部室前。

中から怒鳴り声が聞こえてくる。

間違いない。この声は橘だ。

 

橘「貴方には失望しました!!!それが本当に貴方の本心ならばあたしたちは貴方なんかに頼らずあたしたちだけで救いだします!!!」

 

一体何があった。

待て、ケンカの仲裁なら俺に任せろ。こんな所でケンカしてても前に進まない。

 

そう思い俺はドアを開ける為にドアノブに手を掛けた。

その時、中からある人物の声が聞こえてきてそれは俺にとって信じられない声であった。

 

?「あぁそうかい、俺はもうお前らには愛想が尽きた。これだけ正論を言っているのに感情だけで反論するなんてな......」

 

なんてこった。俺の聞き間違いでなければ不可思議な現象になっていたのは朝倉だけではなかったということだ。

まさか俺までいたとは。

 

to be continued......

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