SS 紅き星の暴走 涼宮ハルヒの憂鬱×とある魔術の禁書目録 作:はるかさん
基本的に宇宙編はキョン視点、地上編は黒子視点となります。
8話からは完全クロスオーバーストーリーです。
宇宙編はハルヒ編、とある編の7話で紅き星へと飛び立ったメンバーでのストーリーとなります。
8話 ~邂逅~ 宇宙編
~紅き星 表面~
神の力と呼称されている涼宮ハルヒを回収した今回の事件の根源となる謎の少女。そしてその少女たちの本拠地である紅き星。
俺たちは遂に地球を後にし紅き星へとワープした。
長門「着いた。もう平気」
俺、朝倉、長門、喜緑さん、古泉、橘は情報統合思念体の情報操作によりSOS団部室から紅き星の大地へと辿り着いた。言っていた通りここには酸素がある。辺りを見回すとそこは月のクレーターみたいに所々が凹んでいる。どうやら隕石やらなんやらが過去に落下したらしい。
そして更に奥の方には耀く塔みたいな物が建っていてそこに化け物少女たちがいる場所への入口となっているようだ。
古泉「地球とは全く別の星ですね......」
橘「そうですね。ようやく敵の本拠地に辿り着いたってとこでしょうかね」
朝倉「その本拠地らしき塔があるけど......あれが入口なのかしらね?」
長門「そう。
創造主?長門、創造主ってなんだ?
まずそこの説明から聞こうか。
古泉「創造主とは?」
長門「少女たちを造り上げた諸悪の根源であり今回の黒幕。それが創造主」
朝倉「なるほどね......だから全員がSOS団部室に集結した時にあの少女が複数人現れたってことね......」
なんてことだ。化け物少女を造り上げた化け物親分が存在するとは。
なんだってこんなことになっちまったんだか。やれやれ。
そしてもう1つ気になるのはその中枢核とか言う場所に佐々木以外の誰かがいるということだが。
キョン「佐々木以外にもってのはハルヒじゃないのか?」
喜緑「どうやら違うようです。2つの大きなエネルギーが感知出来ます。その片方は皆さんがご存知の佐々木さんで間違いありません。そしてもう1人は......」
朝倉「そっか......あの少女が言っていた学園都市の......」
学園都市。あの化け物少女は神の力を持つハルヒ、佐々木以外にも学園都市にいる奴らに対して驚異を抱いているようだったが。
キョン「その学園都市の1人が化け物少女によって回収されたってことか?」
長門「恐らく。涼宮ハルヒ程の力は無いが観測される力は私達情報統合思念体と匹敵する力を持つ」
長門たちと匹敵する力だと。
まさか実は宇宙人とか言い出すんじゃないだろうな。
喜緑「その人間は魔術を使用する少女。私達の様に情報操作であらゆる事を成し遂げることは不可能の様ですが、過去に学園都市が打ち上げた衛星軌道上に浮かぶスーパーコンピューターを何らかの力で破壊したことがあるみたいです。地上から発したエネルギーで衛星を破壊するなんて余程の力を持つ者......」
古泉「つまり魔術を使用する人間の中でも桁違いな力を持っていると?」
朝倉「そう言うことになるわね。生身の人間にそこまでの力があるなんてはっきり言って信じられないわよ」
橘「しかしそれほどの力を持つ人を回収するなんてやっぱりあの少女はただ者ではないですね......」
橘の言う通りだ。つまりは俺たちはこれからあの化け物少女がうじゃうじゃいる場所へと乗り込むことになる。そしてその少女を造り上げた創造主がいる。
学園都市の少女だけではなく、ハルヒ、佐々木を回収、そして長門や喜緑さん、朝倉のクローンと力のある者たちを手駒にしていたのも事実。
気を抜いたら即死の可能性もあるってことか。上等だ。
俺たちは必ず全員を救ってみせる。
古泉「では......」
橘「行きましょうか!敵陣へ!」
朝倉「そうね!ここで止まっていても進まない......地上に残ってくれた九曜さんたちに申し訳ないものね」
長門「では向かう。念のため全員に防壁を展開する」
キョン「よし!じゃあ行くか!」
俺たちは耀く塔へと足を向け歩き出した。
全員が緊張感溢れんばかりの表情で下手をしたら即死の可能性もあると認識していた。
長門「!!!」
キョン「どうした?」
そして塔の入口付近に着いた所で長門が突然足を止めこう言い出した。
長門「何らかの力によって私が展開していた防壁が解除された」
朝倉「それはあの少女によるもの?」
長門「わからない......」
キョン「長門自身が何か攻撃を受けているとかはないのか?」
長門「それはない。もしそうであればあの時の様に私は意識を失い再び貴方たちの敵になるはず」
古泉「それが無いと言うことは防壁が解除された原因は恐らく......」
喜緑「この入口付近に結界みたいなものを張っている、という可能性が濃厚でしょう」
つまりは虫除けみたいな物なのか。
しかし目に見えないバリアみたいな物がこれからも張られていたら動こうにも動けない、なんて事が続きそうなのだが。
長門「とりあえず私自身に負荷は掛かっていない。しかしこの先にもこの様な不可視フィールドを張られている可能性は極めて高い。油断大敵」
橘「ちょっと進んだ所で再度防壁を張ることは無理なんですか?」
長門「恐らく不可能であると予測される。ここだけの不可視バリアなら張る意味があまりない」
朝倉「つまりこんな入口で張っていると言うのはある意味誇示ってことね」
喜緑「敵には余力があると......」
朝倉「ならこの状態で進むしかないわね......」
キョン「よし......行こう」
俺たちは再び歩き出し、塔の中へと入って行った。
~バベルの塔 1F~
その塔の中は右に上への階段、正面に下への階段と続いていた。
キョン「分かれているが......どっちに行くんだ?」
長門「まずこの塔は通称バベルの塔。学園都市内にも存在する塔でそこから次元エレベーターによって地球からこちらへワープ出来る装置が存在する」
朝倉「そして地球からワープしてきた場合、どうやら上の階に辿り着くみたいね」
喜緑「下への階段はこれより先にある地下渓谷を進み、紅き星の中枢核、深層部、最深部へと続く経路です」
古泉「先に進むなら下へ行くしかないみたいですね」
橘「この星から地球へワープすることは可能なんですか?」
確かに。地球から紅き星へとそのなんとかエレベーターによってワープが出来るのであれば逆も然りなんじゃないのか?
長門「可能性はある」
古泉「では一度上の階に向かい確かめた方が良いのでは?万一の時はここから出られる、もしくは出られないは知っておくべき事だと思います」
古泉の言う通りだ。
なんせ俺たちがワープしてきた所は地球外。
どんな危険が眠っているのかもわからん。1つでも多くの情報は持っているべきなのだ。
キョン「じゃあ上の階に行くか」
~バベルの塔 3階~
俺たちはバベルの塔の最上階へと辿り着いた。
目の前には丸い円の形をした物が床に描かれていてほの円からは光が溢れだしていた。
橘「これが次元エレベーター......」
古泉「どうすれば起動するのですか?」
長門「その上に乗れば起動する......前言を撤回する」
長門が突然前言撤回するなんて珍しい。
何か予想外なことが起こったことになる。
朝倉「この次元エレベーターを使用している者がいる......」
っとなると誰かが地球からここにワープしてきているのか。
まさか、あの化け物少女とでもいうんじゃあないだろうな。
古泉「それは一体......?」
喜緑「微弱な電波を感じます......念のため距離を取った方が良いかも知れません」
朝倉「この力はあの少女では無さそうね」
橘「では一体誰が?」
化け物少女ではなく、この状況で地球からここまでワープしようとしている者たちがいたとしたらそれは恐らく話にちょいちょい上がっていた者たち。
古泉「学園都市の方々、ということでしょうか?」
長門「可能性は高い。しかし確実性はない」
その瞬間、前にあるワープ装置が一段と輝きを増し俺たちの前に突然何人かの人たちが現れた。
上条「着いた......のか?」
ステイル「誰かいるみたいだけどね」
遂にご対面って訳か。見るからして俺たちと同じくらいの年代。学園都市から来た人たちってことか。
美琴「アンタ......喜緑さん!?」
喜緑さんこの人たちと知り合いなのか、などと思っていたら突然1人の女の子が身体中に電気みたいなものを溜め初めバチバチ音をたて始めた。
美琴「昨日のお礼をしないとね......喜緑さん!」
バチバチ音をたてていた女の子が突然喜緑さんに向かって走ってきた。すると喜緑さんはその場で突然頭を下げ始めこう言い出した。
喜緑「御坂さん!昨日は申し訳ございませんでした」
美琴「......えっ?」
御坂さんとやらは喜緑さんの発言で突然足を止め様子を伺っていた。
上条「御坂と神裂を襲った人って......」
喜緑「はい、私です。古泉さん、森さんと共に閉鎖空間内に浸入した後、古泉さんは脱出し私と森さんは残りましたが、その後あの少女によって私は意識を失い私の力の無さが原因であの少女に利用され学園都市にワープし御坂さんたちと戦うことになってしまいました......」
古泉「そんなことが......」
美琴「喜緑さん......」
喜緑「しかし私が貴女方を傷付けたのに変わりはありません。好きにしてください」
そう言うと喜緑さんは顔を下に向け目を瞑り煮るなり焼くなり好きにしてくれと言わんばかりの雰囲気を漂わせていた。
美琴「喜緑さん......顔を上げてください」
喜緑「......」
御坂さんがそう告げると喜緑さんは言う通りに顔を上げた。
美琴「私達の本当の敵は創造主、あの少女たち、そしてこの紅き星自体です。今ここで私たちが戦っても何も生み出されませんし、喜緑さんは利用されていたとなると話は別です」
長門「......」
美琴「ですから、共に戦いましょう喜緑さん!」
喜緑「御坂さん......」
上条「みんなで協力して一致団結、地球を守りましょう!」
朝倉「そうね♪それじゃあこれからは仲間ってことで、軽く自己紹介でもしましょうよ♪」
そんな時間はないが......でもまぁ俺も朝倉の意見には賛成だ。
誰かわからないよりかはせめて名前でもわかった方が今後の為になるしな。
そんなこんなで俺たちは一通り自己紹介を済ませた。
俺の名前?どうせ"キョン"って呼ばれることになるだろうからそう名乗っておいたこんちくしょう。
自己紹介もしつつお互いの境遇、出来事など情報交換することも終え学園都市では北高以上に激戦だったことを知った。しかし学園都市側からしてみればホント良い迷惑なんだろうよ。
キョン「上条たちも大変だったんだな」
上条「キョンたちも改変の世界に再び、なんて信じられないくらいの話だけどな」
建宮「神の力を持つ者がどの様な者なのか......」
いやはやそいつは、見た目は "超" と "極" が付くほどの美人だが、"超" と "極" が付くほどの真正のアホだ。
ハルヒ、お前はどこまで有名人になっていくんだ?
頼むからそろそろ落ち着いてくれ。
美琴「そして貴女たち3人が情報統合思念体ってわけね?」
朝倉「ええそうよ、よろしくね♪」
上条「情報統合思念体ってのは一体何なんだ?」
さて、答えにくい質問その1が飛んできた。
上条が疑問に思うのも無理はない。わかりやすく言えば宇宙人となるのだろうが、そんな解答で納得するとも思えんしそもそもそんな解答するとは思えない。
さてどうするんだ?
長門「宇宙人」
あの......長門さん?
確かにその解答が人間にとって一番わかりやすいとは思うのだがそんな解答で納得するとは。
上条「マジかよ!?すげーなおい!」
皆の衆お知らせしよう。ここにもハルヒに並ぶアホが居たようだ。
上条、お前の日常はどうなってるんだ?
ステイル「魔術師に超能力者、宇宙人と来たか……」
建宮「他にも未来人と超能力者がいるみたいだが……」
古泉「超能力者は僕とそこにいる橘京子です。未来人は地上に残っていますのでここにはいません」
美琴「私も超能力者よ!ってことはレベル5?」
橘「残念ですが私達にはレベルという概念がありません。学園都市とは違う意味での超能力者になります」
上条「違う意味ってのは?」
キョン「ハルヒが不機嫌になると閉鎖空間ってのを発生させその内部に浸入する力、そしてそこで発揮出来る力のことらしい」
かなり要約して説明したが情報統合思念体=宇宙人で納得するならこれくらいの説明で十分だろう。
上条「おいキョン、そんな説明じゃわかんねーって」
何故上条は宇宙人で理解出来たのだろうか。
上条の頭をカチ割って見てみたいものだ。
古泉「閉鎖空間、そこが不透明だから理解しにくいのかも知れませんね。閉鎖空間は先程彼が仰った様に涼宮さんが不機嫌になると発生するもの。そしてその内部では涼宮さんのイライラが神人と呼ばれる者を出現させてしまい、それは街を破壊し尽くしてしまうのです。それを放って置くと宇宙そのものが壊滅してしまうので、僕達超能力者がそれを撃退する、ということです」
ステイル「なるほどね……涼宮ハルヒって子が持っている力はそれほどにも強大なものなわけか」
キョン「こっちからも聞きたいことがある」
美琴「なんですか?」
キョン「学園都市から女の子が1人、あの化け物少女によって回収されなかったか?」
上条「キョン!インデックスを知ってるのか!?」
ステイル「彼女はどこに!?」
インデックス?名前かそれは?
だがこの反応からするとどうやら知り合いのようだな。
長門「そこにいるのが貴方たちの言うインデックスかどうかは私達にはわからない。しかし私達側からも2人回収された人間がいる」
朝倉「その2人は神の力を持つ涼宮さんと佐々木さん。涼宮さんの居場所はまだ特定出来ないけど佐々木さんの場所は特定出来る」
喜緑「そして佐々木さんの近くに私達の知らない少女が近くにいるみたいなんです。恐らくその人物が貴方のお知り合いであると思います」
美琴「そう......でも無事なのよね?」
長門「恐らく。しかし利用されている可能性は高い」
上条「インデックス......」
美琴「なんでアンタがそんなに肩を落としてんのよ?救えば良いだけじゃない!」
上条「......そうだったな。サンキューな、御坂」
美琴「べ、別にアンタの為にそんなこと言ったんじゃないんだからね!///」
何故だろうか。御坂さんからはハルヒと同じ匂いがする。
そもそも今のやり取りで上条以外の為になるとは到底思えんのだが。
古泉「んっふ。まるで貴方と涼宮さんみたいですね」
顔が近い気持ちが悪い鼻息を吹きかけるな。
第一俺とハルヒとは全く似ていないだろうが。御坂さんの方がずっといい人そうだぞ?
上条「なんで紅くなってんだ御坂?」
美琴「ううううううるさい!!!バカ//////」
朝倉「キョン君も涼宮さん助けたら大変なことになるかもよ?上条君も上条君で女心が掴めないのね♪」
朝倉まで何を言いだすんだか。
キョン「俺とハルヒはそんな関係じゃないだろうが」
上条「なぁキョン、女心ってなんだ?」
キョン「そこは俺にもさっぱりだ」
橘「鈍感なんですね2人揃って......はぁ」
おい何故溜息を吐く橘。
って!今はそんな話はどうでも良い。それより俺は上条の自己紹介の時から気になっていることがある。
キョン「上条」
上条「ん?」
キョン「幻想殺し......だったか?その右手」
俺が気になっていたのは上条に宿る右手の力だった。
あらゆる異能の力を無効化するなんて俺からしてみたら羨ましい限りなのだが。
上条「ああ。俺の右手にはそれが宿っている。おかげで上条さんには不幸しか訪れないんだがな」
美琴「アンタの右手、ほんとによくわかんない能力よね」
朝倉(長門さん。あらゆる能力って私たちの情報操作も無効化するのかしら?)
長門(情報操作で何かしらの物を作り上げて飛ばしても右手をかざしたら無効化出来る。しかし情報操作で幻想殺し自体を消失させることは可能かもしれない)
ステイル「そんなことよりいい加減中に入らないか?こうしているうちに中にいる仲間が殺されることだってありえるんだ」
上条「あ、あぁ。そうだな」
キョン「とにかくこの先も頼む!」
上条「おう!」
美琴「絶対に救い出して創造主の野望を打ち砕き地上に戻るわよ!」
朝倉「じゃあ......行きましょうか!」
俺たちは入口から下へと向かいいよいよ敵陣に乗り込むことになった。
これより先は地下渓谷。この先の中枢核にいるであろう佐々木とインデックス、そしてハルヒを救うため俺たちは歩き始めた。
ハルヒ!もうしばらく耐えててくれ......!
to be continued......