SS 紅き星の暴走 涼宮ハルヒの憂鬱×とある魔術の禁書目録   作:はるかさん

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すみません更新遅れました。
ようやく再開です。
さて今回は佐天、初春らの桜が丘へ向かったキャラ視点のお話の続きです。
どうぞ!

※タイトルが適当過ぎたので変更させてもらいましたw


14-β話 ~ダミーコード~ 地上編

婚后「あのパワードスーツは確か......T:GD(タイプ:グレートデーン)とか言う......大覇聖祭の時の!」

 

大覇聖祭の時に何かあったのかな。わからない、わからないけどなんかあのパワードスーツには嫌な記憶がある。

でもそれが一体何なのかあたしには思い出せない......。

 

アニェーゼ「犬のロボットだろうとなんだろうと......破壊しちまえばそれで最後ってんですよ!」

 

鶴屋さん「さってと、時間もないしパパッと片づけるにょろよ!」

 

シャットアウラ「そんな機体で戦えると思うな!」

 

 

 

 

 

北高校庭から神巨人内部に侵入した白井さんたち。

校庭に残されたあたしや初春たちはパワードスーツが量産されている可能性に気づき御坂さんのクローンである御坂妹さんの手助けのもと、とある高校で量産されていることが判明。

その場所とは、北高と遠くはない高校、桜ヶ丘高校。

 

あたしと初春はその場所へと向かうべく、婚后さん、シャットアウラさん、御坂妹さん、布束さん、アニェーゼさん、鶴屋さん、枝先さん、春上さんたち計10名とエカテリーナ号、シャットアウラさんの機体に乗り桜高へと向かった。

向かう途中で幾つものパワードスーツと入れ違うことから、逆に辿って行けばその場に着くことと同時に、量産施設の存在が更に現実なものと化していく。

 

そして桜高に着き、襲いかかってくるパワードスーツ。そのパワードスーツの出現場所は桜高校庭の地下施設への入り口。

そこへ侵入し、奥の部屋へと進みパワードスーツ量産システムを突き止め、阻止すべく素体となるパワードスーツを破壊。その後、メインコンピューターから核ミサイルの情報を得た初春たち。ミサイルを制御しているその場所はとある部室。

 

一刻も早くミサイルを止めなければならなくなり、エカテリーナに搭乗し地下施設から地上へと脱出したが、犬型のパワードスーツが追いかけて来て否応なしに対峙することになってしまった。

そのパワードスーツとは、T:GD。

それは1年前の大覇聖祭の時に婚后さん(あたしは覚えてません)が戦ったパワードスーツ。

そのパワードスーツが再び彼女の前に立ち塞がり戦闘が始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

シャットアウラ「犬型......」

 

初春「婚后さん知ってるんですか?」

 

婚后「1年前の大覇聖祭の時に御坂妹さんを助ける為に私が行動を起こしていたら馬場芳郎(ばばよしお)と言う名のどこかの組織の一員と戦うことになってしまって......」

 

佐天「その時戦った敵があのロボットだと......言うことですね」

 

婚后「あら?貴女もその場にいたではありませんか」

 

何故だか覚えていない。1年前の大覇聖祭の時に何があったのか。

普通に大覇聖祭に参加し、御坂さんと婚后さんが二人三脚に参加して、風神雷神コンビとして猛威を奮っていた事は覚えてるけど、何か事件があったとかそんなことは何一つ覚えていない。

上条さんにお守りを貸したことは覚えてるけど。

 

10032号「来ました、と御坂はライフルを取り出し先手必勝であると弾をぶっ放します」

 

頭のゴーグルを取り付け、サッと銃を構え攻撃を仕掛けたのは御坂妹さん。いきなりあたしたちの近くでライフルで狙撃し始め、妹さん以外のみんなが咄嗟に両耳を両手で覆う。ぶっちゃけ音は凄いし驚いたし何より危ない。

ライフルによる攻撃が効いていないのか、3体の犬型パワードスーツはライフルの攻撃なんてお構いなしに走ってこちらに突っ込んでくる。

 

春上「き、効いていないみたいなの!」

 

シャットアウラ「そんな出来損ないの機械兵器で!」

 

突っ込んでくる犬型に対してシャットアウラさんが希少金属(レアアース)を操り、自身の能力"希土拡張(アースパレット)"で撃ち出された円盤の様な物が爆発。どう言う原理なのかは全くわからないけど。

しかしその円盤が爆発する前に後ろ脚で地面を蹴り飛ばし高く舞い上がりこれを回避した犬型。

避けられたとは言え、空でも飛べない限り着地は無防備。

 

アニェーゼ「なら着地に合わせて......攻撃を仕掛ける!」

 

婚后「いえ、アニェーゼさんはその杖で空中で、上から下への攻撃をお願い致しますわ!」

 

アニェーゼ「なるほど......了解ってんです......よ!!!」

 

蓮の杖(ロータスワンド)を両手で地面に向けて思いっきり突き刺したと同時に婚后さんが落下地点を予測して走り出し、地面の数カ所を手で触れる。

そして犬型がとある一定の場所にまで飛んできた瞬間、突然犬型の頭上から衝撃波が生み出され犬型はその攻撃によって突如下降し始めた。空中で衝撃を受けたせいか、身動きが取れずただただ落下してくる。

その落下地点は婚后さんが読んでいた通りの場所。そしてその場所に落下した瞬間、地面から凄まじい程の風、と言うより最早中くらいの竜巻の様な突風が噴射され、叩き落されたと思ったら今度は下から上への攻撃で舞い上がる。

 

鶴屋さん「おぉ!凄いっさね!」

 

枝先「婚后さんの能力もそうだけど、アニェーゼさんの魔術も凄い......!」

 

能力と魔術。どちらが強いか優秀かなんてことはどっちでも良い。この2種類が混ざると敵無しなんじゃないかと思えて来る。

何故なら2人の攻撃を受けた犬型はもうピクリとも動かず、そのまま上空に飛ばされ舞っていた。

そしてそのまま落下し始め、抵抗も無く終いには地面に叩きつけられた。

 

苦戦もせず、出て来て何の攻撃も見せずに終わってしまったT:GD。

本当に何しに出て来たのかわからない。

 

初春「完全に動かなくなっちゃいましたね」

 

シャットアウラ「いくら新型の物だとは言え所詮は機械兵器。あの攻撃を受けたらそれで終わりだろう」

 

確かにそうなんだけど、なんかおかしいと思う。

この施設やさっきの警報、そしてこの犬型もあの少女が再生又は造り上げた物だと思うってかそうなんだけど、それにしては弱すぎる。他に何か罠があるのか、それとも想像以上に婚后さんとアニェーゼさんの力が強いのか。

 

そんなことを考えていた時だった。突然犬型の目と身体が赤く光り始めた。

アニメとかで赤く光り始めるとよく自爆したりするんだけど......まさかね。

なんて考えがフラグになってしまったのか、赤く光り始めただけでは無く、今度は熱までもを帯び始め、明らかに爆発寸前の状態まで進んでしまっていた。

 

シャットアウラ「これは!!!全員!退避しろ!!!」

 

その叫び声と共にシャットアウラさんとそれに搭乗していた人たちはすぐさまその場を離れた。

あたしと初春で地上に足を着けていた婚后さん、アニェーゼさんをエカテリーナの片手に乗せ、更にもう片方の手で2人を包み込み、犬型を背にしてそのまま前に前進した。

そして案の定、自爆をした3体の犬型。とは言え大爆発って程でもなく、別にそんな大規模な爆発でもなかった。

1年前にセブンスミストで起こった爆弾魔が起こした爆発規模くらい。

当時、あの爆発でも恐怖心を抱いたのに今となっては小規模だと思ってしまう。それだけ今回の出来事はスケールが大きいことが改めて実感できる。

 

10032号「収まったようですね、と御坂はエカテリーナの指と指の間から顔を出して様子を伺います」

 

鶴屋さん「みたいっさね!......よっと!」

 

隙間から地面へと降りた鶴屋さん。今降りるのはちょっと危険かも、とか思ったけど周囲を見渡す限りではもう敵兵はいない。落ち着いて話し合いを行う為にも一度降りた方が良さそう。

 

佐天「初春、一旦降りよう!」

 

初春「了解です!」

 

全員地上に足を着け、さっき初春が言っていたとある部室とこれからの行動についての話し合いの場を設けたかった。ミサイルの緊急停止スイッチみたいな物がそのとある部室にあるのならそこに行かなければならない。

だけど無防備に校舎内に入るのも危険。もうここの高校はあの少女の拠点だと考えるべきであるから。

地下施設だけではなく、校舎内にも敵がいると思った方が良い。

その為にも初春に調べてもらって今のうちに詮索してもらうべきだ。

 

っと言おうとしたんだけど、どうやら既に詮索を開始していた。御坂妹さんと一緒に。

カタカタカタカタ相変わらず物凄く早いタッピング。妹さんは手のひらをパソコンにかざして電磁波だか何だかわからないけど、パソコンの処理スピードでも上げてるのかな。

 

初春「見つかりました!場所はここみたいですね!」

 

パソコンの画面に指を向けその場所を指す。3階にあるとある部屋。

一体どこの部屋なのかはわからない。もしかしたらその部屋に敵がいたりするんじゃ......。

 

シャットアウラ「その部屋に何か罠とか仕掛けられていないか?」

 

そう。それが一番の問題。いくら初春と御坂妹さんの力でハッキング出来たとは言え、あの少女がこんな証拠を易々と残すとはちょっと思えない。

 

初春「このデータからは罠があるという情報はありません。ですが、念のためもう少し調べてみても良さそうですね」

 

佐天「念には念をってことで1つよろしく頼むよ初春君!」

 

初春「佐天さんキャラが崩壊してますよ......」

 

そして再びパソコンをいじくり始め、罠が無いかどうか徹底調査を開始。

様々な画面や、黒い画面に何やらプログラムを打ち込み始めそれに伴いウインドウが次々に開かれていく。

正直あたしには初春が何を行っているのかわからない。

 

10032号「どうやらこの施設には敵や罠と言ったものは一切ない様です、と御坂は得た情報を正確に告げてみせます」

 

佐天「そっか......じゃあ乗り込もう!」

 

鶴屋さん「入口は......あそこだねっ!」

 

昇降口から校舎内へと入り、廊下を走り目的の場所へと向かう。

校舎内には人っ子一人いない。敵もいなければ罠もない。情報通り。さすがは初春と妹さんだと感心する。

そして廊下を走り3階まで駆け上り、その部室の前に到着した。扉の上には"音楽室"と書いてあった。

 

となると吹奏楽部か合唱部ってところかな。罠じゃ無いと願いたいのは、入口の前にカエルの人形と言うか象と言うか、ここの部のマスコットキャラなのかわからないけど置かれていた。爆発したりしなきゃ良いけど。

まぁ当然無視して部室にお邪魔させてもらうけどね。

 

 

 

 

 

~とある部室~

 

婚后「ここは......?」

 

扉を開け、着いた先の部屋の中はギターやベース、キーボードにドラムがまるで床に投げ捨てられたかの様に無惨に横たわっていて、何故か奥の方に水槽があり、その中では亀が泳いでいた。

楽器類の様子から恐らく慌てて逃げたしたのか、もしくは誰かに雑に扱われてしまったのか。まぁ多分前者でしょ。

この状況、そしてここにある地下施設の存在を考えればあの少女が何かしらの方法で威嚇か何かをし、この学校に居た人たちはそれを見て避難したに違いない。

 

初春「楽器から察するにここは軽音部みたいですね」

 

あたしが知ってる軽音学ってキーボードとか使わない気がするんだけど、なんて初春の発言に対し考えながら気になっていたとある棚の扉を開け驚愕した。ここは本当に部室なのかな。楽器類は良いとして、棚の中には相当高そうなティーカップやら何やらが入ってるし、紅茶まで......あ、これティーセットなんだ......いやなんでよ?

 

枝先「目指せ武道館!」

 

突然あたしの横に居た枝先さんが叫ぶ。

目をやると独り言ではなく、ホワイトボートに書かれていたこの部の目標なのか、真ん中に目立つように"目指せ武道館!"と書かれていた。

 

シャットアウラ「目標ってところか」

 

佐天「でしょうね。真面目な部なのかどうかはわかりませんけど」

 

なんとなく真面目にやってはいなさそうな部だと思う。だってそもそも軽音部にティーセットって変でしょ。それにホワイトボードには他にも似顔絵や落書きがたくさん。

まぁガチガチな部じゃないなら少しだけイタズラしちゃおうかな......好奇心旺盛な人ってこう言う時に変な行動起こすよね。自分で言っててなんだけど。

 

佐天「佐天涙子参上!......っと」

 

ホワイトボードの左下の方にこっそり記入。

これくらいなら大した問題にならないだろうし、直ぐに消すよね。そもそも気がつかない可能性の方が高いくらいだと思うし。

 

ってそんな遊んでる場合じゃない。

ここに来た理由。それはこの部室の感想を言うためじゃない。軽音部だろうとなんだろうとあたしたちには関係ない。気になる気持ちはわかるけど今はそれどころではない。

ミサイルの発射を防ぐ。それだけだ。

1年前にもミサイルが発射され、御坂さんと白井さんがエカテリーナに搭乗してそして迫り来るミサイルを何とか破壊し、一切の損害を負うことなく無事に幕を閉じた。しかし今回御坂さんは地上にいない。他の人たちでも御坂さんと同じ様にミサイルを迎撃出来るとは限らない。それにそもそもミサイルそのものを発射させなければそれで良い。

そして奥のちょっとした倉庫の様な場所に、システムらしき物が置かれてあり、スイッチなのか何なのかはわからないけど、オーブの様な物がそのシステムに半分くらい埋め込まれていてキラキラと輝いていた。

 

佐天「あったよ初春!」

 

初春「さすがです佐天さん!今調べます!」

 

そばにあった机に腰を掛けパソコンを開き、カタカタと音をたてパソコンとにらめっこを開始した。そんな初春を眺めるあたしたち。近くの水槽の中で泳いでいた亀までもが初春の方を見ている。なんでかは知らないけど。

 

初春「どうもそのオーブがミサイルの停止スイッチみたいです!」

 

データを読み取ったのか、自信満々に得た情報を告げる。

 

佐天「オッケー!善は急げ......ってね!」

 

あたしは腕をオーブに向かって降り下ろし始めた。

一刻も早くミサイル発射を停止させるために。誰もがミサイルの停止を確信していた。しかしそうは問屋が卸さなかった。

 

初春「あれ......このコード......ちょ、ちょっと待ってください佐天さん!!!!!」

 

叫び声が部室に響く。全員が初春の顔を見る。

そこにはまるで犯罪を犯してしまった直後の顔をしている初春がいた。その初春の目線はあたしが振り下ろした腕の先、つまり手がオーブを押し込んだところ。どうも初春の表情と初春の目線の先、この2つを組み合わせて考えると、あたしがオーブに触れてしまったこと自体が初春の表情に直結する、と言う可能性がある、いや高い。

 

皆さんにも一度は経験があるはず。子供のころに近所の窓ガラスを割ってしまった時、ピンポンダッシュの現場を目撃されてしまった時、給食当番で運んでいる最中に主食であるラーメンを廊下で思いっきりぶちまけてしまった時等々。焦りと後悔と恐怖。そんな感情を全て表に出した様な感じ。その表情を、今まさに初春がその顔をしている。

そしてあたしの腕は見事にオーブに降り下ろされていて、初春が叫んだ瞬間に"カチ"と言う音がしていたのをあたしは聞き逃さなかった。

そう。つまりはあたしはオーブを既に押してしまっていた。初春の制止が間に合うことなくあたしは気持ちいいくらいにスイッチを押してしまった。

 

人間、嫌な予感の時は何故だか予知してるかの様にわかったりすることがあると思う。

あー今から先生に怒られるんだとか、多分振られるんだろうなぁとか(あたしには恋愛経験が無いからわからないけどね)。まぁ予感だけでなく初春が叫んでまで呼び止めたからって根拠もあるんだけどさ。

 

10032号「どうかしましたか?っと御坂は何故突然叫び声を上げたのか疑問に思いつつ貴女に質問します」

 

初春「これは......ダミーコード......」

 

シャットアウラ「ダミーコード?なんだそれは?」

 

初春「この情報は偽物ということです......そのオーブのスイッチは......ミサイル発射のスイッチみたいです......」

 

下を向き目尻に涙を溜めながら肩を震わせ何とか発した言葉は、もう取り返しが付かない出来事の報告だった。

あたし以外の誰もが初春の方に目をやり唖然と言うか、とにかく誰からも言葉が無い。かと言って怒ってるわけでもない。本当に初春が何を言っているのかわからない、と言うよりも理解は出来ているけどその言葉の意味を現実として受け取りたくない、と言ったところ。

あたしはと言うと、何故だかそんな気がしてた。初春が制止した瞬間に。余程のことがなければ初春が叫ぶなんてことはない。逆に言い返せば、余程の事が起きた場合に初春は叫ぶ、っと言うより誰でも叫ぶ。

 

ミサイルが発射されたのになんでみんな叫んだりせず、こんなに冷静でいられるのか。それはまだみんなの中で処理が追いついていないからだと思う。発射された、それは理解出来た。

......だから?

これが今のあたしたちの正直な感情なんだと思う。例えば電話を受け "貴女の親が亡くなりました" といきなり言われても処理が追いつかない。悲しいとか寂しいとかの感情よりも、まず何を考えて何を感じれば良いのかわからなくなる時間があると思う。今がまさにその時間。そして数秒経ってから初春の発言を本質的に理解して、態度や表情に現れる。

 

婚后「......はっ!?ちょ、ちょっと待ってください!!!」

 

布束「阻止出来る方法は無いの!!?」

 

シャットアウラ「じゃあミサイルが地球に向かって来ているのか!?」

 

初春「ご......ごめんな......さい......もっと早く気づけていれば......」

 

みんながみんな初春に言い詰め寄る。別に初春のせいとは誰も思っていない。

それはそのはず。だって初春が仕掛けた本人ではないし、むしろ発射を妨害しようとしてた側。

でも初春が一番答えを知っていそうだったから問いかけた。様々な責任を感じ取ったのか、初春の目からはポロポロと涙が流れ始めてしまった。

 

佐天「......初春。もう過ぎたことは仕方ないよ。今はあたしたちに出来ることをしよう!」

 

10032号「そうですね。そのミサイルは、いつ、どこに、落ちるのですか?と御坂は貴女の頭の花飾りは一体なんなんだよと、くだらないことを考えながら貴女に問いかけます」

 

カタカタとパソコンを操作し、妹さんの質問の解答を探すべく情報を集め始める。

そして答えが見つかり妹さんの足元を見ながら返答した。どうも目を見て話すことが出来ないくらい責任を感じてしまっているみたい。

 

初春「そのミサイルは......宇宙から毎秒7kmの速度で北高校庭に目掛けて飛んで来ています。およそ1時間後には到着するかと思います......」

 

婚后「ミサイルを止めることは出来なくて!?」

 

初春「もう無理みたいです......既に発射されてしまいましたので......」

 

1年前と同じ。ならばあたしたちは今すぐに北高校庭に戻りこの事実を伝えなければならない。

特に白井さんには。ジャッジメントってこともあるけど、何より1年前に御坂さんと共にミサイル迎撃に向かった当事者でもある。

 

佐天「初春!落ち込んでる場合じゃないよ!初春のせいじゃないし、何よりこのことを白井さんたちに伝えないと!」

 

初春「うぅ......そうですね......北高に......北高に戻ってこのことを伝えましょう!」

 

制服の腕で目から零れ落ちる雫を拭って表情も一気に変わる。目は少し赤くなって腫れてるけど。

あたしたちはすぐに部室から出て、校庭へと向かった。

 

 

 

 

 

~桜が丘高校 校庭~

 

再びエカテリーナとシャットアウラさんの機体に搭乗したあたしたち。

直ぐに北高に戻りこのことを白井さんたちに伝えなければならない。携帯は依然電波が入らないままだし。

量産設備の破壊成功、ミサイルの発射。伝えなければならないことは少ないが、内容はとても重要。

 

佐天「じゃあ戻りますよ!」

 

全員に告げ、レバーを握り締めエンジンを最大に噴かしスピードを上げ、北高のみんなは無事なのか、白井さんたちは神巨人内部に侵入してからどうなったのか、御坂さんや上条さんたちは......等と様々な想いを馳せながらあたしたちは桜が丘を後にした。

 

そして北高に向かっている途中でも目視することが出来る神巨人。

まだまだ距離はあるのに見えてしまうあの巨大さ。

 

初春「まだ破壊出来ていないみたいですね」

 

佐天「うん......だけど白井さんや神裂さんたちならなんとかしてくれると思う」

 

根拠はないけどなんとかしてくれるはず。ううん、何とかしてもらわないと。

だからあたしたちに出来ることはあたしたちがやる。これは科学側とか魔術側とか関係ない。地球人全員の戦いなんだから。

 

そして数分後、更に神巨人に近付いたあたしたちの光景に入って来たのは神巨人が崩壊する瞬間だった。

身体のあらゆるところが小規模な爆発が起こり始め、噴煙に包まれながら神巨人が浮き始め、空中で止まり爆発を起こし破片が四方八方に飛び散り始めた。

 

初春「佐天さん!神巨人が!」

 

佐天「成功したんだ白井さんたち!!!」

 

勿論喜びなんて隠せるはずがない。現状一番驚異的な存在だった機械兵器が崩れ去っていくのだから。

それは良いんだけど無事なんだよね?白井さんたち。

喜びと同時に不安が生まれる。

こっちからも伝えなきゃいけないこともあるけど、白井さんたちの安否も早く確認したい。

今は喜ぶよりも不安に駆られるよりも一刻も早く戻らないと。

 

初春「あれは!?」

 

その代名詞は飛び散った破片が突然空中でピタッと止まり、それが神巨人が爆発した空中へと再び戻っていく。

機械の破片が集まり始め、何だかウネウネと動き始めそれは徐々に大きくなっていき、色までもが変わり始めた。

そしてその何といったらいいかわからないけど、その塊が北高校庭に目掛けて墜ちていく姿があたしたちの目に入ってくる事実の光景だった。

 

佐天「ちょ、ちょっとなにあれ!!?」

 

初春「わかりません!とにかく早く戻らないと!」

 

ここにいては正確なことがわからない。事件は現場で起きているんだってことがよくわかる。

行ってみないとわからない。

等と考えていたら今度はその塊が何らかが原因でその塊が爆発を起こした。

 

もう何が何だかわからない。操縦しながら両膝を椅子の上に、つまりは立膝ってことになるんだけど、その両膝の皿の上に両手を添えて眺めたい気分。意味がわからない人は"何が何だかわからない"で調べてみて。

 

初春「今度は一体何が......」

 

謎だらけだ。破壊したと思ったら今度は破片が飛び散って、それが突然集まり始めて集合し、それが塊となって北高校庭に突っ込んで行ったと思ったら爆発するし。

そして更に謎の事態が発生した。

北高周辺に突然の雷撃が起き、辺りを電撃が襲う。勿論あたしたちの今いる場所にも電撃が飛んでくる。

 

佐天「初春!あれに当たったら元も子もないよ!」

 

初春「どうせどこに飛んでくるか、なんて予測が付かないんです!全速力で突破します!」

 

更にスピードを上げ、道路を突っ走る。さっきまで泣いていたとは思えない程の開き直り。

ここが初春の良いところでもあるんだよね。以外と精神力が強い。

当然のことながらシャットアウラさんたちも付いて来ている。

エカテリーナの両手に乗ってる人たちには申し訳ないけど、今は時間が無いんです。耐えてください。

 

さて、もうあとわずかで北高に到着する。

みんな......ごめんなさい。出来れば朗報だけを持ち帰りたかったけど、そうもいかなかった。

だけど、みんなとなら例えミサイルだろうとなんだろうと乗り越えられる!そう信じたい。

そしてその雷の正体が何なのかはわからないけど、もし新たな敵ならばあたしたちにだって協力出来る。

 

佐天涙子......間もなく戻ります。

白井さん、無事でいてください......!

 

to be continue......

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